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【ネタバレ】長谷川町子物語~サザエさんが生まれた日~

2013年11月29日 フジテレビ

 

あらすじ

昭和2年長谷川町子奥森皐月)7歳。町子は福岡で暮らす元気いっぱいの女の子。自然の中で一日中跳ね回り、家に帰れば片っ端から紙という紙に絵を描いていくという絵が大好きな女の子だった。炭鉱の技師をしていた父親(イッセー尾形)はオシャレで、なによりも家族を大事にする人、町子はそんな父親が大好きだった。しかし、昭和9年、町子(尾野真千子)14歳の時、他界。一家は東京へ行くことを決意する。決断の早い母(松坂慶子)は、漫画が好きという町子に15歳にして田河水泡三浦友和)への弟子入りを進め実現させ、それがきっかけで町子は漫画家デビューを果たすのだった。内弟子として順風満帆な生活を送っていたが、戦局は厳しくなり一家は福岡へ疎開終戦後、地方新聞から町子の元へ4コマ漫画の連載依頼が入る。アイディアに困った町子は、家の近くの百道の海岸で海を眺めながら、『サザエさん』を生み出すヒントと出会うのだった。『サザエさん』誕生の瞬間。それは、町子にとって苦難の始まりでもあった。

 

参考文献

このドラマを見たという記憶があっても、「マー姉ちゃん」を見ていてもさっぱり思い出せそうもない。前に録画していたブルーレイを見たら残してたので、見ることにしました。2010年にブルーレイレコーダーを買って、それから数年はちょっとでも興味のある作品を録画してはブルーレイに残してました。

 

しかし、この頃の私は画面に字幕が残るのが嫌で録画する時は字幕を外してました。それは失敗だった。今は字幕命! 最高画質で録画してれば字幕をつけたり外したりもできるのですが、とにかくたくさん録画してたので1枚のブルーレイにドラマを何本も録画したので画質を落として、字幕はつけてませんでした。

 

キャスト

長谷川町子尾野真千子

長谷川毬子(町子の姉)…長谷川京子

長谷川洋子(町子の妹)…木村文乃

 

長谷川勇吉(町子の父)…イッセー尾形 

長谷川貞子(町子の母)…松坂慶子

 

田河水泡三浦友和

 

東學(アズママナブ)(毬子の夫)…徳井義実

 

砂浜で一人海を見ていた町子が海産物を売っている人のカゴの中や砂浜の貝殻を見て何かをひらめく。

 

「その瞬間私が生まれました」というナレーションはアニメ「サザエさん」の声優・加藤みどりさん。

 

町子の隣には洋子も座っていたが、突然走り出す町子に驚く。帰ってきた町子は下駄を投げ出し玄関へ上がる。「町ちゃん!?」と下駄を持って驚く毬子。

 

この時、26歳。町子は机に向かってサザエさんを描き始める。紙に描いたサザエがアニメになって動きだし、町子のことを語る。カツオ、ワカメ、波平、フネなど次々アニメーションとなり、町子を見守る。

 

そこから時代は遡って…

昭和9年 1934年 福岡

長谷川町子 14歳

マー姉ちゃん」の初回も昭和9年だった。

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おかっぱ頭の町子は学校から帰り、父の遺影に挨拶する。町子が14歳ということは、洋子は9歳くらいだったと思うけど、木村文乃さんが演じてる! 「マー姉ちゃん」だって途中で子役を変えたのにすごいな!

 

母・貞子は父が死んで1年間泣いて暮らしたが、唐突に東京行きを発表する。「マー姉ちゃん」だとマリ子の絵がきっかけだったけど、そのエピソードなし。

 

次のシーンではもう荷物を持って駅へ。ホームではたくさんの女性や女学生たちが讃美歌を歌って長谷川家を見送る。

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マー姉ちゃん」が3週かけてやったことを一瞬で東京へ。

 

昭和9年4月 少ない蓄えと大きな希望を胸に東京へ。最初に来たのは渋谷駅。

 

町子は山脇高等女学校3年に編入。あいさつで方言をクラスメイトに笑われた。

 

東京世田谷。「マー姉ちゃん」で何度か描かれた引っ越しもなく、最初から世田谷暮らし。貞子は台所仕事をし、町子は縁側で「のらくろ伍長」を寝っ転がって読んでいた。「学校なんかやめて田河水泡の弟子になりたかよ」とつぶやく町子に「弟子にしてもらわんね」と貞子が言い、毬子が町子を連れて東京荻窪へ。早いな~。

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毬子が一生懸命地図を見て、田河水泡宅へ。のらくろが描かれた表札を見つけた。均ちゃんではなく女中らしき女性が門から出て、あやうく門前払いさせられそうなところ、毬子がはこのためにるばる九州からでてきたと言う。この辺りは「マー姉ちゃん」と一緒。

 

家で心配する洋子と貞子。今日はお父さんの命日だから大丈夫だと貞子は言う。

 

広くて大きな窓のある部屋で漫画を描いている田河水泡。「マー姉ちゃん」での愛川欽也さんの朗らかな感じの先生ではなく、三浦友和さんの田河水泡先生は気難しそうな感じ。水泡はマチ子の絵を見て、微笑む。そして弟子入りを許可。田河邸を出てから大はしゃぎする毬子と町子。

 

ここからは「マー姉ちゃん」では描かれなかった、昭和2年、町子7歳のエピソード。紙という紙に落書きをする町子。男の子と混じって遊び、擦り傷を作った。中折れ帽をかぶった父が町子に真っ白なノートを買ってくれた。父は三菱炭鉱の技師。おしゃれでカッコよくて、動物好き。趣味は俳句。昭和2年パートはここで終わり。

 

水泡に見せた絵は父の俳句を漫画にしたものだった。町子は帰ってから父の遺影にお礼を言う。

 

東京に出てきてわずか2か月。女学校と田河水泡の家に通う日々が始まった。水泡にお茶を出しに行くと、水泡が声音を変えて電話に出て編集者からの電話を切った。

 

ある時、水泡は牛乳と卵でアイスクリームが作れると聞いて、ひとりかき混ぜていたが、手が限界だと言って町子にやらせたり、ゲームにつきあわせたりしていたが、ある時、講談社の堀之内という編集者を紹介され、町子は漫画を描くことに。

 

「面白い漫画描いてよ」と言われて家で悩む日々。水泡に一度見せたが、ボツになった。面白いことを描くんじゃない、普通のことを描くんですと水泡に言われた町子。家族の雑談に耳を傾ける。

 

昭和2年(1927年) 福岡・長谷川家。勇吉が自宅で電話していたが、仕事相手の誘いを断り、家族で食堂に行き、クリームソーダを飲んだ。相席してきた相手が誘いを断った相手だった。子供には「はげちゃびん」と教えていたため、町子がその言葉を口走り、慌てて勇吉が町子の口を押えた…ことを思い出した町子。

 

町子の漫画「狸の面」が初めて雑誌に載った。

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マー姉ちゃん」は漫画のことより顔写真が載った事の方がクローズアップされてたな。

 

昭和10年 長谷川町子、15歳で漫画家デビュー。

 

「少女倶楽部」に載った自分の写真に落書きする町子。学校でも遠巻きに噂される。

 

毬子、洋画家・藤島武二に弟子入り。菊池寛の連載小説の挿絵を描く。

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菊池寛先生はなかなか似ていたが、セリフなし。雑誌の対談の撮影のシーンが一瞬。

 

昭和11年(1936年) 町子16歳。「のらくろ田河水泡内弟子になる。

廊下を雑巾がけしていたが、ホームシックで涙がこぼれた。町子は母に教会に通わせるよう先生にお願いしてくださいと手紙を書いた。貞子が田河邸を訪れ、日曜日だけ暇をくださいと頼むが、隣が教会だから一緒に行きましょうと水泡に言われ、水泡と共に教会に通った。

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結局、内弟子生活は11か月で終了。水泡が卒業証書をあげようと町子のために色紙にのらくろを描いてくれた。

 

東京 長谷川家。貞子の通帳の残高が0になった。

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このドラマの場合、洋子に速攻バレた。だけど、菊池寛の挿絵のことを先にやっちゃってるもんねえ。

 

町子と向き合って食事をしている男(徳井さんなんだから毬子の結婚相手なんだろう)のシーンがあり、台所では毬子が貞子を「誰にでもポンポンお金をあげるから」と責める。「なんじ隣人を愛せ」と気に留めない貞子。

 

町子が台所にやって来て「あの人誰?」と聞くと、毬子はにんまり。男は町子に「朝日新聞記者 東 學(アズママナブ)」という名刺を差し出した。町子たちの服装はだいぶ戦争中らしくなってきた。服には名前や住所が書かれた布が縫い付けられている。そういえば、「マー姉ちゃん」では終戦近くになるまで服に住所と名前の書いた布が縫い付けられてないな。雑誌の挿絵を依頼してきたと言うが、洋子は「家に居ついちゃって」と町子に言う。え!

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「東さん、ボタンが取れてる」と目の前でイチャイチャする毬子と東。毬子は東を「ほっとけないの」と帰って行く東を見送りながら町子に話す。「マー姉ちゃん」だと東郷と出会った時は全く戦時色はなかったけど、このドラマだとかなり戦時色が強い。

 

昭和18年 毬子と東の結婚の話がまとまり、結納が執り行われることになった。東は長谷川家を訪れ、父の遺影にあいさつし、毬子に白い足袋をプレゼントし、結納は延期してほしいと言った。明日、久留米の連隊に行くからだという。

peachredrum.hateblo.jp毬子は「おめでとうございます」と頭を下げた。

 

東からの手紙に返事が書けない毬子にヒットラーが代筆。あ、このドラマでもヒットラー呼びしてたんだ。

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そんな手紙のやり取りの中、南方へ行くことが手紙で告げられた。毬子はすぐに荷物をまとめ、久留米に行こうとする。洋子はせき込んで倒れた。

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東と毬子の結婚写真。1週間の花嫁。東は帽子かぶってて髪が長いまま。

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「死ぬかもしれないから結婚するなんて今では勘定に合わないかもしれませんが、当時はそれが大和撫子の花道でした」という町子のナレーション。

 

昭和19年 東京にいても紙がなく、紙がないので漫画の仕事もないので、一家は故郷・福岡へ戻った。疎開先が急に変わるなどのドタバタは一切なし。

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畑仕事をする町子。

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福岡 長谷川家。洋子は胸の病気で床に臥せり、貞子は「洋子はいい子だから早死にするかもしれない」と心配していた。

 

毬子は叔父の鹿児島市長を手伝いに鹿児島へ。市長は「マー姉ちゃん」に出てくるダンディーな透一郎と全く違うアニメの波平さん的な人。

 

毬子宛に新聞社から電報が来ていた。それを見た毬子は福岡に帰ってきた。「信じない、絶対帰ってくる」と町子に言った。東はビルマインパール作戦で玉砕。毬子は東にもらった白い足袋を握りしめ、「いつまでも待ってる」と言った。

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マー姉ちゃん」には白い足袋のエピソードはなかった。

 

昭和20年8月 町子25歳。おお、ここでも朝ドラレギュラー玉音放送

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翌年、町子は地元の新聞社である西日本新聞社に呼び出され、夕刊フクニチにて町子に4コマ漫画を描いてほしいと依頼された。

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このドラマだと戦前、新聞社で働いていたという描写はないのに、いきなり新聞社に呼び出されたという感じになってるんだな。

 

帰って畑仕事をしたり、お風呂に入ったり、漫画のアイディアを考え続ける町子。

 

昭和21年(1946年) 福岡県 百道海岸

順調に回復した洋子と海岸を歩く町子。ここは「マー姉ちゃん」の初回でもマリ子が歩いてたところ? 洋子の悩みは毬子の絵や町子の漫画に比べてただのオマケみたいだということ。町子は才能が枯れた、何も浮かばないと砂浜に横になった。

 

空に浮かんだ雲を見て、父を思い出す町子。子供の頃、父と歩いた砂浜で、町子の絵を褒められたこと。難しい顔してた人や悲しい顔をしていた人が思わず笑ってしまうようなことを描きたい。

 

父が言うサザエの意味、サザは小さい、エは家をさす。サザエ=小さな家。海の中の小さなお家。小さな家にいる家族。海の中にいる家族。そこから冒頭のシーンにつながる。「マー姉ちゃん」より丁寧な描写。

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町子は「サザエさん」を毬子に見せると、久々に笑顔を見せた。「マー姉ちゃん」ではいつも笑顔のマリ子だったけど、こっちの毬子は夫の死を悲しんでいる未亡人の姿でした。

 

毬子が買い物に出ると、街で新聞を読んで笑っている人たちがいる。


新聞連載が半年ほど続いた頃、新聞広告が出ていた。

 

長谷川 まり子 先生

    町子 

御仕事頼みたく至急連絡乞ふ

東京都神田区一ツ橋通町二ノ五三

 

學談社 中村

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貞子は上京の資金にこの家を売ると言って出て行った。「出た…」

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昭和21年暮れ 東京世田谷へ

貞子は札束をテーブルの上にのせ、これで「サザエさん」の連載を1冊にまとめて出版するように提案。

 

こっちのドラマだと上京後の出来事として描かれてるのね。

 

紙屋に行った毬子を怒鳴りつけてるのは、田中隆三さん。

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毬子は絵の道具を磨いていた。絵を辞めて、姉妹社という会社を作り、社長になるという。東が死んで以来、初めてやりがいを感じるものに出会えた。

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姉妹社の作った「サザエさん」は他の本と大きさが違ったため、全て返本された。家の中は本であふれ返った。しかし、貞子は動じず、大きさを変え、2巻を発売すればいいという。お金は借りればいい。

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2巻を作ると、2巻は売れ、返本された1巻もなくなった。

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再び、フクニチで新聞連載も始まり、忙しくなった。サザエの夫のマスオ、子供のタラオなど新キャラクター登場。

 

時がたち、洋子には女の子が産まれていた。

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にぎやかな方がいいと食卓でも漫画を描き続ける町子。

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マー姉ちゃん」だとまだヨウ子が結婚する前に描かれたエピソード。

 

街に出て人々を観察したり、家族の様子を描写したり…。

 

昭和26年(1951年)4月16日

サザエさん」の連載はフクニチから朝日新聞朝刊で連載が始まった。

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ファンレターを読む町子と毬子。ある日、市川海老蔵の楽屋取材をしてほしいとの依頼でマチ子は引き受けた。九代目市川海老蔵を取材に行った町子。演じたのは十一代目市川海老蔵さん。帰ると歌舞伎のまねをしてはしゃいでいた。

 

外が焦げ臭く、長谷川家が放火されていた。慌てて火を消す家族。犯人は大学生で「長谷川町子に盗聴されているから火をつけた」という理由だった。怖~。実際の事件は昭和45(1970)年11月19日。

 

ある日、町子が犬を連れて散歩していると、子供たちに「サザエさん」そっくりと騒がれ、人に囲まれてしまったり、誹謗中傷の手紙も届くようになった。

 

町子が銀座を歩いていると、市川海老蔵にばったり再会した。「お茶でも」と思わず声をかけた町子が喫茶店でショートケーキを2つ注文。しかし食べ始めてから、海老蔵は以前、インタビューでお酒は飲むけど、甘いものはあまり食べないと言われたことを思い出す。それなのに、海老蔵は何も言わずにケーキを食べ続ける。

 

最近、ため息ばかりの町子。毬子は「(海老蔵に対する)募る乙女心」だと洋子に言うが、町子は妻子発覚というニュースを見てショックを受ける。えー、ファンとかじゃなく好きだったの? それをネタに4コマを描く町子。このドラマの中で町子が男性にポーっとなるエピソードはこれくらい。九代目市川海老蔵が結婚したのは昭和28(1953)年。時系列を多少いじってるのね。

 

町子は自分が世間知らずだと毬子に言う。そろそろ白髪が目立ち始めてもサザエさんを描き続ける毎日。せっかく描き上げた原稿を誤って破いてしまうことも…。締め切りに追われる日々。漫画を辞めたと毬子の前で泣く町子。庭で原稿を燃やす。毬子は姉妹社をやめてもいいと笑う。

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↑原稿を破いたシーン

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↑庭で原稿を燃やすシーンも「マー姉ちゃん」だとものすごく明るく描かれていたし、もっと若い頃の話としてい描かれていました。

 

洋子も貞子も町子は好きなことをすればいいと言う。貞子さんは最後まで博多弁が消えてない。

 

町子は胃に激痛が走った。昭和42(1967)年、腫瘍が見つかり、胃の4/5を切除することになった。貞子はひたすら祈る。

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昔から胃痛で悩まされていたそうだけど、「マー姉ちゃん」の劇中では昭和29年にこのエピソードを持ってきたんだと思う。

 

手術は成功。すっかり白髪になった田河水泡先生がお見舞いに来た。悩む町子を励ます水泡先生。この時代も交流あったんだね~。「マー姉ちゃん」ではマチ子を励ましたのは三郷さん。

 

病院の待合室で少女が「サザエさん」を読んでいた。「面白いよ」と少女は町子に「サザエさん」を差し出した。町子は涙を流しながら、少女と「サザエさん」を読み続けた。

 

町子はまた描きたくなったと花束を包んでいた裏紙に漫画を描き始めた。

 

昭和44年 アニメ「サザエさん」開始。絵が全然違う。

 

昭和60年 町子65歳。長谷川美術館オープン。年老いた町子に家族連れが「長谷川美術館はどこですか?」と聞いた。町子は美術館の前に行列ができているのを見た。町子は年老いたせいで長谷川町子とバレなかったとアニメのサザエさんに話しかける。

 

町子が窓辺でウトウト…最後は加藤みどりさんのナレーションで終わり。

 

マー姉ちゃん」の中では描かれてこなかったけど長谷川家は動物好きだったので、その時々でペットの犬や猫が登場してました。

 

しかし、見返してもびっくりするほどドラマの記憶がなかった。ブルーレイに残したくらいだからある程度面白いと思ってたはずだけど、貞子さんは当然はるさんほどのインパクトはなく、「マー姉ちゃん」を見たあとだとやたら登場人物も少なく感じる。

 

ひたすら明るく進行していた「マー姉ちゃん」と比べると、有名になるほど誹謗中傷されたり、放火されたり、ずっと家の中で漫画を描いていたせいで世間知らずだと悩んだり、苦悩の町子さんの様子も描かれました。

 

2013年ですらもう10年近く前だけど、「マー姉ちゃん」みたいにひたすら明るく描くよりは、こういう苦悩も描いた方が共感が得られやすい時代なんだろうね。長谷川町子の漫画については、「マー姉ちゃん」より丁寧に描かれていたように思います。「マー姉ちゃん」はあくまでマリ子がヒロインだからかな。

 

マー姉ちゃん」と同じ原作を使ったとは思えないほど割と静かなトーンの物語です。全体の色も淡くてね。私からすると「マー姉ちゃん」を見たあとだと、2時間弱で描くのだから仕方ないけど三郷さんも細谷さんも塚田さんもウラマド姉妹もお千代ねえやもあの人もこの人も出てこないのでどうしても物足りなさは感じました。尾野真千子さんの町子もよかったけどね。

 

同じ人物でもドラマ化された時代によってこうも違うかという感じ。もちろん三姉妹が仲たがいするようなシーンはありません。そもそも、「マー姉ちゃん」みたいに姉妹べったりみたいな描写もありません。

 

それにしてもたいして思い入れもないのにブルーレイに焼いてた当時の私が謎。「マー姉ちゃん」の比較用に録っておいたようなものかも。