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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (30)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

マリ子(熊谷真実)がもらった口紅をきっかけに、マチ子(田中裕子)の田河水泡先生への弟子入り訪問が決まった。紹介書一枚携えず、さらに付き添いがマリ子ということに頼りなさを感じるマチ子。そこへ、聞きつけた三吉(吉田茂樹)がやってきて、大切な御守りをくれる。勇気を奮い立たせ、田河邸に行くが、内弟子の大宗(渡辺篤史)が先生は弟子を取らないと合わせてくれない。マリ子は機転を利かせ、あるウソをつくのだが…。

日曜日。はるとヨウ子は教会へ。

 

茜にもらった初めての口紅事件がマチ子の田河水泡弟子入り訪問へと発展したのです。

 

マチ子「成功を祈ってるなんて、うそばっかり…」

マリ子「一面識もなければ紹介状もなく会ってくれるわけないよ」

マチ子「しかも母親が行かないなんて法がある?」

おしん」では割と多用されていた”法がある”または”法がない”

 

マリ子「そうたい。猫の子一匹連れていくとだってかつお節が要るとだもん」

マチ子「大体あれで母親なの?」

マリ子「まあ戸籍上はそういうことになっとるけど」

マチ子「うちは認めない。絶対認めまっしぇん!」

マリ子「ああ~なんたることを」

マチ子「憧れの先生に面会申し込もうっていう一生の一大事にマー姉ちゃんみたいな頼りない人をあてがうなんて…」

マリ子「頼りないだけ余計たい」

マチ子「だって…」

マリ子「自信を持つのはあなた自身です」

 

マチ子は女学校の制服、マリ子は青いワンピースに着替えた。

マチ子「でも子供扱いされて断られたらお姉ちゃん責任持ってくれる?」

マリ子「うちが? どうして?」

マチ子「だって長女でっしょ? 戸主でっしょ? お姉ちゃんじゃないの」

マリ子「そうか…。いいわ、責任持つわ。そんかわり、もし先生が会ってくださったら頑張るのよ。あんたの夢なんでしょ? 『のらくろ』描くとが。じゃあ元気を出して、さあ胸を張る!」

マチ子は普段は頼りないとかマチ子に言うくせに妹気質だな~、分かるよ。

 

外に出ると三吉が走ってきた。店に寄ったはるに聞いて、東京へ奉公に出る時、国のばっちゃんがくれたお守りをマチ子に渡すためだった。

三吉「きっとお弟子さんになってくださいよ。そして偉い漫画家になって私らのために面白い漫画をどんどん描いてください」

マチ子「バカね、うちが偉い漫画家になれる頃には三吉君だっていいおじさんになってるわよ」

三吉「あっそうか」

マチ子「そうよ、慌て者」

三吉「でも構いません。それまでに立派な店を持って、うちにいる小僧たちみんなに『少年倶楽部』を買ってやるさ」

うっ、三吉君…。マチ子はありがたくお守りを借りて出かけた。

 

決してお守りがきいたとは申しません。三吉の心がマチ子の勇気を奮い立たせたのです。

 

憧れの田河水泡邸は杉並区荻窪にありました。

www.suginamigaku.org

表札にのらくろが描かれててかわいい。

 

呼び出しベルを押そうとすると大宗均という箒を持った男が現れた。大宗に弟子になりたいということを言うが、簡単に追い返された。マチ子が「田河先生でもない人がどうして駄目だねって決められるとですか?」と詰め寄ると、お弟子さんを取らない主義だと言い、大宗は書生、田河のたった一人の内弟子だと答えた。

 

しつこく頭を下げられて家に入った大宗は田河順子に声をかけられた。小便臭い小娘と聞くと、そんなお若い方だったら無理ね、と丁寧にお断りした方がいいといわれ、大宗はまた外へ。家の中ののれんにものらくろが描かれててかわいい。

 

「先生はお忙しいし、君たちは何と言ってもまだ若すぎる」と言っても食い下がる。

マリ子「時間は先生のご都合のつくまで何時間でもお待ちします。それに若いというだけでは妹がかわいそうです。先生を慕ってはるばる九州から出てきたとですから」

大宗「ん? 九州から?」

マリ子「そうです」

大宗「いつ?」

マリ子「今朝です」

大宗「今朝!?」

 

今朝福岡から東京駅について、三十何時間もかかって上野駅に荷物を預けて顔だけ洗って訪ねてきた、このままでは見送ってくれた親戚一同生きて帰るわけにはいかないというマリ子のウソに大宗は慌てて家に入って行った。

 

マチ子「マー姉ちゃん、何ちゅううそば…!」

マリ子「し~! 聞こえたら…!」

マチ子「ばってん…!」

マリ子「うそはうそでも誰にも迷惑かけんうそばい。要は押しの一手。それでもこんまま引き返すか?」

マチ子「ううん、先生の顔見るまでは意地でも帰られん!」

マリ子「よし!」

 

先生はひげをそっていてまたにしてくれと言い、順子には「何でしょう。ちゃんと伝えてらっしゃい、ちゃんと!」と言われる大宗。

 

マリ子たちは玄関に座った。

マリ子「ほら、お母様がいつもおっしゃってるでしょう。座して祈れば道は開けるって」

マチ子「祈ろうか。こうなったらイエス様でも三ちゃんの神様でも構わんたい」

 

かくて座り込み戦術となり、大宗青年はピンポン球のごとく先生と夫人の間を往復し、ついに2人の粘りの結果…

 

磯野家に帰ってきたマリ子たち。

はる「その顔では田河先生のお許しが出たようね」

マチ子「はい、先生には直接お目にかかれなかったけれど、明日改めて何か描いたものを持ってきなさいって書生さんが! まだまだ楽観できないけれど、お母様、長い一生の中で…」

はる「構いませんよ。一日ぐらい学校休んでもしかたがないでしょう。そのかわり休んだだけの実りは何か別のものでちゃんと得てらっしゃいね」

マチ子「ありがとう、お母様! ありがとう、マー姉ちゃん! マー姉ちゃんのおかげたい!」

 

さあ明日が決定の日と思えば、さすがのマチ子も胸がワクワク。一方、マリ子は大任を果たした安心でスヤスヤと寝入ったのですが…

 

マチ子と手をつないで田河邸に向かうマリ子。出てきた大宗は初めて会ったと言って、田河先生も知らないという。ふと見た表札が”結城”。中から出てきたのはルパシカ姿の結城信彦だった。茜も来てるから入りなさいという信彦。しかし、さっきまで一緒にいたマチ子がいなくなっていた。「お願い、マチ子を捜して! マチ子を返して!」と取り乱したところで目が覚めた。「マー姉ちゃん」は夢もありか~。

 

隣で寝ていたマチ子は、マリ子がうなされていたと心配そう。マチ子を安心させ、また眠りについた。

 

そうです。夢は逆夢ともいいます。全ては次回に期待いたしましょう。

 

田河先生、楽しみだな~。何気に「純ちゃんの応援歌」を追い抜いていたんだね。1日2話の意味がない。