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BS松竹東急

【ネタバレ】別れて生きる時も 第二十章「幸福の鐘」その二

TBS 1978年1月31日

 

あらすじ

美智(松原智恵子)は小野木(伊藤孝雄)から逃れて転職した横浜で、井波(中野誠也)と親しくなった。思想問題で大学中退の彼は出版社員で、松本(織本順吉)の印刷所で顔見知りだった。美智は物静かで誠実な彼にひかれた。前科者の父と小野木のことがあるためあきらめねばと思う。が、井波はすべてを承知で美智に求婚した。二人は松本の仲人でささやかな祝言をあげた。

愛の花

愛の花

  • provided courtesy of iTunes

2024.9.13 BS松竹東急録画。

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原作:田宮虎彦(角川文庫)

*

塩崎美智:松原智恵子…字幕黄色

*

吉岡俊子:姫ゆり子

*

大垣:長島隆一

*

河北医師:久保晶

ナレーター:渡辺富美子

*

井波謙吾:中野誠也

*

音楽:土田啓四郎

主題歌:島倉千代子

*

脚本:中井多津夫

*

監督:今井雄五郎

 

東横工藝印刷

電話している大垣。「もしもし、東横工藝ですが、あっ、井波さん? ああ…それがまだできてないんですよ」

 

有信書房

井波「困りましたね。今日の夕方までというお話しだったんで製本屋のほうも手配済みなんですよ。えっ? そうですね…ちょっと待ってください。田中さん、日程表」田中さんに日程表を見せてもらう。「やっぱりダメですね。あした中に回してあげないと本の発行が間に合わないんですよ」

 

東横工藝印刷

大垣「あっ、そうだったんですか。いえね、時間を頂いて丁寧な仕事をさせていただこうと思ってたもんですから。じゃあ、すいません。1日だけ延ばしてください。なんとか残業して半分だけでも今日中にやっちゃいますから。ええ、じゃ、すいません。よろしく」電話を切って「弱っちゃったなあ」

美智「井波さんとこの童話集の印刷、今日が納品だったんですね」

大垣「うん。少しはサバ読んでるかと思ったからね、今度の日曜日にゆっくりやろうと思ってたんだけど製本屋のほうが手配済みらしいんだね。塩崎さん、風邪のほう加減どう?」

美智「もう大丈夫です」

大垣「そう。だったら悪いけど、今晩、手伝ってほしいんだけどな」

美智「はい、分かりました」

大垣「じゃ、頼んだよ」

美智「はい」

 

井波が東横工藝印刷に来た。「こんばんは」

大垣「やあ、いらっしゃい」

井波「心配だから、ちょっと様子を見に来たんです」

大垣「信用がないんだな。今、やってるとこですよ」

 

紙を運んできて大垣に手渡す美智。「はい。あっ、こんばんは」

井波「塩崎さんも手伝ってくれてんですか。悪いな。あっ、僕、やりますよ」

大垣「いやいやいや。慣れない人に手伝ってもらってヘマをされると取り返しがつかないからね」

美智「井波さん、もう少しですから休んでてください。お茶入れます」

井波「まるで邪魔者扱いだな。フフッ。おお…さすが大垣さんとこですね。きれいに仕上がってる」

 

大垣「井波さん、これだけの仕事ができるのも、うちではこれが最後かもしれませんね。こう戦争が長引いたんじゃ、そのうち、ろくに本もできなくなるんじゃないですか。紙も配給になるっていうし」

井波「じゃ、半分だけでも。あしたの朝、製本屋のほうから直接取りに来るようにしますよ」

大垣「ええ。残りは、あしたの夕方までにやっときますから」

井波「お願いしますよ」

大垣「井波さん、生真面目だからさ、参っちゃったよ。ハッ。普通どこでも少しはサバ読んどくから、こっちもついその気になっちゃってさ」

 

お茶を持ってきた美智。「どうぞ」

井波「じゃ、この次からそうしますか」

大垣「いやいや、いやいや、井波さんは井波さん」

井波「ハハハハッ」

大垣「その気真面目さが井波さんの身上だよ、なっ? ハハハハ…あっ、塩崎さん、今日、もういいよ」

美智「ええ、でも…」

大垣「ああ、あとはかみさんに手伝わせるから」

美智「そうですか?」

 

大垣「うん。ああ、塩崎さん、井波さんと同じ鶴見川だったね」

美智「はい」

大垣「じゃ、送ってもらったらいいや、なっ?」

美智「はい。じゃ、支度してきます」

大垣「うん」

 

井波「どうも遅くまで」

大垣「いえ」

 

井波と美智が揃って東横工藝印刷を出た。

井波「塩崎さん、駅の近くでお茶でも飲んでいきませんか? 塩崎さんにおわびをしなきゃならないって気になってることがあるんです」

美智「はあ」

 

茶店

井波「塩崎さん、僕のことで警察の者が塩崎さんの下宿に訪ねていったんじゃないでしょうか?」

うなずく美智。

井波「すいませんでした。つい2~3日前、高村っていう刑事から聞くまで全然知らなかったんです。こういうことはなるべく人に知られたくないって、そう思ってたんですが、まあ、塩崎さんは高村刑事からお聞きになったでしょうから。実は僕は学生時代に社会主義思想の研究会やってましてね、それが治安維持法という法に引っ掛かって、一昨年、警察に検挙されたんです。別に悪いことをしたつもりは全然ないんですが。今の日本じゃ、ただ社会主義を勉強しただけでも犯罪を犯したことになるんです」

 

井波さんは一昨年まで大学生ってこと? 今20代半ばくらいの年齢設定だろうか。

 

美智「犯罪? どうしてですか?」

井波「さあ…社会主義は日本の絶対的帝国主義を根本から否定する考えだからでしょう。ハッ…しかし、こんなことをしゃべってるっていうことが特高の耳に入ったら、また留置場に何日かぶち込まれてしまうかもしれませんが」

美智「そんな…」

井波「信じられないでしょうが、事実なんです。検挙されたとき、情状酌量ということで起訴猶予にはなりましたけども、それからああやって特高課の刑事が僕の言動を探って歩いてるんですよ」

 

美智「でも、なんのためにそんなことを?」

井波「いわば、僕という人間は大日本帝国にとって危険な人物ということになりますからね。僕のアパートに寄ってくだすった塩崎さんにとんだご迷惑をかけてしまって、ほんとに申し訳なかった、そう思ってるんです」

美智「井波さん、そんなこと気になさらないでください。私、何も迷惑してませんから」

 

井波「しかし、夜中に刑事が訪ねていったんじゃ、下宿の人もさぞびっくりしたでしょうね。僕は僕なりにこういうことで人に迷惑はかけたくないって気を遣ってはいたんですが…いえ、僕となんらかの関わりを持つと、必ず特高課の刑事がついて回りますからね。現にこうやって塩崎さんとしゃべっていたって…」席の近くを通りかかった人を気にする。「そういうわけで今までのことは、ともかく、もしこれから特高課の刑事が僕のことで訪ねに行くようなことがあっても全然関係のない赤の他人だから何も知らないって、そう言ってください」

寂しそうな表情の美智。

 

<言ってみれば、単なる行きずりの人ともいうべき井波であったが、これからは見ず知らずの他人になろう。そう言われたとき、なぜか美智は底知れぬ寂しさを覚えてならなかった。人を傷つけまいとする井波の優しさに打たれたせいもあったろうが、今も自分につきまとう小野木の暗い影を思うとき、同じように暗いものを背負っている井波の身の上が決してひと事には思えなかったからでもあった>

 

2人で歩く帰り道。

井波「じゃあ、僕はここで。おやすみなさい」←家まで送ってよ~。

美智が頭を下げ、歩き出した井波に美智が呼び止める。「井波さん」

 

井波「なんでしょう?」

近づく美智。「井波さん、何か考えすぎじゃないかって気がするんですけど。私の所に警察の人が来たからって、私、少しも迷惑してません。人それぞれに事情があるんですから。どうかお気を遣わないでください。とにかく井波さん、考えすぎてらっしゃるような気がしたもんですから。じゃ、おやすみなさい」

美智を見送る井波。

 

印刷所前で紙を運び出している大垣。「やあ、いらっしゃい」

井波「どうも」

大垣「本の発行、なんとか間に合いましたかな?」

井波「ええ、おかげさまで」

大垣「ああ。まあ、どうぞ、どうぞ入ってください」

 

東横工藝印刷内

大垣「さあ、どうぞ。まあ、おかけになって」

井波「大垣さん、見てくださいよ。立派なのができましたよ、はい」

大垣「ほう…」本を受け取って見ている。「装丁もなかなか立派だね」

井波「ええ。みんな、西山先生ご自身で装丁されたんです」

大垣「なるほど。さすがだねえ。今度はいつになったら、こんな立派な本ができるようになるんだろうね」

井波「だいぶん、ご無理、お願いしましたから大垣さんと塩崎さんに1冊ずつ差し上げますよ」

 

大垣「ほう、そりゃどうも。しかし、考えてみれば、この本ができたのも、もとはといえば塩崎さんのおかげかもしれない」

笑顔でうなずく井波だったが塩崎がいないことに気付く。

 

大垣「うん。あいにく今日は病気で休んじゃってるから。井波さん、この次、おいでになったときに直接渡してあげてください。そのほうがきっと喜びますよ」

井波「病気って、どうしたんですか?」

大垣「うん。4~5日前から風邪気味だとは言ってたんだけど、今朝、電話がかかってきましてね、電車に乗ったら、めまいがしそうになったって言うから、今日はゆっくり休みなさいと言ってやったんですよ。ここんとこ残業が続いたからね。無理させちゃって悪いことしちゃったよ。あの人、細い人だから」

井波「じゃあ、この本のことで無理をさせたのがいけなかったのかな」しょんぼり。

 

夜、井波は美智の下宿を訪ねた。辺りは真っ暗。

 

井波「ごめんください」

俊子「はい!」

 

井波「有信(ゆうしん)書房の井波と申しますが、こちらに塩崎さんいらっしゃいますでしょうか?」

俊子「ええ」

井波「あの…ご病気だって伺ってきたんですが」

俊子「ええ、風邪らしいんですけどね。今日も会社に行くっていって、途中からフラフラになって帰ってきたんですよ」

井波「そうですか」

 

俊子「今も2階で休んでますけど何か?」

井波「ええ。すいませんが、これをお渡ししていただけませんか?」

俊子「はあ、ちょっとお待ちください。知らせてまいりますから」

井波「いや、いいんです」

 

俊子は2階の美智の部屋へ行き、声をかけ、チラッと障子の間のガラスから苦しんでいる美智を見かけて慌てて部屋に入り、1階へ。

 

井波「どうしたんです?」

俊子「なんだか様子がおかしいんです。あの…心配なんで来ていただけます?」

井波「ええ」

俊子「すいません」

 

美智の部屋

苦しんでいる美智。

井波「だいぶん苦しそうですね。いつからこんなふうに?」

俊子「熱冷ましを飲んだあと、夕方ごろには気分がいいって言ってたんですけどね」

熱にうなされる美智をじっと見つめる井波。「で、医者には診てもらったんですか?」

俊子「いいえ。塩崎さん、大丈夫って言うもんですから」体温計を取り出し「39度もありますわ」

井波「39度? 単なる風邪ぐらいでこんなに熱が出ると思えませんね」

 

俊子「お医者さん行ってきます」

井波「いや、僕が行ってきましょう。場所はどこですか?」

俊子「ああ、そうですか。あの…通りへ出ますと看板が出てますから、すぐ分かります」

井波「じゃ」

俊子「お願いします」

 

井波は外へ出て、走る。

 

美智の部屋

胸元に聴診器をあてられている美智をじっと見つめる井波。

 

河北「こりゃいかん。急性肺炎を起こしとる」

井波「急性肺炎?」

河北「うん。いや、危ないとこだったな。いや、できるだけのことはやってみるが、一両日中は油断がならんな。病人もだいぶ弱っとるしな。もう少し早ければ病院のほうへ移したほうがよかったかもしれんが、この時間じゃな…こんなに弱ってるようじゃ動かさんほうがいいかもしれんしな」

 

井波「先生、お願いいたします。できるだけの手当てをしてやっていただけませんか? 僕たちも先生のご指示どおり寝ずに看病いたします」

河北「とにかく部屋をあっためて頭を冷やすように。(井波に)それからあんた、すぐ薬を取りに来てくれんかね」

井波「はい」

 

部屋を出た河北医師が井波に言う。「あんた、私を呼びに来るのが半日遅れてれば手遅れになってたかもしれんよ」

 

病院で河北医師を待つ井波。

河北「あっ、帰ったら、この薬をすぐ飲ましてくれんか」

井波「はい」

河北「そうだな。明け方になっても、まだ熱が下がらないようだったら、すぐ呼びに来てくれんか」

井波「はい」

河北「特別に行ってあげるよ」

井波「よろしくお願いします」

河北「じゃあな」

 

氷の塊を提げて美智の下宿先へ向かう井波。

 

俊子が美智の額に手拭いをあて、井波は氷を砕いて、氷枕の中へ入れ、部屋まで運ぶ。「お願いします」

俊子「すいません。井波さんが寄ってくださったんで、ほんとに助かりました」美智に頭の下に氷枕を入れる。

 

さらに氷嚢に氷を入れて美智の額に当てる。

 

俊子「井波さん。よろしかったら朝までいていただけますでしょうか?」

井波「ええ」

俊子「ありがとうございます。私一人じゃ心細くて」

井波「奥さん、どうぞお休みになってください。僕が見てますから」とはいえ、俊子もじっと動かず美智の枕元にいる。

 

翌朝、寝ている美智。

 

別室でタバコを吸う井波。

 

俊子「あっ、すいません。ついウトウトしてしまって」

井波「さっき、熱を測ってみたら、だいぶ下がってますよ。気分がよくなったせいかよく休んでます」

俊子「まあ、よかった。じゃあ、大丈夫かもしれませんね。すっかりお世話になってしまって」

井波「いえ」

 

俊子「お疲れになったでしょう。あの…あとは私がしますから」

井波「そうですか。じゃ、僕、勤めがありますから、これで失礼させていただきます」

俊子「ねえ、少し休んでいかれたらいかがですか?」

井波「いえ、大丈夫です」

 

美智の部屋の机の上に完成した本を置き、井波は、じーっと美智の顔を見つめ、そっと部屋を出ていった。

 

<美智が危険な昏睡状態を脱し、やっと意識を取り戻したのは、その日の午後になってからである>

 

吉岡家の玄関

河北「まあ、熱は下がったといっても、またいつぶり返すか分からないからね。ああ、当分は気をつけてな」

俊子「はい」

河北「ああ、それからと…薬をかえるからね、夜になってからでもいいから旦那さんに取りに来てもらってくれんかね」

俊子「旦那さん?」

河北「昨日の青年、あの人の旦那さんじゃないのかね」

俊子「フッ、そうじゃないんです」

河北「うん? あっ、そうかい。いやいや…じゃ、まあお大事に」

俊子「ありがとうございました」

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久保晶さんは、いろんなドラマや映画で見かけるバイプレイヤー。私にとってはいつまでたっても「ショムニ」の満帆商事社長のイメージ。

 

ていうか、診察中も枕元にいたから勘違いしたんじゃないのー!?

 

2階の美智の部屋に行った俊子。「よかったわね、塩崎さん。もう峠を越したそうよ。ハァ、すっかり顔色もよくなって」

美智「すいません、奥さん。すっかりご迷惑かけてしまって」

俊子「何言ってるのよ。お礼なら井波さんに言ってあげてちょうだい。塩崎さんは井波さんのおかげで命拾いしたようなもんなんですからね」

美智「井波さんが?」

俊子「ええ、そうよ。ゆうべ、ちょうど井波さんが来合わせて、そりゃ一生懸命、看病してくれたんだから。お医者さんに『どうぞよろしく。できるだけの手当てをしてください』って、こうやって両手をついて頼んでたぐらい。だからね、お医者さんったら井波さんのこと、塩崎さんの旦那さんと勘違いしてんのよ。今もね、『旦那さんに薬を取りに来てください』ですって。フフフフッ」

天井を見つめる美智。(つづく)

 

原作の人か脚本の人か知らないけど、看病するシチュエーションが好きなのかね?

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急性肺炎にかかった石山はんを看病する美智。

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旅館で聞いた仲の悪い夫婦が嫁さんの看病で旦那さんの急性肺炎がよくなった話…まあ、結局、嫁さんは家出してったけど。急性肺炎がこんなに出てくるドラマも珍しい。病気といえば急性肺炎みたいな。戦前のよくある病気だったのかな。「岸壁の母」はもうちょっとバリエーションなかった? 

 

ここでぐっと美智と井波の仲が深まるのね。社会主義者の井波なら父が前科者という美智の境遇も気にしないかな?…ってあらすじ読んでるのにしらじらしい。

【ネタバレ】ありがとう(第1シリーズ)#20

TBS 1970年8月13日

 

あらすじ

空巣の事件が解決したというのに、進矢(石坂浩二)はどこか屈託有りげだ。それがかつて進矢を捨てて行った生みの母の吉川美沙子(桜むつ子)の出現によるものだとは知らない光(水前寺清子)は、相変わらず松平雪乃(佐良直美)と進矢の関係を誤解して雪乃に競争心を燃やしていた。

ありがとうの歌

ありがとうの歌

  • provided courtesy of iTunes

2024.9.12 BS12録画。

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作:平岩弓枝

*

四方光(よもひかる):水前寺清子

*

段進矢(だんしんや):石坂浩二

*

四方勝(よもかつ):山岡久乃

*

鶴田清子:奈良岡朋子

吉川美沙子:桜むつ子

*

つね子:大鹿次代

山根主任:下川辰平

鶴田文夫:山崎猛

*

杉本比奈子:長山藍子

*

杉本公一:児玉清

*

洞外次代(どうがいつぎよ):沢田雅美

*

洞外大介:中村俊一

妻・きく:初井言栄

*

正司良二:岡本信人

洞外三千介:宇佐美豊

*

入江杏子

渡辺展子

いろは

エースプロ

*

九玉造(いちぢくたまぞう):伊志井寛

*

九静香(いちぢくしづか):乙羽信子

*

堀江香子(ほりえきょうこ):和泉雅子

*

プロデューサー:石井ふく子

*

演出:川俣公明

 

光の態度が子供っぽく、勝がイライラカリカリするところがこのドラマの面白さだったのかなあ。どうも何だか光のガサツさが気になる。

 

四方家

光は部屋の前に“入るな!”と貼り紙をして閉じこもっていた。静香が来て、進矢がまだ帰ってこないことを心配していた。夫婦ゲンカをしていたせいで、進矢も美沙子に会わずに帰ってきたが門の前で別れた。勝は、お母さんに会いに行ったのではと推察。

 

静香がスイカを切ると出ていくと、光が出てきて進矢が夕方、不忍池にいたことを話した。勝に何をしているか聞かれると出来上がってのお楽しみとまた部屋に入った。

 

洞外家

やっと京都に宿が取れた大介。次代は、きくも一緒に行ったらいいと次代が言うが、留守番がいないからねえとまた留守番問題。

 

洞外質店

鶴長さんが弟が質入れした背広を見せて欲しいと質札を持ってきて、8000円+利息720円を払って帰って行った。

 

園長の部屋

イカを食べながら話をする園長、静香、比奈子、光、勝。良二は九保育園に寄らずに帰った。

 

珍しく回想シーンがある。

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青森の伯父さんたちと話をする良二。

 

進矢が帰ってきて、偶然会った雪乃と映画を観てきたと言う。光は機嫌が悪くなり、出て行った。比奈子もご近所なので気まずくならないようにと言って帰って行った。

 

進矢は美沙子に会えずじまいだったので改めて会いにいくことにした。

 

鶴田家

近所の奥さんがくず餅を持ってきて、鶴長さんと話をした。衛は大阪へ出張、文夫は相変わらずブラブラしている。衛さん最近全然見てないような。

 

四方家

夜なべして浴衣作りをする光。

 

早起き体操の会

九保育園に子供たちが集まる。光がハンコ係。進矢は光の部屋の窓に明かりが夜遅くまでついていたことに気づいていた。

 

出勤前の進矢は光が着ていたスーツを女っぽいと褒め、光は喜ぶ。

 

豆せん

比奈子は公一や香子にラジオ体操に行くように言う。香子は良二に会うのが嫌で行くのを渋る。

 

鶴田家

鶴長さんが出勤する頃に帰らなかった文夫のため、近所の主婦に鍵を預けて出勤した。この主婦が入江杏子さんか?

 

豆せん

勤務先の実家からお昼前に寄った公一。両親は蓼科に行く。比奈子も信州旅行を羨ましがる。比奈子がいると出かけにくいと話す公一。店先でシャツを脱いだ公一を偶然目撃したつね子はドギマギ。

 

九保育園

史代からハガキが届いたと喜ぶ勝、静香、園長。そこにフラフラの良二登場。

 

デパートの屋上

置き引きを捕まえた鶴長さん。

 

炊事場

ご飯をパクパク食べる良二。昨夜から何も食べていなかった。今は腹が立つより空腹が辛いとニコニコ。

 

上野署

山根主任と話をする鶴長さんと香子。置き引きされた側も家出少年だったのか。

 

鶴田家

荷造りしている文夫の様子を見にきた主婦。鍵を持ってるから玄関をガラッと開けられるとはいえ、なんか怖い。

 

豆せん

新婚のうちに旅行しなさいと勧めるつね子。

 

園長の部屋

良二はトイレに閉じ籠り、保育園に吉川美沙子が訪ねてきた。

 

上野署

次代が光を待っていたが、光は先に帰るように言う。進矢を待っていた光は帰りにお茶に誘う。しかし、進矢は母に会いに行くため断った。光は、またデートだと勘違いしている。

 

洞外質店

また鶴長さんの服などを無断で持ってきた文夫。大介は鶴長さんと連絡を取ろうとするが、まだ仕事中で連絡がつかない。

 

九保育園

進矢の帰りを外で待っていた静香。園長は頼りになる夫がいなくなり、1人になって寂しいから進矢に会いたと言う美沙子を怒っていた。静香と部屋に入ってきた進矢にお父さんそっくりだと喜ぶ美沙子だったが、進矢は無表情のまま。

 

豆せん

仕事から帰ってきた香子に旅行に行くように勧める比奈子。バカンスどころではないと言う香子はガラス窓が汚れてる、1日何してるの?と責める。

 

園長の部屋

この年で一人ぼっちになって寂しいと自分の事情ばかり話す美沙子。

 

洞外質店

話を引き延ばす大介。文夫は急いでるとイライラ。店に鶴長さんが来た!

 

園長の部屋

「おっしゃることはそれだけですか?」とだけ言う進矢。(つづく)

 

なかなか酷い母の美沙子。来週は放送があるみたいなので内容を忘れずに見られるか!? 順調に放送してくれたら、あと5週くらいかな? 週1で2本ずつは、「ちょっといい姉妹」といい、ちょっとしんどい。

【ネタバレ】ありがとう(第1シリーズ)#19

TBS 1970年8月6日

 

あらすじ

松平雪乃(佐良直美)が可愛い浴衣を着て進矢(石坂浩二)に会いに来たのを見て、光(水前寺清子)はまた悲しくなった。おまけに部屋に戻れば母の勝(山岡久乃)が縫い上げたばかりのジンベエを光に着ろと言うのだ。雪乃の浴衣と何という違いかと光は勝に当り散らした。そこへ静香(乙羽信子)が光の好物のゼリーを持って来た。しかしそれが雪乃のお土産だと聞くと食べるのを止めてしまった。

ありがとうの歌

ありがとうの歌

  • provided courtesy of iTunes

2024.9.12 BS12録画。

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作:平岩弓枝

*

四方光(よもひかる):水前寺清子

*

段進矢(だんしんや):石坂浩二

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四方勝(よもかつ):山岡久乃

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鶴田清子:奈良岡朋子

田中史代:長内美那子

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洞外大介:中村俊一

妻・きく:初井言栄

*

岩倉高子

若松雅子

武田一彦

*

杉本比奈子:長山藍子

*

杉本公一:児玉清

*

洞外次代(どうがいつぎよ):沢田雅美

*

松平雪乃:佐良直美

*

吉川美沙子:桜むつ子

正司良二:岡本信人

*

山根主任:下川辰平

鶴田文夫:山崎猛

洞外三千介:宇佐美豊

*

栗田明正

戸島和美

エースプロ

*

九玉造(いちぢくたまぞう):伊志井寛

*

九静香(いちぢくしづか):乙羽信子

*

堀江香子(ほりえきょうこ):和泉雅子

*

プロデューサー:石井ふく子

*

演出:川俣公明

 

比奈子が杉本になってる!

 

九保育園前で待ち合わせていた浴衣の雪乃と会っている進矢を陰から見て嫉妬心メラメラの光。それにしてもこう放送が飛び飛びなのは困る。

 

光はシンプルなTシャツとスラックスだけど、ミニスカートより似合うと思う。勝が作ってくれた甚平に文句タラタラで、勝もミニスカートよりいいと言ってる。

 

静香がゼリーを持ってきた。静香は勝が縫った甚平を欲しがる。光は雪乃が作ったゼリーと聞くと、食べるのをやめ、ゼリーをぐちゃぐちゃにし始めた。勝には口に合わないから食べていいよと渡すけど、ぐちゃぐちゃにすることないのに。昭和のほうが食べ物を粗末にするシーンが多い。勝は光の気持ちに気付いた!?

 

不忍池

雪乃が上野署に進矢の母である吉川美沙子が会いにきたことを話した。自分を捨てた母親に会いたくない、苦労をかけた園長夫婦に申し訳ない気持ちだと話したが、雪乃は母親に会うことを勧めた。

 

進矢は光のためにホタルを買って勝に渡した。光は寝ている。

 

豆せん

比奈子と公一は朝からイチャイチャ。香子はあきれる。

 

洞外家

三千介は万博に連れて行ってほしいと大介にせがむ。お向かいの家は1日1万円のマンションを1週間借りて家族8人で万博見学をした。今でもすごい金額だと思う。大介は8月9日の日曜に1泊して月曜の最終の新幹線で帰ってこようと計画するが、当然、宿は取れなかった。

 

四方家

カゴのホタルを世話する勝は、光に進矢と縁日に行くように勧める。光は家で留守番してるから母さんが行けばいいと返した。勝は女の強情はかわいくない、素直になりなさいと諭す。

 

洞外家

まだ宿探しをしている大介。

 

園長の部屋

兄夫婦のいる静岡で出産することにした史代。静香はお祝い金とガーゼの肌着とオムツを渡した。感動の涙を流す史代。2週間後が出産予定日。東京まで兄が迎えにくると言う。

 

洞外質店

文夫が背広を持ってきた。1万円を希望するが、厳しい。

 

炊事場

勝と静香は旅行の話をしていると、休みの進矢が起きてきた。静香に話があると言うと、勝は洗濯物を取り込んでくると外へ出て行った。

 

進矢は上野署にきた美沙子が置いて行ったメモを静香に見せた。メモには美沙子が今住んでいる住所が書かれており、一緒に会って欲しいとお願いした。

 

豆せん

遊びに来た良二になぜ私をお姉さんと呼ぶのか比奈子が聞いた。香子さんが好きだと言う良二にパニックを起こした比奈子はプロポーズされたから帰ってきてと公一を呼んだ。

 

炊事場

勝は8月中に香子さんと結婚したいと話す良二に驚く。

 

茶店

私服で入った光と次代は札幌からの来た若いカップルに見かけ、話しかけた。

 

デパート

万引き主婦を見つけた鶴長さん。女性は商品を戻して帰って行った。

 

上野署

10万円近い所持金を持っていた若いカップルは、お小遣いをためていたと言い張るが、親に黙って上京していた。中学生なのか、このカップルは。

 

美沙子のアパート

園長が美沙子に26年間もほったらかしにしていたことを責めていた。再婚相手の吉川は先月の3日に亡くなって寂しくなったと話す美沙子。進矢の父が死んだとき、美沙子は23歳。結婚生活は2年。その後、女房のある吉川と駆け落ちした。再婚相手とは子供がいない。

 

美沙子は3年前に病気をして心細くて園長に手紙を出していて、静香から最初は5万円、それから毎月1万円送金されていたことを園長に話した。

 

進矢と静香もアパート前に来ていた。静香は挨拶したらすぐ帰ると言い、気兼ねしないで欲しい、恩を売った気はないし、これから先どうしてもらおうとも思ってない、進矢の母親は美沙子だと話した。ちょうどアパートから出てきた園長と鉢合わせ。

 

仕事が終わった光は浴衣を買うのに付き合って欲しいと次代を誘った。

 

豆せん

香子は良二との結婚話を聞かされ、比奈子とケンカになった。

 

あれ、ドラマが始まった頃、児玉清さんずいぶんポチャっとしてたなと思ってたけど、見慣れたのか普通に見える。香子は良二と対決すると怒る。

 

呉服屋

反物を見ている光と次代。作るの前提か。セール品で二反で1500円。一反だと800円と言われて、仕方なく次代も買うことにした。

 

炊事場

香子が怒鳴り込んできて、良二を連れて外に出た。入れ替わりに園長と静香がケンカをしながら入ってきた。送金していたことを怒る園長と女の気持ちは分からないんですよと勝に抱きついて泣く静香。

 

光と次代が不忍池を通りかかると、進矢が真剣な顔して一人佇んでいた。デートの約束だろうと声をかけずに帰った2人。次代は家の近所で雪乃に会い、進矢さんと不忍池でデートでしょう?と話しかけた。曖昧に答えて去っていく雪乃。

 

豆せん

良二は青森の伯父さんから店を継ぐのは君か?と聞かれたことから勘違いが始まっていた。

peachredrum.hateblo.jp

ずいぶん前のことのように感じる。伯父さんたちは比奈子の婚約者と勘違いしてたんだよね。

 

四方家

光は本を片手に浴衣を作ろうとしたが、勝が突然帰ってきて慌て、プライバシーがありますと反物を隠した。(つづく)

 

面白いのにこう飛び飛びでは面白さが半減する。