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BS松竹東急

【ネタバレ】思い橋 #16

TBS 1973年7月17日

 

あらすじ

北(藤岡弘)は叔父の専務(土紀養児)から、会社にいる限り「二上」には手を出さないと言われ、会社に留まっていた。しかし、多美(上村香子)のためにも「二上」を観光チェーンの旅館にしようと決意する。

夢は流れて

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2024.3.1 BS松竹東急録画。

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北晴彦:藤岡弘…トラベルチェーン開発課の社員。

*

二上桂(かつら):松坂慶子二上家の次女。字幕緑。

*

中西良男:仲雅美…鶴吉の息子。

*

二上多美:上村香子…二上家の長女。字幕黄色。

大須賀伸(しん):荒谷公之…織庄の一人息子。

*

山下幸子:望月真理子…自殺未遂後、「二上」で働きだす。

静子:相生千恵子…仲居。

*

竹子:大橋澄子…仲居。

社員:木村賢治…織庄の同僚。

日高ゆり子

*

吉野:玉川伊佐男…トラベルチェーン開発課の課長。

*

西鶴吉:花沢徳衛…「二上」の板前。

 

課長「どうしてこんな家のためにそんなに力入れなきゃならないんだ? 第一、ここをどう改善してみたところでたかが知れてるじゃないか」

北「そうかもしれませんね」

課長「実にバカげてる」

廊下で話していたが、せせらぎの間へ入る。課長は浴衣姿だから、お風呂に入ったのかな?

 

北「そのたかが知れてることをやってみたくなったんです」

課長「仮にここの経営がうまくいくようになったとして君になんの得があるんだい?」

北「なんにもありません。しかし、なんにもならないことをするのって、とても気分のいいもんですね」

課長「えっ? どういう心境の変化だい?」

 

コップを運んできた多美はせせらぎの間の会話が耳に入ってしまう。

 

⚟課長「なあ、もう一度思い出してみないかい?」

 

せせらぎの間

課長「君の男としての一生に関わる問題だよ、これは」

 

聞き耳を立てる多美。

 

⚟課長「君が我が社の社員として残るという条件で専務はここの買収を諦められた。そうだろう?」

 

せせらぎの間

北「買収できるんだったらやってみたらどうですか? 僕はこのうちの立場に立って防戦します。会社が勝つか、僕が勝つか、どうです? 関ケ原の合戦ならぬ思い橋の合戦といきませんか?」

課長「なんてことを言うんだ。君はそんな男だったのか? これは僕の口から言うべきことじゃないが、君がここまでやってこれたのは一体誰のおかげだと思ってるんだい? みんな専務のおかげじゃないのか?」

 

まだ廊下にいる多美は座り込んで聞き入る。

 

⚟北「だから、おじさんの肩の荷を下ろしてあげようと思ってるんですよ」

⚟課長「それでこの古ぼけた旅館の主人におさまろうっていうのかい?」

⚟北「誰もそんなことは考えていませんよ」

 

せせらぎの間

課長「君はここの娘に気があるっていうじゃないか。聞いてるぞ」

北「誰がそんなことを…これはあくまでも無償の行為です」

課長「無償の行為?」

北「課長も一度おやりになってみたらどうですか? なかなか気持ちのいいもんですよ」

課長「男の一生を棒に振ってまでかね? いいかい? 君。君はゆくゆくは我が社の専務、社長にもなろうっていう人なんだよ。それをなんでこんなことのために?」

 

多美はお盆に載せたコップと岡持ち?のようなものに入ったビール瓶を持ってロビーに戻った。ビールを運んで行ったのね。

 

桂の部屋

良男「えっ!? なんだって? さっちゃんに赤ちゃんが?」

桂「シーッ。そんなおっきな声、出さないでよ」

良男「これが出さずにいられるかよ。ホントなんだろうな? ホントじゃないとしたら、これこそ人権無視もいいとこだぞ」

桂「待ってよ。まださっちゃんに確かめてみたわけじゃないんだから。ホントによっちゃんがそうじゃないって言うんなら、そうじゃないのかもしれないわね」

良男「俺はよっぽど疑われてたんだな」

桂「だって他に考えられないじゃない」

良男「殴るぞ!」

桂「だって、よっちゃんより親しくしてた人いる?」

良男「いや、そりゃそうだけどさ…」

桂「だったら他に考えられないじゃない」

良男「いや、でも待てよ。喜ぶべきか怒(いか)るべきか一応考えてみなきゃな」

 

桂「さっちゃんに変なこと言うんじゃないわよ」

良男「それを言うのはこっちのほうだよ。彼女が妊娠してるだなんて、いや…一体、そんな女だなんて、誰がそんなこと言いだしたんだい?」

桂「だからひょっとしたらって…」

良男「ひょっとしたらってさ、ひょっとするわけないだろう。さっちゃんが」

桂「そう祈りたいわね」

良男「聞いただけで耳が汚(けが)れたような気がするよ。ああ~、イヤなこと聞いた」頭をかきむしる。

 

まあ、まずさっちゃんに確かめるべきだったよね。

 

ロビーのテレビで若い男女がそれぞれブランコをこぎだすというシュールなドラマを見ている幸子に良男が声をかけた。「さっちゃん」

 

ドラマ

女性『思い出してたの。去年まではこのプールで夢中になって泳いでいたの』

 

良男「面白そうだね」と隣に座る。

 

女性『そう。ミヨコがスターターで次がキョウコ、そしてヒサコ。アンカーがサナエで…つい昨日のことみたい』ブランコを降りた男性が女性の背中を押す。なんなんだ、このシュールすぎるドラマは!

 

良男「さっちゃん」と再び話しかけたものの、鶴吉が「ああ、いい湯だった」と登場。立ち上がった幸子に「早いとこ入ってきなよ」と言う。立ち上がった幸子は「冷たいお茶でもお持ちしましょうか?」と厨房へ。

 

「そいつはありがてえな」と幸子に笑顔を向けた鶴吉だったが、幸子がいなくなると良男をにらみつけ「暇さえありゃくっついてやがる。みっともねえマネするんじゃねえや」と注意。

良男「親切にしてるのが何がみっともないんだよ」

鶴吉「先様じゃ迷惑だっつってるよ」新聞を広げる良男に「見えねえじゃねえかよ!」と新聞をぶった切る。ドラマが見たかったのね。

 

帳場

考え込む様子の多美に話しかける桂。お母さんのことでしょ?と聞くと、多美はそうねと答えた。桂は多美の座っているテーブルの斜め前に座ると、多美は「お母さん、今頃何してるかしら?」とさりげなく立ち上がり場所移動。桂は別のことだと勘づく。

 

幸子がお茶を入れに厨房へ。「鶴おじさん全権任されたら急に威張っちゃってんのね」と笑う桂。さっちゃん、否定して。

 

桂「北さんとこ遊びに行ってこよう」

多美「ダメよ。お客さんだから」

 

多美は雑誌に出ていた身の上相談として、ホントに愛してたとして、愛してる人が自分と結婚すると一生を誤ることになるがどうすべきか、それでも結婚するのが本当なのか、愛する人のために身を引くべきかと桂に聞く。

 

一生を誤るとは会社を辞めさせられて、せっかく築き上げてきた男の人生が崩れてしまうこと。

 

桂の回答は本当に愛してるんなら、その人のために一番いいようにしてあげるべき、だったが、多美は別れることだと解釈。しかし、桂はそんなのは古い。すべからく現代女性は何がなんでも奪う。多美の相手の人がどうなってもいいのかという問いにはホントに愛してたら、そんなこと言ってられない。相手の人に悪いんじゃないか、不幸にさせるんじゃないか、そんなこととても考えられないはずという答え。

 

桂に人生相談の回答者はなんて言ってるの?と聞かれ、多美は「ええ、まあ。桂ちゃんと似たり寄ったりね」と取り繕った。桂は人生相談の回答者ぐらいできるわね、とどこまでもポジティブだなあ。

 

ボイラー室

誰かが風呂に入った物音を聞き、「さっちゃん」と話しかける良男。ヤダーッ!

 

良男「さっちゃん、怒らないでくれよ。世の中にはとんでもない想像をするヤツがいるんだ。さっちゃんが本屋で気持ち悪くなったっていうの、ホントかい?」

 

良男はギターを持ち出し、歌いだす。

♪少しは私に愛を下さい

全てをあなたに捧げた私だもの

一度も咲かずに散ってゆきそうな

バラが鏡に映っているわ

少しは私に愛を下さい

少しは私に愛を下さい

少しは私に愛を下さい

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3話では一節しか歌わなかったけど、今日は長め。めちゃくちゃ歌がうまい。

仲雅美さんは1971年の木下恵介・人間の歌シリーズ「冬の雲」の挿入歌「ポーリュシカ・ポーレ」が大ヒット。この間見つけた「思い橋」の思い出を語っていた動画の後編で田村正和さんの弟役をやってたと話してたのは、「冬の雲」の話だったんだな。


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仲雅美さん、作品をいろいろ見ると私が前から見たいと思っていた 花登筺脚本の朝ドラ「鮎のうた」(1979年後期)ではヒロインの夫! ますます見たくなった。

 

仲雅美さんが当時歌ってた曲はiTunesにはない。

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良男が歌い終わりに「さっちゃん」と話しかけた途端、CMに入り「お母さん」ってなるのやめて!

 

裏庭でバーベルを持ち上げる良男。

多美「おはよう。随分張り切ってんのね」

良男「体、鍛えなくちゃ」

 

多美が玄関に入ると、バーベルを持ったまま良男もついてきて、多美の目が真っ赤だと指摘。多美はゆうべちょっと眠れなかったと言い、良男は桂のコーヒーのせいにする。

 

桂も出勤のため、玄関に出て来ると、良男は話があるという。

桂「はあ、伺いましょう。賃上げ要求?」

良男「みっともねえ。そんな資本家ぶるなよ」

 

通りかかった幸子に「オッス」と声をかけたが無視された良男。

桂「話って彼女のこと?」

うなずいた良男にバスの中で伺うという桂だったが、そんなとこで話せるような話じゃないと断られた。

 

割烹旅館二上のバスが走っていく。

 

せせらぎの間

課長「お前さんの言うのも分からんじゃないな。いやさ、こんな静かな大自然をわざわざ大きなビルを建てて壊すことないもんな」

北「そうでしょう? 何よりも一番壊してはならないものは素朴な人情なんですよ。ここの人たちは我々がGNPだとか買い占めとか言ってる間に失いかけていたものを今もちゃんと持ってるんですよ。それは決して豊かとは言えませんけどね。しかし、心ん中は実に豊かなもんです。我々はその豊かさを測る物差しを忘れかけていたんですよ」

課長「うん。しかし、僕はまだ諦めたわけじゃないよ」

北「課長の立場は分かります。生活がかかってますからね」

課長「そう。俺は定年まで今の会社で頑張ってマイホームの一つも建てなきゃならん」

北「そのためには専務の言うこともご無理ごもっともで聞かなくっちゃ…ですか?」

課長「無理ばっかりとは言えんさ。専務には専務の立場があるんだ」

北「そうですかね」

 

多美と幸子が朝食を運んできた。

課長「やあ、元気でやってるかい?」幸子は無視して出ていった。

 

多美が挨拶をしてテーブルの上を拭こうとすると、北がテーブルを拭いたり、食器を机の上に並べる手伝いをする。仕事ぶりを見ている課長。「北君、この人かい?」

北「課長…」

 

厨房に戻った多美に鶴吉は「女将代理はドデーンと帳場に座ってなよ」と言う。

 

せせらぎの間

課長「おい、お前の話とだいぶ様子が違うじゃないか」

北「課長がいるからですよ。そういう人なんです」

課長「そういうもんかね」

 

当たり前じゃないかよ。なんで人前でイチャイチャするんだよ。

 

厨房

多美「さっちゃん、あの人ね?」

うなずく幸子。

多美「大丈夫ね?」

幸子「はい」

 

織庄

良男が隣で待ってるから出勤早々出かけたいと伸にお願いする桂。伸は良男とあいびきのためだと思い、「とても許せんな」と一蹴。桂は幸子のことで、どうやら相手がよっちゃんじゃないってことだけは突き止めたというものの、相手は不明。

 

桂「まさか伸ちゃんじゃないでしょうね?」

伸「フフッ、分からんぞ」←こういうとこ、割と好き。

 

なぜか伸も喫茶店についてきて、コーヒーゼリーを注文。

 

良男はゆうべはごめんと謝り、ホントのことを言えなかったと暗に幸子の妊娠を認める。桂は真実?を知って良男に幻滅。いちいち口を挟む伸に「あんたは黙っててください」と制する良男。

 

桂「さっちゃんもさっちゃんよ。見損なったわ」

良男「彼女には責任ないよ。俺がみんな…」

伸「じゃ、強姦!?」

良男「あんた黙ってろっつってんのに!」

店にいたアベック2組が一斉に振り返る。

 

二上

階段を上ろうとした幸子が気分が悪くしゃがみ込んでしまい、静子が「さっちゃんどうしたの?」と声をかけた。外へ走り出した幸子の様子を見た静子は、帳場にいた多美に報告。「間違いないと思いますよ、私は」

多美「ホント? 私、どうしよう」

静子「お嬢さんがどうしようってことはありませんよ」

多美「お母さんは留守だし、おじさんじゃね…」

静子「ひょっとしてよっちゃんかもしれませんからね」

 

鶴吉「なんだい? なんの相談だい?」

静子「いえ、なんでもないんです」

 

「さっちゃんどうかしたのかい?」と鶴吉に聞かれた多美は「さっちゃん…どうしたのかしら?」とその場を後にした。

 

茶店

コーヒーゼリーを食べてる伸と桂。

良男「そんなことできないよ」

伸「じゃ、産もうっていうのかよ?」

良男「一つの命が芽生えているんだよ。そんなかわいそうなことできるかよ」

桂「さっちゃんもそう言ってんのね? 結婚の約束はできてるんでしょうね? それもまだなの?」

良男「今にするさ」

桂「よっちゃん、ホントによっちゃんの子なんでしょうね?」

良男「何言いやがる。バカにすんなよ」

伸「威張ることじゃないだろ」

 

厨房に入ってきた幸子を呼び止める多美。昼花火の音が聞こえると笑顔になる。「浦山のお祭りよ。獅子舞が出るの。見たことある?」

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見たことがないという幸子に私も見たいと誘う多美。

 

昼花火が上がり、祭り囃子が聞こえる。獅子舞が練り歩き、「新日本紀行」的な映像だな。ドラマのためにやってもらったのかな。

 

幸子「あの踊りどんな意味があるんでしょう?」

多美「さあ、深くは知らないけど」

幸子「とっても怖かったわ。いえ、あの頭(かしら)がじゃなくて、人間の業っていうのかしら」←字幕は「とっても怖かったわ」まで黄色だったけど、幸子のセリフ。

多美「長い間、貧しい生活の中で伝えてきたもんですもんね。あるいは伝えてきた人たちの怨念が込められてるのかもしれないわね」

 

幸子「お嬢さん」

多美「いや、お嬢さんなんて言わないで」

幸子「ご存じなんでしょ? 私のこと」

多美「ええ。さっちゃん話してくれるんじゃないかと思って」

幸子「あの獅子舞を見てて分かりました」

多美「差し支えなかったら話して。そして2人でこれからのこと考えましょう」

幸子「申し訳ありません」

 

多美「おなかの赤ちゃん、何か月?」

幸子「4か月とちょっと」

多美「えっ…じゃ、うちに来る前から? じゃ、結婚したっていう人の?」

幸子「私、一人で育てます」

多美「そう。そうだったの。でもね…」

幸子「それだけは意地でも私…」

 

厨房

長ネギを刻む良男。

 

茶の間

仏壇の前でうなだれる鶴吉。「彩さん。良男のヤツがとんでもねえことしでかしちまったよ。なんて言ってわびをしたらいいか…」

 

河川敷を歩く多美と幸子。

多美「でもね、さっちゃん。さっちゃんの一生はまだまだ長いのよ。これからよ。意地なんか張らずにもっと素直に生きたほうがいいんじゃない? 私も今、とってもつらいこと考えてるの。人を愛するって、ホントにつらいことだと思うわ。でも私、自分に素直に生きることに決めたの。たとえ、どんなにつらくても自分で決めた道なら諦めもつくもんね」

幸子「北さんのことですか?」

多美「私ってそういうふうに生まれついていたと思えばいいんだわ」

 

せせらぎの間

北・心の声「無償の行為。ここの人たちには我々がGNPとか買い占めとか言ってる間にもちゃんと失わずに持ってるものがある。素朴な人情だ。それを壊してはいけない」

 

厨房

鶴吉「まったくとんでもねえことしてくれたな」

良男「クヨクヨしたってしかたがねえじゃねえか。できちまったものはできちまったんだから」

鶴吉「バカ野郎!」

良男のアップでつづく。

 

女将さん不在回。今までの木下恵介アワーのドラマだと主要キャストでも他のドラマや映画と掛け持ちのあまり、極端に出番が少なったりいなかったりが割とあったけど、このドラマは主要キャストが毎回出てたから珍しい。これが普通なんだけどね。

 

今回のキャストの木村賢治さんと日高ゆり子さん、どこにいた? アベック客は無言だし、女性はおそらく喫茶店のウエイトレス? いや、幸子と良男が見てたテレビドラマの女性かな。まあまあセリフあったし。

 

木村賢治さんは織庄で桂の隣の席だけど、今回の織庄のシーンは桂と伸しか映ってなかったしな~。時々、キャスト欄が正確じゃないような。「たんとんとん」みたいに役名も出してほしかった。

【ネタバレ】思い橋 #15

TBS 1973年7月10日

 

あらすじ

彩子(淡島千景)がいない「二上」では、桂(松坂慶子)や多美(上村香子)がてんてこ舞いの忙しさだった。そんな時、幸子(望月真理子)の顔色が悪いと気づいた桂は、つきあっている良男(仲雅美)との間にデキたのではと早合点し…。

夢は流れて

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2024.2.29 BS松竹東急録画。

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二上彩子(ふたがみ・さいこ):淡島千景…「二上」の女将。

*

北晴彦:藤岡弘…トラベルチェーン開発課の社員。

*

二上桂(かつら):松坂慶子二上家の次女。字幕緑。

*

中西良男:仲雅美…鶴吉の息子。

*

二上多美:上村香子…二上家の長女。字幕黄色。

大須賀伸(しん):荒谷公之…織庄の一人息子。

*

山下幸子:望月真理子…自殺未遂後、「二上」で働きだす。

静子:相生千恵子…仲居。

*

大庭:土紀養児…トラベルチェーンの専務。

竹子:大橋澄子…仲居。

*

吉野:玉川伊佐男…トラベルチェーン開発課の課長。

*

西鶴吉:花沢徳衛…「二上」の板前。

 

帳場で荷造りをする彩子…を見ている鶴吉。

彩子「これで忘れ物(もん)なかったかしら?」

鶴吉「俺にそんなこと言われたって知るかい」

 

機嫌の悪い鶴吉に一緒に行きたかったの?とからかう彩子。彩さんのお供するぐらいならうちで昼寝してたほうがましだと返す鶴吉。

 

幸子が紙袋を持って帳場に来た。

彩子「年寄りってどうして、こう素直じゃないのかしらね」

鶴吉「さっちゃん、年は取ってもここまでうぬぼれねえように気をつけなくちゃな。まあ、ゆっくりしてきなよ。彩さんがいなくたって結構やってけるってとこ見せてやるから」

 

良男が入ってきて、トランクと紙袋を持って運んだ。幸子も後を追う。

 

彩子は仏壇に手を合わせ、鶴吉に背を向けたまま「鶴さん、頼むわね」。

鶴吉「ああ、大ちゃんと2人旅を楽しんできな」

彩子「ありがとう」

 

多美と桂の心配をする彩子に若い者の厚意はありがたく受けとくもんだ、法事の費用は半減するし、大ちゃんには一番の供養になる、多美や桂に二上の実態を知ってもらういい機会で一石三鳥だと鶴吉が言う。

 

良男が彩子を呼びに来た。

鶴吉「名残惜しくて離れねえんだ。早く連れてってくれ」

彩子「よっちゃんが本気にするじゃない、ねえ?」

良男「いくら女将さんが物好きでもねえ」

鶴吉「なんだと、この野郎!」

 

竹子と静子も玄関に見送りに来た。多美はお茶のお稽古で一緒に出る。

 

玄関を出ようとした彩子を呼び止め、「水が変わるから、体に気をつけてな。夏風邪は治らねえっていうから気をつけるんだよ」と気遣う鶴吉。

 

思い橋を良男の運転するバスが走っていく。

 

送り出した竹子と静子は、これで当分楽ができると本音を漏らしていた。

鶴吉「なんだって? この鶴吉の目の黒いうちはズルしようったって、そうはさせねえぞ」

静子「あら、聞こえてたんですか」

 

意外と静子と竹子が揃っている回は珍しい。

 

織庄

鶴吉から桂へ電話があった。「駅までそっから駆け出しゃすぐじぇねえか。見送ってやんなよ。喜ぶよ。そう度々、旅に出るわけじゃなしさ」

桂は鶴吉こそ見送ってやらないのかと返す。

 

織庄本店は秩父駅のすぐ近くにあって、良男は朝、桂を乗せて、伸を実家から拾って駅前まで送って、そこから2人は織庄に行くわけね。

 

鶴吉「ああ、じゃ、ごっつぉ作っとくからね。仕事終わったら寄り道しねえでまっすぐ帰ってくんだよ。分かったね?」

桂「うん、じゃあ」受話器を置き、伸から話しかけられ「フフッ。お母さんが旅に出たら鶴おじさん、とたんに親父さんみたいなんだもん」

伸「いいじゃないか。責任感じてんだろ」

桂「そうなの。寄り道せずに早く帰ってくるんだよ、だって」

伸「ありがたいと思わなくっちゃ」

桂「大事な娘なんだから伸ちゃんみたいな虫にはくれぐれも気をつけろって」

伸「あのおじさんがそんなこと言うはずないよ」

桂「あら、信じないのね。じゃ、今夜来てごらんなさいよ。水ひっかけられるから」

 

お茶のお稽古から帰ってきた多美。ロビーで新聞を読んでいた北に「おかえり」と声をかけられた。

多美「ただいま」

北「女将さん、四国の巡礼に出かけたんだって?」

多美「ええ。今、送ってきましたの」

北「じゃ、今頃は正丸トンネルの中あたりかな」

 

お茶が出ていないことに気付いた多美が厨房へ行くと、幸子がいたが、すぐ出ていった。幸子を気にする良男。「女ってのは、人間の表っ面しか見ないからな」。表っ面とは顔のことだという。

多美「あら、さっちゃんはそんなことないでしょう?」

良男「いや、そうなんだよ。キザに本屋なんかのぞいてると、すぐに偉いヤツだと思っちゃう、軽薄なところがあるしな」

多美「本屋さんをのぞくとキザで軽薄なの?」

良男「いや、そういうやつもいるってこと」

多美「伸ちゃんのことね」

 

良男も伸も同じくらいイケメンと思うので、伸だけイケメン設定?なのは解せない。

 

鶴吉は茶の間でうたたねしてると聞いた良男は茶の間へ行き、彩子の声音をマネして「鶴さん、起きなさいよ。何時だと思ってんの!」と驚かせて起こした。

 

多美「おじさん、とうとう起こされたのね」

鶴吉「ちくしょう。軍隊時代の夢、見てるとこ起こされたから。見ろ、まだ心臓がドキドキしてやがらあ」厨房へ

良男「親父起こすには、あの手に限るんだ。権威に弱いから、すぐ飛び起きる。(大声で)悲しい習性だな!」

鶴吉「なんだと、この野郎。親の寿命縮めて喜んでやがる、この親不孝者」

 

玄関ロビーにお茶を運んだ多美だったが北はいなくなっていた。風呂掃除?から出てきた幸子は不調そうで、多美が声をかけたが、元気そうに振舞う。しかし、多美がいなくなると、バケツを前に手で口を覆う。

 

モンモランシー

桂「まさか、さっちゃんに限って…」

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店で流れたのはこれ? チャラリーンで検索すると出た。

 

伸「もちろん、これは俺の推測だよ。しかし、若い娘が急に気分が悪くなれば、やっぱりそれを想像するんじゃないか?」

桂「あら、そう? 私だって急に気分が悪くなることだってないとは言えないわよ」

伸「いや、お前さんのは食いすぎだよ」

桂「色気ない言い方するわね。せめて、お食べすぎぐらいに言いなさいよ」

伸「同じじゃないか」

 

桂「しかし、もし伸ちゃんの推測が当たってるとしたら相手は誰?」

伸「決まってるじゃないか」

桂「あっ、まさか、よっちゃん?」

真剣な顔で大きくうなずく伸。「他に考えられるかい?」

桂「他にも考えられないけど、よっちゃんでも考えられないわ」←うんうん

伸「だから甘いっていうんだよ。とにかく本屋で気分が悪くなって、わけを聞いても言えなかったことだけは事実なんだから」

桂はうなずき、「お母さんは旅行に出かけたし、これは大変なことになったわ。伸ちゃん、約束して」

伸「ああ、俺は紳士だ。絶対にそんなマネはしない」

桂「違うわよ。今の話、誰にも言わないと約束して」

伸「ああ…いいよ」と右手を顔の高さくらいまで挙げて宣誓ポーズ?

桂「誓うわね」同じように右手を挙げる。

伸「誓います」

 

なぜか結婚式の妄想をする伸。不意打ちのウェディングドレス姿の桂! 拍手を受け、キスをする2人。

 

伸「まるで結婚式みたいだな」

桂「冗談じゃないわよ」マヌケな効果音。

 

せせらぎの間

タバコを吸いだした北に「退屈じゃございません?」と聞いた多美。この二上をいかに合理化していくかを考えていると答えた北。

多美「まだ買収のお話、諦めてらっしゃいませんの?」

北「買収なんて話はもともとありゃしないじゃないですか。確かに僕は買収で有名な会社の社員ではあるけど、この二上を買収しようなんて考えちゃいませんよ」

多美「じゃ、どうして?」

 

二上の合理化を考える理由は自分でもよく分からないという北。「目の前でモゾモゾしてると放っておけない性分なんでね」

多美「それでうちにずっと泊まってらっしゃるの?」

北「僕の買収したいのは人間のほうだけです。多美さん、僕の気持ちでもう分かってくれてもいいと思うんだけどな。多美さん、いつかの返事はまだ聞いてませんよ」

多美「今の会社お辞めになったら、私、北さんのこと信じます」

北「いや、そいつはできない」

多美「なぜですの?」

北「それだけはできないんです」

 

回想

課長「君は社員として確かに有能な男だ。君が我が社に残るという条件でここの買収は諦める。それでどうだ? そのかわり、今後は社員として会社の命令に忠実でなくては困るよ」

北「ホントにこのうちに手を伸ばさないんですね?」

専務「うん、男同士の約束だ。このことは誰にも漏らさぬこと。分かったな? 約束を破ったら僕のほうも容赦しないぞ、いいね?」

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回想シーンのようでいて、この前とアングルが違うように思うし、セリフも微妙に違ったりして、新撮シーンかな?

 

長い沈黙。

多美「いつも何もおっしゃらないで、それで信じろとだけおっしゃるのね」

北「しかたないんだ」

多美「ただ信じろと言われても…なぜおっしゃれないか、それだけでも…」

北「それは多美さん、あんたを愛してるからだよ」

 

多美「私、はっきり申し上げます。ただブラブラ遊んでる人って嫌いです」

北「だから二上のために考えてるじゃありませんか」

立ち上がろうとした多美を止める北。「多美さん、待ってください」

 

せせらぎの間の内線電話が鳴る。

多美「電話、鳴ってましてよ」

北「ほっとけばいい」

 

北の手を振り払って内線に出た多美。会社の吉野課長がおみえだと伝えられた北はロビーへ行き、吉野に外へ出ましょうと誘うが、少し休もうと言われてしまう。

 

ボイラー室前?

良男「さっちゃん! 俺が短気だったよ。このとおり謝る。だから機嫌直しておくれよ。自分自身驚いてるんだ。こんなにやきもち焼きだと思わなかった。それもこれもさっちゃん、君のことを愛してるからなんだよ」

背を向けていた幸子が振り返る。

良男「そんなニャンコちゃんみたいな悲しい目で見ないでくれよ。それでなくたって俺は…」

幸子「堪忍してください」

 

良男「さっちゃん、なにも君が謝ることないじゃないか。謝んなきゃならないのは俺のほうなんだ」

首を振る幸子の正面に回り込む良男。「そんなに織庄の息子のこと好きなのかい?」

良男の顔を見て首を振る幸子。

良男「じゃあ、まだあの人のことを?」

下を向いて首を振る幸子。

良男「他にまだいるの?」

 

鶴吉「良男! いくら呼んでも返事しねえと思ったら、こんな所に隠れてやがったのか、この野郎。さっちゃんもいつまでもそんなことしてるとしめえにはおじさん怒るぜ」竹?を肩に担いでる。←さっちゃんが何をした!?

 

良男「なんだと? そんなもの持ちやがって。殴れるもんだったら殴ってみやがれ!」その場に座り込む。

鶴吉「バカ野郎! こんな所で格好つけやがって。ボイラーいいのか? ボイラー。風呂が水しか出ねえって、お客さん怒ってるぞ」

良男「えっ? あっ、いけねえ」立ち上がり走り出す。

鶴吉「ったく、しょうがねえ野郎だ」

 

厨房

鶴吉「ハァ…まったくしょうがねえヤツだ」

静子「またボイラーの前で眠ってたんでしょ?」

鶴吉「眠ってなんぞいるかい。一生懸命働いてたよ」←なんだかんだ親バカ。

 

厨房に戻って来た竹子が「せせらぎ1人前追加」だという。

鶴吉「今頃そんなこと言ってきたって間に合うかい」

 

竹子が出ていき、帳場で電話が鳴ると多美が出ていった。

 

鶴吉「まったく、さっちゃんもさっちゃんだよ」

静子「えっ? さっちゃんとよっちゃんがなんですって?」←ワクワクしてる。

鶴吉「うるせえな。誰もそんなこと言ってねえだろ」

 

帳場

多美が電話に出ると彩子からだった。厨房へ行き、鶴吉に伝えると、この忙しいのに、いなくなってからまで邪魔しようっていうのかいと憎まれ口をたたくが、しょうがねえなあと電話口へ急ぐ。

 

静子「なんとかかんとか言いながら女将さんには弱いんだから」

 

帳場の電話に出た鶴吉。今朝出ていったのにしばらくだったねとニコニコ。東京駅でこれから新幹線ってまだ全然進んでないじゃないの。もっとゆっくり話したかった鶴吉だがあっさり電話は切られた。

 

桂帰宅。竹子から幸子は早番でもう上がったと聞く。

 

厨房

鶴吉、良男、多美が食事中。良男にも幸子のことを聞くが、良男は答えない。桂は厨房の流しで手を洗おうとするが、鶴吉に「手洗うなら洗面所で願いたいね」と注意された。

桂「はいはい。今日はいささかショックを受けておりますもんで」

鶴吉「ああ、ショック」←何、このセリフ。面白かった。

 

多美が食事の用意をしてくれて食べ始めようとした桂だが、彩子不在で私たちでお母さんの代わりしなきゃねと言う。伸との会話を思い出した桂は、良男を部屋に呼び出す。

 

桂の部屋

部屋の前に立っている良男を部屋に入れる桂。いいかげんな気持ちじゃ困る、ちゃんと責任を取るつもりかと聞き、良男を困惑させる。「ちゃんと胸に手を当てて考えてみれば分かるでしょ?」

 

あのことか…と合点がいったふうの良男。

桂「あのことか、じゃないわよ。これは人一人の一生に関わる重大な問題なのよ」

良男「そ…そりゃないよ」

桂「どうして? よっちゃんってそんな無責任な人だったの?」立ち上がる。

良男「おいおい、待てよ。暴力は困るぜ」

桂「暴力だって振るいたくなるわよ。あんたのそんな無責任さを見てると」殴りかかる?

 

桂を避ける良男。「おい! お前さん、そりゃないだろ。俺がさんざんモーションかけてるときはおよそ無視しといて、今更責任取れってことはないだろ。俺だって人間だよ。気持ちが変わるってことだってあるんだ」

桂「よっちゃん、待ってよ。なんの話してんの?」

 

桂がさっちゃんの話だと言うと、良男は「そっちのほうだったらもちろん…もちろん責任取りますよ」と真面目な顔になる。

 

桂「あっ、そう。責任を取るのね」

良男「ほらほら、ほらほら、また雲行きが怪しくなってきた。この際、嫉妬の感情は抜きにして話を進めてもらいてえな」

桂「何言ってんのよ。私が2人の仲をやいてるとでも思ってんの? 事はもっと人道上の問題よ」

良男「俺だって真剣に考えてるよ」

 

桂「さっちゃんのこと、ホントに愛してんのね?」

良男「もちろん」

桂に子供のことを問われると、4~5人は欲しいと思ってると答えた。

 

桂「冗談じゃないわよ」

良男「そう怒るなよ。俺だってまだそんなことまでは考えてないよ」

桂「考えてないで、よくそんな無責任なことができたわね」

良男「無責任なことって…いや、ちょっと待ってよ。俺が何したっていうんだよ?」やっぱりかみ合わない桂と良男。顔、近いな!

 

桂「よっちゃん、ホントにさっちゃんとなんでもないのね?」

良男「だから好きだっつってるだろう」

桂「赤ちゃんのことよ」

良男「誰の?」

桂「うん、つまり…あんたのよ」

良男「俺の? 俺の赤ん坊?」

 

厨房

皿を落として割ってしまった幸子。また気分が悪くなり口を押える。(つづく)

 

ええ~、ドラマが始まったのが4月で今7月で…ええ~、そんなことあるぅ?

【ネタバレ】思い橋 #14

TBS 1973年7月3日

 

あらすじ

彩子(淡島千景)の夫の法事をすることになった。だが親戚につらく当たられる彩子を見てきた桂(松坂慶子)や多美(上村香子)は、親戚は自分たちで切り盛りするからと言って、彩子に四国巡礼の旅を勧めた。

夢は流れて

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2024.2.28 BS松竹東急録画。

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二上彩子(ふたがみ・さいこ):淡島千景…「二上」の女将。

*

北晴彦:藤岡弘…トラベルチェーン開発課の社員。

*

二上桂(かつら):松坂慶子二上家の次女。字幕緑。

*

中西良男:仲雅美…鶴吉の息子。

*

二上多美:上村香子…二上家の長女。字幕黄色。

大須賀伸(しん):荒谷公之…織庄の一人息子。

*

山下幸子:望月真理子…自殺未遂後、「二上」で働きだす。

店員:東谷弓子

*

西鶴吉:花沢徳衛…「二上」の板前。

 

割烹旅館 二上

玄関の扉を開け、外に出た彩子。「ああ~、今日もいいお天気。武甲山(ぶこうざん)がきれいだこと」。「割烹旅館 二上」と書かれたブリキのバケツを左手に持ち、右手のひしゃくで打ち水をする。

 

帳場に戻り、仏壇の前に行くと、包丁の音が聞こえ、厨房に行くと、多美が料理をしていて、これからずっと早く起きることにしたと笑顔で彩子に言う。

彩子「それは感心だこと。いつまで続くか楽しみだわ」

多美「お母さん一人に負担かけちゃ悪いもん」

彩子「それはそれは感心ね」

多美「ここ、私やるから、お母さん休んでて」

彩子「鶴さん、起きてきたらびっくりするわよ」多美に手渡された魔法瓶をもって仏壇へ。

 

桂も起きて来て彩子は驚く。桂は水森亜土ちゃんエプロンと薄ピンクの上下。

桂「もう朝風呂は入ったんですからね」

彩子「どうりで顔が光ってる。分かった。多美さんと約束したんでしょ?」

 

何を約束したの?と彩子が聞いても、「フフフッ、秘密秘密」と濁す桂。今日は日曜日だと彩子が言っても、だから早起きした、と手伝う気でいる。

 

彩子「雨どころか台風が来るわ」

桂「地震かもしれなくてよ」テーブルを揺らす。

彩子「ああ~、もう。3日続いたら首あげる。フフッ」

桂「随分、見下げ果てたわね。よし、見てらっしゃい。うんと重労働させてよ。張り切ってんだから」

彩子「そう。仕事はいくらでもあるわよ」と新聞を取りに行かせた。

桂は「OK」と返事をし、仏壇に手を合わせて部屋を出た。

 

彩子「お父さん、女将さん。2人ともあんないい子になりました」鈴を鳴らして、手を合わせる。

 

厨房から皿が割れる音がして、彩子が声をかける。「多美さん、ケガない?」

多美「はい」

 

起きてきた鶴吉は多美の姿を見て驚き、「彩さんが若返ったのかと思っちゃったよ」

多美「あら、そんなに似てる? 私とお母さん」

鶴吉「似てるね。だんだん似てくるようだな。不思議なもんだな。血が繋がってるわけでもねえのに。もっとも多美ちゃんのほうがずっときれいだけどな」

彩子「聞こえてるわよ、鶴さん」

おはようと言い合うものの、鶴吉はヘヘヘと笑う。

 

桂も起きていて、これからずっと手伝うと言っていたと彩子が言う。

鶴吉「そりゃまたどういう風の吹き回しだい?」

多美「早起きは美容のためにいいっていうでしょ」←あら、字幕が黄色じゃない。

鶴吉「あっ、そうか。昔から早起きは三文の徳っていうからな。だけど、俺なんぞは40年もやってたって一文も貯まらねえや」

彩子「鶴さん、飲むからよ」

鶴吉「差っ引きゼロってわけか」彩子と笑い合っていたが、割れた皿を見つける。

多美「あっ、すいません」

鶴吉「早起きの税金か」

 

新聞を取りに行った桂が玄関ロビーで新聞を広げて読んでいた。「『暑さで食欲のない方のために』か。私とは関係ないな。う~ん、『眠られぬ夜のために』か」あ~あ、とあくびしている桂を彩子と鶴吉がほほ笑ましく見ている。

 

それにしたって、超絶美人の松坂慶子さんがこんな若いころから食いしんぼキャラなのがなんだか面白いな。

 

帳場

彩子「2人で相談したらしいの。私の負担を少しでも少なくしようって」

鶴吉「なあ、ありがてえじゃねえかよ。その心根がよ」

彩子「ホント。やってくれなくても、その気持ちだけで私は十分」

鶴吉「大ちゃんが生きてたらな、どんなに喜ぶか」

彩子「今だって見守っててくれると思うわ。私はそう信じてるんだもん」

鶴吉「うん。だけど、大ちゃんにも、そろそろ眠ってもらったほうがいいんじゃねえかな」

彩子「眠ってもらってどうすんの?」

鶴吉「彩さんだって、まだ若(わけ)えんだ」と彩子の手に自分の手を重ねる。

即座にパシッと手を叩く彩さん、ステキ。

 

良男が起きてきて挨拶した。

鶴吉「それに引き換え、このドラ息子はどうだい」

彩子「あら、よっちゃんだって、よくやってくれるじゃないの」

良男「いやいや、親父はね、板前の位置を息子に取られるかと思って戦々恐々なんです」

鶴吉「ハハッ、何を言ってやがるんだい。早くそうなってもらいてえや」

良男「いや、急に楽するとね、早死にするってよ」

鶴吉「バカ野郎、朝っぱらから縁起でもねえこと言うない。ほら、多美ちゃんのほう手伝ってやれ、早く」

 

桂が帳場に来て「オッス!」と良男にあいさつ。

良男「おはようっす」

 

桂は鶴吉に何か仕事はないかと聞く。彩子に新聞のことを聞かれると、分類して玄関に置いといたと言う。幸子も起きてきた。

 

桂「さっちゃん、日曜日はきちんとお休み取んなきゃダメよ。ゆっくり寝て、遊びに出かけて、そうじゃなくても平生(へいぜい)はハードなんだから」

良男「そうそう。そりゃまったくだよ」

幸子「あっ、でも…」

桂「デモはしなくてもいいの。日曜日は私たちで代わりするから、安心してゆっくりして」

彩子「ホント。私たちがいけないのよ。やってくれるもんだから、つい重宝がっちゃって」

 

良男「質問。俺も従業員に入んのかな?」

鶴吉「何? おめえも一緒に休もうってのか?」

良男は幸子が秩父の町に行くにも道を知らないから案内するつもりでいる。

 

桂「さっちゃん、一人になりたいってよ」

良男「チェッ、こっちも焼いてやがる」

桂「あきれた。バカバカしい」

 

鶴吉に大根の切り干しづくりを命じられた良男は幸子の肩を抱き「♪聞け 万国の労働者 轟きわたる…」と歌いだす。←幸子を巻き込むな!

crd.ndl.go.jp

メーデー歌「聞け万国の労働者」は大正時代の歌、と。

 

彩子は休んでいいわよと折れ、鶴吉は、その代わり今後一切身内扱いしねえと言う。

良男「ああ、大助かりだよね。ビジネスライクといきましょう、ねっ?」

 

せせらぎの間

まだ寝ている北が内線電話の着信音に起こされた。「朝飯? あとでいいよ」とキレ気味の北に「よくないの。今すぐ運びますから食べてちょうだい。そうしないと片づかないから」と桂も引かない。多美は無理に押し付けちゃ悪いわと止めるが、いい若い者(もん)がこんな日曜日に遅くまで寝てることはないと自ら運んで行った。

 

北が布団を片づけていると、桂が部屋に入ってきた。

北「このうちじゃ、お客に布団を上げさすのか?」

桂「ああ、男くさい」と部屋の窓を開け、今日は姉ちゃんと2人だけだから協力してとテーブルを運ばせる。

 

こっちに来てから体がなまったと言う北だったが、日当出すか?と桂に聞く。「ケチ」で終わらせる桂。軽く部屋の掃除をすると、廊下に置いていた食事を運んだ。

北「温かいうちに食べないと食べらんないような代物(しろもん)だな?」

桂「そういうこと」

北「とにかくお茶くれよ」

 

再び着信音が鳴る。多美が「すいません、妹が無理やり運んじゃって。お休みになってたんじゃありません?」と言うと、「いや、いいんです」と笑顔になる北。「おいしそうですね。楽しみです」と続け、自ら手伝いも申し出て、受話器を置く。

 

桂はあきれる。「私にはお茶くれよで姉ちゃんには、お茶ごちそうになりに行ってもいいですかってなるのね。そもそも、姉ちゃんは多美さんで私は桂君なんて区別すんのが気に食わないわ」

北「それはしかたないさ。大人と子供の違いなんだから」

桂「あっ、そう。私、よっぽど子供に見られてんのね」

北「若いってことはいいことなんだぞ」

桂「黙ってお食べなさい。楽しみなお味なんでしょ?」

 

姿勢を正し、食べ始める北。ご飯を頬張り「うまい」。

桂「単純ね。ご飯なんてね、ガスに火つけりゃ出来ちゃうのよ」

みそ汁を口にした北。「ああ…うまい」

桂「このごろは便利なダシの素がいくらでもあるんです」

北「うまい焼き方だなあ、硬すぎず…」魚?

桂「軟らかすぎずですか」

 

帳場でぼんやりしている彩子。2人とも結構やるじゃねえかとくわえたばこで入ってきた鶴吉。彩子はやってくれるのはありがたいけど、寂しくなったと元気がない。

 

鶴吉「年寄りは年寄り同士、キノコ採りにでも行くか」

彩子「私を年寄りの仲間に入れないで。私は鶴さんとは違います」

鶴吉「あらま」

 

厨房

完食した朝食を運んできた桂。しょう油を持っていくのを忘れたが、パクパク食べていた。「あの人、味分かんないのね」と笑う。機嫌を損ねる多美に「おいしいって食べてたんだからいいじゃない」とフォロー。桂は自分の食事を始める。

 

帳場

彩子は2人でちゃんとできたら法事のことも自分たちに任せてくれと言われたと鶴吉に話していた。鶴吉はあの親戚の海千山千を相手に若い2人がやれるわけないと言い、彩子も同意し、のけ者にされてるみたいだとこぼす。鶴吉は否定。義理の仲はダメなのかなと言う彩子にひがみだとはっきり言う鶴吉。「あの子たちは彩さんに苦労かけまいとしてるんだ。そうに決まってるよ。♪義理がすたれば この世は闇よ…ってね」

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楠木繁夫「人生劇場」1938年発売…だけど、

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村田英雄「人生劇場」1959年4月発売。まあ、こっちだよね。歌詞は「この世は闇だ」みたいだけど。

 

彩子「十分なことしないで笑われるのは私よ」

鶴吉は実の子以上に面倒を見ている、俺が聞いてやろうかと言うものの、彩子は断る。

 

桂「フフン、仕事をしたあとの気分って爽快ね」

彩子「ご苦労さま」

鶴吉「ほとんど多美ちゃんがやったんじゃねえか?」

桂「偏見よ、そんなの。あくまでも共同責任なんだから。もっとも実情はそうかもね」と戸棚からせんべい?を取り出して食べている。

 

彩子「あんた、また…」

桂「フフッ。食欲は人生のバイタリティーの源なりって。あとで胃薬飲んどくから大丈夫よ」

彩子「あきれた子だ」

鶴吉「太るぞ」

桂「うん?」

 

良男は幸子と町に出かけ、北が薪割をしていた。桂は彩子たちに運動のためにやらせてると言うが、多美はケガでもしたら大変だと北を止める。

 

青いポロシャツを着た北さんの腕、きれいだな。髪の毛と眉毛の毛量はすごいけど、体毛はそれほどでもないみたい。

 

桂も来て「感心感心」と腕組みして見に来た。

多美「桂ちゃん、あんたが頼んだの?」

桂「そう。いい若い者(もん)がお部屋でゴロゴロしてちゃ体に悪いもん」

笑い合う北と桂。

多美は「あきれた」と言い、去っていった。

 

桂「姉ちゃん、何しに行ったと思う? 私の勘ではきっとおしぼりとアイスウォーターを取りに行ったのよ」

北「ふ~ん、お前さんもいっちょやるか?」斧を差し出す。

桂「ノーサンキュー」

 

どこかのお寺に行った良男と幸子。お寺じゃなく秩父神社か!?

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私のふる里

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この時流れてるのはこの曲かな?

 

良男「さっちゃん、なんてお祈りしたの?」

幸子「平凡なこと、いつまでも健康にいられますようにって。良男さんは?」

良男「俺? 俺は二上の皆さんの健康」

幸子「偉いのね。私なんか自分のことしかお願いしなかったわ」

 

良男がそれだけじゃないんだと話そうとしたところで、縦じまズボンの伸登場!「これはこれはご両人」

良男「そんなんじゃないんだよ」

伸「そんなんじゃないって、どんなんじゃないんだよ? あっついね。何か冷たい物(もん)でも飲みませんか?」

幸子「ええ」

良男「いや、そんな、ダメだよ。女将さんから用事頼まれてるし、ねっ?」

幸子「ええ」

伸「まあまあ、まあまあ。よっちゃんも一緒に飲みに行こうよ」

良男「まあまあ、まあまあって…困るよ、ダメだよ!」

 

伸の空気の読めなさぶり、すごい。

 

以前、伸と北が来ていた喫茶店「モンモランシー」に行った伸、幸子、良男。

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伸はさあさあと幸子の肩に手を乗せて席に案内する。ちゃっかり幸子の隣に座る伸と向かい側の席に座るしかない良男。

伸「なんでも好きな物をどうぞ」

小さな体験

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店内で流れるのは郷ひろみ「小さな体験」1972年11月1日発売の2枚目のシングル

 

「思い橋」の前の木下恵介アワーは郷ひろみさんも出演、主題歌も歌った「おやじ山脈」。

天使の詩

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郷ひろみ天使の詩」1972年12月21日発売の3枚目シングル

 

良男は水を運んできた店員にここで一番高い物って何?と聞き、フルーツアラカルトを注文し、幸子にも勧める。

伸「ああ、なんなりと。いつもお世話になってるからね。たまにはご招待しなきゃと思ってたんだ」

スマートにアイスコーヒーを注文した伸に「私も」と続ける幸子。伸は幸子におしぼりを手渡し、良男はおしぼりで顔をゴシゴシ。

 

いろいろ買い物に行くと言う良男に、伸は本屋に回ろうと思ってたと言うと、幸子も一番、本のそろってるのはなんて本屋さんですか?と話に乗った。伸が案内すると言うと、良男は桂ちゃんが伸ちゃんに用事があるって言っていたと割り込むが、彼女の用事なんてどうせろくな用じゃないだろうが、帰りに寄ると意に介さない。モテ男の余裕を感じる。

 

階段下

今日の突然変異を桂に問いただす鶴吉。彩子が去年から1年も楽しみにしてた夫の法事をむげに取り上げてしまうのは酷だと言う。桂は実情はもっと厳しい、多美が本家で小耳に挟んできた話として、親戚中でお父さんの十三回忌を手ぐすね引いて待ってる感じだと言う。今のうちの状態だととてもみんなが期待してるようなお祭り騒ぎはできないことを知っていて、みんなでお母さんのことをいじめるつもりでいる。

 

今まで何かと言えば、彩子につらく当たってきた連中が何を言い出すか知れたもんじゃない。だから、多美と相談して2人で引き受けることにした。彩子は前から夫と一緒に回った四国の札所回りをもう一度してみたいと言っていて、旅に行けば、親戚とどんちゃん騒ぎするよりどれほど供養になるか分からない。彩子にはホントの法事をしてもらって、つまんない親戚づきあいは姉妹で引き受けることにした。彩子には随分面倒をかけたし、お父さんだって喜んでくれる。鶴吉も賛成し、銭をかけないで豪華に見えるように頑張ると約束した。

 

姉ちゃんと2人でお風呂で考えたと笑う桂。感心したようにうなずく鶴吉。

 

「たんとんとん」ではとし子に文句言いまくりの頭(かしら)だったけど、こういう若い娘さんなら感心だね!

 

泣き声が聞こえ、彩子が泣いていた。

鶴吉「彩さん、いつからそこにいたんだい?」

 

彩子は仏壇の前まで歩いて、まだ泣いている。あとをついてきた桂の顔を見ると、桂も泣きだす。

鶴吉「彩さん、あんた、いい娘を持ったな」手ぬぐいで涙をぬぐう。

 

北のいる裏庭におしぼりとアイスウォーターを運んできた多美。疲れて座り込んでいた北。「ああ、ダメだな。全然スタミナなくなったよ、年だね」

多美「アハッ、そんなこと」よく笑うようになったな~。

 

アイスウォーターを一気飲みし、おしぼりで首筋や腕をゴシゴシ拭く北。

 

ションボリ帰ってきた良男。「行くときゃ2人、帰りは1人」

鶴吉「えっ?」

良男「さっちゃん、本屋が好きだってさ」

 

厨房

良男「もう~! ブロークン ハート」と叫び、イライラ。(つづく)

 

桂→北や伸→幸子ルートもありなのか!?

 


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仲雅美さんのチャンネル見つけたので見てみよーっと!