徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (40)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

マリ子(熊谷真実)たちの元にウメ(鈴木光枝)が御礼にやってきた。マチ子(田中裕子)の歓迎会で、三吉が尊敬する田河(愛川欽也)と出会えたことで刺激を受け、奮起しているという。早速、マチ子に朝男や三吉のことを手紙で知らせるマリ子。しばらくして大宗(渡辺篤史)が訪ねてきて、マリ子からの手紙で、マチ子はますますホームシックが強くなったと聞かされる。そんな中、突然信彦(森田順平)がやつれた姿でやってきて…。

天海朝男が訪ねてきた翌朝です。

 

磯野家の玄関先

ウメ「でも、まああの男が変な男でなくてよかったですよ。私はね、ゆうべはなんだか心配でよく眠れなくてね」

ウメが朝から磯野家を訪れていた。はるやマリ子が家に上がるよう勧めたが、せがれに叱られると言って、三吉が田河先生にしっかりやれと励まされて働きぶりが一段と違うようになったとお礼を言って帰っていった。

 

田河邸

マチ子は水泡に呼ばれて水泡の伴奏で野ばらを歌っていた。

 

マリ子はマチ子にあてて手紙を書いた。

「マチ子に会えたし、天海さんが元気な顔を見せてくれて、昨日は本当にいい一日でした。その上、三吉君も張り切っているそうです。誰が一番の本物になるかマチ子と私と3人の競争だと天海さんが言いましたが、この分では4人の競争になるかもしれませんね。でも誰が一番でも頑張れ、頑張れ。ゴールを目指して一歩ずつ進むことが大切なのではないでしょうか。

というのもこのところお母様はオネスト神父の片腕たることに精を出し、そのあおりで何やかやと雑用が多く、マー姉ちゃんが一番遅れそうな気がして、その言い訳なのかもしれません。

でも、ウサギとカメの例えもあります。のろまでのんきは昔からマー姉ちゃんの看板。今更慌てることなく必ずついていきますからマチ子も焦って病気などをしないでくださいね。それだけは約束ですからね」

 

マチ子は手紙を読んで「マー姉ちゃん…。会いたいよ…。おうちに帰りたいよ…」と寂しげ。

 

その翌日です。

 

「こんにちは! 磯野さん、いらっしゃいますか?」の声に「天海さんでしょ!?」と玄関に出たマリ子。

 

均「あの、天海さんってどなたですか? いや、今、僕が声かけたら、あなたがつまり『天海さんですか?』と」

マリ子「ああ、天海さんは私たちのお兄さんのような人なんです」

 

この「ような人」というのが案外引っ掛かるものでして

 

均「お兄さんじゃないですよね?」

マリ子「ええ、私たちは女ばっかりの3人きょうだいですから」

均「どこに住んでらっしゃる人ですか?」

マリ子「どこって渋谷からチンチン電車に乗って奥の方です」

などと情報を探る。

均「年はいくつでしょう?」

マリ子「ああ、聞いたことありませんけど、大宗さんと同じくらいじゃないでしょうか」

 

大宗均 渡辺篤史 1947.11.28生まれ

天海朝男 前田吟 1944.2.21生まれ

結城信彦 森田順平 1954.8.1生まれ

 

磯野マリ子 熊谷真実 1960.3.10生まれ

実年齢からすると、一番若い信彦さんですらマリ子さんと結構年の差あるよね。役年齢はもうちょっと近い設定なんだろうけど。

 

まあ、そりゃ前田吟さんなんてこの時代、寅さんの映画だと結婚して子供も普通にいるような時代だしねえ。

1979年公開の寅さん。

 

均を玄関先に入れるマリ子。

均「いや~、なかなか結構なお住まいですね」建もの探訪

 

「男女七歳にして席を同じゅうせず」の時代です。たとえ均ちゃん青年といえど、娘一人、留守番の家に独身男性を上げてやるわけにはいきません。

 

今、バリアフリーとかであんなに段差ないもんなあ。

 

マリ子「あの~、マチ子が何か?」

最初ははっきりしない均だったが、

均「マリ子さん…あなた一体何をしてるんですか?」

マリ子「はあ?」

均「もっとちょくちょく顔を見してくださいよ。いやいや…これは僕がお願いしてるんじゃなくてマチ子君のためなんです」

 

マチ子はマリ子がパーティーの後に出した手紙を読んで、またまたホームシックにかかり、一人で部屋に入って泣いていた。パーティーも元々、マチ子がホームシックのために企画されたことだった。それを聞いて、今度はマリ子が泣く。

 

驚いた均が玄関の土間に膝をついて謝るので、マリ子が着物のホコリを払ってあげた。お礼を言って帰そうと玄関を出たところで、マリ子が信彦に声をかけられた。

マリ子「信彦さん!」

信彦「ご無沙汰していました」

 

二人のただならぬ雰囲気に帰っていく均。

均「天海さんに信彦さん、競争相手が多すぎるんだよな~」

 

信彦を座敷に通したのは茜との衝撃の駆け落ち相手であり、あれから2年、マリ子がずっと案じ続けた茜の夫という意識があったからです。

 

髪や髭も伸び、絵の具まみれの服でやってきた信彦。でもやっぱりかっこいい~。金八のカンカンの時は、金八先生の対比的な存在だったんだろうけど、生徒達から「かっこいい」とか言われる先生でもなかったんだよね~。怖いから。

 

信彦はマリ子に茜の行方を聞いてきた。

信彦「ただの同棲相手だよ、僕なんか。籍の入った夫婦だったわけでなし」

マリ子「そうじゃありません! 信じあっていなかったんですか? 信彦さんと茜さんは」

信彦「僕は…僕は愛していたさ! だからあんな駆け落ちまでしたんじゃないか! なのに茜のやつは…」

マリ子「やめてください。あなたの口から茜さんの悪口は聞きたくありません」

信彦「君…」

マリ子「住所を教えていただけませんか? 茜さんから知らせがあったら必ずお知らせしますから。間もなく母も帰ってまいりますし、今日はこれでお引き取り願えませんでしょうか?」

信彦「分かった。そのかわり…!」

マリ子「ええ。約束は守ります。私だってあなた以上に茜さんのことを心配してるんですもの」

信彦「僕以上に?」

マリ子「私にとってあの人は私の東京でした。だからどうしてももう一度あの人に会いたいんです!」

信彦「変わってないよ、茜は。あの時と少しも…」

マリ子「でもあなたは変わったみたい」

信彦「そりゃそうさ。女に逃げられた男だもの」

マリ子「それです。あの時のあなたはそんなことは間違っても口になさらなかったでしょうね。優しかったしすてきだったわ」

信彦「帰る。そのかわり約束だからね。もしも茜が来たら…」

 

あまりの信彦の変貌はほのかに胸をときめかした人だけにマリ子にとって大変なショックでした。が、それ以上に傷ついているであろう誇り高い茜のその後が気になってなりませんでした。

 

田河邸。マチ子は、人に迷惑のかけないうそならついていいとマー姉ちゃんが言っていたと、水泡に来週の日曜日に教会へ行っていいか尋ねた。母が熱心なクリスチャンで毎週日曜に教会に行かせてほしいと言った。

 

マチ子・心の声「神よ!」

 

水泡は隣が教会だから僕たちも一緒に行こうと言いだした。

 

全てはふだんの心掛け。マチ子の日曜脱出計画は水の泡。マリ子の方もまたマチ子と茜の無事をひたすら心の内に祈るだけでした。

 

教会が隣というので調べたらいろいろ出てきたけど、今後のネタバレになるのかな? これくらいはネタバレじゃないと思うけど、ドラマ上は田河水泡に会ったことのないはるだけど、実際は”田河水泡の弟子入りをする際に、町子の母が「どうぞ町子を、よろしくお願いいたします。何も望みはございませんが、たった一つ、日曜日には、どこの教会でもよろしいのですが、お近くの教会の礼拝に、出席させてくださいませんでしょうか」とお願いした。”とあります。今日のエピソードはそれを参考にしたのかな?

h-kishi.sakura.ne.jp

田河水泡先生の奥様のインタビューです。