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【ネタバレ】チョッちゃん(89)―連続テレビ小説―

NHK 1987年7月17日(金)

 

あらすじ

演奏旅行中の要(世良公則)から電報が届いた。そこにはただ加津子と札幌にくるよう記されてあり、用件はわからない。蝶子(古村比呂)は要の身に何かあったのではないかと心配する。札幌まで汽車で三日、駆けつけた蝶子に、要は仙台の公演が中止になったから、一緒に滝川に行こうという。滝川の北山家で、母・みさ(由紀さおり)は、孫との初対面を果たし喜ぶ。そこへ往診から父・俊道(佐藤慶)が帰ってくるのだが…

2025.7.25 NHKBS録画

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脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色

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岩崎要:世良公則

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北山みさ:由紀さおり

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野々村富子:佐藤オリエ

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中山音吉:片岡鶴太郎

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坂上清郎:笹野高史

北山道郎:石田登星

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中山はる:曽川留三子

山本たみ:立原ちえみ

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品子:大滝久美

守衛:田村元治

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鳳プロ

早川プロ

劇団いろは

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北山俊道:佐藤慶

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野々村泰輔:前田吟

 

岩崎家

蝶子が電報を読む。「『19ヒ カツコ ツレ サッポロコウカイドウニ コラレタシ カナメ』」

 

<要さんからの電報の内容はそういうものでした>

 

中山家

音吉とはるに電報を見せた蝶子。「何かあったんじゃないかと思って」

音吉「いや、何かあったら書くんじゃないの?」

蝶子「だけど、心配させまいとして…」

音吉「うん」

はる「けど、書いてないと、余計心配だよ」

蝶子「そうなのよ」

はる「嫌だねえ」

 

音吉「19日っつうと、あと4日」

はる「行くんでしょ?」

蝶子「そりゃあ」

音吉「札幌ってえと、どれぐらい時間かかるんだい?」

蝶子「3日は見てないと」

はる「ということは?」

音吉「じゃあ、明日、汽車に乗らないと間に合わねえよ」

蝶子「あ~、あっ、あっ」慌てて家に戻った。

 

加津子を背負って、野々村家を訪ねた蝶子。

 

野々村家

泰輔「汽車賃と小遣いもまあ少し」封筒を手渡す。

蝶子「すいません」

泰輔「あ~っ、そんな他人行儀はなしだよ!」

 

要もさあ、電報送るより交通費よこせっての!

 

富子「何だろうね、急に」

泰輔「うん」

富子「お向かいの人が言ったみたいに用件何も書いてないってのは、かえって気味悪いね」

泰輔「病気とかケガとかか?」

富子「口に出して言うことないの」

泰輔「あ、ごめん」

 

蝶子「要さんのことだから誰かとケンカしたとか楽団辞めるとか」

富子「チョッちゃん、いいこと考えよう。いいことだけ考えることにしよう」

泰輔「うん、そうだな。何がある?」

富子「あるだろう、何か」

泰輔「ん? う~ん…」

蝶子「ないな…」

 

富子もため息をつく。

泰輔「ため息なんかつくな」

富子「ごめん」

泰輔「まるでお通夜みてえじゃねえか」

富子「縁起でもない!」

泰輔「ごめん」

 

⚟︎戸の開閉音

道郎「こんばんは!」

 

泰輔「チョッちゃん、来てるぞ!」

 

蝶子が立ち上がって、道郎に電報を見せる。

道郎「何だよ!」

蝶子「要さんから電報来て『すぐ札幌に来い』って」

道郎「何しに?」

泰輔「いや~、用件が書いてないからさ、こっちも何事かと思ってね」

 

電報を読んでいた道郎が顔を上げる。「叔母さん、ごはんある?」

富子「あいよ」台所へ。

 

道郎「加津子は?」

蝶子「一緒」

道郎「置いていくわけにはいかないか」

蝶子「うん」

道郎「寝てるのか?」

蝶子「仏壇で」

道郎「ん?」

蝶子「あ、座敷、座敷!」

 

泰輔「ああ、びっくりした」

台所から戻った富子。「あんたが変なことばっかり言うからだよ」

道郎「いただきます!」ごはんをかき込む。泰輔がご飯の上におかずを置く。「うん、札幌行くなら滝川に行けばいい」

泰輔「札幌から滝川って近いもんな」

道郎「うん」

富子「そうなの?」

蝶子「うん」

 

調べたら、今でも電車で特急で1時間弱くらい。近いっちゃ、近いか!?

 

道郎「うち、行くだろ?」

蝶子「分かんないわよ」

道郎「どうして?」

蝶子「要さんの用事が何だか分かんないもの」

泰輔「いや、北海道行ってさ、滝川に行かないって法はないよ」

富子「そうよ」

 

蝶子「だけど、要さんが何て言うか」

泰輔「頼むんだよ、チョッちゃんが」

道郎「うちに行きたくないのか?」

蝶子「そんなことあるわけないわよ! だけど、札幌行ってみないことには…」

 

道郎さん、変に前向きなところが好きだわ。しかし、道郎さんこそ何年滝川に帰ってないんだか?

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まだ蝶子が女学校も卒業する前だからね~。昭和3年の年明け以来、今が昭和9年末で、丸7年近く帰ってないってことになるのかな。

 

<次の日の夜、チョッちゃんは札幌へと旅立ちました>

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1970年(昭和45年)ですら、長崎から北海道へ移住しようと電車移動の途中で赤ちゃんが死んじゃったんだよ…北海道じゃなく途中の東京で。長い移動で小さな子供連れは心配は心配。それにしてもこの映画…って話がそれる。

 

札幌公會堂

 樂屋入口

 

雪が降り積もっている札幌公会堂を訪ねた加津子を背負った蝶子。中に入ると楽器練習の音が聴こえる。受付にいた守衛にせきばらいされた。

 

蝶子「あの…」

守衛「はい」

蝶子「岩崎要お願いします」

守衛「ん? あなたは?」

蝶子「あの、私は…私は…」

 

トランペットを持った坂上が出てきた。「蝶子さん!」

蝶子「坂上さん!」

坂上「来ましたね」

蝶子「あの、要さんに何か?」

坂上「ん?」

蝶子「『来るように』って電報あったもんだから」

 

坂上「うん、間に合ってよかった」

蝶子「やっぱり要さんに何か?」

坂上「いやいや、札幌にいる間に来れてよかったってこと。(背中の加津子に)来たね」

蝶子「何かあったんじゃないかと思って…」

坂上「何もないよ。いや、あるかもしれないな」

 

⚟︎「坂上さん、急いで!」

 

坂上「おう! じゃ、控え室で待ってたらいい」戻っていった。

 

せきばらいした守衛が”樂團員控室”を指さす。

 

⚟︎♬~(シンフォニーの演奏)

交響組曲《シェエラザード》作品35 Ⅱ-カランダール王子の物語

交響組曲《シェエラザード》作品35 Ⅱ-カランダール王子の物語

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そういや、要さんが練習してたね。

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結構前だけど、「シェエラザード」は、この頃から練習してたんだね。

 

控え室で待っていた蝶子が加津子を抱いて、控え室から出た。

せきばらいする守衛。「何?」

蝶子「いえ、何でもないです」控え室に戻り、蝶子を抱っこしたままうたた寝していると、演奏会が終わり、楽団員が戻ってきた。

 

控え室から出た蝶子の前に坂上と要がいた。

要「(加津子に)来たね~」

坂上は控え室へ。

 

蝶子「何事?」

要「うん、仙台の演奏会がね、中止になったんだ。時間ができたわけだ。滝川へ行ける」

驚く蝶子。

要「どうした?」

蝶子「え?」

要「滝川だ」

驚いて声も出ない蝶子。

要「行きたいのか? 行きたくないのか? 両親に加津子を見せたくないのか?」

蝶子「見せたい!」

要「うん。今夜は札幌泊まりで明日、滝川に行く」

蝶子「わ~っ!」

 

滝川へ向かう列車

蝶子「もうすぐ滝川」

要「4年ぶりか…」

蝶子「うん…」

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雪の積もる北山医院

薪を持って家の中に入ろうとしているたみ。

蝶子「たみさん!」

たみ「蝶子さん!」

蝶子「うん!」蝶子と加津子を抱っこした要が立っている。

要「やあ、久しぶりだ!」

 

薪を投げ出して家に入っていくたみ。「奥さん! 奥さん! 蝶子さんが帰ってきましたよ!」

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もし休止なく放送してたら、立原ちえみさんも出演していた「不良少女とよばれて」の最終回と今回がかぶってたんだな。そう思うとやっぱり3週間って長い。今じゃ次の「ポニーテールはふり向かない」が後半に入ったもん。

 

玄関

品子「いやいや、蝶子さん!」

蝶子「ただいま」

品子「お帰りなさい!」

要「やあ!」

品子「いやいやいや、加津子ちゃんかい?」

蝶子「そう」

品子「あ~、早く上がって、上がって」

蝶子「あ、そうかい? そういえば品子さん、結婚したんだってね?」

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品子「いやいや、役場に勤めてんだけど、な~んかボンヤリした人でね」照れてる。

 

みさ「いやいや、蝶ちゃん!」

蝶子とみさは手を取り合い歓声を上げる。

 

要「お久しぶりです」

みさ「あ、どうも、いやいや」

蝶子「母さん、加津子だ」

みさ「あれ~、いや、眠ってるんかい? アハハ~! あ、寒いでしょ。奥へどうぞ。こっち、こっち…」

たみ「お茶、お茶!」

みさ「そうそう、お茶ね!」

蝶子「品子さん、悪いね」

品子「なんも」蝶子たちの荷物を運ぶ。

 

寝かされている加津子。

みさ「(小声で)あれ~。写真の顔とそっくりだね」

蝶子「そうかい?」

みさ「うん」

たみ「(小声で)お茶が入りましたよ」

みさ「(小声で)そう、それじゃ、あっちでね」

 

みさ、蝶子、要が出ていく。火鉢のある部屋に子供1人ってちょっと怖い。入れ違いにたみが入ってきて、加津子の頬をつんつんしようと手を伸ばすと、品子が無言で止めた。もう一度手を伸ばしたたみの腕を引く品子。でも、品子もニコニコして加津子の顔を見ている。無言のお芝居、いいね。

 

茶の間

みさ「いやいや~、したけど、急になしたの?」

蝶子「要さんがね、演奏旅行で札幌に来たんだわ」

みさ「それでついてきたんかい?」

蝶子「いや、なんも」

みさ「ん?」

 

要「いただきます」湯飲みに手を伸ばす。

蝶子「要さんに呼び出されたんだ」

みさ「はあ」

要「いや、実は、あの札幌のあとに行くことになっていた仙台の演奏会が中止になりまして自由時間ができたわけです」

みさ「はあ…」

蝶子「『札幌に来い』って電報来たんだわ」

みさ「電報?」

蝶子「何の用か何も書いてないもんだから心配したんだわ。そしたら、滝川に行くっていうでない!」

みさ「ああ、そうかい」

 

蝶子「母さんや父さんに加津子ば見せに行くって」

みさ「あれ~、要さんありがとう」

蝶子も頭を下げる。

要「ああ、いやいや」頭を下げる。

 

たみ「いやいやいや、加津子ちゃん、大してめんこいね」

要「あ、そう?」

蝶子「私に似たんだわ」

みさ「そうかい?」

蝶子「違うかい?」

みさ「ハハハ、どうだべね?」

たみ「どうだべね?」

蝶子「ああ、もういい」

 

みさ「今ね、たみちゃんにお見合いの話、来てるんだよ」

蝶子「いや、見合いするんかい?」

たみ「迷ってんだ」

蝶子「なして?」

たみ「いや…」

みさ「気に入らないんかい?」

たみ「いや~、したけど、ほれ、私にも好みってものがあるっしょ」前掛けで顔を隠す。

みさ「中原さん、好みでないんかい?」

たみ「その話は後で! ウフフフ」出ていった。

 

不良少女とよばれて」は「チョッちゃん」の3年前なのに、たみちゃんは景子より幼く感じるのは立原さんの役作りなのかな。すごい。

 

要「あの…お義父(とう)さんは?」

みさ「あ、往診です」

蝶子「午後は大体ね」

要「ああ、そうか」

みさ「いや、したけど、お父さん、帰ってきたらびっくりするんでない?」

 

蝶子「泊めてもらえるっしょ?」

みさ「当たり前だ」

蝶子「いや、父さん、前の時みたいに『出ていけ』と言うとか」

みさ「そんなことはないっしょ」

蝶子「会わんとか言うんでない?」

みさ「まさか…」

要「その時は、その時だよ。な!」

蝶子「うん」

 

みさ「こっちには何日いられるの?」

要「あさってには、もう、たたないと」

みさ「ああ、そう」

要「はい」

 

⚟︎戸が開く音

⚟︎俊道「帰った!」

⚟︎戸が閉まる音

 

ピリッとする要たち。

 

玄関

品子「あ、お帰りなさい」

玄関の男物の靴に気付く俊道。

品子「先生、蝶子さんです」

驚く俊道。

品子「蝶子さんが旦那さんと加津子ちゃん、連れて」

俊道「来てるんかい?」

品子「はい」往診カバンを持って中へ。

 

俊道は玄関を出ようとしている!?

蝶子「父さん! どこ行くの?」

俊道「ん? いや…」

 

蝶子「ただいま」

俊道「うん」

蝶子「要さんも加津子も一緒だ。会ってくれるっしょ?」

俊道「いっぺん、診察室へ寄ってから行く」靴を脱いで診察室へ。

蝶子「父さん! 長のご無沙汰、申し訳ありませんでした」

 

<厳密に申しますと、チョッちゃんが父・俊道さんを見るのは4年ぶりですが、こんな正式の対面は6年ぶりのことでした>

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俊道とみさが東京に来たときだって、俊道と道郎は会ったけど、蝶子とは会わなかったんだっけ?

 

診察室

俊道のコートを脱がせる品子。「先生、蝶子さんたち、居間の方に」

俊道「…」

品子「先生」つんつんと背中を押す。

 

品子さんだけが俊道さんを割と雑に扱っていて面白い。

 

茶の間

蝶子「すぐ来るって…」

みさと要が顔を見合わせてうなずく。

 

品子に背を向けたままの俊道。

 

蝶子、要、みさは正座して待つ。

 

俊道は診察室に立ち尽くしたまま。(つづく)

 

素直になれない俊道さん。あ~、明日が楽しみ。