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【ネタバレ】チョッちゃん 🈡(156)―連続テレビ小説―

NHK 1987年10月3日(土)

 

あらすじ

清郎(笹野高史)が、要(世良公則)を自分が理事を務める楽団のコンサートマスターに迎えたい、という話をしにくる。ヴァイオリンを弾く自信が無いと断る要に、納得のいかない蝶子(古村比呂)。要が自分で決めたことなら何も言わないと言うが、青森で会った復員兵の話をする。すると要は立ち上がり、ユーモレスクを弾く。蝶子もみさ(由紀さおり)も加津子(藤重麻奈美)も音吉(片岡鶴太郎)も皆、要のヴァイオリンを聴いて…。

2025.10.11 NHKBS録画

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脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色

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岩崎要:世良公則

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中山音吉:片岡鶴太郎

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大川邦子:宮崎萬純

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坂上清郎:笹野高史

中山はる:曽川留三子

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岩崎加津子:藤重麻奈美

岩崎俊継:服部賢悟

北海道滝川市の皆さん

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北山みさ:由紀さおり

 

岩﨑家

坂上「けど、岩崎、今の俺は偉いんだぞ~。東都交響楽団の理事だ!」名刺を取り出し、要に渡す。

要「…ほう。あ~…ハハハ」

坂上「ハハハハ」

要「へ~え!」

坂上「今日は、その理事として、お前に会いに来た」姿勢を正す。「うちのコンサートマスターとして、お前を迎えたい」白髪交じりの七三、ヒゲも作っている。

蝶子「本当ですか!?」

 

坂上「理事会も楽団員も、もう大賛成してる。来るだろ?」

要「…いや。俺はダメだよ」

坂上「…何!?」

要「引き受けられんな」

 

蝶子「どうして!?」

要「お前はね!…黙っていなさい。坂上

坂上「うん?」

要「バイオリンが弾けないんだよ」

坂上「え!? う…腕でもやられたのか?」

 

要「怖いんだ。戦場へ行ってな、2年も練習していないんだよ」

坂上「そりゃ、お前のことだ。すぐ取り戻せるよ」

要「そう思うか?」

坂上「ああ!」

要「…自信がないんだ。戦場でな、いろいろ悲惨なものを見たよ。けど…そのうちに慣れてな。そんな俺に前みたいにきれいな音が出せるのかなって。音が…もし、音がすさんでたら、濁っていたら!」

ため息をつき、何も言えない坂上

 

中山家

加津子「お父さんね、バイオリン弾くの嫌なんだって」

音吉「へえ、やめるってこと?」

加津子「分かんないけど」

音吉「じゃ、小づちガンガンたたいても平気だね」

加津子「…と思う」

音吉「試してみようか?」

はる「およしよ!」

音吉「ね?」わざと板をたたく。

 

岩崎家

庭を見て座っている要。

 

⚟︎板をたたく音

 

蝶子「要さん。やめるのなら、やめてもいいのよ。音が濁ってるなら、嫌よね? 『怖い』っていうのも分かります。けど、帰ってきて、一度も弾かないで、あれこれ言うのは」

要「だから!」

蝶子「もう、いいの! 要さんが自分で決めたことだから何も言わない。けど一つ、話しておきたいことがあるの」

要「説教なら、やめてくれ」

蝶子「そんなことじゃないわ。青森にね、いた時の話」

要「うん」

 

蝶子「ある日、復員してきた兵隊さんが1人来たの。…その人、疎開してきた奥さんに会いに来たんだけど、奥さん、別の人とどこかに行ったあとだったの。その人、途方に暮れてたわ。それなのに…その人、曲を口ずさんでたの。『ユーモレスク』だった。その人、『曲名は知らない』って言うの。『中国にいる頃、兵隊の慰安会で聴いた』って言うの。私は、この曲を弾いたのは要さんだと思ったわ」

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要「俺だよ」

蝶子「要さん…。じゃ、要さんのバイオリンの音、すさんでなんかいないわよ。濁ってなんかいないわよ。慰安会で弾いた…要さんのバイオリンの音がきれいだったから、あの人、覚えてたのよ。慰めになったのよ。だから、途方に暮れた、あの時…つい、メロディーを口ずさんでたのよ」

 

蝶子の顔を見た要は、棚の上のバイオリンを取り出した。ちゃんとバイオリン用の棚を作ってるんだね。バイオリンケースからバイオリンを取り出し、ユーモレスクを弾いた。

ドヴォルザーク/ユーモレスク

ドヴォルザーク/ユーモレスク

  • provided courtesy of iTunes

♬~(「ユーモレスク」)

 

しかし、終戦して1年たってるんだから、坊主ヅラでなくてもいいんじゃ!?と思ったりもして…要も音吉も。

 

俊継とみさ、中山夫婦と加津子も音に誘われて見に来た。

 

♬~(「ハンガリー舞曲第5番」)

ハンガリー舞曲 第5番

ハンガリー舞曲 第5番

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要がバイオリンの練習をしている。

 

邦子が遊びにきていた。「で、要さん、もう大丈夫?」

蝶子「うん、あのとおり。コンサートマスターになって張り切ってる」

 

⚟︎♬~(バイオリン)

 

邦子「チョッちゃん。要さん、帰ってきてよかったわね」

 

⚟︎♬~(バイオリン)

 

うなずく蝶子。

邦子「私、もう大丈夫だから。前の大東キネマの人に『また女優に』って誘われたのよ」

蝶子「本当?」

邦子「…題名も決まっててね。『そよ風の吹く町』っていって、戦争中には考えられなかったくらい爽やかな内容なの」

蝶子「よかったね」

邦子「…へこたれないわよ、私。もう、1人でちゃんと生きていく」

蝶子「うん」

 

⚟︎金づちの音

⚟︎♬~(バイオリン)

 

⚟︎金づちの音

 

ため息をついて、練習を中断した要。

 

⚟︎金づちの音

 

要「(蝶子に)うるさいんだけどね」

 

⚟︎金づちの音

 

要「ちょっと、君、行って、やめるように言ってきてくれないかな?」

蝶子「中山さんも仕事なのよ」

 

⚟︎金づちの音

 

要「いい! 俺が行く」

 

⚟︎金づちの音

 

中山家の玄関をたたく要。「ちょっとうるさいですよ!」戸を開けて「音吉さん、あんたね!」

音吉「分かってますよ」

要「何だって!?」

蝶子「要さん!」

 

音吉「試したんですよ。文句言いに来るかどうか。そしたら来たじゃねえか。昔どおりでえ!」

笑い合う要と音吉。

 

鶴ちゃん、時期的にボクシングをやり始めて痩せてきた時期?と思ってたけど、今回はパンパンだな。wikiによれば、1988年にプロテストを受けるために前年から減量を始めたというのだから、痩せ始めた時期のはずなのに!?

 

<そして今、北海道滝川にチョッちゃん一家の姿があります。俊道さんのお墓参りに訪れたのです>

 

馬車に揺られる蝶子たち。シラカバの木の前の北山家之墓に立つ。要さん、ヅラじゃなくなってる! やっぱり要さんは、こうでなくちゃ。お墓に備えられたのはミルクキャラメル。

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丘の上で後ろにシラカバの木があって…と泰輔が話してた。

 

要「お義父(とう)さん、今頃、道郎さんや頼介君と積もる話でもしてるんじゃないかな?」

うなずく蝶子。「どんな話、してるんだろうね?」

みさ「なんも、お父さんのことだ。相変わらずブスッとしてるんでない?」

蝶子「そだね」

笑顔でうなずく要。

 

野原で花を摘む蝶子、加津子、俊継。それを見ているみさと要。

 

蝶子「これが…」

加津子「わっ、お母さん、取らないで!」

蝶子「お母さんはね、小さい時から花摘みの名人だったんだから! ヘヘッ、はい。誰にもね、負けないんだから。花の在りかを知ってるんだから」

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みさ「なんせ蝶々の蝶で蝶子ちゅうくらいだもねえ!」

うなずいて笑う要。

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俊継や加津子に摘んだ花を分ける蝶子。「はい、加津(かっ)ちゃん」

 

<チョッちゃん!>

 

蝶子「何?」

要「え?」

みさ「なんも!」

 

<チョッちゃ~ん!>

 

蝶子がカメラ目線でニッコリ。また子供たちと花摘みを続ける。(完)

 

お、終わってしまった…。

www.nhk.or.jp

チョッちゃん」は舞台年表によれば1927/昭和2年~1949/昭和24年となっていたけど、最後の墓参りで昭和24年までワープしたという設定なのかな?

 

全体的にめちゃくちゃ素晴らしい作品だと思う…けど、終盤、いわば蝶子の活躍の場面でもあるのに、短縮して要が昭和21年に帰ってきたことにしたのは、ちょっとだけ不満。だって戦後1年で帰ってくるのと、4年後に帰ってくるのって全然違うと思うもん。どうやって信じて待ち続けたのか…それと、要のシベリア抑留もどんな感じだったのか知りたかった。

 

正直、初週あたりは、良くも悪くも平凡な?朝ドラに見えていた。でも回を追うごとに面白くなってきた。朝ドラ名場面特集みたいな番組って、最近は見てないけど、大体決まったドラマしか出てこないから、埋もれた名作がきっともっとあるはず! 

 

だから、もっと昭和の作品やってよ~。1979年前期の「マー姉ちゃんからしか残してないんだから、そんなに作品数も多くないし、来春は是非また昭和の作品を!!

 

それと、個人的に気になっていた字幕の色分け

ヒロイン:黄色

初回から登場する相手役:水色

なのかな、と思いました。「はね駒」「純ちゃんの応援歌」は、このケース。だから、初回でネタバレ状態になるという面もある。

 

昭和→平成という順番でもいいから、昭和の作品は定期的に放送お願いします!