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【連続テレビ小説】芋たこなんきん(42)「おくりもの!?」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

昭一(火野正平)は徳永家をたつ日に、町子(藤山直美)に子どもたちの授業参観に行くよう告げて出ていく。そして授業参観を控えた週末、出版社からの原稿の締め切りが過ぎ、町子はあせる。そんなとき、紛失していた授業参観の案内を見つける。清志(小椋悠聖)のクラスは体育の参観であり、清志が一生懸命さかあがりを練習していた訳を知る。町子は猛烈な勢いで原稿を書き始め、授業参観に向かおうとするのだが…。

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昨日の振り返り

昭一「参観日、行ったってほしいねん。忙しいやろけども見に行ったってほしいねん」

町子「できるだけ行きたいと思てます」

(中略)

昭一「頼むわ」

 

出ていこうとカバンを手にした昭一。「健…」

健次郎「何?」

昭一「頼み、あんねけどな…」

振り返りここまで

 

診察室

昭一の血圧を測る健次郎。「上113の下85。まっ、正常やな」

昭一「あ、そうか。よかった。おおきに。これで安心して酒飲めるな」

健次郎「仕事は? 次の当て、あるんかいな?」

昭一「あるよ。東京の友達に誘われてる。奄美料理のな、店の手伝いや」

健次郎「へえ」

 

昭一「ええ子やな」

健次郎「え?」

昭一「町子さんや。お前、ええ嫁はんもろたな。安心した。おやじやおふくろによろしゅうな。『東京来たら伊豆でも行こうて言うてた』て言うといて」

 

健次郎「お母ちゃんの古希や」

昭一「え?」

健次郎「誕生祝で2人で温泉行ったんやがな」

昭一「あ…」

健次郎「忘れとったんやろ?」

昭一「そうか…誕生日か。そうか…」

 

健次郎「兄貴」

昭一「ん?」

健次郎「千里の店の話は?」

昭一「町子さんに聞いたんか? あれ、流れた。一足違いで買い手がついた」

健次郎「あ…」

昭一「ほな、行くわ」

 

健次郎「顔見せて行ったらどうや? お母ちゃんに」

昭一「いや、これ以上おったら迷惑かけるだけや。『元気にしとった』言うといて」

健次郎「うん」

昭一「行くよ」

健次郎「うん。ほな、気ぃ付けて」

昭一「おおきに。そっちも」

健次郎「うん」

 

こうして昭一は詳しい行き先を告げず、またふらりと出ていったのでした。そして、その日の夕方。

 

茶の間

イシ「その露天風呂、お星様見えるの」

町子「え~、ロマンチックや!」

喜八郎「料理もまあまあじゃった」

イシ「ええお誕生日してもらいました」

 

町子「(隣に座っている亜紀に)『いただきます』て」

町子・亜紀「いただきます」

 

健次郎「お帰り」

イシ「あっ、ただいま」

喜八郎「お~、ただいま!」

健次郎「留守中に兄貴来とってな」

喜八郎「昭一がか?」

健次郎「うん」

 

イシ「元気にしてた?」

健次郎「うん。元気やった。で、これな『誕生祝に』言うて置いていった」

リボンのかかった箱をテーブルの上に置く。

イシ「やあ…」

喜八郎「うん?」

 

箱を開けたイシ。「やあ…!」

健次郎「ブラジル土産らしいねん。エメラルドの原石や。本物や言うとったで。それで何や指輪か何か作ってもろたらええわて言うとった」

喜八郎「ほう~、こらまた豪快な!」

町子「原石やて、ロマンチックやわ」

健次郎「何がロマンチックや? こんなもん置いていきやがって、ほんまに」

イシ「フフフフ! あの子らしいわ!」

 

喜八郎「あっ! おい!」

イシ「え?」

喜八郎「光っとる、ほれ!」

イシ「あっ、いや、ほんま! いや~!」

喜八郎「ここ、ここ!」

イシ「ほんまや! ほらほら、見て、見て!」

2人をほほえましく見ている町子。健次郎さんも気が利くなあ~。

 

肉屋

店頭に立つ女性に話しかける昭一。「九州の生まれか。近いな。僕もそやねん。運命の出会いやね。そやな、おっちゃん!」

店員「はい」

昭一「おっちゃん『はい』言うてはるわ」

2人の笑い声

 

そして、授業参観を控えた週末です。

 

仕事部屋

原稿を書いている町子。「はあ…」

純子「あの~」

町子「『出版社一身上の都合により今月の締め切りはなくなった』という大変喜ばしいお知らせでございますか?」

純子「『いつ出来上がるんでしょうか』と」

町子「こっちが聞きたいですわ…」

 

茶の間

純子が電話に出ている。「今、先生は、とても気分よく執筆しておいでです」

 

仕事部屋

原稿が進まない町子は折り鶴を折っている。

 

その映像に純子の声が重なる。「締め切りを2日過ぎてることは、もちろん、先生、ご存じでございます」

 

町子「あ~あ、この鶴、そのまま原稿用紙に貼って送ろかな~」

 

廊下

町子「あかんわ、これ。あかんねん」

廊下をうろうろ歩いていると、健次郎が来た。

町子「何にも聞かないで! 何にも聞かないで!」

健次郎「できてないな」

町子「私に触れないで!」

健次郎「何で毎回遅れんねやろなあ。引き受けた時から期限、分かってるはずやのにな」

町子「はあ…」再び仕事部屋へ。

 

階段を下りてきた由利子。「お父ちゃん」

健次郎「ん?」

由利子「町子おばちゃん明日の参観日、行けそう?」

健次郎「う~ん、どうやろな…。おばちゃんの筆の進み具合次第やからな」

 

仕事部屋

掃き出し窓を開ける町子。「はあ~!」

風で原稿や折り鶴が飛ぶ。「あ~あ。あ…。あ…」片づける中で紙を見つける。「嫌やわ、こんなとこにあったやないの」

 

1校時

6年生 体育 1組鉄棒     2組徒競走   3組走り××

5年生 国語 1組俳句     2組作文    3組詩

4年生 算数 1組グラフの見方 2組分数計算  3組図形

3年生 図工 1組親の絵    2組親の絵   3組粘土×

2年生 理科 1組自然・天気  2組川の楽しみ 3組自然××

1年生 社会 1組地図の見方  2組川の楽しみ 3組地××

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運動会の回のゼッケンによれば、清志が6年3組(白)。登が4年2組(赤)。隆が3年5組(赤)。ん? あら?? まあまあ細かいことは良しとしよう。

 

町子「3年生の隆君が図工で4年生の登君が算数で6年生の清志君…。あ~…」

 

夕方

夕食の準備をしている純子。茶の間には喜八郎と亜紀。健次郎が入ってきた。

健次郎「すいませんね、残業してもろて」

純子「非常事態ですもの」

喜八郎「非常事態?」

健次郎「うん。何やさっきから急に火がついたみたいにな」

喜八郎「ほう…」

 

仕事部屋

サンドイッチとコーヒー?を持ってきた純子。「こちらに」

町子「ありがとうございます」

 

夢中で原稿を書く町子。外は夕方から夜へ。サンドイッチを食べながら原稿を書き続ける。そして朝へ。

 

廊下

登「ほんならね、お父ちゃん」

隆「ちゃんと来てや!」

健次郎「お~、頑張れよ!」

登・隆「行ってきます!」

健次郎「はい、行っといで!」

 

町子「ああ~」

健次郎「えらい顔やな~。できたんか?」

町子「8割ね」

健次郎「え?」

 

町子「午後になったら空港取りに来はんねんけど、あと2割、なんとか頑張らなあかんねんけどね。私、今、できるかどうか心配で胸ドキドキドキドキしてんねん。どないしよ、健次郎さん」

健次郎「参観日、無理せんでええで。俺一人で行くから」

町子「いや、参観日は私、絶対に行きます」

 

純子「おはようございま~す!」

健次郎「あっ、おはよう…。あれ?」

純子「え?」

健次郎「今日、日曜ですよ」

純子「あら? 今日、日曜ですか?」

健次郎「はい」

 

純子「嫌だ、私! 何やってんでしょ? そそっかしい! いや、こちらに伺うのが癖になってしまったみたいで…」

健次郎「就職、決まったんでしょ? あきませんよ。来週から間違うてここ来たら」

純子「そうですね、来週から」

 

町子「片づけて、はよ学校行かなあかんねん、私」

純子「おはようございます!」

町子「おはようございます!」

純子「先生!」

町子「はい」

純子「徹夜なさったんですか?」

町子「ええ。おかげさんで頭、ぼ~っとしてますわ」

純子「あら…」

 

健次郎「あっ、せっかくやからお茶でも。あ~あ、片づけもせんと」

え! 健次郎さんが食器を片づけている!!

純子は畳の上の紙を見つけた。「授業参観の時間割」

健次郎「あっ! また、隆のぼんやりが落としていったな、これ」

純子「これです!」

健次郎「え?」

純子「清志君のクラス、体育」

健次郎「逆上がりか」

 

学校

手洗い場で顔を洗う清志。

 

学校に到着した健次郎、町子、純子。みんなびしっとしたスーツ姿。

健次郎「ところで何で純子さんまで走ってんのや?」

町子「終わったらタクシーでそのまま空港まで。待ち合わせまで1時間ほどありますから、私は喫茶店で全部仕上げてしまいますので、お願いいたします」

純子「私はタクシーを用意して時間が来たら先生を呼びにまいります」

町子「はい、お願いします」

純子「了解」

町子「お願いします。はい」

 

純子は外へ。

町子「健次郎さん、私、登君とこ行きますから、隆君とこ、お願いいたします」

健次郎「よっしゃ」

町子「それから適当なところで交代しましょ」

健次郎「分かった」

町子「お願いします。え~っと、こっちかな…」

 

登の教室

先生「4分の11というのを帯分数に直すと2と4分の3。これが正しいな」

教室に入ってきた町子は後ろを振り向いた登に手を振る。手を振り返す登。

先生「じゃあね、次の問題分かる人!」

一同「はい!」登も元気に手をあげる。

先生「徳永君」

登「分かりません!」

一同の笑い声。町子は笑いながらも、一瞬、目を見開く。ここがミニ予告。

 

廊下ですれ違った町子と健次郎がハイタッチ。

町子「はい。健次郎さん」

健次郎「うん? 何?」

町子は廊下を指さして「シ~ッ!」

2人は静かに歩き出す。廊下には「廊下は静かに走らずにみぎがわを歩きましょう」という貼り紙が貼られていた。

 

隆の教室

隆「おばちゃんに似てるかな?」

町子「似てへんやんか、これ。髪の毛、違うもん。だからこれつけて。クルクルって。ここ、ここ。ここ見て」

隆「え? こう?」

町子「違うて。もうちょっと…。何でそんな…。もっとクルンてやって。はい」

隆「グルン」

町子「大きすぎるでしょ。これぐらい。これぐらい。はい、はい。どう? いい? ねえ、隆君、どう?」

字だけじゃわかりづらいけど、隆が町子の顔を描いてて、クルクルとかグルンは町子の髪の毛のこと。

 

校庭

一人ずつ逆上がりをしている。親たちは後ろで拍手を送る。ひえ~! 地獄か! 授業参観で体育や図工なんてなかったな。図工だったら楽しいだろうな。

先生「次、ツダ君」

ツダ「はい」

 

清志はまめの潰れた手を見つめる。

 

健次郎は既に到着。町子も校庭に来た。

先生「次、徳永君」

清志「はい」

2回失敗。

先生「どうした? 練習でいっぺんできたやろ?」

 

町子「ちょっとすいません。ちょっとすいません。ごめんなさい。すいません」

後ろで見ていた町子が健次郎の隣へ。

町子「清志君!」

清志、また失敗。

 

純子「先生。そろそろ…」

町子「ちょっと待って。ちょっと待って」

また失敗。

町子「できるよ」

純子「頑張れ!」

ついに清志は逆上がりを成功させ、みんなから拍手をもらう。

 

先生「よ~し! できたな。次、ナガヤマ君」

 

町子「できた! できた! 見て! 逆上がり、できた~!」

純子が健次郎の肩をたたく。

健次郎「痛い!」

清志も町子の方を振り向く。

健次郎「あんたに見てほしかったんや」

町子「うん」

 

健次郎「そろそろ行かなあかんのちゃうか?」

町子「あ…」

 

夕方、茶の間

町子「あ~、疲れた~!」

純子「フフフ!」

町子「あ、痛い! 足、痛い! あ、痛っ! あ~、疲れた!」

純子「今、お茶いれます」

町子「あ~、すいません。ああ~…」

 

純子「間に合いましたね」

町子「今日はありがとうございました」

純子「先生。私、今日、何だか久しぶりに楽しかったです。フフフ! 先生の周りってすごくいろんなことが起こって…」

町子「そうですか?」

 

純子「花岡先生」

町子「はい」

純子「私、先生の所でこのまま働いてはいけませんか?」

町子「このままですか?」

 

突然の純子の申し出でした。

 

来週は「おおきに」

・徳永醫院

イシ「ここから持ってったお金で払っても意味ないでしょ!」と喜八郎に怒る。

 

・徳永醫院の前で体操する喜八郎

 

・知らない子供の手をつないで注意する町子。「そんなことも分からんと本買うてたんかいな!」

 

・笑顔の純子。「はい!」

 

・徳永醫院受付から待合室を見ているイシ、健次郎、鯛子、晴子。

「ここはおでん屋とかとは違うんです。病院なんです」

 

・隆「おばちゃん、そうなんやろ? ええやろ? 行っても!」

 

メタルヒーローっぽいやつ。

 

・診察室に運び込まれる男。

健次郎「何でこんなんなるまでほっといたんや!」

 

・隆「あの人、死ぬのん?」

町子「お父ちゃんがちゃんと助けるから」

 

ミニ予告

町子「いや、全然、違うんです。いや、違うんですて、私」

知らない子供を泣かせてしまった!?

 

いや~、面白い。でもやっぱりせっかくいい余韻があるのだから予告が邪魔に感じるようになってしまった。来週からこの人出るんだ!という楽しみがあるにせよ、古い朝ドラを見て思うのは予告がなくても十分、来週も見ようと思える。ま、でも、毎日のミニ予告はひそかな楽しみではあります。あれがあるから、土曜日に次週の予告はいいかな~と思ってしまうのかも。純子さんは是非町子さんの秘書になってほしい!