徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】チョッちゃん(101)―連続テレビ小説―

NHK 1987年7月31日(金)

 

あらすじ

国松連平(春風亭小朝)が警察に拘束された。連平が作った芝居の舞台で、役者に「贅沢は素敵だ」と言わせたことが原因だった。身元引受人となった野々村泰輔(前田吟)もこってり絞られる。一方、蝶子(古村比呂)の兄・道郎(石田登星)が満州への転勤が決まる。道郎は国外に赴く前に、久しぶりに北海道・滝川に帰省するという。そこで蝶子は要(世良公則)を説得し、子どもたちと5年ぶりに帰省することにする。

2025.8.8 NHKBS録画

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脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色

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岩崎要:世良公則

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北山みさ:由紀さおり

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野々村富子:佐藤オリエ

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国松連平:春風亭小朝

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石沢嘉一:レオナルド熊

北山道郎:石田登星

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中山はる:曽川留三子

岩崎加津子:椎野愛

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たみ:立原ちえみ

品子:大滝久美

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梅花亭夢助:金原亭小駒

岩崎雅紀(まさのり):河野純平

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鳳プロ

早川プロ

劇団ひまわり

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野々村泰輔:前田吟

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北山俊道:佐藤慶

 

⚟︎子供たちの歌声

かごめかごめ

かごめかごめ

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<警察に拘留されていた連平さんが泰輔さんに請け出されて帰ってきました。どうして警察に捕まったのかというと連平さんが作った芝居の舞台で、役者に「ぜいたくは素敵だ」と言わせたからなのです>

 

泰輔に連れられて、ふてくされながら野々村家前の路地を歩く連平。

 

野々村家

連平「この度は、いろいろご心配おかけしまして…」手をついて頭を下げる。顔には殴られたような傷がある。

 

蝶子「傷、どうしたの?」

連平「あいつら、あたし一人を寄ってたかってさ」

泰輔「警察でやられちゃったんだよ」

蝶子「大丈夫?」

連平「痛くて…」

泰輔「身元引受人の俺までさんざん絞られちゃったよ」

連平「すいません」

 

富子「『ぜいたくは素敵』か…どうしてまたそんなセリフ言わせたのさ?」

連平「ヤケですよ、ヤケ! 最近つまらないことばかりでね」

蝶子「邦ちゃんのこととか?」

連平「まあね」

 

泰輔「邦ちゃん…何だい?」

蝶子「邦ちゃんにね、好きな人ができたらしいって、最近、分かったもんだから」

泰輔「ああ、そうか!」

蝶子「多分」

 

富子「その腹いせかい?」

連平「いや、それだけじゃないですよ。今の世の中、統制、統制で息が詰まってたんですよ。これはあたしだけじゃないと思いますね」

にらみつけるように連平を見ている夢助。

泰輔「うん」

連平「ね! 何がぜいたくは敵だ! 『ぜいたくは敵』冗談じゃねえや! ぜいたくくらい素敵なことはないんだから。それで、昨日の仕儀に至ったってわけですよ」

 

富子「だけどね、心配させないでおくれ」

連平「すいません」

 

夢助「だけどさ…」

連平「ん? 何だよ」

夢助「ぜいたくをしたいですか?」

連平「え?」

夢助「ぜいたくは素敵ですか?」

連平「何言ってんの? お前」

 

富子「どうした? 夢ちゃん」

夢助「若旦那はね、ご時勢ってもんをお分かりじゃねえや!」

連平「何を?」

泰輔「おいおいおい…」

夢助「だもんだから、ぜいたくは素敵だなんてこと言うんだ!」

連平「だから、あれはゆんべ、ちょっと思いついただけだよ」

夢助「そんなこと思いつきで言われちゃたまりませんや!」

 

連平「この野郎!」夢助につかみかかる。

蝶子「連平さん!」

泰輔「ちょっとちょっと連平君!」

連平「だって、こいつ、あたしに意見しようって了見…」

蝶子や泰輔が止めに入る。

 

富子「言っておやりよ」

泰輔「けしかけるなよ」

 

連平「夢! こら、夢!」

蝶子、泰輔は自分の座っていた場所に戻る。

 

夢助「『ぜいたく』…そりゃあ、できりゃいいと思いやす」

連平「だろ!?」

夢助「若旦那はね、そりゃ、いいとこの坊ちゃんだ。ヒョイと手を伸ばしゃ、ぜいたくってもんが転がってるんでやしょ。ですけど、あたしんちなんざ、どう、あがいたって手の届くもんじゃねえんで。おやじだって、おふくろだって『ぜいたく? 何だいそりゃ。食いもんかい?』てなもんなんだ。そんな連中にしたら、ぜいたくはやっぱり敵なんですよ。『敵だ』とでも思わなきゃ、惨めになるだけなんです」

うつむく蝶子。

 

夢助「実はね…あたしの弟ってのが戦地に行ってんです」

泰輔「そうか…」

夢助「鉄砲担いで生きるか死ぬかドンパチをしてるらしい。それを思や、少々、物がなくたって文句はねえ。『ぜいたくは素敵だ』なんてこともね…うちのクマは言わねえな」

蝶子「クマ?」

夢助「ヘヘヘ、あたしのおふくろ、太田黒クマ」

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クマさんの話は前もしてた。夢助は軍国主義に染まったと思いきや…多くの庶民にとっては、やっぱり「ぜいたくは敵」だったのかもね。

 

<8月も半ばのある夕方です>

 

蝶子と要、子供たちが野々村家前の路地を歩いている。加津子ちゃん、♬すぎやまがくえん たのしいな、を歌ってる!?

 

野々村家

蝶子「満州へ?」

道郎「ああ」

蝶子「どうして?」

道郎「俺は貿易会社の社員だぞ。転勤さ」

蝶子「でも、どうして満州へ?」

道郎「ま、嘱望されてるってことだ」

 

要「で、満州へは、いつ?」

道郎「9月の初めには…」

富子「あと2週間だ」

蝶子「急だね」

道郎「宮仕えさ」

泰輔「ま、あれだよ。遠いことは遠いけども戦争行くわけじゃねえんだからな」

富子「分かってるよ」

 

泰輔「だからさ、そう、しょげ返るなっていうんだよ。旅立ちだよ、旅立ち。海を越えるってのは、あれだよ、海外雄飛だよ」

ニコニコしながら話を聞いている道郎。「大げさですよ」

泰輔「いや! 海を渡って外国と商いをする。俺ね、憧れてたんだよ。それを今、道郎君がやろうとしている!」

富子「でも、こんな時期にねえ」

要「ええ。大陸では戦争のまっ最中だっていうし…」

 

道郎「ま、ちょうどいい時でもある」

蝶子「え?」

道郎「ん? いや…」

 

富子「で、滝川には知らせたの?」

道郎「いえ、まだ」

蝶子「今、電話したら?」

富子「ああ、そうだよ」

泰輔「そうそうそう」

 

道郎「いや、滝川には一度、帰ろうと思ってるから」

富子「あ、そう」

蝶子「いつ?」

道郎「来週早々。会社も休みくれるっていうし」

蝶子「そう」

道郎「しばらく帰ってないし、いい折だ。それにほら、外地へ行くとなるとどうなるか分からないし」

蝶子「変なこと言わないでよ」

富子「そうだよ!」

道郎「とにかく滝川には帰るから」

泰輔「うん」

 

加津子が雅紀を連れて茶の間に入って来た。「ごはん、まだ?」

富子「そろそろだよ」

泰輔「今日は、おすしだぞ」

加津子「わ~い、おすし、おすし!」

雅紀「おじちゃん、だっこ!」

泰輔「はいよ」

 

蝶子「私も滝川に行きたいな」

道郎「一緒に帰るか?」

蝶子「(要に)行かない?」

要「いや、けどね…」

蝶子「何?」

要「いや、仕事が減ったとはいっても、まるでないわけじゃないんだから。それに練習の方もあるし」

蝶子「何とかならない?」

要「何ともならんよ」

 

富子「じゃあ、要さんは残りゃいいじゃない」←ナイス!

要「ええ!?」

富子「ダメなの?」

要「いや、ダメとか何とかじゃなくて」

富子「女房が『里帰りしたい』って言ってんだよ。こういう時にね、『帰ってきな』って言うんだよ。男が上がるよ!」

 

要「いや、しかし…」

蝶子「ダメ?」

要「お金はあるのか?」

蝶子「ない」

要「やっぱり無理だな」ちょっとニヤッ。

 

泰輔「お金ぐらい私が出しますよ」

蝶子「ホント?」

泰輔「ああ」

せきばらいする要。「子供たちはどうするんだ?」

蝶子「連れてく」

 

道郎「よし、滝川へ一緒に行こうな!」

加津子「わ~い、北海道だ!」

要「俺はどうなるんだよ?」

蝶子「何?」

要「食事とかいろいろだ」

蝶子「お向かいにも頼んでいくし、何なら連平さんとこ行けばいいじゃない」

要「連平んとこ!?」

富子「ここにいたって、いいんだよ」

泰輔「そうそう」

要「えっ!?」

 

自分のご飯のことばっかり心配してる要も要だし、お金もないのに里帰りしたいという蝶子もなんだかなあ。電話もかけなよって気軽に言ってっけど、泰輔叔父さんの電話じゃないの。でも変に遠慮されると泰輔さんも富子さんも悲しむんだろうな。

 

<ということで、チョッちゃんは要さんを東京に残して滝川へと向かいました>

 

緑の中を走り抜ける蒸気機関車。北海道の大地。

 

北山醫院

 

たみが外を眺めたり、俊道も診察室でウロウロ。

みさ「遅いですねえ」

 

⚟︎たみ「来ました、来ました!」

 

蝶子「たみさん!」

蝶子と道郎、子供たちが歩いてきた。

 

たみ「お帰りなさい!」

道郎「やあ、たみちゃん、久しぶりだね」

たみ「はい!」

みさ「いや、いや、いや~」

品子「お帰りなさい」

 

蝶子「ただいま」

みさ「お帰り」

道郎「ただいま」

みさ「道郎さん…」笑顔でうなずき合う。「あら、加津子ちゃんも大きくなって」

 

蝶子「電話でいつも話してるばあちゃんだ」

みさ「前にも1回会ったでしょ?」

蝶子「1歳半の時」

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品子「覚えてるわけないしょ!」

たみ「ねえ!」

みさ「いやいや、とにかく中入って。気を付けてね、上がってちょうだい。大丈夫かい? いや、お帰り」

 

玄関で待っていた俊道。

蝶子「ただいま」

道郎「ごぶさたしてました」

加津子「こんにちは」

俊道「ん? うん」

 

茶の間

道郎「手紙にも書いたように9月早々に満州へ行きます。日本を離れる前に挨拶をと思い、帰ってきました」

みさ「はい」

俊道「同じ日本にいても、めったに帰ってこないっちゅうんだから同じことだわ」

道郎「いや、申し訳なく…」

みさ「したけど、お父さん、外地へ行くちゅうことになれば、また別でしょや」

蝶子「そうそう、なんせ海外だもんね」

みさ「うん。帰ってきたら洋行帰りっちゅうことなるんでない?」

笑っている道郎。

蝶子「あれ、いやいやいや」

道郎「いや、洋行帰りっていうのはヨーロッパ辺りへ行った人のこと言うんだわ」

みさ「ああ、そうかい?」

 

俊道「蝶子は…」

蝶子「ん?」

俊道「5年ぶりかい?」

蝶子「そうなるね」

みさ「うん…」

蝶子「兄さんも帰るっていうし、こういう時でないとなかなかね」

俊道「うん」

 

みさ「要さんは?」

蝶子「ん? あ…仕事あるんだわ」

みさ「ああ、そうかい」

 

加津子たちが茶の間に入って来た。

みさ「いやいや、どこ行ってたんさ?」

加津子「診察室」

みさ「あら」

蝶子「注射器、見せてもらった?」

加津子「うん。ほかにも面白いものいっぱいあった」

品子「いやいや、加津子ちゃんは大して利発な子だわ」雅紀を膝に乗せる。

俊継を抱っこしているたみ。「うん、そうだね」

蝶子「いや、みんな私に似たんだわ」

 

⚟︎戸が開く音

⚟︎石沢「石沢でした!」

 

俊道「ああ、どうぞ!」

みさ「今日、帰ること話しといたんだわ」

 

茶の間に入ってきた石沢。「いやいや、いやいやいや…」

蝶子「おじさん!」

石沢「皆さん、おそろいで。2人とも元気だったかい? 道郎さん、満州行くんだって?」蝶子や道郎の近くに座る。

道郎「はい」

石沢「いやいや~、そうかい。あれ? 品子さん、あんた、子供、女の子でなかったかい?」

品子「そうだよ」

たみ「2人とも蝶子さんの子だ」

石沢「ああ、子供全員連れてきたんだ」

蝶子「そう」

みさ「加津子ちゃんに雅紀ちゃんに俊継ちゃん」

 

石沢「あ~、いやいやいや」

加津子「こんにちは」

わざわざ座り直し、手をついて頭を下げる石沢。「こんにちは」

蝶子「おじさん、なんも改まることないしょ」

石沢「いや、ハハハ!」俊道の方に向き直る。「先生。孫が3人になれば立派なじい様だわ」

俊道「あんたにだって孫はいるべさ」

石沢「俺は2人だもの」

俊道「2人も3人もじい様に変わりはないべ」

 

石沢「だって、あんた、格が違うべさ」

俊道「何が格だ」

蝶子「ちょっとそんなことでいちいち争わなくていいしょ」

石沢「いやいやいや」

みさ「そうだ。そんなことしゃべるなら私も言いますけど」

石沢「何が」

みさ「私たちの孫ん中で一番の年長者、加津子ちゃんの7歳だ。嘉市さんところは16歳だ」

俊道「ほれ、先にじい様になったんはあんただべや」

笑い声

 

加津子たちの方へ向き直る石沢。「加津子ちゃん、いつまでいるんさ?」

加津子「え~と…」

蝶子「あさって」

俊道「あ~あ、すぐにごまかして」

笑い声

 

石沢「したら、うちの牧場へ来たらいいわ。馬はいるし、牛はいるし、羊もたくさんいるんだから」

加津子「ホント?」

石沢「ああ!」

加津子「行きたい!」

石沢「したら、今日、来るかい?」

俊道「今日、着いたばっかりだ」

石沢「やきもちやくんでないって!」

一同の笑い声

 

石沢「今、牧場は花盛りだ! 川は流れてて、魚は、なんぼでも釣れるんだから」

加津子「わ~!」

蝶子「楽しみだね」

加津子「うん」

石沢「すごいしょ!」

 

雅紀「オシッコ!」

蝶子「あ~、はいはい」

品子「あ、蝶子さん、いいから」

蝶子「悪いね」

品子「なんも」

 

たみ「あれ!? ちょっと臭いわ。臭い、臭い!」

石沢「あららら!」

 

<チョッちゃんの5年ぶりの我が家での母親ぶりであります>

 

たみから俊継を受け取って、品子、たみと共に茶の間を出ていく蝶子。(つづく)

 

って、今日はなぜか28分で終わったー! 歌でもやるのかな?と思ったら、それもなし。

 

ん? 今日、はるさん出てないよなぁ!?

 

初回、山本たみ、高畑品子と名字のついていた2人も品子さんが結婚したあたりから名字がなくなり、たみも今回からそうなっていたということは、たみちゃんも結婚したんだろう。

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俊介、公次は出るのか!? 俊介は安乃ちゃんと同い年のはずなので25、6かな。

 

純ちゃんの応援歌」は戦後から話は始まってるけど、折々に話される過去の話によると、銀行員だった父の転勤で家族で満州に住んでいたけど、昭和16年ごろ、父だけ単身残り、純ちゃんたちは帰国して終戦を迎えた設定だったな。

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満州…一般市民でも終戦後が地獄だ…

 

道郎は実家に帰るのは十数年ぶりだろうけど、俊道とみさには東京で会ってる。

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それもまた結構前でまだ加津子が生まれてない頃だけど。

 

昨日までの恋愛話と打って変わり、満州