公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
恭子(松本友里)の影響で、昭(岩芝公治)たちの間ではのど自慢ごっこが大流行。鐘を鳴らす代わりにバケツをたたくのでうるさい。伊那谷から帰ってきた陽一郎(川津祐介)は少し疲れが見えて、あき(伊藤榮子)と純子(山口智子)は気になる。北川(細川俊之)が突然興園寺家を訪れるが、つや(白川由美)は何しに来たのか真意を諮りかねる。外出して帰ってこない陽一郎を探しに出た雄太(高岡俊広)は、初めて父ちゃんと呼び…。
9番「炭坑節」
小野家の庭に向けて男の子がタワシのマイクを前に歌う。
♪月が出た出た
月が出た
三池炭鉱の 上に出た
あんまり煙突が 高いので
昭がバケツを1回叩いて終了。
10番 立花小百合「荒城の月」
雄太がハーモニカで伴奏する。
♪春高楼の 花の宴
めぐる盃 かげさして
金太郎たちも見とれていたが、昭も見とれながらもバケツを連打。
11番 牛山金太郎
と言ってるところへあきが来て、のど自慢ごっこはいいけど、バケツを叩くのはやめてと注意した。改めて、金太郎が「啼くな小鳩よ」を歌いかけたところで、昭がバケツを叩いて終了。
雄太は野球をやろうと金太郎に言うが、女の子たちがのど自慢がいいと騒ぐ。あきはこれからミシンを踏むから運動場で遊んでおいでと強制終了。
そこに、恭子と順子が帰ってきた。鐘3つもらったことをあきが祝福するが、来月また第2の予選があるという。小百合たちは「恭子さん、おめでとう」と言って帰っていった。
信州から大阪へ回っていた陽一郎が帰ってきました。
雄太のことは手紙の通りでなにぶんともよろしゅう頼みますと言われた。ついでに御坊の家事審判所へ行って養子縁組の手続きもしてきたから、そのうち呼び出しがあるだろう。向こうの親類とも話はついてるし何の問題もないから、雄太。何も心配せんでええよと陽一郎は声をかけた。
雄太は陽一郎に恭子ののど自慢を聞いた?と聞くと、ちょうど汽車に乗っていて聞けなかったと答えた。恭子が鐘3つだと答えると「大したもんや」と笑顔になった。
純子にすすめられ、お酒を飲もうとした陽一郎の手が震えているし、酒もそんなに進んでいない。心配そうなあき。
興園寺家。正太夫はまじめに仕事に取り組んでいた。清彦はセリフはなくても正太夫を疑わしい目で見ている。4~5日したら熊本に行く予定。熊本は和歌山と一緒で日本でも有数の林業地帯で、向こうの土地持ちがどんな経営の仕方してるのかを確かめに行く。
つやが来て、雄太があきをお母ちゃんと呼んだ事を宝塚に行ったときに聞いた。
純子「けど父のこと、あの子、まだお父ちゃんてよう言わへんのですわ」
相変わらず「陽さん」と呼んでいる。「分かるわあ」と正太夫は言うけど、何で分かるんや?
そこに登場したのは北川。この近くまで来たという北川はどことなくつやに対してよそよそしい!?
久助帰宅。つやは北川の態度がおかしいことを久助に相談した。しかし、久助は自分の血圧が高いことを言い、倒れたふりをした。
確かに今度現れたジョージ北川はいささかいつもと違うようであります。この男、一体何を考えているのか…。
風が強い日。陽一郎が帰ってこないことを純子が心配する。昭と雄太に見てくるように言うが、将棋中で断った。しかし、あき、恭子、純子が次々出かけていくと、二人も慌ててついてきた。
着物姿で歩く陽一郎に昭が遠くから声をかけるが気付かない。
雄太「それっぽっちの声しか出ないのか? もっとでかい声出せよ。お父ちゃ~ん! お父ちゃ~ん!」
あきと純子は顔を見合わせた。
陽一郎「お~い!」
昭「お父ちゃ~ん!」
雄太「お父ちゃ~ん!」
二人は陽一郎のもとへ駆け出す。
純子「とうとう雄太がお父ちゃんて言うたね」
あきと恭子が笑顔で頷く。
陽一郎「今、お父ちゃんと言うたんは雄太か?」
雄太は照れ臭そうに舌を出した。
♪夕焼け小焼けで日が暮れて
山のお寺の鐘がなる
おててつないで みなかえろう
からすと一緒に かえりましょう
みんなで歌いながら帰り、影ふみをして遊ぶ。何この幸せ家族。
♪我は湖の子 さすらいの
旅にしあえば
陽一郎が歌っていたのは「琵琶湖周航の歌」で三高の寮歌、学生歌として知られるというから、三高出身だと言ってたもんねえ。それで思い出したのが
こっちのドラマに出てきたのは「琵琶湖哀歌」でちょっと違う。
後ろを歩いていたあきはそっと涙をぬぐい、純子に一緒に歌を歌おうという。
♪花摘む野辺に 日は落ちて
みんなで肩を 組みながら
唄をうたった 帰りみち
「誰か故郷を想わざる」という歌でした。
最後に急に静止画になるのはやめて―! 全編に渡り幸せ家族の描写なのに、最後に何となく不穏な終わり。