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【ネタバレ】チョッちゃん(140)―連続テレビ小説―

NHK 1987年9月15日(火)

 

あらすじ

蝶子(古村比呂)の歌が評判になり、小学校での歌の指導に呼ばれるようにもなった。もちろん本業は組合の事務作業だが、夜は宴会の余興に呼ばれて歌ったりもする。宴会に呼ばれるとお土産をもらえて、みさ(由紀さおり)も加津子(藤重麻奈美)も俊継(服部賢悟)も大喜びだ。喜作(伊奈かっぺい)の親戚の結婚式で歌を歌って、ご祝儀をもらい、歌手になったと喜ぶ蝶子。そこに、泰輔(前田吟)と富子(佐藤オリエ)が現れて…。

2025.9.23 NHKBS録画

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脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色

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北山みさ:由紀さおり

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中本喜作:伊奈かっぺい

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三上:金井大

斉藤:左奈田恒夫

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岩崎加津子:藤重麻奈美

岩崎俊継:服部賢悟

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松次郎:小野泰次郎

男:青森伸

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早川プロ

劇団いろは

劇団ひまわり

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野々村富子:佐藤オリエ

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野々村泰輔:前田吟

 

蝶子が歌詞の書かれた黒板の前に立ち、児童と一緒に歌う。

 

「およぎのへたな

    カヱルの子」

カヱルがいっぴき

    おったとさ

およぎのへたな

    カヱルの子

小川のきしべに

    おったとさ

父さんカヱルが

    ゲーロゲロ

母さんカヱルが

    ゲーロゲロ

およいでごらんと

    ないたとさ

 

♬カエルがいっぴき おったとさ

およぎのへたなカエルの子

小川のきしべに…

 

<常子さんの結婚式の後、チョッちゃんは歌がうまいという評判が広まり、こうして歌の指導に招かれることにもなりました>

 

教室にいる児童が女の子ばかりに見える。

 

♬およいでごらんと ないたとさ

ゲロロゲロケロ ゲロロゲロケロ

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息の長い歌だ…今まで”ゲロロケロケロ”と思っていたら、今回の字幕で”ゲロロゲロケロ”と知った。

 

ソロバンをはじく蝶子。

 

<もちろん、本業は、これです>

 

以前、ソロバンができないと言ってたのは、女学校出てしばらくたつから忘れてしまったかも…という意味で全くやったことがないと言う意味ではないと思う。

 

♬磯の鵜の鳥ゃ

日暮れにゃかえる

波浮の港にゃ 夕やけ小やけ

波浮の港

波浮の港

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チョッちゃん」と関係ないけど、この歌を歌った佐藤千夜子さんも朝ドラヒロインのモデルになった人。1977年「いちばん星」もいつか見たいんだよな。以前は、視聴者からの提供で全話そろってると見かけたけど、今はソースが見つからない。

 

国民服姿の組合長がどぶろくを飲みながら笑顔で見ている。軍人も出席するような席。

 

<仕事が終わると、宴会の余興の席に招かれることもあるんです>

 

あ、斉藤さんもいた。

 

♬ヤレホンニサ なぎるやら

 

拍手と歓声

 

♬船もせかれりゃ

出船の支度

 

客席の拍手とざわめき

 

蝶子は宴会の席を出て、廊下へ。

男「岩崎さん!」

蝶子「何か?」

男「お土産!」

蝶子「私に?」

男「いや~、いい声、聴かせてもらいました」

蝶子「いいえ」

男「うわさどおり大したもんだなす。また頼みますから」

蝶子「はい!」

男「とにかく、これ、お子さんたちに。うん」

蝶子「ありがとうございます」

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青森伸さんは、いろんなドラマに出てる人だけど、「岸辺のアルバム」1話の河原の男ってのは、多摩川でラジコン飛ばして、田島家の窓ガラスを割った男か。

 

リンゴ小屋

蝶子がもらった箱を開ける。

みさ「わあ~!」

加津子「大福だ!」

蝶子がもう1つの箱を開ける。「ほれ!」

俊継「カマボコだ!」

加津子「寒天もある!」

 

蝶子「はい、食べよう!」

加津子「うん」

蝶子「はい」

一同「いただきま~す!」

 

加津子「おばあちゃんも好きなもの取って」

みさ「そうかい?」

加津子「うん」

みさは弁当のおかずの上で迷い箸。子供たちが様子をうかがう中、昆布巻きを取った。

俊継「僕は、それ、好きじゃないんだ!」

笑い声

 

蝶子「おいしい?」

加津子・俊継「うん!」

蝶子「うん!」

 

みさ「蝶ちゃん、今日は何ば歌ったんさ?」

蝶子「『波浮(はぶ)の港』に『新雪』、それと『燦(きら)めく星座』」

波浮の港

波浮の港

新雪

新雪

燦めく星座

燦めく星座

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灰田勝彦さん、人気あったんだね~。

 

みさ「3曲もかい?」

蝶子「なんも。あと、『湖畔の宿』と『或る雨の午後』」

みさ「いや~、5曲も!」

湖畔の宿

湖畔の宿

或る雨の午后

或る雨の午后

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いずれも昭和14、15年の流行歌。ディック・ミネさんもよく見る名前。

或る雨の午後

或る雨の午後

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みささんも歌ってるよ~!

 

蝶子「2曲でやめようと思ったら、『もっともっと』って頼まれたもんだから、つい。…自慢げに聞こえた?」

みさ「ううん、なんも」

蝶子「うん! ウフフフッ」

 

俊継「お母さん歌ったら、おいしいもの食べられるからいいね」

加津子「うん!」

蝶子「うん」

 

みさ「蝶ちゃん」

蝶子「うん?」

みさ「これからもどんどん歌ってね」

蝶子「?」

みさ「なんも私が食べたいんでなく、俊ちゃんや加津(かっ)ちゃんのために」

ごはんを食べている子供たちを見た蝶子。「はい!」

うなずくみさ。

 

加津子「暗くなってきた」

蝶子「あ」マッチを手に立ち上がる。「ちょっと待ってね」ランプに火がつく。

 

戸をたたく音

加津子「あ、誰か来た」

 

⚟︎喜作「中本です!」

 

蝶子「あ、どうぞ」

喜作「やあ、お晩で。あららら。飯時だったすか?」

蝶子「いやいや」

みさ「どうも」

喜作「いやいやいや」

 

蝶子「何ですか?」

喜作「ええ、その、ちょっと頼みっこあってなす。おい、入れじゃ。あの、おらの従兄(いとこ)の松次郎だんだ」

蝶子「中本さんには、お世話になってます」

松次郎「なんも、なんも」

 

喜作「いや、実は、その…松次郎のとこの娘が、あさって嫁に行ぐことになってなす」

蝶子「それはおめでとうございます」

松次郎「召集もなくて、畑守ってる長男がいたもんだから、急いで祝言ばすることになってなあす」

喜作「で、実はその…頼み事というのは、その~、祝言の席で歌っこばな、歌ってほしいんだども…」

蝶子「ああ、ハハハッ」

松次郎「どんだべかなす?」

蝶子「それは、もう、はい!」

喜作「いかべか?」

蝶子「はい!」

喜作たちも喜んでいるが、みさたちも喜んでいる。

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松次郎役の小野泰次郎さんは山田太一脚本「冬構え」では方言指導している。青森キャストは、ほとんど青森の人で固められるのがすごい。そんな中、群馬出身の金井大さんもすごい。

 

お土産を持って帰り道を急ぐ蝶子。「やった! やったやった!」

 

黒留袖を着ているのかと思いきや、下はモンペだった。でも、着物より格段に歩きやすいだろうな。

 

リンゴ小屋前の庭

みさ「なしたの?」

子供たちの心配そうな顔。

蝶子「ウフフフッ!」

みさ「蝶ちゃん?」

蝶子「フフフフフフフ」

みさ「…あ?」

 

蝶子が懐から封筒を出して、みさに見せる。「結婚式で『花嫁人形』歌ったら、お金くれたの!」

花嫁人形

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みさ「いやいや、お金をかい?」

蝶子「うん!」

みさ「ハア~、いやいや」

蝶子「母さん!」

みさ「あ?」

 

蝶子「今日は私の記念すべき日よ。私の歌がお金になったということなの。分かる? ということは、もうあれよ。念願の歌手になれたっていうことなの。職業歌手になったみたいなもんなのよ! いやいや、思えば遠い道のりだったわ。音楽の道を志して以来、17年の歳月だもの。そう、17年! 父さんの反対を押し切って、東京の音楽学校に入ったのが17年前だもの。東和音楽学校で学びながら、いつの日か立派な声楽家になる夢を膨らませていたのよ。声楽家になって、歌劇の舞台に立つ夢、満員の劇場で1人歌う夢、ラジオから流れる自分の歌声を聴く夢。なのに『お前には才能がない』と要さんに言われ、それが結婚するための口実だとも知らずに音楽を断念したのよ。…あれから13年、フフフフフフ、それがやっと…」

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この一件があるから、私はどうしても何があっても要さんを好きになれない。

 

目を潤ませる蝶子。「とうとう夢がかなったのよ!」

みさ「よかったねえ」

蝶子「…ありがとう!」

 

<本当におめでとう。チョッちゃん>

 

蝶子「父さんの反対を押し切ってまで、音楽の道に進んだかいがあったということだわ」

 

<そんな大げさなことではないような…まあ、いいか。喜びに水をさすことはありませんね>

 

蝶子「あっ、そうだ!」

 

リンゴ小屋に入り、家族写真の前に封筒を置く蝶子。「要さん、私はついに歌手になったのよ!」頭を下げ、歌い出す。

金襴緞子

花嫁人形

花嫁人形

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加津子「お母さん!」

蝶子「ん?」

 

フラフラの泰輔、富子が歩いてきた。

蝶子「叔父さん…」

みさ「富子さん」

膝から崩れ落ちる2人。

富子「ああ…」

 

リンゴ小屋

ランプに火をつける蝶子。「どうしたの?」

富子「茨城の疎開先も焼けちまった。空襲あってね」

みさ「そうかい」

蝶子「大変だったね」

うつむく富子。

 

蝶子「叔父さん」

富子「ダメなのよ、この人。私ら…丸裸だよ。ほかに行くとこなくて、ここへ来ちゃった」

蝶子「よく来てくれたわよ」

みさ「うん!」

富子「ありがとう。うれしい…」泣き出す。

ずっと体育座りしている泰輔。「う~ん、うん」

 

寝静まった夜、泰輔の泣き声が聞こえ、蝶子、みさ、子供たちも体を起こす。

富子「ちょいと。…あんた」

蝶子「叔父さん」

みさ「泰ちゃん」

泰輔「もうダメだよ。俺はダメだよ。丸裸になっちまったよ。何もかもなくしちまったよ。どうしたらいいんだよ? どうやって生きてったらいいんだよ。どうすることもできないよ」

 

蝶子「叔父さん…」

富子「泣くんじゃないよ! メソメソ」バシッと体をたたく。

まだ泣いている泰輔。

みさ「泰ちゃん」

泰輔「もうダメだよ。日本も俺もおしまいだ」

富子「日本と自分、一緒にすんじゃないよ!」

泰輔「もうダメだよ~!」

 

みさ「泰ちゃん! 男が50にもなって子供みたいなこと言って、どうするんさ! 男が弱音ば吐いてどうするんさ! 何やかんや言っても、明日から、この6人で生活していくんだ。大人の男は、あんた一人だ! そのあんたがこんなことでは、うまくないっしょ! 同じ男でも俊継ちゃんの方がよっぽど頼れるもね!」

泰輔「だけどさ…けどさ~」

みさ「泰ちゃん!」

 

泣いてる泰輔に声をかけられない蝶子。

 

<昭和20年の7月も末の頃でした>(つづく)

 

いつも番組表に載ってる1週間後のあらすじや、ふいに某所で目にした先の展開である程度ネタバレを知りつつ見ているのですが、まず泰輔、富子が生きてることにびっくり。某所では叔父夫婦は空襲で…みたいなのを見てしまってたから。

 

原作ではそうだったのかな? でも、生きていてよかったよ。

 

前半と後半の落差がすごい回だった。