TBS 1980年3月7日
あらすじ
エリート銀行員の椅子を捨て、副頭取の令嬢・和子(池上季実子)との婚約も破棄した圭太郎(三浦友和)は、セールスマンや運転手をしながら都内を転々としていた。
2025.9.23 BS-TBS録画。同日放送の金八先生は第20回「卒業十日前の初恋」。
ホテルに圭太郎を呼び出した和子は別れの一夜を共にして、圭太郎のもとを去った。
自分自身の道を歩むため、父・阿南に辞表を出し、母とも別れて家を出た圭太郎は偶然、陽子に出会った。お互いの生い立ちを語り合った圭太郎は新たな旅立ちの決意を胸に陽子の兄・竜治の遺影の前で一夜を明かした。
脚本:山田信夫
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音楽:安藤正容
演奏:ザ・スクエア
阿木慎太郎作
「されど愛の日々に」より(サンケイ出版)
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制作:大山勝美
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相馬圭太郎:三浦友和
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牛場和子:池上季実子
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山崎陽子:古手川祐子
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牛場京子:北村昌子
阿南令子:三浦真弓
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土門信介:松下達夫
大倉庄助:矢崎滋
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清原君子:有吉真知子
青木広子:皆川妙子
岡本英子:山本梢
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牛場信隆:神山繁
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近所の奥さん:賀原夏子
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西山竜太郎:金田龍之介
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影山智彦:志垣太郎
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クラブ ルミの客:金井大
クラブ ルミの客:岩城和男
興信所所長:依田英助
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ホステス しの:渡部真美子
ウエイトレス:長谷川涼子
クラブ ルミ ボーイ:田山涼成
興信所員:森篤夫
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協力:テアトル・ドウ・ポッシュ
衣裳協力:銀座ふそう
ローレル紳士服
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相馬光子:加藤治子
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阿南幾太郎:二谷英明
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プロデューサー:鈴木淳生
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演出:福田新一
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製作著作:TBS
ようやくあのママがいる店の名が”クラブルミ”と分かった。
おおっと! こっちにも金井大さん! たまたま再放送作がかぶることあるよね。
相馬家
光子はいつも通り朝食の準備をする。食卓の上に置いたのはアイロンをかけた圭太郎のハンカチ。お湯を沸かし、魔法瓶に入れて出勤。
喫茶店
ハムエッグやコーヒーもガチャガチャと雑に置くウエイトレスに圭太郎は驚く。
頭取室
女性秘書が新聞を用意していると、阿南が出社してきた。パリの阿南室長から濃霧で5時間遅れていると連絡があったと報告。この女性秘書は圭太郎の同期だっけか。
”カミヤ”という男から連絡があり、圭太郎の行動を把握した阿南。ゆうべ、渋谷のサンシティというビジネスホテルに宿泊。やっと居所をつかんだところで仕事をしているか不明。
喫茶店で新聞を読みながらトーストを食べていると、大倉が来て、「にらみ返してみなよ」と話しかけてきた。「探偵さん!」と大倉が言うと、近くに座っていた男が立ち上がった。「大倉がカミヤ所長によろしくと伝えてくれ」というと、男は出ていった。
エリート銀行員のなれの果て、運転手を一週間、いかがわしいレジスターの訪問販売を5日、ピンク雑誌の婚約アルバイト2日…と仕事を転々とした圭太郎の行動を大倉は逐一調べていた。
大倉に圭太郎捜しを依頼したのはクラブルミのママ。
アパート
陽子は帰ってきて水道水を飲む。履歴書の写真をはがして、履歴書をぐしゃぐしゃにした。そうそう、写真、高いもんね!
近所の奥さんが訪ねてきて、私になんか隠してることあるでしょ?と聞く。男の人連れ込んだでしょ!と言う。恥を知りなさい、アパートに残ってるのも気味悪いとぶちまけ、家賃を滞納していることもかばってきた奥さんは、もうかばいきれないと出ていった。
牛場家
和子は着物姿。影山という大蔵省若手官僚のエリートと見合いしたものの、「関白宣言」も知らないとあきれて、笑う。
「関白宣言」発売は1979年7月10日。
和子は、おつきあいしてもいい。世間音痴だけど二の線ではあると両親に言う。すぐに先方からも電話があり、京子と話が弾む。相手の家じゃなく、仲人か。
クラブルミ
陽子がママを訪ねた。
阿南家
令子が政臣と電話中に阿南が帰ってきた。
クラブルミ
ママは陽子になぜまた来たのか聞く。陽子はある人にお金を返さなきゃならない、300万。ママはお金を返せたら店を辞めなさい、あなたはこの世界に長くいるべき人じゃないと言い、ホステスに衣装を選ばせた。
相馬家
帰宅した光子は圭太郎のマグカップに乾杯して、お酒を飲む。そして、阿南家に電話。ガウンを着た令子が出る前に受話器を置く。もう一度、電話をかけたと思ったら、104の番組案内に電話し、もう少し話しましょうと言って切られた。
104の番号案内を利用したこと、ないんだよね~。
クラブルミ
あ、金井大さん。陽子の初めての客。源氏名は”ナミ”。
圭太郎が店を訪れた。ママは日米経済研究所の人を紹介すると言って、個室に連れていった。圭太郎は「土門先生、お久しぶりです」と相手を知っていた。
松下達夫さんも今、「ありがとう」の再放送で見てるよ~。
圭太郎は土門の最後の教え子の1人。今は退官して、日米経済研究所を任されている。土門から西山竜太郎を知っているかね?と聞かれた圭太郎は経済界の黒幕のような人だと答えた。黒幕はジャーナリストがつけた名で、これからの経済界を真剣に考えておられる人でもあると土門は言う。
西山は研究所を全面的にバックアップしていて、優秀な人物を入れたいと紹介されたのが圭太郎だったと知り、土門は驚くが、私と一緒にやってみないか?と誘う。
ママが西山を連れてきた。西山は例え話として、7年前の石油ショックの頃、大企業が次々倒産するのに、銀行は何十億の焦げ付きを出しながら倒れないのはなぜか聞く。大手現行ではなく、阿南銀行のような中位銀行なら? 西山は阿南銀行のことを調べてくれないかと圭太郎に依頼する。
店に戻った圭太郎は陽子が客から酒を飲まされているのを目撃した。ママは事件のことを忘れてもいいでしょと言い、陽子の借金のことも聞いた。
日米経済研究所
調査室
研究所のビルは四谷だが、ここは資料室。相馬圭太郎の全資料もあった。応接室のようなソファセットのある部屋に案内した土門は、ここが今日から君の部屋だと言って帰っていった。あ、奥にベッドもあった。泊まり込み用の部屋だったのかな。
圭太郎はベッドに寝転び、西山の言葉、和子の「あなたは自分を変えていける人よ、私はダメ」という言葉、クラブで働く陽子の姿などが思い浮かぶ。
クラブルミ
まだ個室に残る西山にフルーツを運んだ陽子。西山の体にナフキンをかけて退室。西山は「西山です。すべてうまくいきました」とどこかへ電話していた。
日米経済研究所
室長として働き始めた圭太郎。土門が圭太郎が求めた資料を持ってきた。阿南幾太郎のか。
アパート
陽子が口紅をつけていると、また猫の声。なんなんだ、この演出。竜治の遺影の前で涙を拭きつつ、化粧をする。
相馬家に戻った圭太郎は、食卓の上のハンカチをポケットに入れ、自室へ。本棚からファイルや本を取り出していると、誰か部屋に入って来た。光子かと思ったが、光子の店の女性が光子が渋谷病院に運ばれたと言って、光子の着替えをまとめていた。
病室
光子は病室のベッドにいて、阿南が見舞っていた。過労と慢性的な疲労で倒れたのだと阿南が説明。光子とか圭太郎の前で呼ぶなよ~。
病室を出た阿南を追いかけた圭太郎は興信所に私のあとをつけさせるような真似はやめてくださいと言うが、阿南は銀行へ戻るように言う。辞表は屑籠の中で休職扱いになっている。圭太郎は阿南銀行の人間で給料も規定通り振り込まれる。
「私の生き方は私が自分で選び取る!」と圭太郎が言うものの、阿南は何も答えない。圭太郎から”他人”と言われ、ショックを受ける阿南。お母さんを大事にしてやってくれと言い残し、帰った。
研究所に戻った圭太郎はタイプライターを打つ。
クラブルミ
圭太郎の席につく陽子。圭太郎は無理に飲まなくてもいいと陽子の酒を取り上げる。
和子の見合い相手・影山が和子を連れてきた。偶然に圭太郎と顔を合わせ、気まずい。
影山が「相馬じゃないか」と声をかけてきた。大学時代の同級生で影山は圭太郎を和子に紹介した。影山は和子と結婚すると言う。
志垣太郎さんと三浦友和さんが同級生~!?って思ったら、ホントに実年齢一緒だった。志垣太郎さん1951年9月生まれ、三浦友和さん1952年1月生まれ。全く同級生っぽい感じがしないの何でー!? それぞれ違う時代を見てたから、同じ時代を生きた人間って感じがしないのかな? 何なんだ、この感覚は。
世間知らずだから?結婚相手とのデートに女性のいるクラブに連れてくの~!?
阿南家
自宅にいた阿南に銀行から電話があった。「何!?」
クラブルミ
帰ろうとした圭太郎に影山が「銀行辞めたのはあれが原因か?」と聞く。頭取が休職扱いにしてるのになんで影山が知ってるのさ? ノーコメントで店を出ようとした圭太郎に陽子が10万円返そうとした。しかし、四十九日には何かとお金がかかると言って、受け取ろうとしなかったが封筒を押しつけて店に戻っていった。
そこに、大倉が訪れ、阿南政臣が飛行機事故に遭って死んだと告げた。(つづく)
圭太郎だって銀行にいたら、一緒にパリに行ってたんだよね!?
有川博さん、「ありがとう」では途中から出てこない役だったな~とか思ってたら、こっちも途中退場か~。あの夫婦、子供がいなかったから、すぐ令子に再婚させそう。

