徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (31)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

田河(愛川欽也)の内弟子・大宗(渡辺篤史)と押し問答の結果、面会の約束を取り付けたマリ子(熊谷真実)たち。翌日、マチ子(田中裕子)の描いた絵を見た田河は弟子入りを快諾する。マリ子は福岡からはるばるやってきたことはウソだと詫びるが、田河の妻・順子(三田和代)はマチ子の制服を見て、最初からわかっていたとのこと。帰りがけ、弟子入りできたことを三吉(吉田茂樹)に報告したマチ子。三吉は思わず嬉し泣きして…。

peachredrum.hateblo.jp

日曜日に田河水泡邸に行き、面会の約束を取り付け、翌日、今度はマチ子のスケッチブックを持って再び田河邸へ。

 

田河水泡邸ただ一人の内弟子と押し問答の結果、見事今日の面会許可を取り付けた2人でした。

 

応接室。くわえたばこでマチ子の絵を見ている田河水泡(愛川欽也さん)。

水泡「いいよ。時々描いて持ってらっしゃい」と言い、大宗均にイチゴを持ってくるように言った。

 

均と入れ違いに順子が入ってきた。

順子「お許しが出たみたいね」

マチ子「それじゃあ…!」

水泡「うんお弟子にしましょう」

マリ子「キャ~!」

水泡「あれ? お姉さんの方だったんですか?」

マリ子「いえ、妹の方です。どうぞよろしくお願いします!」

マチ子「お願いします!」

この部分は事前番組で見た。

 

水泡に漫画を好きか聞かれたマチ子は、大好きですと答えた。いつから描いてたの?という質問に答えたのはマリ子だった。

マリ子「2歳か3歳の頃からです。家にいる時は父の本から新聞紙、お部屋の壁まで描き潰し、外へ出ればバッタのように跳ね回っていましたから体はこの私の方が保証します」

 

マリ子も絵に趣味はないのか聞かれ、油を習っていると答えた。水泡は福岡に行ったことがないから、あっちの方も色々聞かせてねと言ってくれたが、マリ子とマチ子は立ち上がって、昨日福岡から出てきたばかりというのは嘘だと告白。順子は笑い出し、マチ子の制服で山際高女だと分かっていた。均は騙されたという。

 

水泡「均ちゃん。これはね、お前さんの負けだよ。漫画家を志す者はね、人を気持ちよくだませるくらいじゃなきゃ大成はしないんだよ。均ちゃんの漫画はだから真面目くさくて面白くも何ともないんだよ」

大宗均(おおむねひとし)は田河水泡からは均(きん)ちゃんと呼ばれている。

 

三吉に報告に行くマチ子。

三吉「やった! やりましたね、マチ子さん! やった~! (炭で真っ黒の手でマチ子の手を握ってしまい)すいません…」

マチ子「いいのよ。ありがとう、三吉君のおかげよ。このお守りがあったからだわ」

三吉「マチ子さん…」

マチ子「本当にどうもありがとう。何かお礼と一緒にと思ったんだけど三吉君にも大事なお守りだからなるべく早く返そうと思って持って来たの」

三吉「いいんですよ、そんな…」

マチ子「ううん。それに田舎のばっちゃんが三吉君のために真心込めて下さったものでしょう? なくしちゃ大変だもん!」

三吉「ありがとうマチ子さん!」

マチ子「お礼を言うのは私の方よ。私、頑張るからね。三吉君の分もいっぱい頑張る!」

三吉「(下を向いて)マチ子さん…」

マチ子「えっ」

三吉「俺…」

マチ子「どうしたの?」

三吉「俺、こんなうれしいことはない!」

マチ子「バカだね。三吉君が泣くことないでっしょう」

三吉「だって…」

マチ子「だったら私みんな待ってるから帰るから」

三吉「はい、それじゃあ私も頑張りますから」

マチ子「そうよ! 頑張って大きなお店持って小僧さんたちに私の漫画をいっぱい買ってやる。そういう約束よ!」

三吉「はい!」

三吉君、ばっちゃんにもらったお守りなんて「おしん」みたいで…。

 

ウメが磯野家に来て三吉がお守りを持たす気遣いを見せたことに自らを恥じた。マリ子は、お弟子入りできたのは、三吉のお守りじゃなく、三吉の心だとマチ子と話したと言った。

マチ子「だってあん時の三吉君の手、真っ黒だったんだもん。そりゃおばあちゃまの所は炭屋さんだけど、しわの一本一本まで真っ黒になった手でお守り出された時にグッとと来てしまったの」

はる「そうですよ、人の真心には真心を持って応えなければいけません」

 

大宗均が均ちゃん、または均五郎と呼ばれているので、マチ子もマチ兵衛、マチ坊、マチ五郎などと呼ばれるのではと笑っていると、ウメはこうしちゃいれれないと帰っていった。

 

マチ子「お母様も案外心配してくださってたのね」

マリ子「応えてるのよ、おばあちゃまの真心に」

マチ子「なるほど」

 

酒田燃料店

植辰「とにかくすごいよ! ああ」

栄一「惣領が絵描き、2番目が漫画家。カ~、ゆくゆくは左うちわだな、あの奥さん」

植辰「バカ野郎、そんな意地汚え面するんじゃねえよ」

栄一「へん! そういうお父っつぁんこそ俺のせがれとはえれえ違いだって羨ましがってるくせに」

植辰「生意気言うんじゃないよ! 頭刈っちゃうぞ、この野郎!」

大造「バカなこと言ってねえでほかにすることあるんじゃないか?」

植辰「ほかにすることが。へっ?」

大造「相手は天下の田河水泡だぞ。こちとらはおろか新聞記者だって約束してなかったらめったにお目にかかれねえ当代の人気者よ。そん人ん所に弟子入りができたんだ。おめえらお祝いのひと言も言いに行く気はねえのかよ?」

栄一「大将! こちとら江戸っ子だい! そいつを相談にこうしてきたんじゃないですか」

植辰「偉い。お前偉いよ」

ウメは三吉を連れて近所じゅう触れ歩いている。

 

落語のめくりみたいなものに”執筆中”。水泡は爪を切り、ソファに座った編集者の細谷(下條アトムさん)がのらくろのぬいぐるみを抱いてため息をつく。

 

「陽気に元気に生き生きと」。昭和6年1月号から「少年倶楽部」に連載された「のらくろ」は全国津々浦々に熱狂的ファンを呼び、生みの親たる田河氏はまさに当代の流行大作家だったのでありました。

 

水泡は今度、女のお弟子さんが来ると話しかけ、磯野マチ子という女学生を今度紹介するというが、細谷はあきれ顔。

 

水泡「さあそいじゃあね今日はこの辺にしとこうかな」とめくりを”休憩中”へ。

 

水泡「今日はこれでおしまい~」

細谷「先生!」

水泡「明日来なよ、明日。明日ね全部描き上げてポイって渡すから」

細谷が食い下がるもめくりは”寄らば斬るぞ”。

細谷「あ…先生~…」

 

磯野家ではウメと大造が招待され、尾頭付きの鯛でお祝い。ウメはマリ子が画塾に行く日のお夕飯の支度をすると言いだした。

大造「いえいえ! あのねもうやりたくてウズウズしてんだから、もう遠慮なくこき使ってください」

はる「そんなあなたお年寄りを…」

ウメ「いやいや年寄りだからお仲間入りしたいんですよ、ねえヨウ子ちゃん」

ヨウ子「はい」

ウメ「だからね奥さん、これから奥さんもね教会でもどこでもどんどんお出かけになってくださいよ。この2人のお嬢さんははばかりながらこのおウメばあさんが引き受けた!」

三姉妹に「おばあちゃま」と言われ、うれしくて泣き笑いのウメだった。

 

毎週新たな登場人物にワクワク。愛川欽也さんは分かってたけど、下條アトムさんが出るのは知らなかったな。