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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (154)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

磯野家の皆がしきりに正子にかまうため、当のヨウ子(早川里美)にはなかなか順番が回ってこない。代わりに夜泣きが増え、ヨウ子も正史(湯沢紀保)も寝不足の日々。気を利かせて、庭で正子をあやすマリ子(熊谷真実)は、子守歌のように昔の話を聞かせるのだった。福岡にいた頃のこと、幼い頃のヨウ子のこと、東京に引っ越してきたこと、優しい人たちと出会えたこと。そこへ、どこからともなく新八郎(田中健)がやってきて…。

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応接間

マリ子がピアノ(オルガン?)を弾き、はるが正子を抱いて歌う。

♪ねむれ ねむれ おばあちゃんのむねに 

ねむれ ねむれ

 

台所ではマチ子がミルクを作っている。

ヨウ子「困ったわ。おばあちゃまったら正子を抱いたら最後、もうおもちゃ扱いなんですもの」

マチ子「いや、おもちゃってことはないと思うけど、ちょっと行き過ぎな感じはあるわよね」

ヨウ子「ちょっとどころじゃないわよ! 正史さんだって心配してるし」

マチ子「あら、何を?」

 

ダイニングに移動

ヨウ子「ああ、ひっきりなしに抱いたりのぞいたりでは、第一、抱き癖がつくしね、神経質でわがままな子になっちゃうんじゃないかって」

マチ子「そうよね~! 大体、私が抱く暇ぐらい残しておいてくれればいいのに」

ヨウ子「マッちゃん姉ちゃままでそんな…!」

マチ子「いや、だからね、お母様があんまり現金過ぎるって言ってるのよ。だって、マチャコが生まれた途端にあんなにお好きだった外出がピタリと止まっちゃったでしょう」

 

ヨウ子「そういうマッちゃん姉ちゃまは原稿の方、大丈夫なの?」

マチ子「うん、私は大丈夫よ。だって、いざとなればまた休載すればいいんだもん」

ヨウ子「まあ」

マチ子「そしたらね、あの…新しく面白い漫画、描けると思うんだ。それにこのミルク作りだけは誰にも任せられないでしょう。だって、マー姉ちゃんはそそっかしいし、お母さんは母乳ばかりで未経験者だし」

 

ヨウ子「私ももう少し、母乳が出るといいんですけどね」

マチ子「そうよ、ヨウ子はね、大体、気の遣い過ぎなの」

ヨウ子「そんなこと言ったってマチャコが私のとこ戻ってくるのは夜の間だけなんですもの」

 

マチ子「あら、それだってぜいたくなのよ」

ヨウ子「ぜいたく!?」

マチ子「そうよ、ヨウ子。お願いだからあんまり冷たいこと言わないで。ねっ? マチャコはヨウ子の子供であると同時に私たちみんなの子供でもあるの。ねっ、いいでしょう?」

ヨウ子「それが本当に困るの」

 

はるが正子を抱いて客間へ。「ほらほらほら、おしめ、おしめ、おしめよ」

お琴「ただいま、ただいま」

マリ子「すいません、これ」座布団を敷く。

お琴「はいはい」

はる「さあさあ…」

 

マチ子「ねえねえ、ねえ、どっち? どっち?」

マリ子「あっ、大きい方?」

廊下を走っていくマチ子。

 

はる「まあまあ何でしょう。ミルク瓶まで持っていくことないのにね」

マリ子「いいのよ、そういうふうに言っとかないと、またうるさくつきまとって、かなわないんですから。は~い、いい子、いい子ね」

はる「はいはいはい…」

マリ子「どうしたの、どうしたの、どうしたの~」

ふくれっ面のヨウ子。

 

夜、正子の泣き声がする。

 

みんなのかわいがり方の度が過ぎるせいか磯野家の姫君は夜泣きするのが癖になりました。

 

ヨウ子「マチャコ、泣かないで。いい子ね~、よちよち。ほらほら…」

布団に寝ていた正史が起き上がる。「よこしなさい。僕が寝かせてあげるから」

ヨウ子「あっ、すいません、起こしてしまって」

正史「いいんだよ。さあ、正子」

ヨウ子「いいえ、駄目よ。あなた、疲れてらっしゃるんだし」

正史「いや、ヨウ子だって徹夜が続いてるんだから」

正史さん、変人かもしれないけど、基本的に優しい。

 

ノック

マリ子「私よ」

ヨウ子「マー姉ちゃん

マリ子「私によこしなさい」

ヨウ子「でも…」

マリ子「ううん、正史さんはお仕事第一。今さっき帰ってきて休んだばかりじゃありませんか。こう毎晩じゃあ寝不足が一番こたえるのよ」

 

正史「しかし…」

マリ子「ううん、ヨウ子だって、もう少し体がシャンとなるまでは私が見るから」

ヨウ子「すいません、マー姉ちゃん

マリ子「2人は横になりなさい」

正史「すいません」

 

マリ子「♪ねんねんころりよ おころりよ

坊やは よい子だ ねんねしな」

マリ子は玄関から外へ「ああ~、気持ちのいい夜だこと。もう少しおんもにいきましょうか。ねっ。本当に本当にこんなにかわいい子が一体どこから来たのかしら。ずっとずっと南の国の博多の海の波のしずくから生まれてきたのかしら? 

だって、そこがマリ子ママやヨウ子ママの生まれた所なんですもの。正子ももう少し大きくなったら連れていってあげましょうね。いい所よ~。

海の名前は玄界灘。ママたちが住んでいたのはね、百道の海岸っていってね、白い白い砂浜にず~っと松林が続いていてね、潮の匂いがプ~ンとするの。

よく走ったものだわ。昔はママもあの砂浜を…。マリ子ママはそれは走ることが大好きだったわ。うん」

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おさげでセーラー服のマリ子が走る。廊下をバタバタ走ったり、マチ子と砂浜を走ったり。

 

マリ子「マチ子ママもね、負けん気だったから、よく一緒に走ったわね。ヨウ子ママは…小さい時から、あまり丈夫じゃなかったから、そうは走らなかったけど、みんなで遊びに行った大宰府では肝を冷やしたことがあるわ。鬼ごっこしてたらいなくなっちゃったの。あの時のまあ、驚いたこと…。でもね、ヨウ子ママには少し迷子の癖があるみたい」

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ここで、トミ子さんと子役ヨウ子ちゃん登場。

 

マリ子「東京に来て、すぐのことだったけど学校の帰りに迷子になってしまってね。マリ子ママもマチ子ママも、それはもう夢中であちこち一生懸命捜したわ」

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マリ子「でも、あの時は日暮里のおばあちゃまやおじ様、植辰さんのおじさんも夢中になって捜してくださったけど、フフッ、みんな少しそそっかしくてとっても心の温かい人たちばかり。今、北海道にいらっしゃる三郷さんは、その時、お知り合いになって、(小声)パパにはないしょだけどもしかしたらヨウ子ママの初恋の人かもよ。フフッ、これは秘密、秘密」

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ここで、ウメ、植辰、栄一、三郷、大造、さよもいたかな。

 

マリ子「でも、考えたらママたちは本当に優しい方たちに恵まれたのね~。福岡でもおじいちゃまはじめ牛尾の皆さんでしょう」

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セーラ服のマリ子とおじいちゃまが歌ってるのは1話。そのあとは多分、マリ子へのお祝いをそれぞれ持ってきてくれた回だと思う。

 

マリ子「村田さん、石井先生、そして、おひげの校長先生…」

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村田さんは「お金は使えば必ずなくなります」と言ってたところかな?

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マリ子作の裸婦像の前に立つ石井先生と駆けつける校長先生。

 

マリ子「今、思うと本当に冷や汗ものだけど、マリ子ママね、女学校の時、福岡新聞の美術展で金賞を取ったのよ。ところがモデルを忠実に描き過ぎたと問題になって、金賞の『裸婦』には鉢巻きをかけて公開になったの。おかしいわね~。

だけど、それがきっかけになってママたちは一家で東京に出てくることになったの。そう、本格的に絵を勉強するためにね」 

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♪神の守り~と歌うマリ子。

 

マリ子「その時、博多の駅に見送りに来てくださった人たちは130人。それが賛美歌の大合唱となったんですもの。恥ずかしいやらてれくさいやら。分かるかな、正子ちゃんに」

 

回想

マリ子「元気でね~!」

マチ子「さようなら~!」

マリ子「さようなら~!」

 

マリ子「そして、マリ子ママは油絵の塾へ。マチ子ママは念願の田河水泡先生のお宅へ」

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油絵の塾に行った回想はなかった。ここで水泡先生と順子。

 

水泡「うん、お弟子にしましょう」

 

マリ子「そのころ『のらくろ』といったら、もう全国の子供たちの大人気。先生のお宅でパーティーがあったりして、楽しかったわ、あのころは…」

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ここで均ちゃん、子役の三吉君登場。

 

マリ子「ところがね、ある日、突然おばあちゃまが、うちにはもうお金がなくなりましたって宣言なさった時は、もうびっくり仰天よ。だから今まで上野桜木町だったおうちを天海さんのお世話でこのうちに引っ越してきたっていうわけ。首つりがあって幽霊が出るっていうお話だったけど、ウフッ、お家賃の安さにほれたのね」

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クモの巣に奇声を上げる天海さん。

 

マリ子「そして、マリ子ママは挿絵家に転向したってわけ。でも、幸運なことは菊池寛先生の挿絵を描かせていただいたことでしょうね。全ては鬼の塚田さんがお骨折りくださったことだけれど、おかげであちこちからたくさん仕事を頂いて、マリ子ママは、またまたびっくり仰天。目を回すやら、40度の熱を出すやら、フフッ、あれはうれしい悲鳴というのかしら」

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帯を引きずる菊池寛先生と塚田さん。回想シーンここまで。

 

マリ子「そして、新八郎さんと巡り会ったの。あの人は、その時、『毎朝グラフ』の記者だったわ」

新八郎「そう。そして、その日のうちにたちまちお義母さんやマッちゃんたちと仲よくなったっけな」

白装束であの変なカツラの新八郎が路地を歩いてきた。あの時のままだから、あの変なヅラのまま。なにげに「あぐり」のエイスケさんより出現率高いぞ! 驚くでもなく自然な様子で近付くマリ子。「ほら、かわいいでしょう」

 

新八郎「おお〜、マリ子の赤ちゃんの時の写真とそっくりだ、これは」

マリ子「でしょう。だから、私も時々、錯覚を起こすの。神様が私のためにこの子を授けてくれたんじゃないかなって」

新八郎「うん」

マリ子「マチ子はせっせとミルクを作るけど、それはお尻のこととなったら薄情なのよ」

 

新八郎「ハハハッ、いかにもマッちゃんらしくていいじゃないか」

マリ子「ええ、でも私は全く苦にならないの。ううん、苦にならないどころか、とっても幸せなの。この子がどんなに泣いても、むずがっても、無論、何かを語りかけてるような目を見るだけで、しみじみと幸せなの。私たちに赤ちゃんがいたら、こんなだったろうなって思うだけで幸せだわ」

新八郎「いや、しかしな…」

 

マリ子「大丈夫。この子はヨウ子の子。その線を崩す気は毛頭ないわ。ただ感謝してるの、ヨウ子に。ありがとうって」

新八郎「よし。どれどれ? お〜、かわいい重みだ、これは」

マリ子「でしょう」

新八郎「落とすんじゃないぞ。大事な大事な宝物なんだからな」

 

マリ子「大丈夫です。ね〜、よちよち、よちよち」

新八郎「フフフフッ」

マリ子「何ですか?」

新八郎「いや、自信に満ちてるからさ。まるで母親の自信そのものだ」

マリ子「まあ」

 

新八郎「お乳の匂いがするね」

マリ子「えっ?」

新八郎「そうか、これが赤ん坊の匂いなんだよな。うん。しかし、こんなかわいい顔して、一体どういう夢を見ているのかね」

マリ子「本当に。ねえ、私、あなたが私の所に必ず帰ってきてくださるって言った意味、このごろようやく分かってきたの」

新八郎「うん?」

 

マリ子「いつでもどこでも、ずっと私のことを見ていてくださるって意味でしたのね」

新八郎「そうだったっけな?」

マリ子「そうですとも。だから、私は今、とっても幸せよ」

新八郎「マリ子…」

マリ子「あっ、よちよち…この子、本当に夢を見てるんだわ」

 

新八郎がいるシーンはモヤのかかったような映像で、最後、マリ子は一人でしゃべっているところでつづく。

 

今日は出演者が多いと思ったら5分くらい総集編でした。でも、こんな回があってもいい。やっぱりヨウ子ちゃんと三吉君の子役はかわいい。