徒然好きなもの

ドラマの感想など

【連続テレビ小説】芋たこなんきん(47)「おおきに」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

町子(藤山直美)が雑誌を捨てている子どもをしかったことが町内で話題になっていた。一方、隆(土井洋輝)に、子ども番組のヒーローを演じている河原崎(海部剛史)からショーの招待が届く。喜ぶ隆だが、その日は友達の誕生日会にも誘われていた。隆は誕生日会を断ろうとするが、健次郎(國村隼)から誕生日会に行くよう言われる。「ヒーローと友達」と仲間に言いふらしていた隆は、ショーに行くためハンストで健次郎に抵抗する

町子が雑誌を捨てている子供を叱りつけたことが町内で話題になっていました。

 

町子は仕事部屋で執筆中。

 

工藤酒店

一真「そら、雑誌捨てた子供が悪いわ」

タエ「そうや、うちのアホ息子も怒ったってんから」

俊平「けどな、あんな人気のあるライダーのおもちゃ、子供欲しがるの無理ないで。うち、子供いてへんから、よう分からんけども、子供が『欲しい』と言うたら買うてやりたなるかも分からんな」

貞男「そやろ! なっ。そやねん」

佐和子・タエ「甘い!」

俊平・貞男「びっくりした」

 

一真「守君、自分の小遣いはたいて買うたんかいな?」

タエ「それがね~!」

貞男「分かってるがな。あの、これからは、あの…ビシッといくがな。ビシッ!」

一真「口で言うてるだけやがな」

 

守「ただいま! お父ちゃん、今日、理科で100点取ったで」

貞男「そうかそうか! ほな何か好きなおもちゃでも…」

みんなににらまれる。

貞男「買うたつもりで貯金しときや」

 

その数日後でした…

 

茶の間

新聞を読んでいる町子。

 

新聞記事

昭和42年

人気少年漫画雑誌「冒険少年」

 懸賞プレゼント中止へ

      ウルトライダー人気の

 29日夕方、少年漫画雑誌「冒険少年」を発行する講永社は記者会見を開き、同雑誌からテレビ化され、子供たちの間で人気を博しているウルトライダーの懸賞プレゼントを中止すると発表した。

 「冒険少年」では昨年の5月まで誌上でウルトライダーを連載。連載時から小学生男児を中心に人気となっていたが、今年の2月から同名のテレビ番組が始まり、人気はさらに高まり社会現象となっている。人気の高まりを受けて、講永社は今年の8月から「冒険少年」の誌上でウルトライダーの懸賞プレゼントを実施。同雑誌に×いている応募葉書を郵送した応募者の中から抽選に当選した者だけに、ウルトライダーの××や剣、ベルト等をプレゼント××

 しかし、子供たちの中には懸賞目当てに何×

 

読める範囲で書き起こしてみました。

 

町子「え? 『子供たちが雑誌を捨てるということが問題視されていた懸賞応募を同社は中止すると決定』。はあ…。ライダー騒動一件落着か」

 

ところがウルトライダーを巡る騒ぎにはまだ続きがあったのでした…

 

子供部屋

隆のもとにウルトライダーショーの招待券が届いていた。

 

ウルトライダーショー

大阪中央ホテル

3階銀河の間

招待券

ライダーとあくしゅしてもらえるぞ

 

隆「うわ!」

後ろを確認。

隆「うわ~!」

peachredrum.hateblo.jp

回想

原崎「お名前は?」

隆「3年5組 徳永隆」

原崎「ウルトライダー好きやの?」

隆、うなずく。

原崎「そうか! あっ、じゃあ今度のショーに特別に隆君を招待するね」

回想ここまで

 

子供部屋でひとり剣を振り回す隆。「ウルトライダー見参! ジャンプ! チョップ! キック! ビーム剣!」カメラ目線でやってるとこがかわいい。

 

台所

夕飯の支度をしている町子。

 

ノートのアップ

運同と書かれている。

 

茶の間

清志「何でやねん?」

登「違う?」

清志「ほな『自動車』て買いてみ」

 

ノートには”白”

 

清志「違うやろ!」

登「え? 何で!?」

清志「アホ! そんなんも分かれへんかったら、ずっとバカにされ続けんで!」

 

お茶を持ってきた町子。「どない? 勉強進んでる? 今、何やってるの?」

清志「漢字の特訓」

町子「特訓!?」

 

清志「次、『動物園』て書いてみ」

登「動物園?…の絵やったら描けんねんけどな」

清志「真面目にやれ。そんなことやったらいつまでたっても0点やで」

登「分かれへんねんも~ん!」

清志「努力したらできるんや! お前は努力が足らへんねん」

登「努力?」

 

清志「『なせばなる』や」

登「『鳴らせば』て何が鳴んの?」

清志「鳴らすんと違うわ! やったらできるいうことや!」

 

町子「清志君。清志君、もうやめとこ」

清志「え?」

町子「努力てね、人が無理強いするものと違うの。自分で気が付いて初めてするのが努力なの」

清志「けど…そやけど、ほっといたら人間、誰も努力せえへんで」

町子「え?」

 

健次郎が茶の間の前を通りかかって立ち止まる。

清志「僕かて努力して逆上がりできるようになったし、漢字も覚えたし、暗算かてできるようになった」

町子「それは自分で気が付いたからでしょ。清志君が『あっ、僕、今、努力せなあかんなあ』て自分で気が付いたからでしょ」

清志「そうかなあ…」

町子「(小声で)けど、清志君、ありがとうね」

清志は微笑んで席を立った。こういうフォローうれしいよね。

 

登はライオンのイラストを描いていた。

町子「ああ…絵、上手やねえ! ねっ、登君、あんた、絵描くの好き?」

登「うん!」

町子「うん」

健次郎は微笑ましい光景に何も言わずに立ち去った。

 

徳永醫院前

昨日のホームレス・耕助がせき込みながら歩いてきた。イシは耕助が入ってきたのを見て迷惑そう。そりゃそうだ。

耕助「薬だけでも欲しいねんけど」

イシ「診察しないと、お薬は出せません」

耕助「ケチくさいこと言わんと、おばちゃん頼むわ!」

イシ「あきません!」

 

耕助がふと受付カウンターに目をやると自らが壊したガラスケースに入った時計が修繕されて置かれていたのを見つけた。耕助が時計を見つめていることに気付いたイシ。健次郎が受付から顔をのぞかせると耕助は出ていこうとした。

イシ「あっ、ちょっと…」

 

待合室に入ってきた鯛子。「次の方、井上さん、どうぞ」

井上「はい」

耕助は出ていってしまい、イシはため息をつく。

健次郎「しゃあないやつやな…」

 

アムール前

店から出てきたママは大あくび。「あ~あ! あ、あ!」

晴美「あっ、ママ、おはようございます」

和田「おはよう。何それ?」

 

晴美のもらってきたチラシ

大阪中央ホテル主催ウルトライダーショー!!

みんなの正義の味方ウルトライダーが

大阪中央ホテルに出現した悪の怪人チョリソーから

地球を守るためにあらわれるぞ!!

日時12/3()大阪中央ホテル7F大ホール

1回目・午前11時~12時 2回目・午後2時~3時

●ショーの後でウルトライダーが握手してくれるよ!

 

あれ? 隆のもらった招待券は3F銀河の間だぞ!?

 

和田「へえ。ホテルでショー?」

晴美「ウルトライダーものすごい人気なんですよ」

和田「そんな人気あんの?」

晴美「このウルトライダーやってる河原崎さんいう俳優さんが来るんです。もう親子連れでどこも満員! 私も大ファンなんです!」

和田「よっしゃ! それや!」指パッチン!

 

工藤酒店

自転車で店に帰ってきた貞男。「よいしょ! おっ、お帰り」

守「ただいま。バイバイ」

登「また明日な」

守「うん」

 

貞男「あっ、そうや。今度の日曜、楽しみにしててや。おばちゃんごちそう作るからな!」

登・守「やった~!」

貞男「やった~! 楽しみやな! ハハハハ…!」

 

しょんぼりと背中を向ける隆。

貞男「どないした?」

隆「僕な…行かれへんねん」

貞男・守「えっ?」

隆「用事あんねん…」

 

登「用事って何や? 日曜やで」

走って帰る隆。

登「おい!」

泣きだす守。

貞男「おいおいおい、守、守、どないしたんや? おい」

守君は確か登と同じ5年生だった気がするので、別に年下の隆が来なくても泣くほどじゃないだろ?って思ってしまった。

 

茶の間

帰ってきた隆。

純子「お帰りなさ~い! お帰…」

登も帰ってきた。「何で行かれへんねん?」

隆「行くとこあんねん」

登「どこ? どこやねん!?」

隆「どこでもええやろ!」泣き出す。

 

純子「ちょっとどうしたの?」

町子「どないしたん?」

登「隆がな、『守君の誕生日行けへん』言うねん」

泣き続ける隆。

 

町子「隆君。守君とけんかでもしたの?」

泣きながら首を振る隆。

登「『どっか行く』言うねんけど教えへんねん」

町子「用事あるの?」

うなずく隆。

 

町子「それはお誕生日会よりも大事な用事なの?」

うなずく隆。

登「どこやねん!?」

隆「ライダー…」

町子「え?」

 

純子がハッと気づく。

健次郎「あかんな。こっち行くのは、あかん」

隆「お父ちゃん…」

町子に招待券を手渡す健次郎。「往診、行ってくるわ」

 

待合室

町子「健次郎さん…」

健次郎「あんたは知っとったんか? 招待してくれること」

町子「ううん」

純子「すいません、あの、私…。私、お話は聞いてたんです。でもまさかお友達のお誕生日と重なってるなんて知らなくて、本当に申し訳ございませんでした!」

 

健次郎「あ、いやいや、あの、矢木沢さんに責任ないですから」

町子「そうです」

健次郎「俳優さんとこには連絡して、ちゃんと謝っときや」

町子「はい。あっ!」

 

隆「僕、行く! 行きたいねん! お父ちゃん行かして! お願いやから!」

健次郎「友達の誕生日、『行く』て約束したんやろ!」

隆「ライダーは『おばちゃんの友達や』て言うたもん…。なっ! おばちゃん、そうなんやろ!? ええやろ? 行っても! なあ、お願い! なあ、なあ、なあ! お願い!」

健次郎「しつこいぞ! 『あかん』言うたらあかん!」

往診に行ってしまった健次郎。隆はまた泣きだす。町子は隆を抱きしめる。

 

夕方、茶の間

登「何でお前だけ招待やねん?」

町子「いや、違うの、これは…」

清志「何で黙っててん? ずるいやろ!」

登「おばちゃん、えこひいきや! 隆だけひいきした!」

町子は首を振る。

純子「違うの。たまたまお客さんと会ったのが隆君だけだったの」

 

清志・登「えこひいき! えこひいき! えこひいき!」

隆がまた泣きだす。

清志・登「えこひいき! えこひいき! えこひいき! えこひいき! えこひいき!」

純子「うるさ~い! 隆君も泣くんじゃないの! すいません…」

町子「いいえ」

 

隆は部屋を出てしまう。

清志・登「(小声で)えこひいき。えこひいき。えこひいき。えこひいき」

まだ言うか。清志君は、普段はいいお兄ちゃんなんだけど、登と一緒になって子供っぽくなるときもあるね。まあ子供だけど。

 

夜、茶の間

健次郎「ただいま」

町子「あっ、お帰りなさい」

一同「お帰り」

健次郎「あれ、隆は?」

町子「『食べたない』て部屋にいてる」

健次郎「ほっとけ、ほっとけ。どうせ腹へったら下りてきよるわ」

 

しかし…

 

町子「隆君?」

部屋の前には「たちいりきんし」の貼り紙。

町子「隆君? 開けるよ!」

隆「あかん!」

町子「開けなさいて! ねえ、ごはん食べんと!」

隆「いらんねん! 『行ってええ』て言うまでごはんなんかいらんねん!」

 

町子「アホなこと言いなさんな!」

隆「友達に言うてしもたもん…。『ライダーと友達や』て言うてしもたもん…。行かなうそつきになってしまうもん!」泣き出す。

 

茶の間

酒を飲んでいる健次郎と落ち込んでいる町子。「あっ」

晴子「ただいま」

町子「何や晴子さんか。いや…違うんです。隆君かなと思たもんやから…」

晴子「隆、どないかしたん?」

 

健次郎「ハンストしとんねん」

晴子「ハンスト!?」

ja.wikipedia.org

健次郎「うん」

晴子「何で?」

 

布団で寝ていた隆。「おなかへった~!」

 

晴子「泣きみそのくせに頑固やからね」

健次郎「ええねん。もうほっとけ」

晴子「あっ、公園のおっちゃんら今日もようけ来たん?」

健次郎「いいや」

晴子「客引きも困るけど、無料診察もなあ…。『診療所潰す気か』て、お父ちゃんに言うといて!」

 

健次郎「そんなぐらいで潰れるか!」

 

そして、翌朝のことでした。

 

徳永醫院前

いつも喜八郎が座っているイスに座っている隆。耕助が牛山を背負ってきた。

耕助「先生、いてる?」

牛山の顔色が土気色。

 

診察室

健次郎「そこへ寝かして!」

診察台に寝かされた牛山は意識なし?

耕助「朝、ベンチでぐったりしてて…」

イシ、喜八郎も心配そうに見守る。隆、町子もこっそり覗く。

 

町子「隆君、あっち行ってよう」

廊下のイスに座らせる。

隆「あの人、死ぬのん?」

町子「大丈夫。お父ちゃんがちゃんと助けはるから」

再び、診察室を見に行く隆。

 

ミニ予告

商店街

隆の前に現れたウルトライダー

 

難しい問題が山積。明日はすっぱり解決するのでしょうか。