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【連続テレビ小説】あぐり (132)「夢ふたたび」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

学校へ行ったあぐり田中美里)は、山神先生(山田邦子)と再会する。山神は、淳之介(山田純大)には、もっと別の才能があると言う。あぐりはチェリー(名取裕子)に専門学校就任を断り、自分の美容院を持ちたいと話すと、沢田(中条きよし)が融資してくれることに。世津子(草笛光子)が明日秋田へ行くと聞いたあぐりは、淳之介の書きかけの小説を読んで、この小説の中にエイスケがいると、世津子(草笛光子)に見せて…。

昨日から出演の淳之介の学校の鬼頭教頭が気になったので、名前をオープニングで確認した。

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少し柄本明さんにも似てるなと思ったら少し関わりあった。テレビドラマでよく見かける人だと思ったけど舞台が主戦場の方なのかな。

 

あぐりが思わず「ああ…! 山ん婆!」と言ってしまい「じゃなくて山神先生!」と訂正すると拍手を送り、「久しぶりですね、あぐり節!」とすっかり丸くなった山神先生。

 

山神はあぐりの息子だと気付いてなかったが、淳之介の持っていた英語の辞書に

望月淳之介

望月あぐり

山神鶴子

と名前が書いてあったのに気付いていた。

peachredrum.hateblo.jp

「これ…私から産まれてくる小さな命へ。使い古しで悪いんだけど…」と辞書を手渡すシーンの回想入り。あぐりが女学校中退の折、山神がプレゼントしてくれた辞書だった。超ロングパスの伏線だったね。

 

当時、エイスケは関東大震災で無事が確認されるも家には帰らず東京に残っていた。だけど、「賣恥醜文」という本に「子供を持つのはよいことだ。金を儲ける『色男』を産むべきだ。実はもうすぐ親父になるのさ。まだ20歳にもなっていないけどねえ。子供の名前は『淳』と付けた。色男でも美女でもどっちにも使える名前だよ」という文章を残していた。ホントに色男になったね。

 

山神「その小さな命が英語の教師になって私の目の前に現れたんですからね。私もう鳥肌が立つほど驚きました」。しかし、あぐりを驚かそうと思って淳之介には話してない。

 

しかし、淳之介の女性問題というのは事情を聞くと、女性たちが一方的に淳之介に入れ揚げていた。「教頭先生にもご理解いただくようにしましょう」と山神は言うが、あぐりは淳之介が教師に向いてないように思うと言うと、山神もまた「私は彼は…もっと別のことで才能があるように思えるの」と言った。結局、何で岡山から逗子にいたのかは不明のままだった。

 

これまでの身の上話を話し、これからどうするのか聞かれたあぐり。「あなたのことだからきっとまたご自分のお店を持つんでしょ?」と言った山神に自信がないと答えるあぐり

 

山神「いけませんねえ。あなたらしくありませんよ。望月あぐりさん! もう一度あの時を思い出しなさい。自分が正しいと思ったらいちずに前へ進んでいた頃を思い出しなさい。あなたはそうやって今までいくつもの困難を乗り越えてきたのよ。そうでしょ? 」

「私、あなたに教わったことがたった一つあります。教師というのは生徒に自分を超えられてこそ、その存在意義があるんです。私はあなたにそのことを教わったの。あの時を思い出しなさい! 私を乗り越えていったあのころのあなたを思い出しなさい! あなたきっと乗り越えていけるわ! だから自分の思ったとおりに生きなさい。頑張るのよ! あぐりさん」

 

あぐりはチェリーと沢田に「私やっぱり自分のお店を持って直接お客様と触れ合って生きていきたいんです」と美容学校の先生を断った。チェリーは「お店を再開するめどはあるの?」と聞き、沢田に何か言おうとするが、全てを察した沢田があぐりの店に市ヶ谷の土地を担保にして融資すると言い、あぐりはその申し出を受けた。

 

数日後

あぐりはさっそく設計士と図面を見ながら話を進めていた。淳之介が帰ってきて「あのさ、学校辞めたから」と聞いても生返事。結局学校は辞めたのね。

 

カフェ・セ・ラ・ヴィ。諒子たちのバンドが演奏してる中、淳之介、南、尚久が来店。諒子の顔を見て「場所変えようか?」と躊躇する淳之介だったが、南たちはかまわず入って行く。

 

演奏が終わり、帰っていく諒子と軽く会話する淳之介。南たちには「もう終わったんだ、関係ないよ」という淳之介だったが「何だかしらけたな。帰るよ」と席を立った時、店に入ってきた世津子とぶつかりそうになった。「あなた、淳之介君?」と世津子が気付いた。

 

あぐりは和子、理恵と新しい家について話してると淳之介が帰ってきた。世津子が来週の月曜日に秋田に行くとあぐりに言った。自室で原稿を見つめる淳之介。

 

3日後

あぐりが燐太郎を家に呼んだ。世津子が明日秋田に行く。

燐太郎「そう。しかたないな。待つしかないよな…森さんが言ってたとおりだよ。いつか世津ちゃん帰ってくるまで。僕には世津ちゃんを止められない」

 

あぐりから淳之介が3日も部屋から出てこないと聞き、燐太郎がそっと部屋をのぞく。3日も寝ないで原稿に向かう姿を見て「あれはエイスケだな。あの背中はエイスケそのもじゃないか…」とあぐりに言う。

 

3日も徹夜していた淳之介は机に突っ伏して眠っていた。淳之介が書いた原稿を見たあぐりはその原稿を持って世津子に会いに行く。

 

あぐり「世津子さん、秋田に行かないでください。お願いです。ここにいてください」

世津子「あぐりさん、私ね…」

あぐり「エイスケさん死んでません。生きてるんです」

世津子「えっ? 何言いだすのよ…」

あぐり「生きてるんです。あの人、淳の中に生きてるんです。これ淳の書いた小説です。読んでください。」

世津子「淳之介君の?」

あぐり「お願いです。今ここで読んでください」

世津子が原稿に目を通す。読み進めるうち、目の色が変わりポロリと涙が流れる。ここー! さすが草笛さん!

あぐり「どうです?」

世津子「まだ終わりまで書けてないわ」

あぐり「そうです。まだ書けてません。でも『最後まで読んでみたい』そう思いませんか? この小説。読んでみたいでしょ? エイスケさん、生きてるんです。この小説の中に生きてるんです。淳の中に生きてるんです。そう思いませんか? そう思いませんか? 世津子さん。世津子さん?」

世津子「エイスケ…」

 

次週予告

淳之介の親友・南です。あぐりさんがついに新しく美容院を始めました。淳之介も「婦人現代」を復活させるって張り切ってる。みんな新しい世界で頑張ってるのに。僕は…。うっうっ…。次週「立ち直る力」。ちくちょう! グレてやる~!

 

南どうした? 世津子さんは完全復活かな。新しい店には沢子がいる!? 民子も再登場か。草笛さんはグレーヘアが地毛で、最初の頃の黒髪は染めてたのかな? どちらも自然だったからカツラじゃなかったように思う。

 

残り4週。実際のあぐりさんがすごく長生きした人だし、子供たちもそれぞれ有名なんだから、「カーネーション」みたいに老年期を描いて、子供たちの活躍も描くという手もあったんだろうけど、キラキラの大正時代を長く描いてくれてよかったと思う。