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【連続テレビ小説】あぐり (23)「親の心」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

健太郎里見浩太朗)が東京から帰ってくる日、あぐり田中美里)たちが待っていてもエイスケ(野村萬斎)は帰ってこなかった。健太郎が持って帰ってきた紙には、「命名 淳」とだけ書いてあった。あぐりは自転車で出かけたり、学校で掃除中に椅子から落ちたりして、自覚が無いと光代(星由里子)から叱られる。エイスケから届いた文集を読んだあぐりは、学校を中退して、無事に子供を産むことを決意し、級友たちの前で演説する。

あぐりにとって印象深い回なのに覚えてない~! そんな自分にびっくり。

 

一度は死んだと諦めていたエイスケの生存が確認され、健太郎がエイスケを東京から連れて帰る日がやってきました。

 

光代とあぐりが駅まで迎えに行くが、改札を出てきたのは健太郎だけ。エイスケは地震の被害に遭った者たちを助けるために家を建てたり、資金集めをするために東京に残った。あの惨状で仲間を助けたいという者を無理やり引っ張って帰ってくるなんてできない、人の道に外れると健太郎は言った。

 

健太郎はエイスケからあぐり宛ての紙を預かっていた。その紙に書かれていたのは”命名 淳”とだけ書かれていた。

 

まだ産まれてもいないのに気が早いと光代は驚くが、健太郎は子供は母親の体内に宿った時から一つの人格で名前つけるのは当然、「淳」というのは男にも女にも付けられるとエイスケから言われていた。淳て字は違うけど、友達の森潤と同じ名前にしなくてもいいじゃんねえ。

 

結局エイスケはその紙一枚よこしたきりでその年の暮れになってもあぐりのもとには帰ってこなかったのでした。

 

お腹の大きくなったあぐりは、山神の授業中「ありゃりゃりゃりゃ…?」と騒ぎ出した。「赤ちゃんが動いたぁ~!」教室中が騒ぎになった。

 

教員室では、山神が「この調子で教室で産気づいたりしたら大変な事になりますよ」と心配するが、津島や衣笠など他の先生は好きにさせたらいいという感じ。津島先生が言うには「産まれるんは卒業後じゃから」と言ってたけど、もう2月くらいになってるのかな? ずいぶんお腹が大きく見える。

 

あぐりはある日の学校帰り、家に着いてから民子にノートを借りていたことを思い出し、自転車で出かけていた。当然、光代に「母親としての自覚が足りませんよ」と叱られる。

 

そして、教室の掃除をしていたあぐりは、椅子に乗って窓ふきをしていたが、椅子から転げ落ちてしまった。最初、雑巾絞りをしていたから床を拭くのだと思っていたのに…さすがにちょっとやり過ぎな感じがするね。

 

家で寝かされたあぐりはようやく反省する。健太郎あぐりあての郵便物を置いていった。

”岡山縣岡山市桶屋町十二 望月あぐり様”

www.city.okayama.jp

今の岡山市平和町、磨屋町、野田屋町一丁目に編入だそうです。ホントに駅から近いね。

 

封筒の中に冊子が入っていた。「攵醜恥賣」←どういうこと??と思ったら今は便利なインターネット。吉行エイスケさんの「賣恥醜文」という本が見つかった。読み方は分かりませんが(^-^; ばいちしゅうぶん??

kikoubon.com

あぐりがパラパラページをめくるとエイスケの文章が載っていた。「子供を持つのはよいことだ。金を儲ける『色男』を産むべきだ。実はもうすぐ親父になるのさ。まだ20歳にもなっていないけどねえ。子供の名前は『淳』と付けた。色男でも美女でもどっちにも使える名前だよ」

 

「エイスケさん…ごめんなさい…『淳』…ごめんな…! 私…お母さん…失格じゃなぁ…。ごめんな…。ごめんなぁ…」あぐりは自身の自覚のなさにお腹をさすって謝った。でもエイスケさんだって東京から戻ってこない時点で自覚ないでしょ。あぐりのお腹の中で赤ちゃんが動いて喜んだ。

 

あぐりはおさげ髪から束髪になり、山神と共に教室の前に立って挨拶をした。そういえば、「澪つくし」のかをるさんはこういう髪型じゃなかったよね? あまり頭が大きくならない感じのまとめ方だった。

 

結局のところ、学校は中退。ホントにあとわずかだったんじゃないのかな? 「親は産まれてくる命を守るんが仕事です。私のお腹にも小さな命が心臓をドキドキさせながら生きとるんです。そのことを私はこの前思い知らされました。勉強はいつでもできるけど、この『お腹の子供』は今しか産まれてこられないんです…。『この子』を守ってやれるのは母親だけなんです…」。

 

おてんばに次ぐおてんばで辞めることになったというのはちょっとモヤるな。実際も女学校は辞めたんだろうけど、本当にこういう理由だったのか? イヤイヤ、気を付けていれば大丈夫だったんじゃないの?って思わせる感じじゃなくて、どうしても体が辛くなったとかやむを得ない感じの方がよかった気がする…のは現代感覚なのかもしれないな。

 

山神先生は「お腹の子が大きくなる頃には英語は日本語と同じくらい必要な『ことば』になると思うわ。そういう社会になると私…信じてるの。頑張ってね!」と小さな辞書を差し出してくれた。私は山神先生割と好きだった。山田邦子さんのハキハキした声が好き。

 

光代とあぐりが学校を出ると「あぐり」「あぐり」と口々に叫ぶ生徒達に手を振って学校を後にした。

 

結局、女学校は辞めたのか。あそこまで通ったなら出席日数は足りてて、あとは休んでも卒業できなかったのかな、とか思っちゃう。当時の女性は卒業することがそんなに重要なことじゃなかったにしてももったいない感じがする。