NHK 1987年7月25日(土)
あらすじ
小学一年生にして退学の危機に瀕した加津子(椎野愛)。要(世良公則)は学校に頭を下げ、退学を避けるべきだと考えるが、蝶子(古村比呂)はいっそ退学させ、新しい学校で加津子の良い面を伸ばしてあげたいと考える。蝶子はみさ(由紀さおり)のように加津子にどこまでも寄り添う覚悟だった。すると、神谷(役所広司)が童話作家仲間から、子どもの目線で教育を実践する先進的な小学校があると聞き、蝶子の元に駆けつける。
2025.8.2 NHKBS録画
脚本:金子成人
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音楽:坂田晃一
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語り:西田敏行
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岩崎蝶子:古村比呂…字幕黄色
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岩崎要:世良公則
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北山みさ:由紀さおり
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岩崎まつ:初井言榮
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岩崎加津子:椎野愛
岩崎雅紀(まさのり):河野純平
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鳳プロ
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神谷容(いるる):役所広司
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北山俊道:佐藤慶
要の練習部屋
要「しかしね…小学校で退学だなんて聞いたことがないよ。小学校1年生だ。加津子がこんなことを聞いたら、どう思うんだろうね?」
うつむく蝶子。
要「そういう加津子を…周りは、どう見るかね?」
要を見つめる蝶子。
要「将来、加津子が大きくなった時、小学校の時に退学させられた経歴があると分かった場合だよ。やっぱり転校は、まずいよ」
蝶子「だけど…」
要「いや…先生に頼んで、なんとか今のままで済ませられないのかね? 『加津子には、よく言って聞かせます』とか謝ってさ」
蝶子「そしたら、要さんは加津子がよくないと思うの?」
要「だけどね、現に迷惑をかけてるわけだ」
蝶子「そうだけど…」
要「何だね?」
蝶子はソファ、向き合うように机に前に立っていた要が蝶子の隣に座る。
蝶子「子供がね、授業中、ほかのことに目を向けるというのは、授業が面白くないからでしょ」
うなずく要。
蝶子「子供の気をそらさない授業をしたらいいのよ。子供の心を考えないといけないのよ。例えば…加津子が小鳥に話しかけてるとしたら教師もその心に参加したらいいのよ。絵が画用紙からはみ出してもいいじゃないの。机全体が、その子の作品だと思えばいいのよ。伸び伸びした子供の心をどうしてそんなに抑えにかからなきゃいけないの?」
先生に理解を求めるっていうのは、ちょっと難しいと思うな。生徒は何十人といるわけだしさ。
笑みがこぼれる要。
蝶子「何」?
要「…うん? うん、いや…何かそういう言い方、神谷先生に似てるな」
蝶子「そう?」
要「うん」
蝶子「加津子がね、小鳥に話しかけてるって話、聞いた時、私、うれしかった」立ち上がって窓の方へ。「『何してるの?』って、加津子聞くんだって。そういう加津子って、いいなあって思ったの。そんな子を分からない先生がいるんなら、そんな先生がよくないんじゃないかって…『よくない』っていうか…そりゃあ、先生のおっしゃるのも分かるのよ。加津子が授業の邪魔になってるというのも当然だし。だけど…私は加津子が間違ってるとは思えないの」
要「で、どうするつもりだね?」
蝶子「加津子のことをよく分かってくれる学校に行かせたいと思います」
要「うん。しかし、そういう学校があるのかね?」
蝶子「探します」
要「『探す』といってもね」
蝶子「そういう学校、どこかにあるはずよ」
布団で横になっている加津子に話しかける蝶子。「ねえ、加津(かっ)ちゃん」
加津子「なあに?」
蝶子「学校のことだけど…別の学校行ってみない?」
布団から起き上がる加津子。
蝶子「加津ちゃんがね、『ほかの学校でもいいな』って言うんなら…探してみようと思うんだ」
加津子「ふ~ん」
蝶子「どう?」
加津子「うん、別の学校でもいい」
優しく加津子を抱きしめる蝶子。
加津子「小鳥が来るかな?」
蝶子「うん…そういう学校がいいね」
加津子「うん、いいね!」
戦前とはいえ東京だからできることで、同じような子供が田舎だったら…変わり者扱いで”退学”とはならないのかな!?
神谷のアパート
ベランダには洗濯物が干してある。部屋は前から変わってないのか。
神谷「そうか、退学か」
蝶子「はい」
神谷「まあ、そういうことならしかたないでない。うん?」
うなずく蝶子。
神谷「それで、加津子ちゃんは?」
蝶子「やめさせられたということは知りません。はい」
神谷「ふ~ん、そうかい」立ち上がり窓辺へ。「う~ん。私も学校探し手伝うわ」
蝶子「お願いします」
神谷「いい学校、見つかるといいな」
蝶子「はい」
窓辺に座る着物姿の神谷先生は太宰っぽいなー!
岩崎家
♬~(バイオリン)
要が練習していると、鳥のさえずりが聞こえる。
帰宅した蝶子は、茶の間でうつぶせになって寝ている蝶子を見つけた。
蝶子の手紙「母さん。このところ、やけに母さんのことを思います。私が空知高女に行ってた頃、学校で問題を起こす度に父さんや母さんも今の私みたいに心痛めていたのではないかと当時よりももっと重く感じられるのです。特に母さんは私がどんな問題を起こしても、いつもおおらかで、いつも許し、いつも私の味方でした。今回の加津子のことで、私は、かつての母さんのように振る舞おうとしました。うまくいくかどうか分かりませんが、少なくとも加津子の味方になろうと思いました。それでいいんでしょ? 母さん」
加津子に着物をかける蝶子。
北山家茶の間
手紙を読んでいる俊道とかたわらにいるみさ。
大きなため息をついて手紙をちゃぶ台の上に置く俊道。「小学校1年生で退学かい!」
みさ「いやいや、ゆるくないねえ」
俊道「それにしても、蝶子は大したお前のことば褒め上げてるでないか」
みさ「いや~、それは蝶ちゃんの買いかぶりだわ」
俊道「(声を荒らげて)そんなことは分かってる!」立ち上がる。
みさ「はい」
俊道「蝶子の味方は、お前だけかい? いろいろ問題起こした時、お前だけが蝶子の味方だったんかい?」
みさ「いいえ…」
俊道「ワシは敵に回ったって言うんかい?」
みさ「蝶ちゃんは、なんもそんなふうには」
俊道「書いてるべ! 現に手紙に書いてるべや!」また座る。「そりゃ、ワシは表立って味方したことはない。文句を言った方が多かったかもしれんさ。したけど、心は別だ。心を殺して、親として厳しく接してたんではないか」
みさ「そういうのが蝶ちゃんには見えなかったんだわ」
俊道「そういうふうだから、加津子を退学させるはめになるんだわ!」
みさ「関係あるんだべか?」
俊道「ある!」
今日もいらだってるね~、俊道さん!
カフェ泉
階段下の席に座る要とまつ。
要「博兄さんの友人にさ、小学校の教頭してる人いたよね?」
まつ「佐東さん」
要「うん。その人の学校で加津子を引き受けてもらえないか兄さんに頼んでほしいんだよ。その旨ね、おふくろにも兄さんに口添えをしてもらえないかな? なかなか引き受けてくれる学校がなくてね」
まつ「そのことなら断るよ」クリームソーダをかき混ぜる。「加津子の行っていた学校も佐東さんの学校も大して変わらないと思うよ。あの佐東という教頭、私は虫が好かないんだよ」
要「いや、でもね、学校に通わせないわけにはいかないし」
まつ「蝶子さんに任せといたらいい。お前は口出ししない方がいいよ。要」
要「うん?」
まつ「蝶子さんは…いいよ。ああいう人を奥さんにして見直したよ。洗足に行くとね、適当に散らかってたり、誰かが話しかけてきたり…ホッとするよ」クリームソーダを飲む。「うちにいると、博も静江さんも孫たちも、それは私を大事にしてくれる。大事っていうか腫れ物に触るみたいにね。いや、ハハッ…触りもしない。できるだけ、しゃべるまい。逆らうまい。そんなうちだ。でも、蝶子さんは私に盾つくものね。言い返してくるんだよ、意見したりするんだよ、私に」
要「アハハハッ!」せきばらいする。
まつ「…うれしいじゃないか。私にちゃんとものを言ってくれる。ものを言ってくれるってことは私の言うことを聞いてくれてるってことだ」
うなずく要。
まつ「聞いてくれてるってことは、これは…私は無駄にいるわけじゃないってことだから」
初井言榮さんって、ちょっとエキセントリックな役が多い印象で、それはそれで面白いんだけど、こういう落ち着いてしゃべるところがもっと見たかった。1990年に61歳で死去とは早すぎる。
岩崎家前を走ってきた神谷先生。
岩崎家
蝶子「ありました!?」
神谷「…仲間の童話作家に事情話して『いい学校ないか』って聞いたんだわ! したら…『ある』って言うんだ!」
蝶子「はい!」
笑い声
神谷「いや~、杉山学園っていう、ちっぽけな学校なんだけど、いや、これが大していい学校っていうもねえ」
蝶子「はい!」
要「あの、そこで加津子を預かってもらえそうですか?」
神谷「いや、それで校長先生が一度会いたいそうなんだわ」
蝶子「はい!」
神谷「したから加津子ちゃん連れて、その学校に行ったらいい!」
蝶子「はい!」
神谷「うん!」
要「どうもありがとうございました!」
神谷「いや~、私は、なんも、ハハッ」
岩崎家玄関
出かける蝶子と加津子を要が送り出す。
<チョッちゃんは断られたらどうしようという不安の中、「杉山学園」の校長先生との面接へと向かいました。2人ともしっかりね!>(つづく)
いよいよトモエ学園へ…って「トットちゃん」読んだことないから分かってないけどね。今更、テレ朝の帯ドラマ「トットちゃん!」を見とけばよかったなあと思ったりして。偏見だけど民法の古い時代を扱ったドラマってどうなんて?って思ってて…(-_-;)
「ぶ厚い眼鏡にボロボロの格好なのに声をかけられて」“38年前の朝ドラヒロイン”古村比呂(59)が語る、視聴率40%『チョッちゃん』の大きすぎた反響
— 文春オンライン (@bunshun_online) August 1, 2025
古村比呂さんインタビュー#1
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興味深く読ませていただきました。


