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【ネタバレ】チョッちゃん(25)―連続テレビ小説―

NHK 1987年5月4日(月)

 

あらすじ

斉藤峰子(江馬小百合)の父が営む写真館で、斉藤源吉(小野武彦)に卒業の記念写真を撮ってもらった蝶子(古村比呂)。ところがその写真がいつのまにか増刷され、町の男子たちの手に渡っていたことが発覚し、学校で問題となる。またも保護者が呼びだされることになり、今回はみさ(由紀さおり)に加えて俊道(佐藤慶)も駆けつける。俊道は、場合によっては非情な決断をしなければならない、と決意を胸に秘めるのだった。

2025.4.21 NHKBS録画

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脚本:金子成人

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黒柳朝チョッちゃんが行くわよ」より

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音楽:坂田晃一

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語り:西田敏行

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演奏:新室内楽協会

テーマ演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

指揮:円光寺雅彦

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考証:小野一成

タイトル画:安野光雅

方言指導:曽川留三子

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協力:北海道滝川市

   北海道開拓の村

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北山蝶子:古村比呂…字幕黄色

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神谷容(いるる):役所広司

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北山みさ:由紀さおり

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田所邦子:宮崎萬純

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熊田剛造:津嘉山正種

斉藤源吉:小野武彦

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木崎とよ:十勝花子

古川教頭:林昭夫

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遠山伊佐子:紘川淳

斉藤峰子:江馬小百合

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森川とみ子:久野翔子

石野スズ:加藤麻里

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生徒:松永由美子

   外川由起

   榎美咲

劇団いろは

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北山俊道:佐藤慶

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制作:小林猛

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演出:富沢正幸

 

<チョッちゃんには全く身に覚えのないことなのですが、チョッちゃんのこの写真が、なんと農学校や中学校の一部の男子生徒の手に渡っているというんです>

 

校長室

熊田「身に覚えはないといっても、現にこの写真持ってる他校の男子生徒がいるんだわ。『高女の北山蝶子に直接もらった』と言ってるんだそうだ」

蝶子「私は誰にも渡してません! 同級の何人かには渡しましたけど」

熊田「ほかの学校の男子生徒には?」

蝶子「渡してません! なして男子生徒なんかやったりしなくちゃならないんですか!」

熊田「何しろ君は一人で男1人の家に行くぐらい大胆なとこ、あるもねえ」

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<熊田校長はチョッちゃんがこの前、パン屋のユーリーさんの家に行った時のことを皮肉を込めて言ったんです>

 

ノックの音がし、神谷が入って来た。「失礼します」

熊田「ああ、これ見て!」

神谷「お! 例の写真かい?」

蝶子「はい」

熊田「『例の』って言うと?」

神谷「北山はじめ、田所とか斉藤たちが写真撮ったことは知ってましたから」

熊田「ああ?」

神谷「『卒業の記念にみんなと交換し合うんだ』って言ってました」

 

熊田「それを北山は他校の男子生徒にまで配ったわけだ」

蝶子「違います!」

神谷「本当に北山からもらったと言ってるんですか?」

熊田「そうだ。したからこうやって呼んだんだ」

蝶子「(神谷に)私は知りません!」

神谷「何枚焼き増ししたんだ?」

蝶子「7枚です」

神谷「確かか?」

蝶子「はい。田所さんたちと交換するのに5枚使って、今、手元にちゃんと2枚残ってます」

 

恐らく5枚というのは邦子、伊佐子、峰子、フサ、スエノだろうな。

 

神谷「おかしいですね」

熊田「おかしくたってね、現にこの写真、出回っとるんだから! 北山蝶子にもらったということになってるんだから」

神谷「したけど、北山君は『渡した覚えはない』と言ってるんです」

熊田「じゃ、なして!」

神谷「調べましょう。なして写真が出回ったのか」

 

熊田「大体、何だ? この写真は。高女の生徒らしからぬ構図と表情だ。不健全なにおいがする。っちゅうより、生々しいわ。媚びてる。煽情的なにおいがする!」

首をかしげて写真を見る神谷。

熊田「なして、高女の生徒らしい写真撮らなかったんだ」

 

<しかし、チョッちゃんはこの写真を気に入っていました。何しろ蕗谷虹児の絵にあった構図をまねて写真館の源吉と共同で作った写真だったのですから>

廊下を歩いていた蝶子にとみ子、スズが階段を駆け下りて話しかけてきた。

とみ子「北山さん! あの写真、なかなかいいんでない?」

蝶子「そうかい?」

スズ「私もおんなじポーズで撮ってもらおうと思うんだ」

蝶子「うん!」

とみ子「私もだ」

蝶子「うん!」

とみ子・スズがそれぞれ「したら」と歩いていった。

蝶子「うん!」

 

この2人、いまだ名前を呼ばれるシーンはない。

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前に蝶子の噂話をして邦子にとがめられていたのもこの2人だった気がする。

 

明清寮

伊佐子「あ、帰ってきた!」

邦子「どうだった?」

蝶子「いやいや、とんでもないことになってんだわ」

峰子「そうかい」

蝶子「校長先生なんか、私がバラまいたんでないかって言うんだわ」

邦子「違うんかい?」

蝶子「邦ちゃん!」

伊佐子「したけど、元の…ほれ、原版がないと焼き増しはできないっしょ?」

峰子「父ちゃんがバラまいたっちゅうのかい?」

伊佐子「なんも」

邦子「それよりチョッちゃん、あんたの写真、峰ちゃんちのショーウインドーにこんなに大きく引き伸ばして飾ってあんだと!」

峰子「そうなんだわ!」

 

校長室

熊田「それじゃまるで見せ物じゃないか!」

古川「はい、我が空知高女の恥です」

熊田「うちの生徒は役者でないんだ! 君は教頭として一体…」

古川「責任を痛感しております」

熊田「すぐ神谷君、呼びたまえ!」

古川「はい、ただちに!」思いっきり衝立にぶつかって「あいたっ!」と言いながら出ていった。

 

熊田「…ったく何を考えとる」

 

斎藤寫眞館

峰子「ほら!」

蝶子の写真が引き伸ばして額に入れられて飾られている。

蝶子「いや~、こうして見ると大してよく出来てるわ」

峰子「入るかい?」

蝶子「見てる」

峰子「父ちゃんに『チョッちゃん来てる』って言ってくる」店の中へ。

 

神谷「これか!」

蝶子「あ、先生!」

神谷「へえ…いい写真でないかい。ふだんの姿からは想像もできんわ」

 

通りかかった女生徒3人が写真館の前に立つ蝶子と神谷を見かけてヒソヒソ。

 

ドアが開き、源吉が「ああ…先生も!」と店の外に出てきた。

神谷「ちょっと」

源吉「どうです? 先生! いいっしょ?」

神谷「ええ、いいですね」

源吉「蝶子ちゃん、いいべ?」

蝶子「何かもう王女様になったような気分だわ」

源吉「引き伸ばしたら一段といいべ? 被写体もよし、構図もよし、写真もまたよし」

峰子「私の時とは大違いだ!」

蝶子「被写体がいいんだって」

峰子「どうせそうだ!」

蝶子「フフフフ!」

 

源吉「これ、撮影した時は2人して苦労したもな!」

うなずく蝶子。

源吉「ま、言ってみたら、私と蝶子ちゃんの共作だべさ」

 

神谷「斉藤さん…実はちょっと話、あるんだわ」

 

斉藤家

源吉「話というと?」

神谷「ええ」

源吉「あ、先生も私に写真撮ってほしいんかい?」

神谷「ええ、そりゃもう…したけど、今日は別のことで」

源吉「え?」

 

神谷「表の北山君の写真、外してほしいんですわ」

源吉「え?」

神谷「はい」

源吉「先生…」

神谷「校長、このこと知って、私に『その旨、伝えてくるように』と、こうして」

 

源吉「したけど、なして外さんきゃならんの!」

神谷「実は校長、北山君の写真のことでは神経とがらしまして」

峰子「(源吉に小声で)さっき話したべ? チョッちゃんの写真、農学校や中学の男子生徒の間に出回ってるって」

源吉「うまくないんかい?」

峰子「チョッちゃんが男子生徒に手渡したっていう噂になってんのさ」

源吉「蝶子ちゃんが?」

うなずく蝶子。

 

神谷「それで北山君の苦しい立場もあるし…ね、斉藤さん、なして、北山君の写真が大量に出回ってるんだべか?」

源吉「そりゃあ…」首をひねる。

神谷「原版がなければ焼き増しできないわけだし…」

源吉「そりゃあ、まあ」

神谷「はい」

源吉の様子をうかがうような表情の神谷、峰子、蝶子。

 

源吉「したけど…蝶子ちゃんのその件と私が自分で撮った写真ば自分の店に飾るのと、どういう関係あるんだ? 理由は何なんだべな? 先生」

神谷「校長が言うには『高女の生徒をさらし者にしては困る』と」

源吉「さらし者!? 校長は、あの写真見たんかい!」

神谷「見てます」

源吉「見て、何て言ってた?」

首をかしげる神谷。

 

蝶子「校長先生は…『高女らしからぬ写真だ』と。『不健全なにおいがする』とか『煽情的なにおいがする』とか何とか…」

源吉「目ん玉、どこつけてんだ! なに、はんかくさいこと言ってんだ、あの校長は! 蝶子ちゃん、あの写真は人に見せられんような作品かい?」

蝶子「なんも」

源吉「外してほしいかい?」

蝶子「私は…」

源吉「困るかい? え?」

首を横に振る蝶子。

源吉「私はね、誰が何と言おうとあの写真は外しません!」

 

校長室

熊田「君はそれでいいんかい? さらし者になってもいいんかい?」

蝶子「私は、なんも、さらし者になってるとは思ってないんで!」

熊田「あの写真、親が見たら何と言うべな? 分かった。親に見てもらうことにするべ」

神谷「なんもそこまで…」

熊田「早速、滝川に連絡する」

唇をかみしめる蝶子。

 

北山家

俊道「これからすぐ岩見沢へ行く! すぐ支度を。いや、いい。自分でするわ」

みさ「なんか?」

俊道「え~、上りの汽車は…1時28分だったかな」

みさ「学校から、なんか?」

俊道「蝶子の写真が町の真ん中にさらしてあるっていうんだ」

みさ「は?」

 

俊道が手紙をみさに渡し、みさが読み始める。

俊道「さらしてあるっていうんだから、通りすがりの人にもジロジロ見られてるんだべさ」

みさ「したら、額か何か入って?」

俊道「なして、お前は額に気ぃいくんだ?」

みさ「いや、戎座(えびすざ)の表で時々、連鎖劇の役者の顔、見るんだ。そん時は額に入ってたから、もしかして…」

 

連鎖劇:舞台劇と映画を組み合わせて見せる演劇。明治末年から大正中期にかけて流行した。キノドラマ。

 

こりゃ、調べなきゃ分からない言葉だ。

 

俊道「役者と蝶子ば一緒にするんでない!」

みさ「はい」

俊道「同じ写真が、ほかの学校の男子生徒にも渡ってて、それは蝶子からもらったっちゅう話だそうだ」

みさ「男の学生さんに?」

俊道「ああ!」

みさ「蝶ちゃんが…?」

俊道「不良のすることだ」

 

みさ「いらっしゃるんですか?」

俊道「行く! 今回は行く! 話次第では蝶子は…」

みさ「え?」

俊道「とにかく行く!」

みさ「私も行きますから!」

 

学校の廊下

生徒1「本当?」

生徒2「見たんだ」

生徒3「北山さんと神谷先生?」

生徒2「見たのは私一人でないんだ。大木さんや広川さんも一緒」

邦子「いつ、見たんさ?」

生徒2「おとつい」

生徒1「斉藤写真館の表で2人で仲よく写真眺めてたんだと」

邦子「ふ~ん」

 

この3人が生徒役としてキャストクレジットで名前の出てる3人かな?

 

蝶子たちの部屋

蝶子がストーブで餅を焼いていて、洗濯物を抱えた伊佐子が手を出すと、蝶子が餅を手に乗せた。餅っていっても細長い。

伊佐子「私、ちょこっと洗濯してくる」部屋を出ていく。

蝶子「うん」

 

席に戻り、ため息をつく蝶子。

邦子「どうしたんさ?」

蝶子「またまた親が呼び出されるようなこと、なって」

邦子「いつ、来るんさ?」

蝶子「さあ」

 

邦子「ねえ、チョッちゃん

蝶子「何?」

邦子「おとつい、峰子んちの表で神谷先生と2人、写真見てたんかい?」

蝶子「あ、峰ちゃんと出かけてった日だわ」

邦子「2人で見てたんかい?」

蝶子「ていうか、峰ちゃんが中に入ってる間に、神谷先生、来たんだわ」

邦子「ふ~ん」

 

蝶子「なして?」

邦子「先生、チョッちゃんの写真見にわざわざ?」

蝶子「なんも。神谷先生、校長先生の言いつけで峰ちゃんのお父さんに写真外すように話しに来たんだ」

邦子「そうかい」

蝶子「うん。したけど、おじさん拒んだんだ。私『外して』とは言えんかった」

邦子「なしてさ?」

蝶子「うん…なんも自慢じゃないんだけど、おじさん『いい写真だ』って喜んでんだよ。私も気に入ってる。恥ずかしいことは、なんもない。私が『外してほしい』って言ったら、おじさん、がっかりするべなって。せっかく喜んでんのに、がっかりさせるべなって思ったんだ」

 

邦子「したけど、そのせいでチョッちゃんちに呼び出しの手紙、行ったんだべさ」

蝶子「うん…そこがつらいとこなんだわ」またストーブの前に行き、餅を口にする。

邦子「チョッちゃん

蝶子「なあに?」

邦子「神谷先生のこと、ホントは、どう思ってるんさ?」

蝶子「どうって?」

邦子「つまり、先生としてだけで、あれなのか異性として…」

蝶子「ん?」

邦子「いい」

蝶子「なんさ?」

邦子「いいの!」

蝶子「何さ!」

邦子「いいの!」

 

とよが蝶子を呼んだ。

蝶子「はい!」

とよ「お父さんとお母さんが今、いらしたよ」

蝶子「父さんも!?」

 

面会室

蝶子「すいません」お茶の準備をしようとする。

みさ「お茶いいから、蝶ちゃん、掛けたら?」

俊道「何べん騒がしたら気ぃ済むんだ?」

蝶子「騒がすつもりは…」

俊道「お前にその気なくても、お前が動けばいつもそうなるでないか。それはもとをただせば、お前が悪いっつうことだべや」

みさ「蝶ちゃん、掛けなさい」

俊道「黙ってれ!」

 

蝶子「したけど、父さん!」

俊道「話は今はいい。とにかく明日、学校に行く」

 

みさ「宿は、この前来た時泊まった旅館なんだわ」

蝶子「そうかい」

 

俊道「蝶子」

蝶子「はい!」

俊道「今回は、もしかしたら、お前を…いや、いい。とにかく明日だ」面会室を出ようとする。「送らなくていい」

みさも蝶子に笑顔を見せながらも、俊道のあとに続き、部屋を出ていった。

 

<父は一体、何を言おうとしたのか。チョッちゃんは妙に引っ掛かっていました>(つづく)

 

源吉ぃ、正直に話せ!

 

しかし、邦ちゃん、こじらせてんなあ。