1983年1月16日 TBS
あらすじ
武家の妻・お由美(佐久間良子)は加納三右衛門(林与一)と結婚してもう8年、毎日幸せな暮らしだった。しかし、お由美の前に昔の知り合い・新五郎(磯部勉)が突然現れる。新五郎は、お由美が娘時代に恋文を渡し合う仲だった人。今は浪人となったその新五郎が、昔の古い手紙のことをネタに五十両渡せと、お由美を脅しにやってきたのだ。三右衛門に話すと言われ、お由美は誰にもばれないように事を済まそうと画策する。しかし、夫の三右衛門は全てを知っていた。妻の窮地に三右衛門は…。
2026.3.22 時代劇専門チャンネル録画。懐かしの『日曜劇場』時代劇。
原作:山本周五郎
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脚本:宮川一郎
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音楽:長田清子
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お由美:佐久間良子…字幕黄色
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およね:吉沢京子
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小間物屋:藤田啓而
彦三:小林尚臣
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茶店の女:成田光子
料理茶屋の女:月路照子
藤本:小島岩
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小枝:武田寿郎
幼いお由美:土田奈津子
幼い新五郎:館川喜年
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若駒
芸プロ
殺陣:國井正廣
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沼部新五郎:磯部勉
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加納三右ヱ門:林与一…字幕水色
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タイトル:篠原栄太
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プロデューサー:石井ふく子
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演出:鴨下信一
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製作著作:TBS
お由美が「旦那さま」と呼び、庭へ。三右衛門(さんえもん)は庭で何か燃やしていた。
役名付きのキャストクレジットで林与一さんの役名は三右ヱ門と書かれてたけど、字幕だと三右衛門なんだね~。
秋田からはたはたが届いたことを知らせたお由美。女中のおよねに洗いすぎないよう指導する。
これから出勤する三右衛門に、およねと神田明神に行ってもいいかお願いするお由美。東京へ来て8年、まだ行ったことがない。4年前、三右衛門に送られた簪をつけていく。
菊の花を摘んだお由美が茶屋で休み、秋田の雄物川を思い出していると、茶屋の女中から文を手渡された。
お話があります
供の者をお歸しな…
不承知なら そこへ
名のって出ます
新五郎
およねの実家は近くの千石で、お由美は人を訪ねる用事を思い出したので、実家へ行くように指示し、小枝という浪人についていき、桔梗という料理茶屋にたどり着いた。そのとき、菊の花と簪を落とした。
部屋にいたのは沼部新五郎。余計な悶着の種になるのを恐れてやってきたお由美は、新五郎が浪人となり国表を出たあと、無頼の徒と交わりを持っていることを風の噂で知っており、心を痛めていた。お由美を見て、8年前とは別人のようだと驚く新五郎。
新五郎は筆耕の仕事をしているが、体を悪くしたので10両貸してほしいと言う。お由美の夫である佐竹藩・留守居役、加納三右衛門に頼んでほしいと頭を下げた。お由美もまた新五郎が変わってしまったと感じた。
夕食のとき、お由美がいると家の中が明るくなる、だが、今夜は違うなと気付く三右衛門。具合が悪いなら休んでいいと気遣う。
お由美は意を決して、弟の半之助が江戸に来ていて、体を悪くしたので金子を貸してほしいとお願いした。半之助は4年前、17歳のときに勘当された。半之助が立ち直るならと快くお金を貸す三右衛門にお由美は涙が出た。今日は不思議と故郷に縁のある日だと首をひねる三右衛門。
生れてはじめて嘘をついたお由美。
新五郎にも弟の名を借りたのだと説明し、立ち直るよう言った。新五郎は兄の友達として仲良くしていた間柄。
お由美が帰ってから、お由美が落とした簪を手にして眺めている新五郎。
半之助は江戸を発ったか気にし、お由美に聞く三右衛門。加納家に書面が届き、三右衛門は、お由美にこの場で読めという。
姉上さま。なんとも申し訳ありませぬ。いただいた金子で、すぐにたとうと思ったのですが、滞っている借銭などを払っているうちに残り少なくなり、ふと魔が差して50両、負けてしまい、のっぴきならぬ立場に相なりました。何とぞ明日、昼、四つ半までに50両、ご都合…さもないと、縄目の恥辱を受けねばなりません。何とぞもう一度、お情けをお願いいたします。
三右衛門「やはりいけなかったか。元の木阿弥か。由美、もういい。かまうな」
かまうなよ、と何度も言って仕事に出かけていった。
新五郎のいる料理茶屋に行ったお由美は無法なことはできないと怒り、50両の借金も断った。だが、新五郎は、お由美の夫になる人だったという。お由美15、新五郎19で秋田の八橋(やばせ)の丘の上で行く末を語り合った。お由美は子供時代の戯れと思っていたが、新五郎は、ず~っと思い続けていたと、手紙の束を見せた。
思いつつ
寝ればや 人の見えつらむ
夢と知りせば 覚めざらましを
お由美の書いた手紙を読み上げた。兄の友人に憧れを持ったのも本当だと認めたお由美。新五郎は50両を貸してくれないなら、三右衛門に会い、お由美の手紙を買ってもらうと言う。そして、簪も見せた。加納の家を出るなら…とお由美に迫り、お由美は振り切って逃げた。
15歳のお由美の手紙
昨日、お手紙書きましたのよ。
思いつつ
寝ればや人の見えつらむ
夢と知りせば 覚めざらましを
19歳の新五郎
古今集、小町の歌だ。
訳を話せばかえって疑われると思ったお由美は着物などを持ち出そうとしたが、およねに見つかり、小間物屋に手持ちの道具などを売りに行った。全部で5両。
夕方、三右衛門が帰ってきた。しかし、碁仲間と集まるから、今夜は泊まりになると彦三と出かけていった。帰りは明日の朝。明日は非番。
お由美は紫の頭巾をかぶって、夜、出かけた。新五郎のいる料理茶屋に新五郎はおらず、お由美は部屋で待った。
彦三に新五郎を呼び出させ、三右衛門は頭巾をかぶり、お由美の使いの者だと言って、50両を新五郎に渡した。50両を受け取ったものの手紙は渡さない新五郎は三右衛門本人だと分かり、ますます渡せないと言う。お由美の手紙は宝物。
斬りあいになった三右衛門と新五郎だが、三右衛門が新五郎を斬りつけ…峰打ちで新五郎を倒した。50両の盗難に遭ったと届け出を出すと言うと、仲間の浪人は逃げた。
新五郎は、お由美を想い続けたが、想いを遂げることができず、ほかの女を漁りまくり、御用の金に手をつけたと話した。新五郎の手当てをする三右衛門。家柄が釣り合うという理由だけでお由美と結婚した三右衛門には分かるまいと言うが、三右衛門は夫婦になって8年。俺もお由美に惚れていると返すと、新五郎は手紙と簪を返した。
家へ帰ったお由美を心配していたおよね。お由美はお参りに行っていたとウソをついた。
朝、お由美は簪が鏡台の前に置いてあるのに気付いた。縁側でたき火をしている三右衛門が縁側に古い手紙があるから、小さく裂いて燃やしてしまうと言う。お由美が新五郎にあてて書いた手紙だと気付くと、三右衛門は「焼いてしまえば灰になる」という。
泣きながら手紙を裂いたお由美は三右衛門に手紙を手渡した。あっという間に燃えてしまった手紙。
三右衛門「由美、お前は三右衛門の妻だ。もっとこの三右衛門を信じなくっちゃいけない」
お由美「はい」
三右衛門「ひとりで思い詰めることはないさ。そのためにこの三右衛門がいる。お由美がいる」
三右衛門あての手紙も燃やした。本当のことも書いてたのか。
三右衛門「夫婦は、ひとつ舟だ。雨もあれば、風もあれば、なぎもある。乗り手と漕ぎ手は、いつも…心はひとつだ」
お由美「三右衛門どのは漕ぎ手、あたくしは乗り手。でも反対のときもございます」
三右衛門「やっとお由美らしくなったな」
お由美「はい。しっかり…しっかりつかまって…」
三右衛門は庭の葉っぱをちぎって舟を作り、お由美が花を乗せて、庭に流した。(おわり)
ハッピーエンドでホッ…時代劇だと、お由美が自害したとかそういうのもありだから、ちょっと怖かった。
来月は日曜劇場という枠での放送だけど、日曜劇場じゃない時代劇をやるみたい。1時間で終わるのがちょうどいいのにスペシャルドラマらしい。だけど、出演者も気になるので見てみます。
