徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】キイハンター #64 がい骨抱いて珍道中

TBS 1969年6月21日

 

あらすじ

東の徳川・タヌキおやじと西の茶坊主石田三成が関が原で天下分け目の合戦は昔のお話。現代のギャングたちが関が原に集まって犯罪シンジケートの会長跡目相続。死んだ会長の死体を操って東と西のボスたちが丁々発止のだまし合い。キイハンターはバンドマンやらストリッパーに化け込んで決戦の場に乗り込んだ。昔ながらの古戦場に吹く風は修羅のちまたか血風(けっぷう)か。それとも、お色気、エッチの風か。

2025.12.26 J:COM BS録画

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ナレーター<彼らこそ現代の猛烈な仲間>

 

元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎

 

元 諜報部員・津川啓子:野際陽子

 

カー狂・島竜彦:谷隼人

 

記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子

 

元 新聞記者・風間洋介:千葉真一

 

<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>

 

国際警察特別室

 UNIPOL JAPAN

 

国際警察・村岡特別室長:仲谷昇

 

<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく>

 

空から来た諜報部員・吹雪一郎:川口浩

 

<彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれた…>

KEY HUNTER

キイハンター 

 

制作:東映

   TBS

 

徳川家に飛び込んできた潮健児さん。

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加藤「しゃ…社長」

徳川「んっ?」

加藤「木下会長が亡くなられたっていうのは、本当ですか?」

松平「たわけたことをぬかすな! 会長はピンピンしておられる」

加藤「はっ? いや、しかし…」

徳川「ハハハハッ…敵のデマに踊らされるな」

松平「ハハハッ」

加藤「はあ」

 

徳川「会長はお元気だ。3日後に関ヶ原のホテルで開かれる全国幹部会の席上、会長ご自身の口から、この俺を次期会長に指名してくれることになっとる。ハハハハッ」

加藤「いやあ…いや、それはおめでとうございます。いよいよ徳川社長の天下がやってきたってわけですな」

徳川「そのとおりだ。ハハハハッ」

加藤「では、ひとつ、あの…前祝いに乾杯といきますかな? あっ、社長、あの、オン・ザ・ロックでようござんすね?」

徳川「うん」

加藤が冷蔵庫を開けると、木下会長と目が合う。「き…木下会長が…会長は、やっぱり、死…死…」

松平「んんっ、声が高い」加藤の口を塞ぐ。「天井裏に敵の忍者が潜んでいるとも限らんぞ」

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徳川役の田口計さんは、もう5回目! 前回から間隔も短い。

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松平役の川辺久造さんは4回目。一緒の回に出たことはなかったのね。

 

火の見やぐらの上の警備員は口を塞がれ、初登場の山城新伍さんが双眼鏡で徳川の屋敷を見て、トランシーバーで報告していた。「もしもし、石田の兄貴、石田の兄貴、こちら子分、どうぞ」

 

車の中で抱き合う男女。

無線:毛利「もしもし、石田の兄貴、石田の兄貴」

石田「ああ…なんか分かったかい?」面倒くさいそうにトランシーバーを手にする。

無線:毛利「大型の冷蔵庫があるが、ここから中がよく見えねえが」

石田「おい! その中は会長の死体だぜ。やつら、会長が亡くなったことをひた隠しにして、いってえ何たくらんでやがんでい」

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石田役の穂積隆信さんも短い間隔でゲスト4回目。52話も川辺久造さんと一緒。

 

徳川家

徳川「会長は脳卒中で手当てのかいもなく他界されたのだ」

松平「だがな、ほかの連中には生きていると思わせなければならない。3日後の幹部会が終わるまでは…」

徳川「特に大阪の石田。やつは次期会長のイスを狙って関ヶ原の幹部会でこの俺に戦いを挑んでくるに違いないのだ」

松平「石田たちに知られぬように、この死体を関ヶ原のホテルまで運び込む」

徳川「そして、いかにも生きているように見せかけて、この俺を次期会長に指名する芝居を打つんだ」

加藤「なるほど。さすがに会長は頭がいい」

徳川「われわれの周囲には石田の目が光っている。その中をいかにして死体を運ぶかだ。傷つけず、腐らせず!」

 

黒木の部屋

黒木「慶長5年、東方(ひがしかた)、徳川家康の軍勢と西方(にしがた)、石田三成の軍勢とが相まみえた。これが世に言う関ヶ原の戦いだ。これとおんなじことがだな、暗黒街を支配するギャングたちの親分の間でもって始まろうとしてるんだ。外人たちもいる。国際的な密輸や殺しに至るまで、なんでもござれの犯罪シンジケートだ。全国から名のある親分たちがここに集まってだね、次期会長を決めるために総会を開こうとしてるんだ」

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黒木さん、すごい久々な感じがする。60話の吹雪さん初登場以来。

 

島「静岡、浜松、名古屋…大垣の先ですね、関ヶ原は」

黒木「うん」

ユミ「そのシンジケートの今の会長っていうのは、どんな男なの?」

黒木「いや、それがおもしろいんだよ、木下といってね、暗黒街の秀吉と異名を取った男なんだ。こいつだ」

 

木下会長の顔写真。佐川二郎さんらしい??

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前回も出てるけど、イマイチ、顔がよく分かってない。

 

風間「ハハッ、そういえば猿に似てるな」

啓子「ウフフッ、総会の日取りはいつ?」

黒木「あしただ。ホテル内の1室を閉めきり関係者以外厳重にシャットアウトして開かれる」

啓子「う~ん、なんとかして、そこに潜入できれば…」

黒木「すでに手は打ってあるんだ」

啓子「えっ?」

 

黒木「今夜からそのホテルに入るバンドがあるんだよ。その一員として吹雪を潜り込ませた。まあ、今頃は慣れないコントラバスの稽古でフゥフゥ言ってるだろうな」

風間「さすがに手回しのいいこと」

黒木「啓子ちゃん、君も行ってくれ」

啓子「オッケー、ボス」

 

国立競技場前に集まるバンドマンたち。

バンドマンになり切っている吹雪の前に啓子が現れた。「ハロー」

吹雪「おへそがかぜひくよ」

啓子「んんっ、エッチね」

 

マネージャー「マリリン津川くんだね?」

啓子「はっ?」ストリッパーの、と言われ驚く。

マネージャー「マリリンという名から推して相当なボインを期待してたんだがなあ」

啓子「う~ん、ボスったら!」

吹雪が笑う。

マネージャー「まあ、そこは顔とムードでカバーするとしてだ、何しろ田舎のホテルだからなあ。こってりと濃厚なサービスを頼むよ。出すとこは出してな」

また吹雪が笑う。

 

マネージャー「じゃあ、皆さん、契約のほうにサインのうえで手金を払うから、こっちへ」

バンドマンたちがマネージャーについていく。

 

啓子「失礼しちゃうわ、ストリッパーなんて」

 

松平と加藤が車で来て、衝立を立てて何か運んでいる。

 

バンドマンや啓子たちは、お金をもらって、数えている。

 

衝立に隠れて、楽器ケースに無理やり木下会長の死体をしまう加藤。「ヘヘヘッ、うめえこと考えたもんだ。ホテルの雇ったバンドマンのベースに目を付けるとはな」

松平「これじゃ、石田のやつらも気が付くめえよ。ハハッ」

 

またトランシーバーで石田の兄貴に呼びかける毛利と、また車で女といちゃついている石田。毛利はここからは中身はよく見えねえが、ベースのケースを詰め替えていると報告。その中は会長の死体だと言う石田。「やつらのたくらみが読めてきたぜ」

 

楽器ケースに入った木下会長の周りにドライアイスを敷き詰める松平と加藤。

松平「こうやってドライアイスを詰め込んでおけば、この蒸し暑い陽気でも、え~…5~6日は、もつ」

加藤「これでおめえ、関ヶ原のホテルに着くまで腐らずに済むってわけだ」

 

こないだ雪山回を見た気になっていたけど、もう6月下旬。

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「おやじ太鼓」は父の日の話題。

 

バンドマンたちはホテルに向けて出発する。

吹雪「俺の車で一緒にどう? マリリン」

啓子「オッケー」

肩を組んで歩き出す吹雪と啓子。

 

楽器ケースを運ぼうとしていた加藤と松平。

加藤「おっ、いけねえ。見つかれば計画は、おじゃんだい」

 

「いやに手が早いじゃねえか」「新顔のくせに」とバンドマンたちに絡まれる吹雪。

「踊り子をすこましやがって」

吹雪と啓子は顔を見合わせる。

 

加藤「おい、天は俺たちを見捨てちゃいねえぜ」

松平「今のうちだ」

 

啓子「あたしが彼に色目使ったのよ。だってさ、こうやって見回したところ、彼がいちばんイカしてるもの。いちば~ん、魅力的ですもの」吹雪に近づいて腰を振るが、骨が鳴る。

吹雪「とっても魅力的だぜ、マリリン」

バンドマン「この野郎」

バンドマン「バンドの仁義ってやつを教えてやろうか?」

殴りかかられるが簡単に倒してしまう。

バンドマン「ちきしょう…覚えてろ、この野郎!」

 

吹雪「プリーズ」

啓子「オッケー」

 

バンドマンはバスに。吹雪と啓子は楽器ケースの積んであるオープンカーに。

 

車に戻った松平と加藤。「オッケーです」

松平「社長」

加藤「うまくいきましたぜ」

徳川「いや、ご苦労。万一の場合に備えて、道中、つかず離れず」

 

石田も車から見ていた。「ハハハッ、ベースをこっちの手に奪うんだ。やつらの陰謀を暴けば、次期会長のイスは俺のもんだぜ」

ゆき「あんたって頼もしいわ」

石田「ハハハハッ」

 

バンドメンバーの乗ったバスを追い越す吹雪と啓子の乗る車。徳川、石田の車も追う。

 

バスはドライブインに到着。吹雪たちは先に来て食事中。加藤は啓子たちの様子を見て、徳川のところに戻ったきた。「社長、やつら、うまそうにパクついてますぜ」

徳川「のんきな野郎どもだ。盗まれたらどうする気だ」

加藤「ええ。世の中には、たちのよくない連中がいますからね」

松平「おっ、来ましたぜ」

 

吹雪たちが車に戻ると、ゆきが車が故障したから見てほしいと話しかけてきた。

吹雪「お安い御用ですよ、お嬢さん」

 

ゆき役の鵬アリサさん、メチャクチャスタイルいいな! 脚長い。

 

ゆき「これなの。私、機械にだけ弱くって」

吹雪「僕に任しといて」

ゆき「ね~え…」スプレーを顔に噴射し、吹雪は倒れた。

 

徳川「何をやってやがるんだ。この暑さじゃドライアイスがもたねえぞ、おい」

 

ゆきの車に近づいてきた啓子。「ねえ、まだなの? 何やってんのよ、ベースマン」突っ伏した吹雪の背中をたたく。

ゆき「とっても親切な方」

啓子「女も車も大好きですぐ手出すくせに意外にぶきっちょなの。ねえ、早く! あっ…吹雪さん、どうしたのよ。吹雪さん!」石田に背後から殴られ、倒れた。

 

松平「あっ…おう、やっと現れましたぜ」

加藤「んっ?」

 

石田とゆきは吹雪と啓子の服をそのまま着た。

石田「ヘヘヘヘッ、俺たちの変装とはやつらも気が付くめえ」

ゆき「あんたって、頭もいいわ」

車に乗り込む2人。

石田「ヘヘヘヘッ、ヘイ、レッツゴーだい、え~っと…」エンジンをかけたが、車が傾いた。「おっと! どうなっちゃったんだ? これ」車から降りてみると、タイヤが外れていた。「なんてこったい、タイヤがねえぞ、おい」

 

「おい! さっきの礼をさせてもらうぜ」バンドマンたちに囲まれる石田。「どういうことだい? こりゃあ」

 

バンドマンたちにボコボコにされる石田とゆき。ゆきまで!

バンドマン「今度はあっちだ!」と走り去っていった。

 

車の中から見ていた加藤たちも「なんてざまだ」と笑う。

 

バンドマンがオープンカーから楽器ケースを持ち上げて落とし、蹴っている。明らかに普通のベースより大きすぎる。楽器ケースを何回も持ち上げたり落としたりするのを見た徳川たちは顔を覆って悲鳴を上げる。

 

田口計さん、シリアス回が多いから、こういうコメディ演技が珍しい。

 

「ざまあみろ、この野郎」とバスに戻ったバンドマン。

 

加藤「ああ、えらいことになった。大丈夫かな?」ケースを開ける。「おっ、無事だ」

松平「ああ、よかった、よかった。おっ、俺たちはタイヤの修理だ。いっときの時間も惜しいからな」ケースを戻し、車をジャッキアップしてタイヤを入れる。

 

目を覚ました石田は、ゆきを起こした。「おい、ゆき、ひとまず退却だい」

ゆき「どうなってんの?」再び着替えて、車を走らせた石田たち。

 

目を覚ました啓子は水着姿でびっくり。近くで倒れていた吹雪もパンツ一丁だった。吹雪を起こした啓子だが、目を覚ました吹雪が啓子の格好を見て驚く。

 

啓子「自分だってそんなみっともない格好をして!」

吹雪「裸!? ああ、汚い…」

啓子「あら、おそろいのシマ模様ね」

吹雪「どうなっちゃってんだろうね」

 

啓子たちは近くで脱ぎ捨てられた服を発見した。啓子さん、スタイルいいな~。

 

楽器ケースを積んだオープンカーが走る。

 

石田「おい、毛利、位置に着いたかい?」

トンネルの上にいた毛利。「へい、こちら子分。われ、要領よく先回りしてトンネル近くのカーブ地点にて待機中、どうぞ」

石田「そこで待ち伏せろ。運転しているやつの脳天にぶち込め。ヘヘヘッ、車は事故を起こして楽器のケースからは死体が転がり出るわ」

毛利「子分、了解。どうぞ!」

 

ゆき「あんたって、冷酷でしびれちゃう」

石田「ヘヘヘヘッ」

 

毛利がライフルで吹雪たちの車を狙って撃った。

 

啓子「どうしたの?」

耳を触る吹雪。「ハチらしい。耳を刺して、かすめていきやがった」

 

毛利「ああ、しまった…ベースを撃っちゃった」

 

吹雪「見て、後ろ」

啓子「あっ、アップアップ始めたわよ」

 

徳川「追え、追うんだ!」

加藤「ダメです社長。これ以上、ムチが入りませんよ」

 

橋の上でやっている検問に止まった吹雪と啓子の乗る車。吹雪は免許証を見せ、東京から来たと答えた。

 

啓子「なんかあったんですか?」

警官「ああ。精神病院を脱走した殺人鬼がこの近辺に潜伏しているもようです」

啓子「まあ、怖い」

警官「満月の夜になるとうら若い女性を次々と殺すんですよ」

啓子「今度の満月は?」

警官「今夜です」

吹雪「ゾクゾク」

啓子「フゥ~ッ」

 

警官「待て! 後ろにある荷物は?」

吹雪「見りゃ分かるでしょ。楽器ですよ、ベース」

啓子「マイ・ディア・ベースマン」

 

警官は楽器ケースからドライアイスの煙が出ているのに気付く。「楽器から煙が出るのかい?」

啓子と吹雪は驚く。

警官「調べさせてもらう」

 

徳川たちの車も追いつく。

徳川「ポリ公に見つかったら何もかもおしまいだ。なんとかしろ!」

 

楽器ケースを開いた警官。「し…死体だ!」

驚く吹雪と啓子。警官は警笛を吹くが、啓子たちは逃げ、徳川たちも追う。

 

石田は車を止めた。「ねえねえ、お巡りさん、なんかあったんですかい?」

警官「楽器の中に死体があったんですよ」

石田「やっぱり」

 

吹雪と啓子の車をパトカーが追い、吹雪はスピードを上げた。

 

松平「ああ、天は俺たちに味方せずか」

徳川「諦めるのは、まだ早い。あの2人がうまく逃げ延びられるように神様にお祈りするんだよ」

松平は徳川のマネをして両手を組んでお祈りする。

 

吹雪たちは道路脇の草むらに車を止め、楽器ケースの中を確認。

吹雪「どうする?」

啓子「どうもこうもないわよ」

吹雪「捨てるか?」

啓子「うん。警察にあとから電話しよう」

 

パトカーが走り去ったあと、吹雪と啓子はケースから死体を出して運ぶ。

啓子「ああ、重い。ごめんなさいよ、仏様」

 

死体を草むらにおろす。

啓子「あっ! ちょ…ちょっと見てよ。何かに似てる」

吹雪「何に?」

啓子「猿に似てる」

吹雪「暗黒街の秀吉!」

 

写真を確認。

 

啓子「あたしたち、死体の運び屋に利用されてたのよ。ギャング連中に」

吹雪「なんのために運ぶんだい?」

啓子「う~ん…それを探るためにも警察にこの死体を渡すわけにいかないわ」

吹雪「よし、ここはひとつ、やつらの作戦に乗ってやるんだ。そして、あすの幹部総会で一網打尽にする」

啓子「オッケー」

 

関ヶ原観光ホテル

SEKIGAHARA KANKO HOTEL

 

吹雪たちは巨大な花籠を積んで到着。啓子は花を1本抜いて吹雪の胸ポケットに挿した。菊の花? バンドマンたちが吹雪たちに「さっきは、すまなかったな」と謝った。「俺たちな、あんたたちを殴ったり蹴ったりして、ほんとにすまねえと後悔してるんだよ」

 

吹雪「俺たちが殴られたって?」

バンドマン「まあ、水に流して仲よくいこうぜ」

バンドマン「おっ、気が利くじゃねえか。結構な花かごだぜ」

啓子「あの触んないでください。傷みやすいもんですから」

 

吹雪「それより、俺たち、道中、ベースを落としちまって」

啓子「あっ、そうそう、ベースがないの」

バンドマン「ああ、それなら届いてるよ」

 

驚く吹雪と啓子。「中にまた新しい死体?」

 

バンドマン「おい、誰か開けてやれよ」

啓子「ああっ! いいです。あの触んないでください。自分で」中はベースでホッとする。「ギャング連中が先回りして持ってきたのよ」

 

ホテルの支配人が徳川たちをレストランに迎え入れていた。

 

徳川「死体は間違いなく、あの花かごの中だな」

松平「ええ、花屋へ回ってここへ入ってくるのをちゃ~んとこの目で」

徳川「楽隊野郎、とうしろうにしちゃ、なかなか心得たことをやるじゃねえか、ええっ?」

松平「こいつもテレビの影響ですぜ」

徳川「うん」

 

松平「おっ? 社長、石田のやつら」

徳川「何?」

 

石田とゆきが腕を組み、毛利も後ろをついて歩いてきた。にらみ合う徳川たちと石田たち。

 

毛利が花かごに気付く。

石田「あの花かごの中がくせえっていうんだな?」

毛利「そのとおりで」

石田「ゆき、ここは、おめえに働いてもらうぜ」

ゆき「任しといて」

 

支配人「お客さまも見え始めたから、そろそろ頼むよ」

バンドマン「オーケー」

 

支配人「あっ、それからマリリンくん」

啓子「はい!」

支配人「上に着ける衣装がこれだ」スパンコール?

啓子「あの上って申しますと?」

支配人「頃合いを見計らって私がサインを送る。君は衣装を脱ぎ捨てる」

啓子「あっ…」

支配人「その下に着ける衣装がこれ」三角の布。

啓子「えっ!? あ…あの、このキレ1枚ですか?」

支配人「うん、お客さまへのサービス。分かるね?」

 

啓子は極小の布を胸やおへそなどにあててみる。「ハァ…ダメだ。こんなもんじゃ」ため息をついて頭に乗せた。

 

バンド演奏が始まった。スパンコールの水着+スケスケの上着で踊る啓子。

 

徳川「ベースから死体が転げ出たってことを石田のやつらに知られちまってる」

加藤「はい」

徳川「なんとか策を講じないことにはな」

 

踊りながらさりげなく会話を聞く啓子。

 

加藤「あっ、社長、私に名案が」

徳川「ええっ? 言ってみろ」

加藤「ええ、石田のやつが死体そのものを見たわけではねえ。木下会長の死体かどうかは、まだ分かっちゃいないはずだ。そこでです。つまり、その例の死体をですね…」

 

啓子が再び近づくが、トランペットの音で聞き取れない!?

 

徳川「なるほど。おめえにしちゃ名案だ。ハハッ」

加藤「でしょう? 社長」

徳川「だが、1つだけやっかいな問題があるぞ」

加藤「と、おっしゃると?」

徳川「つまり、その死体をだな…」

 

啓子、再び。しかし聞こえずイラッ。「オー、シット!」

 

加藤「なるほど。そいつは、やっかいな問題ですな」

徳川「だろ?」

加藤「うん。よし、こうなったら私がなんとか」

徳川「当てでもあるのかい?」

加藤「いや、当てといっても別にありませんけどね。ヘッ、こいつにものを言わして」懐から拳銃を出す。「つまり、その死体をですね」

松平「おい、大丈夫か、おい」

 

啓子「オー、シット、バンド!」

 

啓子<肝心なところがこれじゃちっとも聞こえやしない>

 

舞台袖から支配人が啓子に合図を送るが、啓子は気付かない。

 

啓子<ピストルにものを言わせて何やらかそうっていうのかしら?>

 

支配人が合図を送る。

 

啓子<なんとか探り出さなくっちゃ>

 

舞台袖からゆきがベネチアンマスクをし、ビキニに網タイツみたいな衣装で踊り始める。ん~、ホントスタイルがよい。啓子はスレンダー、ゆきはダイナマイトボディ。さりげなく花かごに近づくゆきを阻止する啓子。

 

徳川「ひょっとするとおめえ、ありゃあ、石田方のくノ一だぜ」

 

石田と毛利はニヤニヤ。

 

ゆきが花束を抜くと、手が出てきた。「あっ、やっぱりそうだったのね」

 

啓子が花束を元に戻したが、片方の手も出てきた。「あら…」

 

吹雪<ここで死体が転がりだしたら計画は水の泡だ>

 

啓子「昼間、ドライブインに現れた女ね」

ゆき「うるさいわね!」啓子をビンタし、花をドンドン抜く。

啓子「何するのよ。ダメだってば。そんなことやっちゃ」

 

花が徳川たちのテーブルにも飛んでくる。

徳川「ヤバい、電気を消せ!」

加藤「はい」

 

ビンタと蹴り合い。

 

加藤は配電盤をいじり、電気を消した。

 

毛利「うわっ! いったいどうなってんだ、おい。なんだ、これは」

 

徳川「何をしとるんだよ、まったく」

 

石田「死体の顔を確かめるんだ」

 

死体が完全に床に横たわった状態になり、どこから出てきたのか徳川がホールケーキを死体の顔に投げた。

 

スイッチを押す加藤。

 

徳川「おい、見えないぞ!」

支配人「皆さん、皆さん! お静かに、お静かに!」

石田「早くしろ、おい」

 

支配人が電気をつけると、死体がなくなっていた。

 

徳川「その辺に転がっていやしねえか? 目、皿のようにして探してみろ!」

松平と毛利が小競り合い。

 

支配人「皆さん! 大変、ご迷惑をおかけいたしました。どうぞ、お席へお着きください」

 

「てめえだな?」とにらみ合う徳川と石田。

 

支配人は啓子とゆきを引っ込めさせ、演奏を再開させた。

 

松平「あっ! しゃ…社長、ベースの野郎が消えていやがる」

徳川「んっ? そうか、やつが死体を…」

加藤「クソ~ッ」

 

死体をおぶって部屋まで運んだ吹雪。「ハァ、まったく世話を焼かせる死体だ」ソファに座らせ、顔に布をかける。

 

鍵穴から覗いた松平がオッケーマークを出す。

徳川「ああ、まったくヒヤヒヤのしどおしだ」

加藤「それじゃ、社長、さっきの打ち合わせどおり、こいつで」銃を出す。

徳川「うん、うまくやったら目をかけてやるぜ。ハハハハッ」

松平「社長、俺は、ここで石田たちから死体を守る」

徳川「うん」

 

石田たちが廊下の角から顔をのぞかせる。

 

フランケンシュタインみたいな男が歩いている!? これがさっき警官が言ってた精神病院を脱出した殺人鬼?

 

外は満月。風の強いホテルの外を歩いている加藤。

 

啓子<ピストルを握って何かたくらんでる。徹底的にマークしなくっちゃ>

 

加藤は殺人鬼を追い、啓子は加藤を追う。

 

いつの間にか加藤←啓子←殺人鬼の順番になり、啓子の目の前に男が!

 

殺人鬼「ハハハハッ…美しい。ああ、ああ…俺の好みにぴったりの女だ…」啓子に近づき首に腕を回す。

啓子「ちくしょう。ただの女だと思ったら大間違い。腕に覚えが…山嵐、えいっ!」←字幕”大違い”になってたけど、啓子は”大間違い”って言ってた。投げ飛ばそうとするが、びくともしない。

殺人鬼「病院の鉄格子をひん曲げて出てきた俺だぜ」

啓子は暴れるが、どんどん首が締まる。

殺人鬼「いい女だ、ああ…俺の好みだあ、アハハッ…」

 

男は背中を消音銃で撃たれて倒れた。撃ったのは加藤。啓子が隠れ、加藤は殺人鬼の死体に近づき、顔をまじまじ見て「お化けだ」と驚く。

 

死体の部屋の前で見張る徳川と松平。毛利が風間ばりに外壁からロープで降りてきて、部屋に侵入し、死体の顔を確認すると、ベッドのふくらみに消音銃を撃った。

 

山城新伍さん、体張ってるな~。遠目だからスタントマンだろうか?

 

徳川、松平が気付いて部屋をのぞき、石田の子分と気付いた。ドアは施錠されており、毛利は毛布に包んだ死体を窓から落とし、石田とゆきが車椅子に乗せた。ロープで下まで降りてきた毛利と逃走。「よ~し、でかした、行こうぜ」

 

一部始終を見ていた吹雪。

 

車椅子を押す加藤。

 

外に出た徳川、松平が車椅子で死体を運ぶ石田たちを発見。加藤が死体を乗せた車椅子を押して徳川たちのところへ来た。「手ごろなやつを見つけましたよ」

 

石田「満月の明かりで死体の顔をとっくり拝見しようじゃねえか。ハハハハッ」

ゆき「フッ、これであんたたちの悪だくみもパアね」

徳川「何?」

毛利「おう、これを見てもらおうじゃねえか」死体の毛布を外そうとする。

徳川「待て。この真夜中にコソコソと目障りだ」

石田「何? コソコソたくらんでるのは貴様のほうじゃねえか」

 

加藤はロープを投げ、石田たちの死体に引っかけ、引っ張る。

 

徳川「ハハッ、俺たちが何をたくらんでるっていうんだ」

石田「亡くなった木下会長をいかにも生きてるように見せかけて芝居をたくらんだんだろうが、そうはいかねえや。あすの総会で貴様の陰謀を暴いてやらあ」

 

殺人鬼の死体を乗せた車椅子を石田のほうへ勢いよく押す加藤。

 

徳川「証拠があるっていうのか、ええっ? ないだろう」

石田「証拠は、この死体だ」

笑い出す徳川と松平。

石田「何がおかしいんだい!」

徳川「これが笑わずにいられようか。その証拠とやらをとっくりと見せてもらおうか。この満月の下でな」松平と笑い出す。

石田「なんだと?」

 

毛利が毛布を外すと殺人鬼の死体で、石田は驚く。ていうか、ホントに怖い。

 

笑っている徳川と松平。

 

毛利「てめえら、これが見えねえのか、これが!」殺人鬼の死体を見て卒倒。

 

徳川「そんな死体が入り用ならいくらでもくれてやるぜ」

 

今回は田口さんの笑顔がいっぱいだな!

 

冷凍室

松平「あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、きょう一日の大騒動で死体の傷み方がまったくひどい」

加藤「ひと晩ゆっくり冷凍室でお休みいただきましょう」

 

吹雪と啓子も冷凍室へ。

 

松平がスイッチを入れると、死体の前に冷風が吹く。

 

徳川に見つかってしまった啓子たち。

徳川「楽隊、いろいろとご苦労だったが、これでお前たちの役目はもう終わった。これ以上、雑音をたてないでもらいたいな」

加藤や松平も銃を持って近づいてきた。

松平「お二人さんにもゆっくり冷えていただきましょうか」

徳川「それがよかろう」

啓子と吹雪は殴られて倒れた。

 

男の花道という額縁がアップになる。全日本幹部総会に各地の代表が集まる。受付は松平と毛利。「銃砲、刀剣類はお預かりいたします」

 

名古屋、横浜、大阪の石田、東京の徳川はサングラス、紋付を着た木下の車椅子を押してきた。サングラスの下の木下の目は見開いたまま。毛利は首をひねる。

 

名古屋代表が議長で幹部総会が始まった。木下会長のあいさつを促すと、徳川が手を上げる。「木下会長には先般、東日本ご視察の折に突然、脳卒中で倒れられたのであります。しかるに、わたくしどもの手厚い看護によりまして、病状は快方に向かわれつつあるも、いまだ口だけは、お利きになることができない。しかしながら、会長の意識ははっきりしておられる。本総会の議事進行において、会長のご意思を伺うときは、よろしいか? 右手で1度、テーブルをたたかれればイエス」

木下会長の右手が動いてびっくりの石田。

徳川「左手で2度、テーブルをたたかれたときはノー」

加藤がテーブル下で木下会長の手を操り、テーブルを2回たたく。

 

石田<なんてこったい。会長は死んじゃいなかったのかい>

 

昨年度の事業報告を神戸代表がする。「え~、密輸関係からご報告申し上げます。金塊7億8000万円。麻薬3億6000万円」

 

風間が冷凍室へ。見張りの男を殴り倒す。前回の出っ歯男に似てるけど、前回と今回で共通する出演者の佐川二郎さんは今回、木下会長役なんだよな。

 

半分凍った!?啓子と吹雪を発見した風間。啓子を触って、「ありゃ~、柔らかいとこなくなっちゃったじゃない」吹雪を見て、「こりゃまた吹雪さんが本当に吹雪になっちまって」と驚く。

 

啓子も風間も吹雪”さん”なんだね。黒木が35歳、風間が30歳、啓子が28歳設定で、吹雪は黒木と風間の間くらいかな!?

 

とりあえずスイッチを切る風間。「おい、FBI! 啓子ちゃん、おい! 俺が駆けつけてこなかったら2人ともおだぶつよ」

啓子「どうしてここが分かったの?」

風間「ホテルじゅう捜しても行方不明。そのうちに冷房が効きすぎてるってことに気が付いたのよ。それでピ~ンときたわけ」

吹雪「ありがとう」

 

札幌代表「組織の合理化に全力を傾けておりますが、人件費の高騰から直接、監察費への跳ね返りが大きく純利益は前年同期比7.5パーセントの減であります」

名古屋代表「会長、札幌代表の事業報告、ご承認なされますか?」

右手で1回テーブルをたたく木下会長。

 

石田<どうも変だ。さっきから顔をちっとも動かさねえ>

 

風間がボーイに扮し、カートワゴンでシャンパンを運んできた。出入り口に立っていた松平は会議中は誰も入れないと止めるが、会長に頼まれたと言って入った。毛利は受付で預かった銃に布をかけて隠す。ワゴンに隠れて吹雪も移動し、木下会長のそばへ。

 

風間がシャンパンを注ぐ。吹雪はテーブルの下に入り込み、加藤の口を塞いだ。風間が出ていき、議長が次期会長の指名に議題を移す。

 

木下会長の手が突然激しく動きだす。テーブル下で吹雪と加藤が争っている。

 

徳川「何をしておるんだ、あのバカめが」

 

木下会長の動きが止まる。

徳川「会長、大丈夫でございますね?」

右手でテーブルを1回。

 

石田<クソ~ッ。ひょっとしたら、あのテーブルの下に…>

 

議長「御意のときは右手で1回、御意に召さざるときは左手で2回」

 

議長が1人ずつ名前を挙げていく。大坂の石田は左手で2回。テーブルの下を調べろ!と騒いで徳川に制された。東京の徳川でも左手で2回。徳川はもう一度聞いてくれと頼むが、答えは同じ。徳川は裏切る気か?と木下会長に銃を向け、騒然となる会場。

 

徳川がテーブルをひっくり返すと、吹雪と気絶した加藤が白目をむいて倒れていた。

 

ドアが開き、啓子と風間が乱入。あんなに銃を撃っといて、手に当たるだけとは! 吹雪はテーブルの上の書類を集めた。「事業報告書は頂戴しますよ。皆さまを番外地にお送りするための貴重なる証拠」

 

悔しそうな徳川。石田のもとにゆきが駆け寄り「あんたってダメな男ね」。

 

吹雪「これをもって本日の総会は終わり」

風間「引き続きましてクラブのほうで…」

啓子「アトラクションをどうぞ」

 

バンドが「非情のライセンス」を演奏し、吹雪がベース、風間がトランペット、啓子が踊る。

 

プロデューサー:近藤照男

        坪井久智

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脚本:池田雄一

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擬斗:日尾孝司

協力:箱根観光ホテル

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音楽 :菊池俊輔

主題歌:キイハンター

    非情のライセンス

作詩 :佐藤純弥

作曲 :菊池俊輔

 唄 :野際陽子

    テイチクレコード

非情のライセンス

非情のライセンス

  • provided courtesy of iTunes

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黒木鉄也:丹波哲郎…字幕黄色

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津川啓子:野際陽子…字幕緑

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吹雪一郎:川口浩

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島竜彦:谷隼人

谷口ユミ:大川栄子

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風間洋介:千葉真一…字幕水色

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毛利:山城新伍

徳川:田口計

松平:川辺久造

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石田:穂積隆信

ゆき:鵬アリサ

加藤:潮健児

殺人鬼:加地健太郎

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神戸代表:河合絃司

支配人:杉義一

札幌代表:植田灯孝

安城由貴子

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名古屋代表:相馬剛三

木川哲也

亀山達也

警官:桐島好夫

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木下:佐川二郎

星来男

西智子

瀬尾節子

ナレーター芥川隆行

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監督:佐藤肇

 

<プロフェッショナル・キイハンター。次の赤いシグナルは…競馬場から売上金5億円を奪った3人組のギャングが某国大使館に逃げ込んだ。そこには大使夫人とその子ども、秘書官と小間使い、僅か4人。犯人は治外法権を利用して国外脱出までの時を稼いでいる。キイハンターはたちまち包囲作戦を展開。しかし、中の犯人たちは凶暴な殺し屋と化していく。貨物船の出港する時刻が人質たちが皆殺しになるときだ。キイハンターは一切を懸けて大使館に突入していく。次のシグナルは…>

 

キイハンター

俺たちは殺人者

に御期待下さい

 

今回は、全員そろったけど、スーパー戦隊みたいに最後も全員そろってほしいのよ。

 

吹雪さん、意外とコメディパートもいけるのね。