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ドラマの感想など

【ネタバレ】キイハンター #59 車椅子の男

TBS 1969年5月17日

 

あらすじ

戦火の渦巻く中近東に平和をもたらす国際的重要人物の暗殺計画。戦争を望む某国から派遣された殺し屋。キイハンターは彼らの計画を探り出してガードを固める。敵も一流の殺し屋だ。その背後には治外法権を盾に大使館が援護している。キイハンターが負傷入院した病院の中にもすでに敵の網が張り巡らされていた。

2025.12.19 J:COM BS録画

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ナレーター<この部屋のグループは5人>

 

元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎

 

元 諜報部員・津川啓子:野際陽子

 

カー狂・島竜彦:谷隼人

 

記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子

 

元 新聞記者・風間洋介:千葉真一

 

<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>

 

国際警察特別室

 UNIPOL JAPAN

 

国際警察・村岡特別室長:仲谷昇

 

<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>

 

KEY HUNTER

キイハンター 

 

制作:東映

   TBS

 

黒木の部屋

スライドを見ている啓子、風間、島、ユミ。

 

スピーカー:村岡の声「これが国際平和委員のロジャース・ベンスン氏だ。彼は血みどろの戦争を続けている中近東問題を解決するために来日し、双方の代表と極秘に会談するために迎賓館に宿泊している。ところが国際警察はベンスン氏暗殺計画をキャッチした。しかし、暗殺者の正体は分からない。中近東問題に関する極秘会談は、きょうの午後2時から横浜港沖に停泊しているヨットの上で行われる。時間はないのだ。諸君の活躍を期待する」

 

啓子「ハァ、もう12時じゃない」

ユミ「そんなむちゃな話ってないわ。殺し屋の名前も分かんないのにどうやって暗殺を阻止するの?」

風間「チビ。相手がプロならこっちだってプロだぜ」

地図を広げる島。

風間「ベンスン氏が通るコースは、これだな」

 

横浜港に止まる1台の車。伊能役の田口計さん、結構ハイペースで出演してるな。

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39話が初出演でもう4回目。一緒に車に乗ってる志賀役の久富惟晴さんももう2回目。

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伊能「ベンスンを暗殺すれば5000万円の報酬がもらえる」

志賀「5000万円か。悪くはない仕事だ。しかし、伊能さん、どうして、あんたがこの殺しをやらんのだ? 殺しにかけちゃ大した腕を持ってる、あんたじゃないか」

伊能「俺は人、1人殺すたびに、その亡霊から逃れるために浴びるように酒を飲んだ。気が付いたときには手がご覧のとおりになっていた」

志賀「知らなかったよ、伊能さん」

伊能「志賀、俺の代わりにベンスンを暗殺してくれ。お前の腕なら絶対大丈夫だ。頼むぞ」

志賀「任してくれ」

伊能「1時だ。ベンスンが迎賓館を出発するぞ」

 

白バイに先導されながら、ベンスン氏に乗る車が走っている。

 

双眼鏡で見ている風間。<ベンスン氏の車は必ずここを通る。殺し屋は、どこにいる? どこにいるんだ?>横浜港を走るトラックから降りた作業着姿の男の姿を目で追う。男はゴルフバッグを担いでいた。<海でゴルフをするはずがない。やつが殺し屋か?>

 

トラックの荷台で銃を組み立てる志賀。双眼鏡で見ていた風間が港まで来ていた。トラックの荷台の上に慎重に乗る風間と港に来たベンスン氏の乗る車を荷台の中から狙う志賀。風間は荷台の上から穴を開けて入り、志賀を捕まえた。荷台の中で殴り合い。

 

しかし、伊能が倉庫の陰からベンスン氏を狙い、銃撃され、車は止まった。

女性「大変なんです。ミスター・ベンスン氏が」

警察官が騒ぎ出し、伊能は志賀の足を撃った。とっさに志賀を隠す風間。

 

志賀「クソ…よくも裏切りやがったな、伊能」

風間「伊能? そうか、やっぱりおとりの殺し屋か」

 

伊能はニヤッと笑って逃げていき、風間は伊能を追いかけた。ん? 風間さん、足を撃たれる前から、足引きずってない?? ケガした状態で演技してたってこと!? ハァ~。

 

黒木の部屋

ユミ「2段構えの殺しのテクニックを使うなんて敵ながら見事なもんね」

島「うん、国際警察もさ、伊能にまんまとしてやられたってわけじゃない」

啓子「ハァ、関心してる場合じゃないのよ、2人とも。ベンスン氏が暗殺されて中近東の平和は遠のいちゃったんだから。こうなったらなんとしても殺し屋、伊能を捕まえなくっちゃ」

島「それにしてもさ、伊能に暗殺を命じたのは誰なんだろうね?」

啓子「だから伊能を捕まえて、その背後関係を探るのよ」

 

ユミ「殺されかけたおとりの殺し屋、志賀が伊能のアジトを知ってるんじゃない?」

島「そんなこと言ったってダメだよ。志賀のアジトが分かんないじゃない」

啓子「フッ、その点は抜かりありません。もう突き止めました。今頃は風間くんが敵に近づいてるころよ」

 

アンセルム病院

看護師に車椅子を押されている風間が勝手にドアを開けた。

美樹「ここは、あなたのお部屋じゃありませんわ」

 

病室にいたのは志賀。

 

風間「でも、特別室、僕が予約したのよ。ここは僕の部屋」

美樹「違いますよ」

志賀「早く扉を閉めろ!」

美樹「はい、失礼しました。あなたのお部屋は隣です」

 

病室

風間「あなたのお名前は?」

美樹「藤野美樹です」

風間「きれいだな。看護婦さんなんかにしておくには、もったいないな」

美樹「お休みになりますか?」

風間「ねえねえ、看護婦なんか辞めて、僕の秘書にならない?」美樹の腰辺りを触る。

 

おいおい、いきなりセクハラ? 看護婦なんかとか言うし。

 

美樹「あたしはクラブのホステスじゃありません」

風間「ふ~ん…怒った顔がまたイカす」

美樹「いいかげんにしてください」病室から出ていった。

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弓恵子さんも3回目。

 

風間「ホステスじゃありませんか…」ギプスをはめた左足をかばうように立ち上がり、病室の上部の通風口から隣の部屋をのぞき見し、盗聴器を設置。車椅子に戻ったが、物音を出してしまい、志賀もまた通風口から風間の部屋をのぞいていた。

 

風間「ああ、かゆい、かゆい、あっ!」ギプスの中をかいている。

 

志賀はレコードをかけながら、伊能に電話。

 

盗聴器:志賀「何? 伊能という男はいない? 笑わせるな。ベンスンを暗殺した伊能がそこに隠れてることは知ってるんだ」

 

伊能のアジト

男「また志賀からです」

ホフマン「伊能はいないと言うんだ」

男「伊能という男はいない」

☎志賀「伊能がそこに隠れてる証拠の写真を発表する。そうなるとベンスンを暗殺したお前たち組織の正体が明らかになる。それでもいいのか」

男「何?」

伊能「俺が出る。伊能だ。元気で何よりだな、志賀」

☎志賀「伊能。よくもぬけぬけとほざいたな」

伊能「だからどうした」

☎志賀「俺が送った写真を見たろ。その写真がお前がそこに隠れているという動かぬ証拠だ」

カーテンから顔をのぞかせる自身の写真を握りつぶす伊能。「何が欲しい?」

 

病室

志賀「約束どおり5000万円の殺しの報酬をもらう。それに裏切りの代償として5000万円」

 

風間も盗聴器で聞いている。

盗聴器:志賀「合わせて1億円を用意するようにお前のスポンサーに言うんだ。取り引きは、また連絡する」

 

風間<志賀は、やはり伊能のアジトを知っていた。どこだ? 組織の正体はなんだ?>

 

望遠レンズカメラを包んでひもで縛り、毛布で隠しながら車椅子で病室を出た志賀。風間も車椅子で後を追う。<志賀はどこへ行くんだ? 霊安室?>

 

ホルマリン漬けの死体に望遠カメラを包んだものを持たせた?

 

風間が口笛を吹きながら霊安室に入った。「非情のライセンス」好きだね。「びっくりした。ああ、あなたも眠れないんですか?」

志賀「貴様!」

風間「こんなところで何してらっしゃるんです?」

志賀「うるせえ!」

何かを投げつけるのを避ける風間。

志賀「くたばれ、国際警察の犬め」

 

車椅子での追いかけっこ。志賀はナイフを投げてきて、風間も投げ返す。ケガしてないほうの足で蹴り合い。風間は志賀の首を背後から締め上げる。「殺し屋、伊能はどこにいる? やつを背後で操ってる組織はなんだ?」

志賀「し…知らん」

風間「よし、言わしてやる」

志賀「クソ…」風間のケガした方の足を蹴って反撃。

 

風間は押されて壁に頭を打ち付け気絶。志賀は風間の車椅子を蹴り、坂道を下っていった。気が付いた風間が方向転換し、段ボールの積み重なったところに突っ込んで止まった。「頭のスペア、あるかしら?」

 

エレベーターから降りた直後、銃を突きつけられた志賀。「だ…誰だ? 伊能から派遣された殺し屋か?」男はスケキヨのような白いマスクをかぶり、志賀の車椅子を押す。「離せ、離せ! どこに連れていくんだ?」

 

廊下の突き当たりの非常扉を開け、志賀を突き落そうとする。

 

志賀「待て、待ってくれ」

男「フィルムは、どこにある? アジトにいる伊能を写したフィルムだ。どこだ?」

志賀「ここにはない。あ…ある場所に隠した」

男「ウソをつけ。お前が手元から離すわけがない。言わなきゃ、今、殺す」

 

男に今にも突き落とされそうになり、「助けてくれ!」と叫ぶ志賀だが、突き落とされた。偶然、下を通りかかった風間が近づき、美樹も気付いて声をかける。ん? 志賀のガウンを漁っている?

 

須藤「いったいどうしたんだ?」

看護師「どうしたんですか?」

美樹「上の非常扉から誤って…」

須藤「何? さあ、急いで早く運ぶんだ!」

看護師たち「はい!」

 

須藤「あんたも気をつけなさいよ」

うなずく風間。<志賀を殺したのは誰だ? よし、あしたから特別室に入って調べてやる>

 

特別室を調べる風間。ノックして美樹が入ってきた。

風間「これはこれは。美人のご入来ですか」

風間の左腕をまくり上げる美樹。

風間「また注射?」

美樹「あなたのような女好きには化膿止めの痛い注射をしてあげます」

痛がる風間。

美樹「もう1本打ってあげましょうか?」

風間「いいえ、もう結構」クラッとする。

美樹「少し眠ったほうがいいわ」

眠ってしまった風間。

美樹「あなたもフィルムを捜してるんでしょうけど、あたしが頂くわ」部屋を漁る。「どこに隠したのかしら?」

 

美樹は建物の外を歩いていて何かに気付く!?

 

目を覚ました風間。「ハッ、化膿止めなんてうまいこと言いやがって。これから美人には気をつけなくっちゃ」

 

風間<殺された志賀はここで何をやっていたんだ? そうだ。もしかしたら、フィルムは…>

 

霊安室に行った風間は美樹にがいることに気付き、自分の身は隠してドアを開けた。驚いた美樹は「ないわ」と言って出ていった。

 

風間<ないはずはない。フィルムは必ずここにある>

 

霊安室に入った風間。「おかしいな。おっ…ごめんなさいね。お騒がせして。すぐ済みますから、ちょっと向こう行っててちょうだい」ホルマリン漬けの死体を棒で動かす。「かわいそうに。成仏できないでいるのね。んっ?」ひもで縛られた包みが死体の手に引っかけられているのに気付く。中身はカメラ。「志賀は、このカメラで伊能のアジトを写していたんだ。こいつを現像すれば伊能のアジトが分かる。サンキュー」死体にキスを送る。

 

スケキヨマスクと思ったら、包帯グルグル巻きだったのか…目、鼻、口だけに隙間の開いた包帯男が風間を見て、銃を向けるが、前を看護師が歩いていたのでやめた。

 

エレベーターに乗った風間が先に乗っていた銃を持った包帯男に気付く。銃を向けられ、両手を上げるが、手に持ったカメラで撮影。フラッシュ音にびっくりする包帯男。風間はケガしてない右脚で蹴る。「この野郎、包帯なんか巻きやがって!」包帯を外すと伊能だった。

 

伊能に腹パンチをしてボイラー室に逃げる風間。伊能は消音銃を撃ちながら風間に近づく。車椅子から落ちた風間は隠れた。

 

伊能は風間が落としたカメラを手にした。「国際警察の犬、出てこい!」

風間「伊能、なぜ、ロジャース・ベンスンを暗殺したんだ?」

伊能「なぜもクソもない。殺しは俺の商売だからだ」

風間「貴様を背後で操ってるやつは、いったい誰だ?」

伊能「知りたいか? 志賀が脅迫に使ったのは、これだな」カメラからフィルムを抜く。

 

風間<クソ、伊能のやつ…>

 

背後に風間の気配を感じた伊能が消音銃を撃ち、風間を見つけた。間一髪、エレベーターに入り、足で操作して逃げることができたが、伊能が配電盤を開け、電源を落とした。

 

風間<クソ、電源を切ったな>

 

伊能「ハハハハッ、生きてそっから出られるかな?」

 

風間は何とか立ち上がり、天井からエレベーターの外へ。上へ上がり、扉を開けた。<ざまあみろ>

 

それにしても、本当にケガした体ですごいなあ。

 

黒木の部屋

風間からの電話を受けた啓子。「えっ? 伊能が患者に化けて病院にいた?」

風間「ああ、やつらのアジトをこれから突き止める。うん、あっ、それからね、あ…あの望遠レンズのつ…望遠レンズの付いたカメラを大至急、持ってきてほしいんだよ」

啓子「どうしたの? 変な声出して。何やってんの?」

風間「何やってるって言ったってね。あの、カメラのついでに長い棒持ってきてくれない? いや、つえにするんじゃないんだよ。ギプスの中の脚がかゆいの!」電話を切って、窓に近づく。<ここから見えるどっかに必ず伊能のアジトがある。どこだ? どこがやつのアジトだ?>

 

啓子がカメラと棒を持って病室に来た。

 

風間「あのね、啓子ちゃん。殺された志賀は、ここから伊能のアジトをカメラに収めてたんだよ」

 

望遠カメラで見ていた風間はモラビア国の国旗に気付いた。「あそこにあるのはモラビア大使館なんだよ」

啓子「じゃあ、伊能は…」

風間「そう。伊能は暗殺直後から、ずっと大使館にいたんだ」

啓子「そっか。大使館は治外法権だからね」

風間「そのとおり」

啓子「よし。あたしが潜入する」

風間「大丈夫?」

啓子「任しといてって」

 

啓子はユミを乗せた車を道端で止めた。

ユミ「啓子さん、どうしたの? こんなところに止まって」

啓子「もうすぐ東京ペットホスピタルの車がやってくるのよ」

ユミ「ペットホスピタル? あっ、犬猫病院ね。それがどうかしたの?」

啓子「大使館のホフマン氏がね、狆(ちん)をかわいがってるの。それで犬猫病院の車が毎日1回健康診断にやってくるの。その獣医に化けて、あたしが大使館に潜入しようってわけよ」

ユミ「ふ~ん」

 

啓子は無線マイクを取り出す。「こちら美人、感度いかが?」

病室の風間。「感度良好よ。美人さん」

啓子「大使館の様子はどう?」

風間「ちょっと待って」カメラをのぞく。「姉御、今、大使館員が犬を連れて庭を巡回してる。それからね、建物は、どの窓も依然として閉まったままだ。伊能は用心して中に隠れてるに違いない。警戒は厳重だよ。うまく忍び込める?」

無線:啓子「任しとけって」

 

風間の部屋をノックする音がしたので、風間は慌てて望遠カメラをベッドにしまい、女性の写真集を広げる。

美樹「体温を測ってください」

風間「あとにしてくれないかな。今、勉強中なのよ」

美樹「ダメよ。さあ、測って」

 

東京ペットホスピタルのワゴンが近づく。

啓子「来たわよ。しっかりやってよ。ユミちゃん」

ユミ「オッケー」

 

車の前に飛び出したユミは大声で泣き出す。

獣医「あら、ずいぶん派手に泣いてるわね。どうしたんでしょう? 純粋だわ」車を降りてきた男はネクタイ締めて、白衣、だけど頭はナースキャップ?

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大泉滉さん、オネエキャラみたいなのが定番だった!? 

 

獣医「ちょっとどうしたの? ねえ、どうちたの。んっ? どうしたの?」

ユミ「死にそうなの。うちのタロウちゃんが死にそうなの」

獣医「まあ弱ったわね。私ね、犬や猫なら往診できるんですけどね、人間はダメなのよ。119番へ電話してあげましょうか」

ユミ「あっ、119番はいいんです。あの、うちのタロウちゃん犬なんです」

獣医「あっ、そう」

ユミ「だから、先生、すぐ来て」

獣医「困ったわ。私ね、これから大使館にね、かわいい狆ちゃんを往診に行かなきゃなんないのよ」

ユミ「じゃあ、先生、うちの犬を見殺しにするの?」

獣医「あら、そんなこと…」

ユミ「ああ、ひどいわひどいわ」

獣医「泣かないでよ。泣くのに、私、弱いんですよ」

 

ユミは口に当てていたハンカチを落とし、ニヤッと笑って舌を出していた。

獣医「どうしたの? その舌は」

ユミ「あっ…うちの犬がハァハァって舌出して弱ってるんです」

獣医「まあ、扁桃腺よ」

ユミ「じゃあ、先生、すぐ来て」

 

白衣を着た啓子が東京ペットホスピタルの車に乗って大使館へ。

 

病室

体温計を差し出す風間。「どうぞ」

美樹「ダメよ。もっとよく測って」

 

無線のブザーが鳴る。

風間「あっ、ごめんなさい。レディーの前でとんだ失礼を…」

無線:啓子「風間くん。風間くん、こちら啓子。これから獣医になって大使館に潜入するわ」

 

美樹「ここで何をやってるの?」

風間「退屈なもんでね。ちょっと無線ごっこを…」

美樹「そうじゃないでしょ」

風間「はい、どうぞ」体温計を美樹に差し出し、美樹に腹パン。「あらまあ、これは目の毒」倒れた美樹の太ももが目に入って、首を横に振る。「姉御、敵は片づけた。万事オーケーよ」

 

啓子「グッド! じゃあ、こっちはね、伊能の潜んでるカーテンを必ず開けるからね。風間くん、決定的な写真をうまく撮ってよ」

風間「任しといてよ。ベンスン氏暗殺はモラビア大使館の仕業だという動かぬ証拠を撮ってやるよ」車椅子に乗って望遠カメラを構える…が、通風口からメガネの男が覗いていた。

 

隣りの部屋にいた須藤は電話をかけた。「もしもし、こちら須藤」

男「何? 国際警察の犬がここに潜入する?」

ホフマン「どうした?」

男「病院に潜入させてる須藤からの報告です。国際警察員が獣医に変装して潜入したそうです」

 

啓子「こんにちは。東京ペットホスピタルから先生の代理で参りました」

ホフマン「お嬢さん、どうもご苦労さま。君、キングを連れてこい」

ブルドッグを連れてきたので啓子は戸惑う。「ちっちゃくてかわいい狆だって伺ったんですけど」

ホフマン「さあ、早く診てやってください。キングののどに突き刺さっている魚の骨を取ってもらいたい」

啓子「あっ…魚って猫みたいな犬ですね、これは」

男「うちのキングは魚が大好物でしてね。さあ、キング、大きなお口を開けて先生にお見せしなさい」

啓子「ちょっと静かにして、そう…」キングの迫力に震える。

 

怖そうに撮ってるけど、全然吠えないし、おとなしそうなブルドッグ

 

須藤は音もなく風間に近づき、ネクタイで風間の首を絞めた。風間は右足で壁を蹴り、車椅子がグルグル回転する。花瓶を落として割り、気がついた美樹は須藤に腹パン、顔パンチして倒した。

 

風間「君…」

美樹「敵じゃないわ。あなたの味方よ」

風間「どうなっちゃってんの?」

美樹「あたしはベンスン氏護衛のため、国連から派遣されたの」

風間「えっ?」

美樹「でも、任務に失敗したわ」

風間「なるほど。俺もあんたと同じように失敗した男だよ」

 

美樹「そんなことより、この男がモラビア大使館の殺し屋なら潜入した、あなたの仲間の正体はばれてるわ」

風間「何?」

 

男「さあ、早くのどに手を突っ込んで骨を取れ!」

啓子「えっ? ああ…ああ、では…骨取り器はどこだっけな? あっ、これじゃないな」カバンを漁る。

男「おい、かまわん。キングを放せ」

驚く啓子。「あの、こういう大きい犬を放してはいけないんです。それはダメです。いけないんです」

「さあ、行け」とキングを押す男。全然向かっていかないキング。

 

啓子「ああっ、タンマ!」スプレーを噴射。男たちの顔にかかる。「ごめんあそばせ。これは犬撃退用の臭いスプレーで。どこ行っちゃったのかしらね? あれ? あら、これじゃないわ」ワタワタしてるうちに男に銃を向けられ、カバンを投げて逃げた。

 

風間は望遠カメラで窓から顔を出した伊能を発見。

美樹「早く仲間に連絡しないと捕まるわ」

夢中でシャッターを切る風間。すごいブレてそう。「啓子ちゃん、伊能の写真を撮った。正体は見破られてるんだ。早く逃げろ、早く!」

啓子「もう見つかっちゃったわよ」男たちに追いかけられ、伊能のいる部屋に入った。

 

ゆっくり近づく伊能。

啓子「ハハハッ、ごめんなさい。部屋、間違えちゃった。ああっ! この人たち怖いんだ、ううっ…」窓辺に立つ。

 

風間「しまった、彼女が危ない!」

美樹「えっ?」

 

無線:啓子「ああっ、あたし、下りたいわ。いや、怖い」

無線:ホフマン「殺せ、殺すんだ!」

 

伊能がニヤリと笑いながら稽古にゆっくり銃を向ける。

 

無線:風間「待て」啓子の胸ポケットから風間の声が伊能にも聞こえる。

 

風間「彼女を殺してもムダだぜ。伊能がその部屋に隠れてる証拠写真は撮った」

 

伊能たちと一緒にいた男たちが辺りを探す。

無線:風間「もうジタバタしても遅い。ベンスン氏暗殺の黒幕はモラビア大使館であることをこのフィルムが記録した」

 

ホフマン「何が欲しい? お金か?」

風間「金じゃない。彼女の命だ。彼女と引き換えにそのフィルムを渡そう。そんな取り引きじゃあるまい? もし取り引きに応じなければ、今フィルムを全世界に発表する。そうなるとお前たちは全員本国送還になり、失敗したという理由で死刑になるだろう。そして、モラビアは全世界から糾弾される。それでもいいのか?」

ホフマン「分かった。取り引きに応じよう」

伊能「車椅子、なかなかやるじゃないか。1時間後に油壺界隈へ来い。そこで俺とお前の決着をつけようじゃないか」

 

風間「よかろう」カメラをしまって、美樹の方を見る。「伊能は、われわれの罠に見事にはまった。治外法権の大使館にいれば安全なのにこっちの作戦にノコノコとやってくる。これが伊能を捕まえる最後のチャンスだ」

美樹「でも、無理よ、その体で。伊能は名うての殺し屋よ」

風間「分かってる」

 

港で伊能たちを待つ車椅子の風間。啓子に銃を突きつけながら、伊能が車から降りた。

 

伊能「フィルムは持ってきたか?」

風間「ここにある。人質を連れて取りに来い」

伊能「お前が来い」

動かない風間。

伊能「車椅子、俺が怖いのか?」

風間「人質に拳銃を突きつけて取り引きとは、それがプロの殺し屋のやり方か?」

伊能「よかろう」銃を置くふりをして、風間に銃を撃つ。

 

車椅子から崩れ落ちた風間に駆け寄ろうとした啓子を止める伊能。一緒に風間に近づき、手に括り付けられたカメラを取ろうとすると、手首ごと取れた。

 

風間「動くな!」両手につえをつき、ボートの陰から美樹と現れた。「プロの殺し屋も人形にだまされるとは落ち目になったもんだな。どう? ひきょうな殺し屋さん」手に持っていた無線機を落とした。「伊能、フィルムが欲しかったら武器を捨てることだな」

 

啓子が銃を取り上げ、伊能と共に風間たちに近づく。

伊能「約束のフィルムを渡してもらおうか」

 

しかし、受け渡しの瞬間、銃声が響く。

 

ホフマンたちがモーターボートに乗りながら銃を撃ち、港に乗り込んできた。

ホフマン「さあ、逃げ道を塞げ!」

 

美樹、風間、啓子が並んで立った。

 

伊能「俺たちのことを知られた以上、このまま生きて帰すわけにはいかん。車椅子にも乗れねえようにしてやる」風間に銃を向ける。

風間「伊能、俺に勝ったつもりか? 後ろを見ろ!」

 

油断させ、杖で銃を飛ばし、美樹、啓子が銃を撃つ。

 

銃を拾って逃げる伊能。

 

風間「クソ…啓子ちゃん、あとは頼んだよ」

 

モータボートで逃げた伊能を追いかける風間。時々振り向いて銃を撃つ伊能。しかし、弾がなくなり、風間は伊能のボートに追いついて殴り合い。左足を殴ってくる伊能だったが、バランスを崩して海に落ちた。

 

啓子、島、ユミが風間の車椅子を押し、美樹を捜していた。アンセルム病院前に車が止まり、美樹が降りてきた。「お待たせしてごめんなさい。日本をたつ前にあなた方にぜひ会っていただきたい人があったの」

車から降りてきたのはミスター・ベンスン。幽霊かと疑う島だったが、防弾チョッキを着ていて無事だった。

 

ベンスン「私は、この防弾チョッキのおかげで助かりました。美樹は優秀なボディガードです」

啓子「お見事ね、美樹さん。ベンスン氏が暗殺されたと見せかけて、その間に中近東の平和会議を終えたのね」

美樹「ええ、その間、あたしは暗殺者の正体を探るために、この病院に潜入したんです」

 

風間「ミスター・ベンスン。それで平和会談は?」

ベンスン「皆さん、中近東には、まもなく平和がよみがえってきます。双方の代表が戦争を中止することで意見の一致を見ました」

一同「よかったね」

啓子「じゃあ、気をつけて。ええ、さあ、部屋に帰りましょう」

風間「ちょっと待って。美樹さん、最後のお別れに…」と顔を近づけたので、啓子が頭を押さえ、島やユミも止める。

 

プロデューサー:近藤照男

        坪井久智

*

脚本:高久進

*

擬斗:久地明

*

音楽 :菊池俊輔

主題歌:キイハンター

    非情のライセンス

作詩 :佐藤純弥

作曲 :菊池俊輔

 唄 :野際陽子

    テイチクレコード

非情のライセンス

非情のライセンス

  • provided courtesy of iTunes

*

津川啓子:野際陽子…字幕緑

*

島竜彦:谷隼人

谷口ユミ:大川栄子

*

風間洋介:千葉真一…字幕水色

*

伊能:田口計

藤野美樹:弓恵子

*

志賀:久富惟晴

獣医:大泉滉

須藤:杉裕之

*

仙波和之

菅原壮男

ホフマン:ハンス・ホルネフ

ロジャース・ベンスン:マイク・ダニーン

ナレーター芥川隆行

*

監督:小西通雄

 

<プロフェッショナル・キイハンター。ある東側の宇宙衛星が軌道から外れて不時着した。それは計画的な行動だった。その宇宙飛行士の握る秘密。東側の核基地のフィルムを巡って西側との間に激しいスパイどうしの争奪戦が展開する。巧妙なトリック。偽飛行士の出現。そして、フィルムの謎を解くカギとなる宇宙切手。キイハンターは全力を挙げての作戦がようやく成功しようとしたとき、大空からパラシュートで降下する殺し屋たちに包囲されていく。次のシグナルは…>

 

キイハンター

パラシュート殺人部隊

に御期待下さい

 

村岡室長、声の出演してたのにノンクレジットだった!

 

そういや、あっという間に5月末から見ていた「ありがとう」第3シリーズの回数を追い越していた「キイハンター」。「ありがとう」第3シリーズは全53話でまだ50話まで到達せず最終回は来年に持ち越し。月-金でテンポよく休止なく見たいな。

 

ケガしながらもケガした体でアクションするとは…今なら制作側が非難されただろうが、当時はそれでも風間ちゃんが見たい!って視聴者の声にこたえた結果なのかな?