TBS 1969年3月29日
あらすじ
動物の皮も肉もただれさせて、みるみる白骨化する恐ろしい細菌。医学的にはガンの特効力を持つのに悪用されれば破滅を招く。それを奪おうとする組織の手から、やっと逃げ出した細菌研究員とキイハンターが偶然に交錯した。最近の入ったケースは転々として手から手へ。宝石箱と間違えられ、現ナマと勘ぐられ、怪しげな老婆が絡んで事件は、ますます複雑怪奇。ハッスルしたキイハンター。
2025.12.11 J:COM BS録画
ナレーター<この部屋のグループは5人>
元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎
元 諜報部員・津川啓子:野際陽子
カー狂・島竜彦:谷隼人
記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子
元 新聞記者・風間洋介:千葉真一
<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>
国際警察特別室
UNIPOL JAPAN
国際警察・村岡特別室長:仲谷昇
<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>
KEY HUNTER
制作:東映株式会社
TBS
研究所
宮田が液体を垂らすと、ラットは死に、白骨化した…直視できない。
村木「先生、おめでとうございます」
宮田「うん。いや、待ちたまえ。私たちの研究の目的はガン細胞を殺す特効薬を作り出すことだ。しかし、この段階では…コッカス菌は恐ろしい細菌兵器にもなりかねん。とにかく至急、パスツール研究所へ運んで改良を加えるんだ」
冬子「でも、先生。コッカス菌は10気圧の容器の中で保管しないと異常繁殖を…」
宮田「もちろんだ。だから、運搬用の特殊なケースを用意してある。これがそのケースだ。内部は圧搾空気を応用した特殊な構造になってる。だから、不用意にこのケースをたたいたり、鍵以外の方法でふたを開けると…」黒いアタッシュケースをたたいて、ふたを開けると爆発が起こった。「この中にコッカス菌が入っていたら、今頃、私たちは…」コッカス菌をアタッシュケースに入れ、鍵をかけた。「じゃあ、後片付けを頼む」
村木「はっ」
コッカス菌で検索すると乳酸菌サプリみたいなのがいっぱい出てくる。
宮田役の川辺久造さんも冬子役の田島和子さんもゲストそれぞれ3回目。田島さんは前回も女医役だったから白衣を着てたな。
宮田はアタッシュケースを大事に抱えて別の部屋へ。「ハッ! 誰だ? 貴様は」
関根「コッカス菌を頂きに来た」
穂積隆信さん、ゲスト2回目。
宮田がアタッシュケースを抱きかかえ、逃げたため、机の上の花瓶が割れ、冬子たちが物音に気付いた。
村木が男たちを押さえ、冬子がドアを開けて宮田を逃がしたが、村木は倒され、冬子も捕まった。
ドライブしている島とユミ。
島「でも、ユミちゃんが釣りするとは思わなかったな」
ユミ「あら、見損なわないでよ。島ちゃんなんかに負けるもんですか」
などと話していると、急に車道に宮田が飛び出してきた。
島「どうしました?」
宮田「ホテル…この辺にホテルはありませんか? 連れてってください」
島とユミはホテルのフロントへ行き、呼び鈴を鳴らす。
フロントの奥で若い男女がいちゃついていた。
次郎「うるせえなあ、ちきしょう」
リカ「せっかく気分出してたのにね」
舌打ちしながらフロントに出てきた次郎。「一度呼んでもらえば分かりますよ」
島「部屋、頼むよ」
次郎「すいません。あいにく満員なんですがねえ」
態度の悪い次郎にユミも島もイラッ。島が次郎につかみかかり、宮田がなだめ、お札を握らせた。
次郎「リカちゃん、お客さまを205号室に案内してくれよ」
リカが出てきたので、宮田は島とユミにお礼を言い、リカについていった。
ユミ「あっ、島ちゃん、あの人、何か変よ。あたしの第六感にピ~ンときたの。ここにいて。もう少し様子を見ない?」
島「オッケー」
部屋に通された宮田はリカがアタッシュケースを持ち上げたので慌てる。「あっ! そ…そのカバンに手を触れるな!」とカバンを奪って、突き飛ばした。
リカ「何すんのよ!」
宮田「いやいや、すまんすまん。勘弁してくれたまえ、さあ」とリカを立たせた。
リカ「貴重品ならフロントのほうで預かりますよ」
宮田「えっ? いやいや、いや、君には関係のないことだ。さあ、行きたまえ」
ツーンと部屋を出るリカ。
研究所に電話がかかってきた。男の1人が村木に銃を突きつけている。関根は冬子に出るように言う。
関根「変なことをしゃべったら、やつの命はもらうぜ」
関根が受話器を取ると、宮田だったので、冬子が話し始めた。宮田はコッカス菌の入ったケースは無事だと笑い、冬子たちを気遣った。
冬子「ええ、ご無事で何よりでしたわ」
関根は受話器を塞ぎ、どこにいるか聞くよう命じた。
冬子「先生、今、どちらに?」
ホテルの外で話をするリカと次郎。リカはケースの中に1万円札がぎっしり入っていると思い、次郎は時価数千万円の宝石が入っていると思い込む。
リカ「で、どうすんの? やるの? やらないの?」
次郎「う~ん…」
リカ「次郎、焼きが回ったわね。あたいにほれてんだったら、かっこいいとこ見せて」
次郎「分かってるよ、そんなこと」
リカ「口ばっかし」
しかし、リカは、あのおやじは部屋に入れてくれないだろうというと、次郎は「あのおやじに怪しまれねえやつにやらせりゃいいんだよ」と思いつく。
島とユミが「表に怪しいやつがうろついていますよ」と宮田の部屋を訪ねた。宮田が慌てて部屋に入れると、陰で見ていた次郎とリカがうまくいったわねとほくそ笑む。
島「僕たちがロビーにいたらサングラスをかけた男が来て、あなたのことを根掘り葉掘り聞くんですよ」
ユミ「車に乗せるところを見たって言うんです」
宮田「それで君たちはなんて言ったんだ?」
島「ええ、もちろん知らないって答えましたよ」
まだ表にいるかもしれないという島の言葉に慌てて窓から外を見る宮田。そのスキに部屋を見回していたユミは部屋の隅に置かれたアタッシュケースを見つけた。島が宮田の注意を引きつけるうちにユミが隠れてピッキングを試みる。
宮田がユミがいないことに気付き、島が帰ったんじゃないかとごまかすと、「君、いったい何をたくらんでる?」と怪しまれ、つかみかかってきた。「お前もやつらの仲間か」
島「お前と違って、俺たちはギャングじゃねえ!」
島に馬乗りになったため、隠れていたユミを見つけた宮田。「泥棒!」と叫び、ユミに近づこうとしたが、島が引き止め、ユミを逃がした。
部屋の外にいた次郎とリカに襲われ、アタッシュケースを奪われ、次郎たちはバイクで逃げた。島は車で追いかける。
黒木の部屋
チェスをしていた啓子と風間は着信音が鳴っていても、どちらも電話に出ようとしない。仕方なく、電話に出る啓子。「もしもし、あっ、ユミちゃん。どうした? 大きいの釣れた? フッ、まさかメダカじゃないでしょうね?」
ユミ「それどころじゃないのよ。事件、それも大変な事件なの」
風間が電話を代わる。「何? 宮田博士? ああ、知ってるよ。細菌学の研究じゃ世界的だ。その博士がどうかしたのかい? うん…何? コッカス菌?」
バイクを飛ばす二郎とリカ。追いかける島。
バイクを降り、手を取り合って逃げる2人を追いかける島。次郎とリカはモーターボートに乗り、島も追いかけ…ようとしたが、エンジンが止まってしまった。
リカ「次郎、やっちゃおう!」
エンジンをたたいていると突然動き出したが、次郎たちがわざと近づき、水しぶきを上げ、島は海に落ちた。「バカ野郎、安全運転しろ!」
風間が研究所に忍び込むと、冬子と村木が縛られていた。
風間「どうしました?」
冬子「2人組の男に」
風間は博士は無事だが、コッカス菌の入ったケースは奪われたと話した。冬子たちはケースを奪ったのは2人組の男と思い、風間が否定すると、2人組の男が博士を追っていったと話した。
宮田を看病するユミ。部屋を訪れたのはびしょ濡れの島。
ユミ「あのケースを下手にたたいたりしたら、コッカス菌が飛び散って、みんな死んじゃうのよ!」
島「ええっ?」
島とユミがホテルを出ると、フラフラの宮田が追いかけてきたので、慌てて止めた。車で出る島とユミを追いかける2人組の男。
次郎とリカは浜辺の小さな小屋に入り、笑う。
次郎「どうだい? 少しは俺を見直したろう?」笑っているリカに近づき、キスしようとするが…「タンマ! それより早くケースを開けるのよ」とリカが止めた。
ケースに鍵がかかっており、なかなか開かない。壊して開けようと叩くが開かない。
リカ「よっぽど金目(かねめ)のものが入ってんだよ」
次郎「そう言ったって、開かなきゃ1文(もん)にもならねえじゃねえか」
リカ「もう弱音を吐いてんのかい。だらしのない」
じゃ、お前開けてみろと言われ、今まで次郎がケースをたたいていたイカリ?を渡されたリカはケースでなく次郎を殴った。
次郎「リ…リカ」
リカ「おあいにくさま。あたい、これ以上、あんたみたいな男に付きまとわれるのは、うんざりさ。このケースは、あたいのもの。必ず開けてみせるからね。アハハッ」
ユミは乗り捨てられたモーターボートを見つけ、島と一緒に岩場を走る。島は小屋を見つけ、入ってみたが、次郎が倒れていて、リカがケースを持ち去ったと知る。
リカはバスに乗っていた。偶然、同じアタッシュケースを持った老婦人が乗っていて、バスが急ブレーキをかけ、ケースを落としたものの、それぞれケースを持った。ケースを落としたり、もう散々ひどい扱いしてるじゃないの。
老婦人は別荘前で降りていった。
臨海港行
別荘前
早坂バスKK
池田荘
ベッドに寝かされている宮田のもとへ風間が冬子、村木を連れてきた。
従業員「静かにしてあげてください」
何度か出演してる谷本小夜子さん。2話では老婆、29、43話だと女子刑務所の刑務官。今回、なぜかクレジットは”小代子”になってるけど。
冬子「誰が先生をこんな目に?」
従業員「ここで働いてたチンピラ2人と東京から来たチンピラがやったんですのよ」風間をチラ見。
風間「申し訳ございません」
従業員「では、お願いいたします」
研削盤でアタッシュケースを削ってもらうリカ。自動車修理工場かどこかかな? ようやく開けられるようになったが、駆けつけた関根が「開けるな! 開けると大変なことになる」と止めた。何も言わずにケースを持ち去ろうとする2人組の男。
リカ「ちきしょう。あたいのケース、横取りしようっていうのね!」
リカが関根の手にかみついたのでケースを落としてしまった。恐る恐る中身を見ると、フリフリのネグリジェだった。どこですり替えた?と詰め寄る関根たち。研削盤の電源を入れ、リカを近づけ、脅す。「一緒にバスに乗ってたおばあちゃんよ」とようやく言ったリカ。別荘前で降りたというと、リカを突き飛ばし、車を走らせた。
リカ「バカ野郎! 泥棒!」
島「君、ケースはどうしたの?」とユミたちがリカのもとにたどりついた。
島、ユミ、リカは別荘前に到着。島はリカに宮田に届けるようメモを渡し、別荘内へ。
「こんにちは」と声をかけ、別荘に入った島とユミ。人の気配がしないので、どんどん中へ。背後に2人組の男が立った。
関根「人んち黙って入ってくんじゃねえ」
島「あんたは?」
関根「俺のうちだ」
もう1人の男が島に銃を突きつける。
猫の鳴き声がし、老婦人がシンデレラと呼び、シャムネコを抱き上げた。「シンデレラったら、まあ、いけない子ね。勝手に出歩いたりして、お仕置きですよ。んっ? んっ?」島たちに気付く。「あら? まあ、お客さまでしたか。まあ、申し訳ございません。なんにも気付かずに。ウフフッ」
島「あんたたちは…」と関根たちを見る。
老婦人が部屋に入るよう勧める。白髪だけど、この人、若い人だな。身のこなしが軽いし、しわもない。
老婦人「で、ご用件は?」
関根「実は、このケース…」
老婦人「あら、これ、あたしの…まあ、このネグリジェ、あたしが買ったもんですわ。ああ、やっぱりこれは、あたしのもんです」
関根「そうでしたか。実はバスの中でこのケースを取り違えましたもんでね」
老婦人「まあまあ、それはわざわざご丁寧にどうも」
関根「恐れ入りますが、私どものケースをお返し願いたいんですがね」
老婦人「あっ! あら、忘れておりました。年のせいかどうもすっかりもうろくしてしまいまして」笑う。
関根「急いでおりますんで、早くお願いしたいんですが」
老婦人「さてと、どこへやったかな? 捜してみましょう」
関根「お願いいたします」
ユミは立ち上がって、老婦人に話しかけようとしたが、男に銃を当てられ、笑ってごまかした。
午後3時になり、時計のチャイムが鳴る。老婦人はお茶に誘う。「シンデレラ、こんな大勢のお客さまをお迎えするのは何十年ぶりかしらねえ」
関根「あっ、奥さま。申し訳ないんですがね、急ぎの用がありますんで」
老婦人は残念がり、広い別荘にたった1人で暮らしているから人が恋しくて…とすすり泣きを始めた。
男「いいかげんにしねえか!」
老婦人「は?」
関根「奥さま、喜んでごちそうになりましょう」
老婦人「まあ、うれしい」関根の頬にキス。
なぜか老婦人に優しい関根。
宮田が目を覚まし、冬子や村木がケースがまだ戻っていないことを報告。冬子は風間をあたしたちを助けてくださったんですと宮田に紹介した。
風間「どうも。ところで博士、研究所を襲った連中ですが、どういうルートでコッカス菌の情報を手に入れたんでしょうか?」
宮田「いや、それが私にも疑問なんだ」
風間「やつら、いったい何者なんでしょう?」
村木「私の推測では今や世界の火薬庫といわれる中近東の某国。中近東の動乱は国連でも手のつけようのないまま果てしなくエスカレートしています。この動乱の決着をつけるにはコッカス菌を手に入れ、相手国を皆殺しにすれば…」
宮田「村木くん、やめたまえ!」
村木「あっ、申し訳ありません。僕はちょっと表を見張ってきます」
風間「村木さん、いやに敵のことに詳しいですね」
驚く冬子と宮田。
部屋の前にいた村木にリカがメモを持ってきた。リカを気絶させ、メモを読む村木。
ケースは池田荘に住むばあさんが持っています
部屋から出てきた風間はリカが倒れていることに驚き、村木は既に車を走らせていた。
関根「クソ~、あのババア、何してやがんだ!」
男「手製のクッキーを焼くって言ってたから時間がかかるんじゃ?」
関根「バカ野郎! ビスケットを食いに来たんじゃねえ! ふた手に分かれて捜すんだ。ケースを見つけたら、ばあさんもろとも消すんだぜ」
島やユミにもケースを捜させ、ユミは部屋の隅に隠されたケースを見つけた。
関根「クソ…ババアのくせに拳銃のコレクションとは、ふざけた野郎だ」
ユミはケースに近づこうとし、関根に感づかれ、銃を向けられた。
老婦人がおいしいクッキーが焼けたと叫んだので食堂に集まることにした。
食堂
老婦人「本場ダージリンのティーでございますよ。亡くなった主人が英国大使館の秘書官をしておりましたので、そのころからの習慣なんでございます」と紅茶を出した。どうぞどうぞと勧めるので紅茶を飲む一同。
味を聞かれ、「大変に結構でございます」と笑顔で感想を言う関根。
島とユミは大あくびをして眠ってしまった。関根たちも眠り込み、老婦人は心配するようなそぶりを見せたが、シンデレラを抱いて、食堂から出てしまった。
すぐに起き上がった関根と男は老婦人の部屋の前に行く。
老婦人「どう? シンデレラ、あたしの腕前は。あの4人は今頃ぐっすりお休みよ。さあ、今のうちにケースを持って逃げるとするかね。ああやって大騒ぎするところを見るとケースには大変なものが入ってるに違いないよ」
関根「クソババアめ、えい!」とドアを蹴破る。「紅茶に睡眠薬が入ってるぐれえのことはすぐに分かったぜ。さあ、すぐにケースを渡してもらおうか」
男が背中を向けている老婦人を撃ったが、マネキンだった。
老婦人「お気の毒だねえ。こう見えてもね、あたしの死んだ亭主はシカゴでは顔を知られたギャングのボスだったんだよ」マシンガンを持っている。「んっ? 逃げるな! アル・カポネとも友達でね、そうとも知らずに飛び込んだお前たちがマヌケだったのさ。さあ、このケースの中に何が入ってるか正直に言うんだよ」
手を上げる男。「あんたには関係ない代物(しろもん)だ。つまらん気を起こすな!」
老婦人「ああ、そうかい。じゃあ、鍵をぶち壊して調べるよりしかたがないねえ」
関根「よ…よせ! つまらねえまねは、よせ!」
老婦人「だったら素直に話すんだよ!」関根たちには当たらない範囲でマシンガンを撃った。
目を覚ました島。関根たちは縛られ、老婦人がアタッシュケースを抱えて外を走っている。
ユミを起こしに行った島。
ユミ「うん…ジュリー、かっこいい」
老婦人は家の前に止まっている車に乗った追いかける島たちにマシンガンをぶっ放す。「う~ん、思い出すねえ、シカゴのころを」
島たちも車で追いかける。
別荘にたどりついた村木。「ケースをどこへやった!」男につかみかかる。
関根「言うんじゃねえ!」
村木は男を殴るが、男は縛られたまま銃を撃った。
別荘にたどりついた風間。関根たちは銃を撃ちながら逃げ、村木はうめき声を上げていた。
宮田の部屋で冬子が待機している。シーツを取り換えに来た従業員。
老婦人が宮田に電話をかけてきた。関根からステキなプレゼントを頂きましたので、買っていただきたい、取り引き金額は1億円、1時間後に見晴台に持ってきてくださいと言われ、電話を受けた冬子は宮田には、いたずら電話だと言って報告しなかった。
2人の顔をうかがうようにして出ていく従業員。
見晴台に現れたのは関根と男は銃で脅した。
老婦人「泣く子と飛び道具には勝てないからね」とケースを返し…たふりをして、再び走って逃げた。
元気なババアだね!
しかし、追いかけた男の銃が老婦人に当たり、崖から落ちそうになった。島が男からケースを奪い走り去る。ユミがケースを受け取り、車で逃げようとしたが、男が島に銃を突きつける。
島「俺に構わないでケースを持って逃げろ! ユミちゃん、早く!」
風間が助けに入り、島も関根を殴った。島と風間が関根と男に銃を向けているのを見た冬子はケースを持っているユミに近づいた。「どうもありがとうございました。早速、博士に届けますわ」
風間「博士ならここにいらしてますよ」
宮田が村木と車から降りてきた。
風間「さあ、ケースをお渡しになったらいかがです? どうしたんですか? 渡せないんですか? ハハッ、まあ、無理もありませんね。あの2人の本当のスポンサーは、あなただったんだ」
村木「僕もうすうす感じていたんだ。だから、メモを君に見せずに自分1人でケースを取り戻そうとしたんだ」
冬子「何を証拠にそんなでたらめを」
風間「証人がいるんですよ。あなたが電話連絡をしているのを目撃した人がね」
車から出てきたのはホテルにいた女性従業員。「あなたはスパイ組織の一員よ。博士の研究が完成されたときを見計らって2人に研究所を襲わせ、コッカス菌を奪わせようとした。いかが?」
冬子「あな…あなたいったい?」
従業員がカツラを外すと、啓子だった!
島「姉御!」
ユミ「啓子さん!」
啓子「アハハハッ、どう? ちょっとしたもんでしょう」
冬子「こうなったら、みんな殺してやるわ」
風間「そのケースは、どうなさるおつもり?」
冬子「もちろんスパイ組織に渡して中近東の動乱に使用するのよ」
風間「そのケースを?」笑い出す風間と啓子。
風間はケースを開けるように言うが、冬子は開けられない。風間が乱暴にたたいて開けると、中身はオルゴールだった。
帰りの車中
島「でも、博士も人が悪いな。すべては裏切りの証拠をつかむための芝居だったなんて」
啓子「博士はね、前々から2人の中にスパイがいるって感づいてたのよ。それでああいう細工をしたってわけ」
ユミ「でも、いつ偽者とすり替えたのかしら?」
風間「研究室から逃げ出すときさ。彼女も関根たちもまんまと一杯食ったってわけだ」
運転手は風間。
島「なるほどね。あれ? ホテルへ帰る道じゃないの?」
啓子「もちろんよ。すべての道は東京に通ずってね。フフッ。ボスが次の仕事のことで待ってるの」
ユミ「そんなひどいわ!」
舌打ちする島。「俺たちまでまんまと一杯食っちまったってわけじゃない」頭をぶつけて「あいたっ!」
プロデューサー:近藤照男
坪井久智
*
脚本:山浦弘靖
*
擬斗:日尾孝司
*
音楽 :菊池俊輔
主題歌:キイハンター
作詩 :佐藤純弥
作曲 :菊池俊輔
唄 :野際陽子
テイチクレコード
*
津川啓子:野際陽子…字幕緑
*
島竜彦:谷隼人
谷口ユミ:大川栄子
*
風間洋介:千葉真一…字幕水色
*
宮田博士:川辺久造
冬子:田島和子
*
関根:穂積隆信
老婦人:関千恵子
村木:水村泰三
*
土山登志幸
伊達弘
従業員:谷本小代子
石井浩
リカ:萩原宣子
ナレーター:芥川隆行
*
監督:鷹森立一
<プロフェッショナル・キイハンター。次の赤いシグナルは…元・海軍大佐のいだく秘密。それは、ナチ・ドイツが埋めた2000万ドルの隠し場所だった>
ゲスト
<深く地下で再組織を謀るナチ党員は執拗に日本まで追ってきた。謎の宝を追う第3のコンビが出現。ヘリコプターで脱出を図る寸前、キイハンターが追いついた。しかし、地上から火を吐くマシンガンにさらされる。『キイハンター』次のシグナルは…>
皆殺しの標的
に御期待下さい
ボスはまた休み。宮田博士と出会ったのも偶然、リカや次郎みたいなチンピラに出会ったのも偶然、老婦人も偶然…偶然につぐ偶然の話だったね。ま、ちゃんと依頼された仕事じゃないもんね。


