TBS 1986年2月15日
あらすじ
残された命の日々をピアノの練習に充てたいという絵美子(高橋かおり)に、晃(松村雄基)は厳しい指導を行う。その厳しさに耐えることで、一日でも多く生きて欲しいと晃は心の底で叫ぶのだった。やがて明子(梶芽衣子)の口ききで、未記(伊藤かずえ)のバンドがパーティーのショーに出演することが決まった。
2025.7.30 BS-TBS録画
病室で寝ている絵美子は晃にピアノを教えてほしいと頼んだ。最新の病院なのにおでこにタオルと氷嚢をあてている。
ずっと弾いてみたかったという絵美子だったが、晃は体力がないし、元気になったらいくらでも弾けると断る。しかし、絵美子は頼み込んだ。
「人は遅かれ早かれ死ぬんだ。その人生の中で最も愛する者に心を燃やすのが本当の命でしょう? 絵美ちゃんはそう言いたかったのよ」廊下で邦男?に話す未記。病室にいた未記が急に廊下にいて、ん? それとも邦男も病室にいたのかな。
絵美子の願いが三宅教授の心を揺さぶり、異例の許可を獲得した。「これは賭けです。俗に病は気からと申しますが、どんな不治の病でも患者の心ひとつで解決した例がないわけではありません。妹さんがピアノに打ち込むことで奇跡が起こってほしい、私はその可能性に賭けてみたいんです」
フロンティア
みんなの前でピアノレッスンを受ける絵美子。晃、スパルタ! 昭和だね。未記はバンを膝に置いて見学。手元が違うだろうがぁ!とか厳しいなあ。倒れかかった絵美子に「立て! もう一度やるんだ!」…いや、そういうんじゃなくてさぁ。気持ちを奮い立たせるために厳しくするって、よくないと思うなぁ。
ゆかりは絵美子があまりにもかわいそうで晃を止めるが、未記は晃をかばい、晃の心情を思い、泣きながら見守る。
この物語は、3歳で母と別れ、18歳で父を失いながら、あらゆる迫害と闘い、振り向くことなくドラマーとしての自己を確立した一少女と、挫折しながらもやがて己の道を開いた若者たちの記録である。
YOKOSUKA
NEVER SAY GOOD-BYE
EVER ONWARD
原作:喜多嶋隆
「ポニーテールはふり向かない」(角川書店刊)
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麻生未記:伊藤かずえ
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名倉(なくら)邦男:鶴見辰吾
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田丸晃(あきら):松村雄基
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矢崎妙子:片平なぎさ
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佐田(さた):松崎しげる
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牧村稔:坂上忍
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ゆかり:比企理恵
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羽川令子:かとうゆかり
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脇田克己:野々村誠
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飯倉ゆきこ:榎田路子
田丸絵美子:高橋かおり
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相川裕子:石井めぐみ
狩野弘:宮田州
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きりこ:森恵
ともえ:坂上亜樹
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ビリー横光:池田慶一
小山昌幸
山口正一朗
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下坂泰雄
本田清澄
真鍋敏
中村結花
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矢崎:大門正明
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三宅教授:佐原健二
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名倉菊子:生田悦子
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ナレーター:芥川隆行
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協力:日本楽器製造株式会社
クロキプロダクション
東京宝映
タカハシ・レーシング
撮影協力:ロイヤルホールヨコハマ
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小野拓也:下川辰平
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千葉かおる:岡田奈々
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霧島航(わたる):国広富之
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飯倉明子:梶芽衣子
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プロデューサー:春日千春
荒川洋
野村清(TBS)
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脚本:大原清秀
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音楽:菊池俊輔
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衣裳協力:emmaデザイナー小泉陽子
やまと
サッソングリーン
ジャン・メール
Rob Roy
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主題歌:「NEVER SAY GOOD-BYE」
作曲:J.Curiale、B.Grarrett
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監督:合月勇
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製作:大映テレビ株式会社
TBS
航、稔、妙子の帰り道。航は「絵美ちゃんには教えられるなあ」と感心する。自分に死期が迫ってると分かったら自暴自棄になるに違いない。いや、哲也さんみたいに急なこともあるしさあ…何とも言えない。俺たちも頑張らなくちゃと別れた。
稔と妙子がアパートに帰ると、ドアに張り紙がしてあった。
不倫の女と
そのヒモの家
稔が貼り紙をビリビリに破くと、矢崎が笑いながら自室から顔を見せた。殴りかかった稔を止める妙子。部屋に戻った稔は怒りが収まらない。矢崎は妙子の下着も盗む!? 妙子は稔が矢崎を殴ったら警察に訴えるつもりだと言って、我慢させた。
部屋には内職の花がたくさん。稔は後悔してないのか?と妙子に聞くが、妙子は夢を燃やしている男のそばにいるのが女は一番幸せだと言う。
フロンティア
ピアノの下にいたバンを見ているうちに絵美子のノートを見つけた小野。ノートにはポエムが書かれていた。
希望
かなしいことに出あうたびに
あなたのことを思いだすわ
両手にいっぱいの夢なんか さがせないってこと
わかっているのに
でも、今日からは私
すなおに笑えそう
あたたかな みんなの愛につつまれて
今の私があるのは みんながいたから…
大人っぽいポエムだね。ていうか、歌詞かな。冒頭の歌詞を見て、「ふれあい」が思い浮かんでしまった。
飯倉家
未記と佐田が訪れ、明子と話をする。ゆきこはお茶出し。絵美子の治療代はまだまだかかり、晃は夜昼なく働いている。ライブハウスのピアノ、船で荷物運び、この先、いくらかかるか分かりませんと相談。しかし、明子の方も出せるお金はない。
ゆきこがバンドの出前をしてほしいと提案した。明子が湘南婦人クラブの理事をしていて、今度、ロイヤルホールでチャリティーパーティーがある。会員の子供たちである、ゆきこのような若者たちが食事の後でライブを聞こうということになった。明子の発案で1人2万円の会費制。そのギャラを絵美子の治療の費用へ。
「不良少女とよばれて」の多賀子は湘南婦人友の会、会長だったわ~。微妙に違った。
佐田は無名のバンドに2万円は高いと言うと、一流のバンドを呼んでほしいと明子が頼み、未記は「お母さん、ありがとう」と感謝した。
フロンティア
佐田はビリー横光を呼んだ。晃はビリー横光といえば航さんと因縁のある男だというが、航は絵美ちゃんのためにサックスを吹くと言う。
ビリー横光とシャイアンは一流のバンドで見る人はどうしたって比べる。これは勝負だと未記が意気込む。佐田もビリーたちに匹敵する演奏ができれば、バンドの評判はおのずと高まると話す。今までのレパートリーじゃかなわないと何の曲にしようかと話し合っていると、小野が絵美子のノートのコピーを未記に渡した。
希 望
今日からは私
すなおに笑えそう
あたたかな みんなの愛につつまれて…
今の私があるのは みんながいたから
もう手をかりなくても
ひとり歩いてゆける
ゆめもつかめそう…
だから…
今日から私、すなおに笑えるわ
あたたかな その愛で
航も小野もポエムを褒める。子供の書いた歌詞っぽくない。
邦男は菊子の働く美容院を訪ねた。随分探したよ、手、空いたら出れる?と外に連れ出し、通帳とハンコを渡した。近いうちに家を買い、一緒に暮らそうと提案。通帳には当座の小遣いとして600万入っている。菊子は戸惑い、人殺しの女で恨まれることはあっても、妙に親切なのは下心があるんじゃないの?と邦男を突き放した。
菊子は若いお嬢さんから巻き上げたアコギな金ということを知っていた。貧乏育ちの俺が金を稼ぐにはこれしかなかったと開き直る邦男に施しなんか受けなくても生きていけるわよ、バカにしないでよと通帳を投げ捨てた。
もう息子じゃないんだよ、二度と会いに来ないでと拒絶された。
フロンティア
晃が作曲しているが、うまくいかない。未記が近づき、キス。おぉ~! 邦男が見てるよ! 私がしてあげられるのはこれくらいしかない。
喫茶店に呼び出された未記。邦男は名倉菊子名義の富士銀行の通帳を渡した。邦男は母に会ったが、突き返されたと話す。この金は使い道がなくなったというが、未記はディナーショーで50万円のギャラを受け取れることになったと通帳を返した。
部屋でサックスの練習をしていた航のもとにかおるから電話。テレビ番組でビリー横光と一緒になったかおるは、ビリー横光が何かしようとしているのを聞いてしまった。
フロンティア
絵美子の作詞した「希望」を歌う令子と克己。
絵美子の稽古の時間、邦男が一人で現れ、絵美子が倒れたと知らせた。
病室
絵美子は「明日は行くよ」というものの眠ってしまった。当分は絶対安静というが、明日のショーに出ても大丈夫だと三宅教授が言うものの、さらに費用も倍かかる。未記は今日の50万を確実に手にしようと晃と言う。
ロイヤルホールヨコハマでのディナーショー
ビリー横光が航に絡み、間に入った佐田にはギャラについて絡む。マツがトミーをかばった!
ビリー横光は150万、ザ・バンデージは50万。ギャラの配分が3:1では不満だと言い、演奏中に客が1人でも帰ったら負け。バンデージが買ったらギャラ200万、負けたらバンドは解散。どちらも帰らなかったら、バンデージが勝ったことにする。ビリー横光、結構な棒だったな。
妙子は内職の金で稔に新しいスーツを買っていて、そのスーツのまま部屋を出ると、矢崎にペンキをかけられた。怒った稔が殴りかかると、矢崎が交番に駆け込み、稔が捕まった。
妙子が知らせに来て、航がビリー横光に先に演奏してほしいと頼んだ。そこはあっさり引き受けるビリー。それにしてもビリー横光、結構デカいな。
湘南婦人クラブ
ホールには上品そうな奥様やお嬢様方が食事をしていた。ビリー横光は今日は前座をやることになりましたと演奏を始めた。イメージは吉川晃司さん的な感じかな~。忍び込んだゆかりまでノリノリになるほどの歌。
航は人格と音楽の才能は別だと弘に言う。言うねえ~!
次はザ・バンデージが出てきて、未記が挨拶。
ロビーにいた邦男は未記と晃のキスシーンを思い出していた。
ベースのいない状態で曲が始まる。さっきと違い、客もしらけている。未記がスティックを落とし、演奏が止まった。客からは失笑され、帰ろうとしているのをゆかりたちが必死に止めた。
いつの間にかホールに入った邦男が妙子が持っていた稔のベースを持って、帰るのは30秒待ってくださいとベースを弾き始めた。客が席に戻り始め、かおるもボーカルに加わった。えっ! かおるも! 千葉かおるが応援に来るなんて大したバンドだと客の見る目も変わった。
明子は歌いたい人が歌えばいいと、ビリー横光に言い、明子もステージで歌い始めた! すごい展開だ! ボーカルの多いバンド! まあ、ビリー横光のとこも大所帯だけどね。ゆきこは明子の歌う姿に感動。
ザ・バンデージはビリー横光のバンドを圧倒的に凌駕していた。(つづく)
ビリー横光、もっと下劣なことをするかと思ったら、そうでもなかったな。早く完全な状態でのバンドが見たい。
で、ギターの名手が急にベースも弾けるの?
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