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【連続テレビ小説】芋たこなんきん(118)「子離れ、親離れ」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

ツチノコの取材から帰った町子(藤山直美)は、信夫(西興一朗)からの電話で、和代(香川京子)の長屋が取り壊しになることと、結婚する信夫との同居も和代が受け入れないことを知る。健次郎(國村隼)は、和代を徳永家で迎え入れようと町子に提案し、町子は和代に連絡を取るが…。また、ツチノコ研究家の田村駒蔵(石橋蓮司)が町子を訪ね、駒蔵の話に町子はのめり込む。実は、駒蔵をモデルに小説を書こうとして…。

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昨日の振り返り

仕事部屋

純子「お荷物です」

町子「誰からです?」

純子「えっと、田村駒蔵さん」

町子「田村さん!? いや、田村…ちょっと悪いですけど、すぐ開けて、すぐに! すぐに開けてください」

純子「あっ、はい」

町子「何やろね? 何やろね?」

 

ツチノコに興味を抱く町子のもとに贈り物が届きました。

 

純子「わ~っ!」

ツチノコの模型

町子「ああ…ツチノコや~!」

ナレーションが足されたりしてるけど振り返りここまで

 

純子「先生、ちょっとほかにやってくださいよ!」

町子「あら、手紙や」

純子「え?」

町子「純子さん、手紙。え?」手紙を広げる。「『数々の目撃情報を総合して作った最新版の模型です』やて。『参考にしてください』やて。いや、これ、最新版よ、ツチノコ。これが跳ぶの、一直線に。『チ~!』」

純子「おお~!」

町子「かわいい!」

ためしに検索してみたら、今でも売ってる。ドラマのと色合いが違うな~。最新版か!?

 

茶の間

健次郎「これが『チュ~』て跳ぶの?」ツチノコの模型を持っている。

町子「何で何べんも教えてんのに覚えられへんの? 『チュ~』なんて言うてへんやん。だからこれがこう出てきて…。急に『チ~!』と跳ぶのよ」

健次郎「ハハハハハ…」←素で笑ってない?

 

町子「何で覚えへんの? 『チ~!』やんか」

健次郎「こんなもんいてるわけないがな。空想や空想」

町子「空想なわけないやないの! 見てる人がみんな同じこと言うからこうやって形に残ってんのや。これがツチノコの形やないの」

健次郎「アホやな。これはな、でっかいネズミを丸飲みした蛇や」

 

町子「こんな寸足らずの蛇、見たことある?」

健次郎「チビの蛇や!」

町子「チビの蛇? ようそんなこと言うわ」

 

純子「あの…先生、郵便局行ってきます」

町子「お願いしま~す。そやから見て、ちゃんと。だからこれが急に出てきて『チ~!』て跳ぶのよ。ほんまなんやて。聞いた人みんな言うんやもん」

また健次郎さん笑ってる~。純子さんはあきれ顔。

町子「これはそうよ。『チ~!』」

 

廊下

純子「あっ、お帰りなさい」

由利子「ただいま」

純子「早かったのね」

由利子「試験中やねん」

純子「ああ、もう先生ったら…」

 

電話が鳴る。

 

茶の間

町子「はい、もしもし、徳永でございます。ああ、信夫? ごめんなさいね、昨日、電話でけへんかって。留守してたもんやから。うん。ねえ、結婚決まったんやて? そう、おめでとう。ちょっと気分的に落ち着いた…。聞いてないよ、私。ふんふん…。分かった。うん。うん、よう分かった。うん」

廊下で電話を聞いていた由利子が自室へ。

町子「じゃあね。はい、仕事頑張って。はい、どうも」受話器を置く。

 

健次郎「信夫君か?」

町子「うん」

健次郎「結婚のこと?」

町子「来月ね、神戸の支店へ異動になったから『結婚したら神戸に住みますわ』て」

健次郎「うん、まあ、仕事場に近い方がええがな」

 

町子「それはええねんけどね、私らが住んでた家、取り壊しになるんやて」

健次郎「えっ、お母さん、住んではるとこが?」

町子「信夫がお母ちゃんにね、何べんも『一緒に住まへんか? 住まへんか?』言うてるのに、お母ちゃん『もうちょっと考えさせてくれ』て、のらりくらりと話をそらすんやて」

 

健次郎「お母さん、あんたと一緒に住みたいん違うかな?」

町子「私と?」

健次郎「うん。長いこと独り暮らししてはったから、そろそろにぎやかなとこ恋しなりはったんかな? ここ来てもろたらどないや?」

町子「ここへ?」

健次郎「うん。僕はかまへんで。あんたもその方が安心やろ」

 

町子「ここ? あっ…ほな、いっぺん、お母ちゃんに話さしてもらいますわ」

健次郎「うん、そうしてみ」

町子「はい」

 

仕事部屋

町子「あっ、もしもし、お母ちゃん。町子です。うん、昨日、いろいろごめんなさいね。信夫からいろいろ聞きました。はい。それからどないすんのかなと思て。また、そんなのんきなこと言うてたらあかんやん。うん。いや、あの、健次郎さんがね『もし、お母さんさえよかったら、こっちで一緒に住みませんか?』て言うてくれてはるんやけど。『そんなんかなんわ』て。違うのよ、お母ちゃん。みんな、どんだけ心配してると思うてんの? そうや」

 

そして、その日の午後

 

廊下

純子「はい!」

 

玄関

純子「あら…」

駒蔵「いや、先日はどうも! アハハハハハ」

 

応接間

大事そうにテーブルの上にツチノコの模型を置く町子。「これ、どうもありがとうございました」

駒蔵「よく出来てるでしょう? 東京の仲間に送らせたんです。研究会の会員は全員持ってますよ」

町子「へえ~!」

 

純子「失礼します」

町子「はい!」

 

駒蔵「あっ、どうも」

ツチノコの模型を視界に入れないようにお茶を出す純子。「どうぞごゆっくり」

駒蔵「あ…」

そのまま部屋を出ていく純子。

町子「どうもありがとう。気になさらないでください。あの、これ怖いみたいなんで」

 

駒蔵「いやいや、かわいいもんですよ! あっ、そうそう。今日は先生にお見せしようと持ってきたんですよ。ちょっと失礼」大きな風呂敷包みをテーブルの上に置く。

町子「はい、どうぞ」ツチノコの模型を大事そうに抱える。

駒蔵「資料です」

町子「これ、全部ですか?」

 

駒蔵「はい。小生が長年かかって集めたものなんですよ」

町子「こんな貴重なもの、私、見せていただいてよろしいんでしょうか」

駒蔵「はい、お貸しします。先生のご研究のためなら喜んで」

町子「それはどうもありがとうございます。失礼いたします」スクラップブックを広げる。「あらま! ようこんなたくさん!」

駒蔵「はい」

 

台所

健次郎「お客さん?」

純子「例のツチノコ研究家です」

健次郎「お…」

純子「大先生、大丈夫でしょうか? 町子先生。あんな怪しげな人と親しくなってしまわれて」

 

健次郎「怪しいの?」

純子「あんなもの研究してるだけでも十分、怪しゅうございます!」

健次郎「何で僕が怒られてんのやろ?」

 

応接間

純子「失礼します」

町子「はい!」

純子「あ、もうお帰りですか?」

町子「ちょっと出かけてきますね」

 

純子「えっ、どちらへ?」

町子「関西支部の報告会」

純子「関西支部?」

駒蔵「関西各地の探検報告です」

 

町子「私も話、聞きたいんで行ってまいります」

純子「先生…」

町子「あのね、貴重な資料たくさんお借りしてますので間違いないようお願いします。そしたら参りましょうか」

駒蔵「お邪魔しました」

純子「あっ、行ってらっしゃいませ」

町子「あと、お願いいたします」

 

町子と駒蔵が去った応接間に一人残った純子は持っていたお盆で憎々しげにツチノコの模型をテーブルから落とす純子。「うっ!」

 

徳永医院

診療終了

 

応接間に置いてあったツチノコの模型を手にして何かをたくらむ隆。

 

廊下を通りかかった健次郎。「コラ! お前はおばちゃんのもの勝手に持ち出したらあかんやろ。部屋にちゃんと戻しときなさい」

隆「は~い」

 

待合室

後片付けをしている鯛子。「ヤブちゃん、終わった?」

受付カウンターからヌッとツチノコの模型が出てくる。

全く驚いていない鯛子。「誰や?」

隆「怖ないの?」

鯛子「最近、怖いものなんかなくなった」

隆「かわいげないなあ」

にらみつける鯛子。

 

たこ芳

一真「町子さん、大丈夫かいな? そんなややこしいおっさんとつきあうなんて」

健次郎「何で?」

俊平「ツチノコ研究家やで」

貞男「平気やの?」

健次郎「とって食うわけやなし」

俊平「あっ、ツチノコ捕まえて小説書くんか? あっ、『ツチノコ物語』や。じゃ、ツチノコの恋愛もんか?」

健次郎「知らんがな」

 

りん「いやいや、そやけどね、やっぱり町子さんて偉いよ」

一真「え?」

健次郎「何で?」

りん「いや、わざわざ蛇の小説書かんかてええやん」

一真「感心するて、そこかいな」

りん「でも、そうやろ。なかなかでけへんよ…」

 

町子「こんばんは! あっ、やっぱりいてた。あの、主人です」

駒蔵「おっ、これは!」

町子「ツチノコ研究家の田村さん」

カウンターに座っていた一真たちが一斉に振り向く。

駒蔵「田村駒蔵でございます」

 

健次郎「どうもお世話になっております。徳永です」

駒蔵「あっ、いや~、小生、花岡先生の大ファンでして。もちろんあの、カモカシリーズも毎週拝読させていただいております」

健次郎「それはどうも」

 

町子「あっ、それから住職の一真さんと愉快な仲間たち」

俊平「あっ…ちょっとちゃんと紹介してよ」

町子「え~、大崎さんと工藤さんです」

駒蔵「田村でございます」

 

町子「いいですか?」

健次郎「あっ、どうぞ」

町子「どうぞどうぞ。田村さん、どうぞ。どうぞ。あの、お飲み物、おビールでよろしいですか?」

駒蔵「はいはい」

町子「そしたら、おりんさん、すいません、おビールと関東煮き盛り合わせでお願いいたします」

りん「あっ、はい」

 

町子「健次郎さん」

健次郎「え?」

町子「そらもう、ものすごう面白かった、研究報告」

健次郎「へえ~」

 

駒蔵「ご参考になりましたか?」

町子「ええ、もう!」

駒蔵「いや~、しかし、花岡先生は博学でいらっしゃいますな」

町子「どうぞ」駒蔵にビールを注ぐ。

健次郎「えっ?」

 

駒蔵「あの、柳田國男先生の『妖怪談義』という書物の中の『ツチコロビ』の項にツチノコの記述があることも先からご存じでした」

健次郎「柳田國男さんの本にも?」

駒蔵「はい」

 

貞男「あの…ほんまにいてるんですか?」

駒蔵「はい。あの、死骸か骨でもあれば実証できるんですが、まあ、そこがツチノコの不思議なところででしてね、埋めたはずの骨がですね、いつの間にかこう煙のようにヒョヒョヒョヒョヒョッと消えてしまうんですね」

町子「不思議ですよねえ!」

駒蔵「はい。まあ、そこがツチノコツチノコたるゆえんでしょうし、まあ何て言うんですかな、魔性とでも言うんですか、その神業とでも言うんでしょうかね」

健次郎「魔性ですか?」

駒蔵「はい。それで小生ますますツチノコにひかれてしまうんですな」

 

町子「あのね、関西支部の人もね、みんな同じこと言うてはるの。すごいでしょう!」

町子に語りかけられた愉快な仲間たちは返事をせず。

町子「こういうことにロマンチックを感じられへん男というのは寂しいもんやなあ」

 

俊平「あっ、田村さん」

駒蔵「はい」

俊平「あの~、目的は何ですか?」

駒蔵「生け捕りです。」

健次郎「生け捕りですか?」

貞男「イノシシのわなで?」

 

駒蔵「いや、今ですね、あの特注でですね、ブリキの檻を作ってもらってるんですよ」

健次郎「檻ですか?」

駒蔵「はいはい。それでね、ああいうのはこう竹かごとかそういうんじゃ駄目なんですね。ツチノコはすごく力が強いですからね。頑丈なこの金網を張りましてね、それでこう中にですね、餌をぶら下げる金具もついてるんです。こういう。ええ、ええ…」

健次郎「で、その餌というのは何なんですか?」

 

駒蔵「スルメとみそです」

貞男「酒飲みのおっさんみたいやな、おい」

駒蔵「いや、あの、あのですね、蛇というのはね、スルメとみその焼けたにおいが大好きなんですよ」

健次郎「あっ、それは聞いたことありますよ」

 

駒蔵「そうでしょ? で、そのにおいがですね、こう地面をフ~ッとはっていきますね。藪の中にいるツチノコがそれに誘われて『チ~!』ってこう出てくるんですね」

町子「そうです」

駒蔵「それでこう餌にこうバ~ッとかみついたところをカン、ガチャッと閉めて。ガッ、ガッて…」

町子「で、もうキュッと生け捕りですよね」

駒蔵「で、もう、それで…」

 

真面目に語る駒蔵と真剣に聞く町子が面白い!

 

路地を歩く二人。

健次郎「けどあれやな、生真面目な人やな、あの人」

町子「でしょ?」

健次郎「真面目にツチノコ追っかけてるなんてけったいなとこがおもろいな」

 

町子「けど、警戒してたでしょ、最初は」

健次郎「ツチノコ研究家やで? 警戒するのが普通やろ」

町子「そら、そやね。ハハハハ…」

健次郎「けどまあ、悪い人ではなさそうやな」

 

町子「明日ね、奈良に探検に行くって」

健次郎「へえ~。そもそもあの人の仕事って何や?」

町子「電気メーカーのサラリーマン。で、定年退職しはって、家族はね、え~っと奥さんとそんで息子さんと娘さんと」

健次郎「ちゃんと聞いたの?」

 

町子「私ね、このこと小説にしたいなと思てるの。ツチノコを追い求める中年男性の話。田村さんモデルにしたいなと思て」

健次郎「あんた、そんなこと考えたんか」

町子「ハハッ、いや、それかね、巨大化したツチノコと戦う冒険ものでもええね」

 

健次郎「そら、純子さん嫌がるな」

町子「ハハッ。純子さん主人公にしましょか?」

健次郎「うん」

 

徳永家前

一郎「あの…」

健次郎「はい」

一郎「こちら花岡町子先生のお宅でしょうか?」

健次郎「ええ、そうですけど」

 

一郎「あっ、あの、私、田村一郎と申します」

顔を見合わせる健次郎と町子。

健次郎「あ…」

 

茶の間

町子「どうぞ。はあ~、息子さんですか」

一郎「あっ、父がお世話になりまして」

町子「いえ、とんでもないです。お世話になってるのはこっちの方なんですね」

 

一郎「で、あの…父は先生とご一緒では…」

町子「あっ、さっきまで一緒やったんですけどもホテルに戻らはりまして」

一郎「それがもう今朝チェックアウトしたそうです」

町子「は?」

健次郎「チェックアウト?」

 

一郎「僕が来ると分かってたんだ…」

町子「え?」

 

何やら事情がありそうな田村親子でした。

 

ミニ予告

町子「違うって。いや、だから何でそんな勝手なこと…」

 

面白いなあ。今週ずーっと面白い。

 

結局は藤山直美さんが舞台の人であまりDVD化などに前向きじゃないんじゃないかという周囲の忖度だったのかな。でも、主演じゃないとはいえ「純ちゃんの応援歌」は「芋たこなんきん」が放送された2006年にはDVD化されてるんだけどねえ。「ふたりっ子」だって完全版が出ている。

 

朝ドラって必ずしも全話DVD化されるとは限らない。同じくらいの時代でもいまだ完全版DVDされてない作品もある。「はね駒」は一昨年の再放送がきっかけでDVD化されたし、「芋たこなんきん」もこの機会にDVD化されるとかオンデマンドで見られるようになるとかなればいいのにね。

 

この記事の最後の方に「もちろん視聴者の皆さんのご希望にはできるだけ応えていきたいと思いますが、アンケートをとると、意外と新しい作品に偏りがちなんですよ。記憶に新しいモノを挙げる方が多いようで。そうしたご希望も踏まえ、時代性やご当地、テーマ、キャスト、脚本家など、様々な要素から総合的に検討していきたいと思います」とあった。

 

そう! そうなの、数年前の○○が見たいみたいなのばっかりで。そういうのって大体オンデマンドとかで見られる作品が大半だし、私の希望は、なるべく再放送から時間の空いてるもの、DVD化されてないものなど、あまり再放送されてない古い作品が見たいんです~。

 

この間、たまたま2010年代の朝ドラベスト10みたいなのを見たけど、「ゲゲゲの女房」は10位くらいに辛うじて入ってたくらいだったような。いいドラマなんだけどな~。朝ドラの転換点のひとつなのにな~。

 

90年代だと「あぐり」が1位になってたけど、ストーリーというより、三浦春馬さんのデビュー作であることや生田斗真さんが出ていたとか組織票も大いにあったんだろう。好きな作品が1位になるのはうれしいけど、結局、アンケートってその後の知名度が物を言う結果になってしまう。

 

柔道一直線」は世代じゃないし、再放送すら見たことないんだけど、小さい頃から懐かしドラマ特集みたいなのは好きでよく見ていたので、近藤正臣さんが足でピアノを弾くシーンは覚えてます…というか他のシーンは、よく知りません。Tverで見られるみたいなので、ちょっと見てみようかな♪