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【連続テレビ小説】澪つくし(141)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

惣吉(川野太郎)は海軍の夏目少佐(小野武彦)に、民間の工作員としてフィリピンに行かないか、と誘われたが、俺は漁師だから、と断る。かをる(沢口靖子)は惣吉の夢を見て、惣吉の名前を呼んだらしく、梅木(柴田恭兵)に何の夢を見た、と問い詰められる。律子(桜田淳子)が不意に帰ってきて、小浜と一緒に満州へ行くと言う。久兵衛津川雅彦)は、会うのはこれで最後になるかもしれないと、律子の手を握って別れを告げる。

 

英語もタガログ語もできて度胸のある惣吉は民間の工作員としてフィリピンに派遣し、現地で情報を集める仕事をしろと言われるが、「漁師ですから魚を取るしか能がないんです」と夏目少佐の目をまっすぐ見て断った。

 

武家では、工作員とはスパイじゃないか?という話になった。結局、惣吉が独り身だから狙われるという話になるが、跡取りは善吉だと譲らない。「善吉がどうしても遠慮するなら俺がこの家を出て行く」とまで言う。

 

そして突然、おさげ姿のかをるがバレーボールをしている。その相手は惣吉! ネットの向こう側の惣吉が笑顔で「かをる、お前本当に幸せなのか?」と尋ねる。「どうしてそんな事聞くの?」「正直に答えてくれ」「幸せです」という、かをるの答えを聞いた惣吉は真顔になり、「こっちへ来るな」といなくなってしまった。

 

かをるが目を覚ますと、梅木がかをるを見つめていた(怖!)。「夢を見たのか? どんな夢だった?」と問われ、最初は「忘れました」と言ってたけど、「私何か言いました?」と聞くと「『惣吉さん』と言った。確かに…そう言ったんだ」いや~夢のこと言われてもなあ~(-_-;)

 

なぜあんな夢を見たのだろう。かをるは自分の心の裏側をのぞいたような気がして恐ろしかった。

 

5月になってすぐ律子が東京から帰ってきた。

 

律子はピンクのスーツだった。やっぱり律子は洋装がいいな。二・二六事件のあと、小浜がいる第一師団は満州へ渡って関東軍の指揮下に置かれた。

 

ソ連満州の国境の孫呉に3月から赴任している。 

今は東京で一人暮らしをしているという律子は、いろいろ考えて満州へ行こうと思い、お別れを言いに来た。満州へ行き、日本軍が何をしようとしてるのかこの目で確かめたいという。

 

のんびりした様子で「一緒に行きたいなあ。僕は前から満州へ行きたかった」という英一郎がホントに英一郎らしい。すぐに久兵衛から「やかまし! お前は黙っとれ!」と怒られるところまでセット。

 

話を聞いていて突然かをるが顔を覆って泣き出したけど、今日のはギャグかっていうくらいわざとらしかった。

 

今夜の汽車でたつという律子に今日の売上金を餞別として持たせるという久兵衛は英一郎を梅木の元へ行かせた。そして律子の手を握り、別れの言葉を言った。律子は3~4年で帰ってくるつもりらしいが、久兵衛は心臓も悪いし、そこまで持たないかもしれない。

久兵衛「最後まで気の合わん親子やったな。お前に反対されるたびにもう憎たらしいて憎たらしいて…憎たらしいてかなわんかった。けど憎たらしかった分だけお前がかわいかったんや」

律子「よく分かります。私も…お父さんに反抗しながらもお父さんの事好きでした」こんなにお父さん好き好き言う娘いないって。これを言わせたいんだろうけど。小浜には「正式に結婚を認める」と伝えといてくれ、と。

 

あまりにもよく似た父と娘であった。似ているゆえ反目しあってきた親子の情愛にかをるは胸を揺さぶられた。昭和11年初夏、律子は満州へ旅立って行った。そして再び父久兵衛と会う事はなかった。

 

最後に爆弾が。津川雅彦さんも桜田淳子さんも涙ボロボロで素敵なお芝居だった。バレーボールの夢で笑っちゃったけど、最後はしんみりしました。