TBS 1973年11月8日
あらすじ
愛と松永の娘の育の働きで、歌と松永の結婚が実現しようとしていた。一方、中央家の次女の素子がたびたび「八百一」の手伝いにいったため、素子が「八百一」の長男の元気と結婚するのではないかと気をもんだ。(前週のあらすじ)。愛と育は、歌と松永の結婚準備を進め、結婚式を十二月十六日と決めた。そして結納をとりかわす手はずを終えた。歌は、若い娘たちの思いきったやり方に苦笑しながらも、内心はうれしかった。
2025.10.16 BS12録画
結婚しても病気になったらすぐ帰っておいで、結婚しても母さんは母さん。もし松永さんが母さんより先に死んだら母さんを引き取ると言う愛。涙をこらえながら縁起でもないと憎まれ口を言う歌。ずっとずっと先の話だよ。老いては子に従え、母さんの娘は私1人なんだからねと薬の準備をする愛の膝で泣く歌。
作:平岩弓枝
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音楽:平井哲三郎
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主題歌(クラウンレコード)
ありがとう
作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
唄:水前寺清子
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協力:東京魚商業協同組合
築地東京青果物商業協同組合
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志村愛(あい):水前寺清子
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志村歌(うた):山岡久乃
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熊取唯一(ただいち):岡本信人
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寺川元気(もとき):石坂浩二
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寺川百子(ももこ):葦原邦子
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熊取乙美(おとみ):園佳也子
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山口中(あたる):時本和也
柴田保:森本健介
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君野右子(ゆうこ):草笛光子
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中央明子(なかおあきじ):井上順
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中央玉子:波乃久里子
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中央素子(もとこ):沢田雅美
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中央玉之輔:佐野浅夫
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新堀未絵(みえ):音無美紀子
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新堀名津(なつ):長山藍子
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主婦川村:寺島信子
君野善吉:坂上忍
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木下三三九(さんさく):児玉清
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木下行司(ぎょうじ):新克利
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木下桔梗(ききょう):佐良直美
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松永育:大空眞弓
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プロデューサー:石井ふく子
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演出:川俣公明
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制作:テレパック
TBS
どうして石井ふく子ドラマってキャストの順番が毎週大きく変わるんだろうな~?
魚平
買い出しから帰ってきた愛。歌は元気になって布団を干していた。3日も寝てたから大丈夫だと明るい声で言う。
「おはよう、愛」と育が訪ねてきた。修学旅行から帰ってきた土産に夫婦茶碗、リンゴを持ってきた。
三三九
仕込みをする行司。明日は滝本新太郎とのデートだね、と三三九に言う。行司は、三三九が右子が好きなことを見抜いていた。
朝から右子が善吉を連れて訪ね、三三九に男性用化粧品を持ってきた。もうひとつあか抜けないのでカットさせてほしいと言う。善吉はママに虎刈りにされたと言うので、三三九はびっくり。明日の朝、はさみとバリカンを持ってくると右子が言うので、渋々、床屋に行くことにした。
桔梗が出てきたので、右子と話し込んでいた。三三九がどこへ行くのか聞くと、「おあんちゃん(無音)デパート行くのよ」。え! 何々!?
素子と会社が休みの元気が一緒に買い出しに行っていた。唯一は2人の仲にヤキモキ。素子の送り迎えは自分がすると言うのだが、免許を持っている元気が断り、素子はこれから元気に教わりながら免許を取ると言う。
熊取酒店
近所の人が素子が八百一に嫁に行くとウワサになっていると中が言うので、唯一は怒る。
中央肉店
方子は横浜のおばさんに初孫(ういまご)が産まれたのでお祝いに行った。初孫は男。玉子はバターを食べてる!? 明子は天高く馬肥ゆる秋と全然気にしていないが、すっぱいものが食べたいと玉子が言い出し、玉之輔は「やっぱり…!?」と焦る。
志村家
育がリンゴをむきながら歌と話していた。育が修学旅行中も松永は毎日育に電話していた。愛もお茶を運びながら会話に加わる。育は松永を運動神経ゼロだと笑わせ、愛は歌がパン食い競争で1等になったことを話した。
店に客が来る時間になり、愛が店に出ようとすると、育が手伝いたいと言いだした。元気も育も休みということは平日?
八百一
元気は素子が買い出しがうまいとおふくろちゃんが褒めていたと話した。どれくらい仕入れるか大体分かると言う素子。
百子が店に出てきて、あしたの日曜日、何か予定ある?と元気に聞いた。あ、土曜日なのね。本家のマサコさんの結婚のお祝いを見てきてほしい。夫婦座布団をリクエスト。百子は冬物の整理をしたいので出かけられない。元気は夫婦座布団なんて何を選んだらいいか分からないと言うと、買い物好きの素子が一緒に行ってあげると言い出し、百子は、もっちゃんにお昼をおごってあげて、と頼んだ。
志村家
休憩に戻ってきた愛と育にお茶を出す歌。育は今住んでるアパートの一つ先、オオムラ町に手ごろなマンションが出来たと話した。松永は名古屋の家を売り出し、オオムラ町のマンションでみんな一緒に暮らしたいと言っている。
何で成人した娘たちなのに同居にこだわるかなあ?
あと1年は名古屋での生活はアパートを借り、土曜日に東京に帰り、月曜の朝に名古屋に帰る生活をする。
育のアパートは来年3割値上げするというので、愛はうちに来ればいいと誘う。
新堀荒物店
御用聞きに来た唯一。名津が対応し、未絵も出てきた。パイナップルの缶詰1つ、カニ缶1つ、味噌いつもぐらい、しょうゆ1本、いつもの銘柄のお酒1本、サラダ油、ホットケーキのもと1つ、ケチャップ1本、……が1袋が聞こえなかった。
元気のない唯一の話を聞く名津たち。世の中、器量や格好のいいやつが得だと言い出し、中が御用聞きに行くと注文する奥さんが唯一が行くと何も注文しない。名津たちは、いくら美人でもツンとしてたり、注文を間違えるような人はダメ。
名津たちの母・和泉が勤めを辞めないのは、和泉を指名する客がいるからと話し、母の自慢をする名津に未絵は自慢、高慢、馬鹿のうちと言い、姉妹で言い合いをするうち、唯一は帰った。
三三九
桔梗が右子、善吉と帰ってきた。桔梗は三三九に2階へ来るように言い、買ってきた服を着せた。いやあ、児玉清さん、ほんとにスタイルいい! かっけぇ! 右子にネクタイを締められ、照れる三三九。草笛光子さんってイメージより小柄だね。
本日のハイライト―!と桔梗が三三九を店に連れてきた。行司も桔梗も褒めた。やっぱりスーツが似合うよな。「ありがとう」シリーズは前シリーズは医者だったし、基本的にホワイトカラーの仕事のほうが似合うと思うんだけどね。
桔梗は右子に立て替えてもらった16500円を三三九の秘密の財布から返した。スーツにネクタイ、シャツ、くつした、下着、行司のセーター、桔梗の服…今なら10倍くらい??
志村家
愛と育は結納の日程の話し合い。ウイークデーは育が仕事。日曜の大安は25日。1973年11月25日(日)が大安。もうちょっと早くしたい。友引は葬式はいけないけど、おめでたいことならいいと育が言い、12月の友引は16日だと愛が調べた。結婚式は1973年12月16日。結納も友引にすることにした。11月の友引は明日、1973年11月11日、日曜日。
育と元気が土曜日なのに休みなのは11月3日の土曜日だと思ってたのに、明日が11月11日なんだ!?
魚平
1人で店番する歌。買い物に来た客たちが歌たちの体調を気遣う。育は店の電話を借りて、松永に電話し、明日結納にしようと言っていた。歌は結婚式の日取りも勝手に決められてびっくり。
元気がたまたま買い物に行って、立ち聞き。
寺川家
元気は家に戻り、来月16日に歌が結婚するとおふくろちゃんに報告。たまたま家に来た明子は親戚関係にある中央家が志村家から報告を受けておらず、ラブちゃんじゃないかと言いだす。何で、歌なら、まさか~で、愛なら有りなんだよ!?
三三九
のれんをしまう三三九。まだ閉店の時間ではないのに、働く気がなくなった、16,500円の大損害だと嘆いた。お金は貯めるより使わないのが一番。サラリーマンじゃないからネクタイは1本あれば十分。お葬式は黒いネクタイに喪章をつけ、結婚式はモーニングを借りるから、結構。
行司はセーター代の2000円を払う、桔梗は買ってきた服を売ってくると言うが、行司は、その服も買うと言う。行司がおごるんじゃなく、行司が着るんか!
ネクタイをあてながら「洒落男」を歌う。
中央肉店
玉子と明子が店じまいしていると、歌が玉之輔を訪ねた。玉之輔はもう自宅に帰ったと言うと、歌は帰った。
玉子は近々、病院へ行くと言う。明子は胃拡張、大飯食らい病だというが、玉子が産婦人科に行くと言うので、ようやく察した。
熊取家
鏡を見つめて表情を作る唯一。乙美が来ると、誰に似たのか聞く。乙美はハンサムやで、お母ちゃんから見たら、光源氏か業平だという。
ドン・キホーテは西洋の美男子だと言うと、唯一はドン・ファンじゃないかと突っ込み。乙美は唯一をチャーミングだと言う。ずっと見た目を気にする役だよね、岡本信人さん…
志村家
また明日話しに行くという歌。愛は明日、結納の道具を買いに行く。松永は指輪をくれるから、何かこっちからもプレゼントしたら?という愛。仲人は松永の友人で定年後に松永が働く会社の社長。結納やめる?というと、歌は黙る。「結婚行進曲」に合わせて♪高砂や~高砂や~と歌う愛。
新堀荒物店
玉子と明子が買い物に来ていた。新堀家のかかりつけ医の奥さんが産婦人科医と聞き、名津は「あら? どこが悪いの?」と察せず、未絵に突っ込まれて、ようやく気付いた。
志村家
愛が買い物に出かけようとしたが、健二が映画に行こうと誘った。
八百一
素子が迎えに来て、元気が出かけることにした。素子は愛と健二が「結納を買いに行く」と出かけたと報告。
熊取酒店
店の前で体操していた乙美は素子と元気と挨拶。唯一は素子が元気と出かけたと知りヤキモキ。乙美は新宿へ行こうと唯一を誘った。
行司が三三九の服を着て、桔梗が「洒落男」を歌う。今日は桔梗も一緒に出掛けることになった。
デパートの結婚相談コーナー
愛と健二が話しているところに育が来た。愛は健二を荷物持ちだと説明。育は来るのが早く枕カバーを買いに行っており、元気と素子が熱心に夫婦座布団を選んでいたと報告。「あの2人、結婚するのかねえ?」と言われ、愛はムッ、健二はニコニコ。
寺川家
百子に妊娠報告に行った明子と玉子。明子は泣き、玉子は照れる。
新堀荒物店
名津、未絵が買い物に来た玉之輔に「おめでとうございます。いよいよおじいちゃんですねえ」と話しかけた。わけの分からない玉之輔だったが、玉子さん、おめでたですって、来年の6月って、いやいや、そこまで言うなよ。
喫茶店
行司と桔梗が滝本を待つ。桔梗は所持金200円。行司は三三九に服代を支払って、お金を持ってない。しかし、懐に封筒が入っていることに気付いた。中身は2万円。
これで食事をしなさい
滝本君には支払いをさせないように
三三九
三三九
預金通帳を眺める三三九。右子が来店し、三三九がいることに驚く。娘1人を嫁に出すのにいくらかかるだろうと言う。三三九は桔梗に100万円用意しており、行司が結婚したら店を譲る。
三三九は別の場所で一から始める…この前見た時代劇みたい。僕は長男だから、という三三九に右子は感動。
愛、元気が並んで帰ってきた。後列は健二と素子。愛は「母さん、ただいま。結納の道具買ってきたよ」と店に向かって叫び、元気も「おふくろちゃん、夫婦座布団買ったよ」と叫ぶ。二人はにらみ合い、それぞれの家に帰った。(つづく)
予告あり
松永と育が歌と愛を迎えに来た。これから結納。歌はコンパクトで顔チェック。
