徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】黒帶三国志

1956年 日本

 

あらすじ

行く先々で困難に見舞われるも、夢を諦めない青年の奮闘を描く活劇。三船敏郎がデビュー以来度々組む谷口千吉監督の元、三人の女性に愛される格闘家を身体能力の高さを生かし快演。明治末の北九州、正風館道場の昌彦(三船敏郎)は、ある女性を助けた縁で私闘を行い、道場主の正純(佐分利信)から破門される。恋仲の静江(香川京子)を残し、官費留学生を目指し上京した昌彦は、試験に失敗後、人買いに騙され北海道の監獄で働く羽目に。

九州。汽車の中で酔っ払っていた男たち。袴姿の女学生・紀久子(岡田茉莉子さん)に絡んで、紀久子に殴られた腹いせに殴り返そうとした男を止めたのは正風館道場の小関昌彦(三船敏郎さん)だった。先ほどの男たちはメリケン練習場の拳闘(ボクシング)選手たちで小関を知っていて、さっきの男の兄弟子の伊庭が話し合いを申し込んできた。

 

あのねえ、それより紀久子に謝れよな! 紀久子に絡んでも周りも一緒になって騒いでただけのくせに!

 

小関の道場には紀久子の父がぜひ小関を娘の婿に…と言いにきていた。紀久子も道場を訪れていてふざけて小関を投げ飛ばそうとしていた。

 

師匠の天路(佐分利信さん)はあまり乗り気でない!? 天路の娘の静江(香川京子さん)と小関がいい感じに見える。

 

夜7時、伊庭の呼び出しに応じていくと、西洋の拳闘を広めるために柔道が邪魔だというめちゃくちゃな因縁をつけられ殴られた。一方的に殴られるのが面白くなく、私闘に応じた小関。

 

しかし、天路に報告すると破門を言い渡された。身寄りのない小関を中学まで出してくれた天路だったが、私闘を許さなかった。泣いて止める静江だったが、小関は東京に行くといって出ていった。

 

静江が父を責めると、小関が官費留学生を目指していたことを知っていて、天路に義理立てするあまり東京行きを諦めていたので、いいきっかけになったという。

 

小関とケンカした伊庭八郎もまたメリケン練習場を破門になり、沖縄から訪ねてきた弟の俊介もまた少林流唐手をクビになって帰ってきたところだった。

 

小関を見送りに行った静江。一旦歩き出した小関が戻ってきて「誰のところにもお嫁に行かないでください!」といって走っていった。キャー、ステキ。やっぱり静江のことが好きだったんだ。静江もニッコリ。

 

東京へ向かう道中、怪しげな男に声をかけられるも無視。

 

しかし、小関は試験に落ち、下宿代もなくなり、下宿先を出た。

 

上野の西郷どん銅像の前で銅像を眺めていると、汽車で出会った怪しげな男と再会し、仕事を世話してもらうことにした。

 

北海道のタコ部屋で働くことになった小関。少しでもサボった者は幹部から暴行されていた。割り当てでタバコや石けんをもらう生活。小関はタバコを吸わないので、小関の割り当て分のタバコを仲間に渡すと小関に宛てたメモが入っていた。仲間は字が読めず、メモは親分の女とされるお葉(およう)からのものだった。

 

タコ部屋で1年経過し、1年働いて100円という約束だったのに親分たちは笑ってバカにした。お葉は亭主を追いかけてここに来たのだが、亭主は亡くなり、いよいよ親分の女にされそうで一緒に逃げて欲しいと小関に頼み込んだ。

 

しかし、小関はもらうものはもらって堂々と出て行きたいと誘いを断った。

 

逃げ出した男が連れ戻された。幹部たちに暴行を受ける男を助けるべく、小関は幹部の元に向かうが、最近入った黒メガネの男が代わりに暴行を受けようとする。それを止めた小関。

 

幹部の一人が人買い譲次と名乗ると、黒メガネの男が人買い譲次を追っている刑事・形原四郎と名乗る。

 

お葉が隠し持ってダイナマイトを爆発させ、作業員たちは逃げた。

 

東京に戻った小関は試験に合格。あっさりしてるな〜。お金どうした? お葉は外務省に問い合わせて、小関の下宿先にお祝いに駆けつけた。お葉は外国に行く前だけでも世話させて欲しいと言うが、小関は一度九州に帰るといって断った。

 

人買い譲次もまた東京で小関を探していた。お葉にかまをかけ、小関の九州行きを聞き出した。

 

九州に帰った小関。正風館道場は伊庭唐手・拳闘道場に変わり、天路親子は道場を追われ、長屋で暮らしていた。天路は目が見えなくなっていた。小関はイギリス行きを報告。

 

小関と静江は散歩デート。天路はケガをして目が見えなくなったはずなのに、静江はわけを言おうとしない。

 

偶然出会った紀久子に小関が出ていった晩に、伊庭兄弟が小関の下宿を訪ね、いないと分かると夜道を一人で歩いていた天路に襲いかかるという事件があったことを知らせた。目の神経を切る…そんなことってあるの!?

 

伊庭道場を訪ねてきた人買い譲次。俊介は天路の長屋に使いをやり、夕方5時に五所明神だと言って小関を呼び出した。

 

小関ひとりに唐手道場のたくさんの人。この映画、度々たんを吐く人が現れて汚すぎる。小関は伊庭たちのような人間が武道をやっているのが許せないという。俊介は咳き込んだりして体弱い!?

 

柔道の小関VS唐手の俊介の闘い。刑事の形原も九州にやってきた。

 

俊介は咳き込み、小関は病気を治して堂々と闘おうとその場を去った。形原は小関にお葉の死を告げた。死因を口籠もっていたけど人買い譲次にやられたんだろうな。

 

駅で静江と紀久子が小関を見送った。汽車を追いかけて走り出す静江。(終)

 

えっ! ボクシングのイメージが悪すぎる。タコ部屋に1年いても全くノーダメージの小関。伊庭兄弟は拳闘も唐手もやめちまえ!!