徒然好きなもの

ドラマの感想など

【ネタバレ】市民ケーン

1941年 アメリ

 

あらすじ

鬼才オーソン・ウェルズが25歳の若さで初監督、製作・脚本・主演も務めた映画史にさん然と輝く金字塔。ばく大な資産と権力を持つチャールズ・F・ケーンが亡くなった。最後に残した“バラのつぼみ”という言葉の意味を探る調査が始まり、ケーンを知る人々の話から、その姿が浮かび上がるが…。権力者の半生を複数の視点で回想する巧みな構成、視覚効果も駆使した斬新な映像表現で、世界中の映画作家に影響を与えた傑作中の傑作。

市民ケーン(字幕版)

市民ケーン(字幕版)

  • オ-ソン・ウエルス
Amazon

2021.6.15 BSプレミアムシネマ録画。

 

オーソン・ウェルズというとむかーし昔「りぼん」等の雑誌に英語教材の広告によく載ってたような…

 

1941年 アメリカの有力者チャールズ・フォスター・ケーンの葬儀が行われた。世界各国でもそのニュースは報じられ、日本語の新聞もあった!

 

中央日報

新聞王ケーン死す

世界最大新聞チェイン建設者

大衆数万の哀悼裡にねむる!

 紐育・世界最大の出版業者として知られたチャールズ・フォスター・ケーン氏は壮麗なるザナデウ邸宅に於て昨夜死去した。同氏は過去数ヶ月間、専門医も匙を投げた大病のため静かに息を引き取った。

 ケーン氏の創立した大新聞王国は今後も依然として活躍を続くべくも、未来の経営方針の詳細は未だ発表されてゐない。

 

ちゃんと日本語も意味が通じるように書かれてる。

 

倒産寸前のおんぼろの新聞社から37の新聞社と2つの通信社、ラジオ放送網を経営。食料品店、製紙工場、マンション、工場、森林、遠洋定期船…世界第3位の金鉱。

 

1868年 宿屋を営んでいたマリーに代金を払えない男が廃坑道の証明を残していった。それがコロラド鉱床。

 

57年後、ウォール街の重鎮サッチャーが思い出を語った。ケーン夫人が手にした財産を我が社が管理することになり、息子のチャールズの教育も託された。

 

1895年~1941年

ケーンは信念に基づき記事を書き続けた。

 

2回結婚して2回離婚。

最初の妻、大統領の姪エミリーは1916年に去り、1918年に息子と事故で亡くなった。初の離婚から2週間後、歌手のスーザンとニュージャージー州で結婚。一時期、オペラ歌手だったスーザンのため歌劇場を建てた。離婚時に完成半ばで未だに未完の城ザナドゥの建設費は知る由もない。

 

生涯公職にはつけなかった。

 

1929年 世界大恐慌1年目に新聞社が倒産して11の新聞社を統合し、多くを解体売却した。

 

1935年 ヨーロッパ旅行したケーンは戦争はないと予想した。しかし、その後、ケーンは権力を失い、淋しく亡くなった。

 

ケーンのニュース映画を作ろうとしていた会社はケーンが最後に残した“ばらのつぼみ”という言葉について調べ始める。二番目の妻、スーザンは初耳だと答えた。

 

厳重に保管されたサッチャーの自伝を読む。

1871年 チャールズと出会った。コロラド鉱床は銀行が管理し、所有者はケーン夫人。25歳になったら全権が息子のチャールズのものになる。両親と離れて銀行家の後見人サッチャーのもとに預けられることになった。

 

チャールズ25歳直前。世界第6位の私財を引き継ぐことになるが、金鉱に興味がなく新聞社を始めるとサッチャーに伝えてきた。貧しい人のため、真実を暴く新聞社は年間100万ドルの赤字だが財産を使い切るのは60年後だというケーン

 

1929年の冬。破産。自伝を読んでも“ばらのつぼみ”は分からなかった。

 

次はビジネスパートナーのバーンステインの元へ取材に行く。友人のバーンステイン、リーランドを引き連れ、「インクワイラー」という新聞社を買収し、ニューヨークで部数トップになった。バーンステインが思う“ばらのつぼみ”はケーンが失ったものではないかと推理した。

 

次は入院しているリーランドの元へ。ケーンは誰にも心を開かなかった。1人目の妻のエミリーとは結婚2ヶ月で朝食で顔を合わせるだけ。大統領批判もするケーンとエミリーはうまくいかなくなった。

 

歯痛で薬を買ったスーザンと店の前で出会ったケーン。馬車から泥がはねて、ケーンが泥だらけなのをスーザンが笑い、泥を落としたら?と家に誘った。ひかれあう2人。

 

ケーンはニューヨーク知事選に出たが、ある演説会の帰りにエミリーは息子を車に乗せて帰し、行きたいところがあるとケーンにある住所を告げた。ついたのはスーザンのアパート。ライバル候補のゲティスが仕組んだ。翌日、ケーンに愛人がいると新聞に載り、ケーンの周りから人が去って行った。

 

ケーンはスーザンと結婚。歌劇場を作り、「インクワイラー」の一面に音楽評とリーランドの劇評が載るはずだったが、原稿が遅れていた。リーランドはタイプライターに突っ伏して寝ていたが、書きかけの原稿はスーザンを素人と酷評するもので、笑いながら読んだケーンが後を引き継いで書き始めた。しかし、目を覚ましたリーランドがケーンに話しかけるとクビを言い渡された。

 

再びスーザンの取材へ。ケーンといい思い出がないというスーザン。歌の先生をつけてレッスンさせた。舞台の幕が上がる直前まで先生がついてレッスン。舞台が始まると、バーンステインは眠りかけ、リーランドは退屈そう。しかし、分かりやすく音痴なわけもなく、ただ歌手というには物足りないのか、熱心に拍手を送るのはケーンだけ。

 

リーランドの酷評にスーザンは荒れた。リーランドの解雇に2万5000ドルが払われたと聞き、スーザンは怒る。スーザンは各地でツアーをし、チケット完売、スーザンに熱狂という記事が出るが、観客に求められていないと感じたスーザンは自殺未遂をした。

 

歌手をやめたスーザンとザナドゥ城で暮らし始めるが、スーザンは友達もいない広い城にいるのが退屈と言えば、車を何十台も連ねてピクニックに行った。スーザンは私の欲しいものは何もくれないと荷物をまとめて出て行った。

 

スーザンに言われて訪ねたのは、ザナドゥ城にいる執事のレイモンドのところ。1000ドルくれたら話すと言い、ケーンは部屋中のものを破壊し、スノードームを手に持って“ばらのつぼみ”と呟いた。落としたスノードームが割れ、無言で亡くなった。

 

“ばらのつぼみ”のことは分からずじまい。物であふれた遺品が燃やされ、幼い頃ケーンが遊んでいたソリの裏側に“ばらのつぼみ”というロゴマークが印刷されていた。誰もそのことは気にもとめない。城から黒煙が登っていった。(終)

 

正直、途中少し眠くなった。転落の記録だから気持ちも盛り上がらないしね。大金持ちになっても散財しないよう銀行が管理し、そのせいで親と引き離され高等教育を受けたけど、ケーンが求め続けたのは愛!?

 

オーソン・ウェルズは「予期せぬ出来事」では映画監督役。すごく太ってたけど特殊メイクとかではないんだよね?

peachredrum.hateblo.jp

 


www.youtube.com