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【連続テレビ小説】マー姉ちゃん (16)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

夜更けの磯野家に、謎の声が響き渡る。二階で寝ていたマチ子(田中裕子)は飛び起きて、声のする庭に向かって地球儀を投げつけると、謎の声の主に見事命中する。その一連の騒ぎに、はる(藤田弓子)も驚いて寝間着姿で飛び出してきた。だが、騒動の中、マリ子(熊谷真実)は、部屋で怯えて布団にくるまっていた。そんなマリ子に対し、姉なのに情けないと責めるマチ子。うなだれるマリ子に、はるは姉妹に大切な心構えを話し出し…。

ダ~ッ! ホ~ッ! フ~ッ!

という大きな声が夜更けに響き、マリ子はマチ子を起こす。マチ子は「任せておきんしゃいって」と言って地球儀を声のする方に向かって投げた。ああ~…と頭を押さえて倒れ込んだのは天海朝男。

 

はるが表に出ると、朝男が「地球上にこの地球が降ってくるとは思いもよらなかったもんですから」と頭をさすった。

 

マチ子「だってこげん夜明けに怪しげなゾウの襲来みたいな声ば出すとですもん」

朝男の声はクジラ捕りの体操の掛け声で、毎朝船の上でやっているものだった。謝らせようとしてマチ子を見たはるは寝間着姿のマチ子を見て「まあ何という格好!」と驚くが、はる自身も寝間着姿だったため「キャ~!」と家に入って行った。

 

布団をかぶっていたマリ子に「あれは天海坊主のラジオ体操でした!」と言うマチ子。突然倒れたふりをしてマリ子を慌てさせる。

マチ子「だけんて長女でっしょう? 姉でっしょう? 戸主でっしょう? 情けないとは思わんとね?」と責めた。とにかく怖かったと言うマリ子はマチ子に頭を下げ、マチ子は天海にも謝った。

 

マチ子は、もし泥棒ならお母様がなぎなたくらい振り回して立ち向かってもよかったと言うが、そんなことして相手にケガさせてらどうするの?とはるは言う。なおもマリ子を責めるマチ子。

 

はる「マチ子、人のことは裁かないようになさい。そうすれば神もきっとあなたのことはお裁きにならんとでっしょう。たとえ泥棒さんだって構わないじゃありませんか。ねっ? 泥棒さんが本当に欲しいのはお金とか品物であって何も命までは持っていくつもりはないはずですかね。

 

人間の命に比べたらとられて惜しいものなんて何もなかはずよ。仮によ、泥棒さんが入ってきたとしても決して騒いではいけませんよ。どうぞお好きなものをお持ちくださいとおとなしゅうしとれば、あちらもご商売だから好きなものだけをとってお帰りになるはずです。でも本当にとられたくないもの。

 

それは愛だと思うのよ。あんたたちへの愛、私たちを愛してくださる方みんなへの愛、そして生きているものみんな全てへの愛。その愛は私たちがこの胸に大事にしまっておきさえすれば誰にもとられることはありまっしぇん。そうでしょう? だからねマチ子、もうマー姉ちゃんのことを許してあげなさい」

 

誰だって苦手なものはある。マチ子は雷と地震。マリ子は怖いものが怖い。ヨウ子はかわいそうなのが嫌。はるはヤモリが嫌い。ヤモリという言葉だけで「嫌~!」と顔を覆ってしまうはる。

 

夜が明けて朝男は庭の掃き掃除をし、窓の拭き掃除をする。夕方までに下関に戻ればいいので「立つ鳥跡を濁さず」とせっせと働く朝男。

 

マリ子が苦戦していた絵の梱包も朝男が手伝ってくれた。

マチ子「どうしてお母様だったらこげな兄貴ば生んでおかんだったかな?」と言い、今からおふくろさんのぽんぽんの中に入るわけにはいかないでしょうと朝男は豪快に笑い、マリ子も生まれてくるのは弟だと言う。

マチ子「ハッ何たるイマジネーションの枯渇であることよ。マー姉ちゃんがお嫁さんになればうちの兄貴になるじゃなかね」

マリ子「あっ、そっか! やっぱりマッちゃんって頭よかぞ」

 

朝男は梱包していた花嫁姿のお千代ねえやの絵の顔が一瞬マリ子の顔に見えた。わざわざこの1シーンのために顔の部分だけ描いたのかな? すごい。

 

しかし、マリ子はそれだとマチ子とヨウ子には兄貴が出来るけど、私にはできないと言っている。朝男は笑いながら聞いていたもののちょっと静か。天海朝男の年齢設定は21歳のお千代ねえやと釣り合うくらいの大和田高男くらいなのかねえ? 

 

マリ子は梱包してもらった絵を持って石井先生の家へ。

石井「よか…よかばい…。君のお千代ねえやへの日頃の感謝と愛があふれるようにあって、結婚への祝福と同時に別れ難い一抹の悲しみ。そういったもんがこの絵をこれほど美しくしとるとだろうね。絵は決して技術じゃなか。ハートたい! もちろんそのハートば的確に表現するためには技術の習得はいくつになっても続けないかん。ばって技術がハートに先行したらそれは邪道だと…。まあこれは一田舎絵描きの僕の考えであるとやけどね」

前も思ったけど、やっぱりい石井先生がしゃべると竜三を思い出すなあ。

 

さらに「ありがとう。先生は君のような教え子を持ってうれしかよ」とお礼を言い、東京行ったら立派な先生がたくさんおられるから思い切ってその胸に飛び込め、お千代ねえやも絵を見て喜ぶだろうと言ってくれた。

 

マリ子ははるが持たせた先生へのお礼の記念品を渡した。石井は箱を開けて、大変な年代物のつぼだと驚く。マリ子は受け取らないと、はるが他の人に差し上げてしまうといった。石井もまたマリ子にルフランの絵の具をプレゼントした。

 

ルフランの絵の具とはもちろんフランス製で当時絵を学ぶ者にとってまさに憧れの絵の具でした。

www.bonnycolart.co.jp

 

朝男はお隣に鶏小屋を作った。

ヨウ子「ありがとう天海さん」

一平「ありがとう天海さん」

マリ子「ありがとうお兄様」

ハハハハハッと豪快に笑う朝男。「奥さんも元気で」と磯野家を後にした。

 

気持ちのいい青年 天海朝男丸は一足先に船出をしていきました。

 

見送った後

マチ子「うちが男だったらヨウ子ちゃんのお兄ちゃんになってやれたとにな」

マリ子「そしてうちの頼もしい弟にもね」

マチ子「もちろん!」

マリ子「求めよ、さらばかなえられん」

 

大体1日1話ペースなのかな。今日は夜更けから朝、夕方、朝男が帰るまで。今週末くらいには出発かな?