公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
明治39年(1906)1月、りん(斉藤由貴)はみごもっていた。「子どもが3人になっても新聞社の仕事は続けるのか?」と、やえ(樹木希林)に尋ねられるりん。年老いた祖父・徳右衛門(山内明)にはもう頼れない。りんは新聞社で、編集長・津村(地井武男)に相談しようとするが、取材の仕事が入り話すのをやめてしまう。一方、弘次郎(小林稔侍)のコーヒー店のオーナーが交代することになり…。
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今日の回は今でいう”神回”だったのかもしれないけど、この呪縛が働きたい女性の首を絞めてしまったような気がする。
徳右衛門がひとりで出かけていき、りんと一緒に帰って来た。電車通りでまたしても立っていたという。言葉少なで前よりゆっくりしゃべるようになったな。
りんは子供を身ごもっており、それを編集長に相談しようとしたが、吉岡弥生の取材を任され、自分で解決しよう!と取材に行った。編集長は編集部員たちの直談判で助かった様子。りんは、明子のときもお腹が目立つまで言わなかったのかなぁ…。
↑明治初期から昭和半ばまでかなり長生きされた方。日本で27人目の女医。
やえは弘次郎の店に行き、徳右衛門のことを相談する。体が弱って二本松に帰りたいのではないか?とやえは考えていた。
しかし、弘次郎も弘次郎でオーナーであるベーカー氏がアメリカに帰ることになり、新オーナーの伊丹は、着物姿でぶっきらぼうな接客の弘次郎が気に入らない様子。肝心のコーヒーの味も好みではなかった。
りんはどうするか源造に相談する。今なら、働きたいのなら子供は〇人とかある程度決めることもできるんだろうけど、当時はそういう考え方もなかったんだろう。りんはやえに、女中を雇うという提案をするが、やえはいつになく激しく怒った。「お金で買えるものと買えないものを見きわめろ」
当時は多分産休というのもないから、生まれたばかりの子供を置いて働いていたんだろうと思うと、今のままでは確かにやえへの負担は大きすぎる。だけど、女中ダメかな?
明治時代の家電がない時代なら下働きで食事と掃除だけとか、おしんとか初ちゃんみたいな有能な子守奉公を雇うってのも手だと思うんだけどなぁ。今とは全然違う家電のない時代だってことを忘れちゃいけないんじゃないの?
今日のやえの言葉は、明治というより昭和61年の母親世代の言葉だったんじゃないかと思う。男性と一緒に自分のわがままで仕事させていただいてるんだから、仕事の他のことも男性の手を借りずに家事も子育ても完ぺきにやりなさい、みたいな。この時代は夫が手伝うという選択肢もないからね。
↑昭和62年のブティックで働く女性のドラマで、小さな子供を姑に面倒見させて札幌に単身赴任したものの仕事も家庭もうまくいかずボロボロになった女性が描かれている。
ツイッターで今日も感想を読む。女中を雇うのがいけないというのではなく、りんの心根について言いたかったということか。私は本当に浅い人間だな。りんの簡単に金さえ出せばいいんでしょ的な態度がよくないと。
でも、言いたい。これからお腹の大きくなるりんや負担の増えるやえにとっては、りんがたとえ仕事辞めたにしても女中は必要だと思う。