公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意
早朝、新聞社の電話が鳴った。りん(斉藤由貴)の兄・嘉助の死の真偽を調べるため、編集長・津村(地井武男)は、旅順特派員に確認させていたのだ。やはり嘉助は亡くなっていた。新聞社を訪れた源造(渡辺謙)の胸に飛び込み、泣き崩れるりん。2人は当分、嘉助の死を家族には伝えないことにした。まだ受け入れきれないと考えたからだ。りんは帰宅し「生きている証拠は無いが、死んだという証拠も無かった」と告げるが…。
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編集部で電話を待つりん。前々から戦争の情報を得るため、記者たちは泊まり込みをしているというのもあって、編集長と二人きりではなかった。←非常時とはいえ、嫌味な編集部員たちがこういうところを指摘しそうだから、その点よかった。
家で待っているやえと弘次郎にセリフはなく、何かせずにいられないやえが床掃除するのを弘次郎がいったん止めるが、そのまま作業させた。源造も一人で部屋で寝ずに待つ。
明け方、かかってきた電話に出た編集長の「…追撃法の至近弾で…」という会話が漏れ聞こえてきて、電話を切った編集長に「聞かさないでください」といい「本当にありがとうございました」と頭を下げた。
そこに源造が新聞社を訪ねてきて、声をあげてりんは泣いた。りんはまだ嘉助の死を伝えないことにしようと源造に言い、家族には、死んだという確かな証拠はないと告げた。みどりもやえも安堵したように笑い、朝食作りに行ってしまったが、徳右衛門や弘次郎は何となく察した様子。
徳右衛門「生ある者は必ず滅し出会うた者は必ず別れる。『生者必滅 会者定離』これが人生の掟だ。分かってるな?」
もうすぐ下宿を出る後藤が弘次郎とやえに祝言に来てほしいと言うが、弘次郎は断った。やえはめでたい席だから寄せてもらいたいと言う。徳右衛門が「お身内の方々でなされる方がよかろう。我々は遠慮すべきだ」と弘次郎に助け船を出すが、それでも生きたいと食い下がるやえに「駄目だと言ったら駄目だ! 言うことを聞きなさい」と大きな声で叱る弘次郎。
後藤も「うちさ遊びに来てくだっしょ」と引き下がった。行かせてあげたらいいのに、気も紛れるしなんて思ったけど、めでたい後藤さん側に遠慮しての発言だったんだね。ちゃんと相手のことを考えるってそういうことなんだな。
一人で仏壇の前にいるやえに弘次郎が「話がある」と話しかけた。やえは仏壇の掃除をすると言って「故郷の空」を歌いながら、掃除を始めるが…。
夕方、いつもより早めに帰宅したりんと源造。弘次郎も昼で店を閉めてきたと言う。りんはやえの好きな「よしの」のようかんを買い、源造はシュークリームを買ってきた。子供たちを呼んでお茶にしようと話しているとき、やえは「その前に…」
「この菓子先に嘉助に備えてやっていいかい? もういいぞぃ。もう母ちゃん大丈夫なだからなぃ。いろいろ母ちゃんに気ぃ遣ってくれて…ありがとうござりやした」と仏壇の前に行き、倒れた。
一人で見てたら大大大号泣してたな。気丈にふるまっていたやえさんが…ゆっくり休めますように。