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ドラマの感想など

【ネタバレ】幸福相談#4

TBS 1972年6月27日

 

あらすじ

夏目(倍賞千恵子)が南(沢田雅美)の結婚を占うと、係累が悪いとの結果が出た。しかも、南と道夫(小倉一郎)が別の易者に占ってもらっても同じ結果が。係累とは一郎(山口崇)をさすと思った夏目は、一郎を呼び出す。

2024.6.4 BS松竹東急録画。

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松田夏目:倍賞千恵子…昼はOL、夜は占い師の28歳独身。字幕黄色。

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新田一郎山口崇…新田厨房工事店社長。字幕緑。

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松田南:沢田雅美…夏目の妹。19歳。

新田道夫:小倉一郎…新田家の五男。20歳。

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新田研二:倉石功…新田家の次男。

新田麗子:木内みどり…精四郎の妻。

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新田精四郎:山本コウタロー…新田家の四男。

新田英三:鹿野浩四郎…新田家の三男。

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妙子:西条まり…夏目の同僚。

山田浩策

田中淳一…夏目の占いに来た客。

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北見八郎:森次浩司…グラフィックデザイナー。

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新田サク:小夜福子…新田家の母。

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監督:川頭義郎

 

夏目の同僚・妙子役は1、2話は”西條マリ”表記で3話から”西条まり”になってた。

 

占い師バージョンの夏目。「親分肌ですね。つまり清水次郎長とか大前田英五郎、男の中の男と出ております。義侠心に富み、強きをくじき、弱きを助け、義理人情を命より大切に考えています」

大きくうなずく男性客。田中淳一さんは大きな体とスキンヘッドが特徴的。

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「たんとんとん」18話で健一の友人・磯田の叔父として登場。くずかごをお尻で踏みつぶす。

 

夏目「一見、古そうに見えますけども、古い人ほど新しいものに憧れ、いつも時代の先端を行こうと心がけています」

男性「いいこと言うわ、ねえちゃん!」バシッと背中をたたく。

夏目「ああ~、ねえちゃんなんて失礼な」

 

男性「いや、どうもすまんすまん。ところで恋愛は?」

夏目「はい、あの…恋の星は乙女座。初々しく可憐なスミレの花のような…あっ…大変結構でございます」

男性「じゃあ、結婚したほうがいいかな?」

夏目「あの…初めてで?」

男性客は右手を広げる。

夏目「5回目?」

男性「子供がね、出来たらしいんだ。初めてなんだ」

夏目「子供さんが出来たらしい。まだはっきりは分からないけれど、子供さんが出来たらしい…」

 

子供ができたんなら、結婚しようかすまいか悩む段階ではないと思うが…。

 

ふいに一郎の言葉を思い出す夏目。

一郎「あなたは、つまり、どう思うか。あっ、その…妹さんの体に変化が…」

 

新撮なので、微妙に台詞が違う。「マー姉ちゃん」の三郷さんのときもあったな。

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それにしても三郷さん、いい人だったな~。

 

夏目のアパート

編み物をしている南が背中を向けたまま、帰ってきた夏目に「おかえりなさい」と言う。

 

夏目が押し入れを開ける。「また増えたの? うち中、パチンコの景品だらけで困るわ」

南「そんなこと言ってるけど、お姉さんだって結構食べてるじゃない」

夏目「そりゃそうだけど」

 

なぜパチンコの景品だらけなのかという説明はない。南の趣味?

 

南は部屋が狭いのが悪いと言い、広い所へ引っ越そうかと提案する。「越せるぐらいなら世話ないわ」と鏡台に座り、髪をとかしていた夏目は編み物をしている南に気付く。暑い時期に編み物をしていることを指摘すると、南は編むのが遅いからだと言う。

 

夏目「ねえ、何、編んでんの?」

南「ヘヘッ、出来れば分かる」

夏目「出来れば? まさか…」

南「何よ、その恐い顔は。まだいつかのこと怒ってんの? すっぽかしたの」

夏目「そんなんじゃないわ」

南「ヘヘッ、よかった。お姉さん怒らすとすごいからね」

 

また一郎の言葉を思い出す。「あなたは、つまり、どう思うか。あっ、その…妹さんの体に変化が…」

 

南「やあね、ジロジロ見て」

夏目「んっ、別に」

 

台所へ行った夏目は「そんなこと絶対あるわけない。ありえないわ」とつぶやく。振り返ると、南が大人サイズの型紙を出しているのを見かける。「カーディガンか」

 

南「そうよ。このぐらいの大きさだとね、今からやっても秋にはやっとなのよ」

 

夏目はお茶を入れると笑顔を見せる。あんまり喉は乾いてないけど、おねえちゃんが飲むんだったらつきあうと座布団を出し、押し入れからせんべいの袋を取り出す南。

 

夏目は道夫の生年月日が正しいのか聞いた。強引なお兄さんが本当のことを言うとは思えないと信じていない。あのときは凶と出たが、もし生年月日がウソだったら…。南の彼は頼りなくて反対だけど、それはそれとして好き嫌いだけで判断するのにあこぎに思えてきたから、もう一度きちんと占ってみたいと南に言う。

 

南は道夫を夏目のところへ連れていったのは怒らしちゃまずいと思ったからで占いなんかで未来を決めたくないと言う。「なんか、竹でガチャガチャ、ガチャガチャ…」

夏目「占いの悪口、やめてよ」

南「だってそうだもん。特にね、お姉さん、似合わないよ。人の身の上相談なんて受けてるガラじゃないでしょ」

夏目「大きなお世話よ。連れてくるの? こないの?」

南「バカらしい。もうたくさんです」

夏目「連れてきなさい!」

南「イヤです!」

夏目「何、生意気言って」南のおでこを突く。

南は夏目の座布団をひっくり返す。

 

道夫の働くレストラン

道夫はキャベツの千切りをしている。丁寧に細かくやっている。

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1話でチーフから皿洗い2年、芋の皮むき3年、キャベツの千切り4年と言われてたのに、皿洗い卒業したのかな? しょっちゅう仕事抜けたり休んだりしてるのに。

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「心」は「幸福相談」を見たあとに見たかったな。仕入れた野菜を持ってきて、そのまま下ごしらえまで手伝わされる鶴次郎。

 

おしぼりを運んできた南に呼ばれて外に出た道夫。南は道夫の生年月日を確認する。

 

道夫「ホントは4月30日なんだけど、男の子だから菖蒲の節句にしたんだってさ」

南「あっ、そうか、じゃ、やっぱり」

道夫「また占いなら、やだよ」

南「それがまた占いなの」

 

昔は、というか道夫は昭和27年生まれなのでこのくらいの時代の人まではまだ実際に生まれた日と違う人がいたんでしょうね。

 

船が見える道路沿いを歩いている道夫と南。また仕事抜けたの!?

道夫「占いなんて当たるわけないだろ」

南「お姉さんを説得するためだけなんだから。横浜だから都合がいいし」

道夫は引き返して歩きだす。

南「道夫君! 凶なんか出たらね、黙ってりゃいいでしょ」

道夫「やだっつってんだろ、もう~」

 

しかし、1970年代に入ると一気に女性のパンツ率(ズボンといえばいいのか!?)が増えるね。南も大体パンツスタイル。「おやじ太鼓」の鶴家がお金持ちの家だから娘たちはスカートでいることが多かったのかもしれないけど。

 

怪しい占い師にみてもらう南と道夫。通訳付きの外国人占い師。

 

雨に降られて占い道具を入れたかばんを雨よけにして帰ってきた夏目。「あ~、お店出そうとしたら、雨が降ってきちゃったの。ツイてないわ」

南「占い師だったら雨が降るかどうか分かるんじゃないの?」

夏目「気象台じゃあるまいし」

南「当たるも八卦か。私の勘のほうがよっぽど当たるわ」

夏目「うん?」

 

南「お姉さんの帰りが早かろうと思ってさ、今日はね、ごちそうをたくさん」

夏目「久しぶりね、一緒の食事なんて。ああ、おなかペコペコ」

南「手、洗ってらっしゃい」夏目の手をたたく。

夏目「はいはい」

 

木下恵介アワーは手を洗いなさいと言われる描写が大体あるよね。

 

南は占いを見てもらいに行ったと話す。お姉さんだけが易者じゃない。「そしたらねえ、道夫君と私はね、決してその本人同士の相性が悪いってんじゃないんだって。係累がね、2人の邪魔をしてるって言うのよ」

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南は夏目が見たときと生年月日が違っていたと言う。「あの人、ホントはねえ、え~、27年のね、4月30日生まれなの。届けだけがね、5月5日になってるんですって」

 

もういっぺん調べてみてと夏目に言って、ご飯を食べ始める南。「それでね、生まれた時間がね、夜中のね、2時ね。あっ、だからいつも眠そうなのかな、あの人」

 

本を広げて調べる夏目。

 

南「いや、だからね、私たち合うのよ。全て係累が悪いのよね」

夏目「『係累仇をなす』出てるわ」

南「でしょ? 係累係累なのよ。お姉さんのことかしら」

夏目「南…」

南「そうよね。お姉さんのわけないわね。じゃ、誰だろ? 向こうのお母さんかな。それとも死んだ、あのおばあさんかしらね」

夏目「決まってるわよ」

南「うん?」

 

電話ボックスから道夫に電話する南。「夏目姉さんがね、あなたのお兄さんのせいだって信じちゃってるのよ」

パジャマ姿の道夫。「そんなのひどいよ」

南「ひどいったって何たって信じちゃってるものはしょうがないでしょ? だからね、その…道夫君がお兄さんとこを出て独立さえすりゃ簡単なの」

 

道夫「出る? 僕が? うちを?」←結婚を考えている人がなぜこんなリアクションなのか?

 

南「そう、そうすればね、うまくいくのよ。そう思わない?」

 

電話を終えた道夫は階段に座り込む。道夫の頭を板でたたく精四郎。「どうしたんだ? 恋の悩みか?」

道夫「自分こそなんだい? 板布団なんか持って」

それにしてもずーっと西式を引っ張るよねえ。当時の流行?

 

精四郎「困っちゃうよな。母さんがせっかく麗子にって言うからさ使わしてみたんだけど痛くて全然ダメだっちゅうんだよ。『義母(かあ)さんに一度試してもらってちょうだい。すぐ持ってって!』こんな調子だろ。この真夜中におふくろたたき起こしてみろよ。それこそこれだかんな」両手の人差し指で斬りあいのマネ。「おお…頼むぞ」

 

なぜか道夫に板布団を託して階段を上って行く精四郎。

 

サクが起きてきた。「おや。なんだか声がしたようだけど、1人かい?」

道夫「うん」板布団を背中で隠す。

サク「また英三のいびきで寝られないんだろ? 鼻つまんでやればいいんだよ」

道夫「いや、いいんだ、いいんだ。おやすみなさい、お母さん」

サク「ん…そうかい? 私もお父さんのいびきじゃ随分悩まされたもんだからね」

 

そういや、子供のいなかった高円寺のおばちゃんも「わが子は他人」のゆきもみんな夫に先立たれてるのね。普通の夫婦役が見たかったな。

 

「幸福相談」と放送時期がかぶってるけど、1972年4~10月の日テレ「鉄道100年 大いなる旅路」というドラマはオムニバス形式だそうだけど、wikiの役名からすると進藤英太郎さんと小夜福子さんが夫婦役!? ちょっと見てみたい。キャストも「木下恵介アワー」でおなじみの人が結構いる。

 

板布団を持って部屋に戻った道夫。英三はいびきをかいて寝ている。同じ部屋か。しかし、道夫が部屋に入ってくると、英三が目を開けた。「何やってんだよ? コソコソ」

 

布団を並べてるわけじゃなく2段ベッドの上に寝ている道夫は西式布団を敷いて寝た。

英三「あれ? これ、母さんの西式布団だろ?」

道夫「なんだか頭が混乱しちゃってさ。これでも使ったら、いくらかスッキリするんじゃないかなと思って」

英三「僕も借りようかな。どうも最近寝つきが悪くって熟睡できないんだ。疲れすぎかなあ。神経ばっかりイライラしちゃってさ。月給の割に仕事ばっかり忙しいんだから。寝らんないなあ」自分の布団に戻る。

 

道夫は唇をかみしめて堅い布団の上に寝ていると、すぐ英三のいびきが聞こえる。

 

新田厨房工事店

電話で話している一郎。「ああ…ストップバルブが悪いのかな。はあ。はい、分かりました。じゃあ、明日(みょうにち)3時。はい、毎度ありがとうございます。どうも」

 

⚟サク「一郎さ~ん。お茶にしましょ!」

 

一郎「はい!」

 

茶の間

サクがお茶を入れている。

英三「大兄さん、やっぱり、人、入れてくんないかな? トラックの上乗りいないとかなわねえよ。だってこんなでかい物(もん)ばっかりだろう?」

一郎「研二がいるじゃないか」

英三「研兄さんなんて、毎日あの妙ちきりんな製図と…」

 

満面の笑みで製図を持ってきた研二。「出来たよ」

一郎「うん?」

研二「どう、兄貴? いい配置じゃない? ああ~(と首を回す)。どっか悪いとこある?」

一郎「どっか?」

研二「うん」

 

サク「精四郎、お茶にしたら?」

 

⚟精四郎「は~い!」

 

英三「これ…これ、何?」

研二「何って理想的な家庭用厨房の設計さ」

英三「これが?」

研二「うん」

図面を見ている一郎。「研二、これはなんだ?」

研二「ああ、これはね。自動皿洗い機の代用品さ。あんな高い物(もん)やたら買えないもんね。あっ、ここ押すとね、ここに洗剤が落ちるって仕掛けなんだ」

一郎「じゃあだな、ここに洗剤がたまりっぱなしってわけか?」

 

研二が初めて気付いた!って顔してて、下を向いて笑う一郎。

研二「ごめん。じゃ、ちょっと直してくるよ」

一郎「いいよ。お茶飲んでからでいいよ。ほら」

研二「うん…」

 

精四郎「あっ、大兄さん! そうだ、忘れてた。あのね、さっきね、亀寿司から電話があってね、大兄さんにすぐ来てほしいっつってたよ」

一郎「何時ごろだ?」

精四郎「1時間ぐらい前。ごめん」

一郎「バカ!」部屋を出ていく。

 

精四郎「あ~あ、女房には聞かせらんないセリフだよな」

サク「どうだい、あの布団。調子いいだろ?」

英三「あっ? あの布団って、だって、道夫…」

精四郎「ね…ねえ…いや、道夫がどうかしたの?」

 

英三「いや…道夫のヤツ、女の子に作ったんだって?」

精四郎「作ったって何を?」

英三「何って決まってんだろう」

精四郎「決まってる?」研二と顔を見合わせる。

研二「女の子に? 作った?」

サク「うん、子供のことかい?」

研二「子供?」

 

精四郎「道夫のヤツ、僕んとこで出来ないもんだから…」

研二「じゃあ、早いとこ一緒にしなきゃダメじゃない。ええ? 母さん」

サク「でも、道夫はそんなことないって言ってたよ。一郎の話だけど」

英三「母さん、その話、信用してんの?」

サク「ああ」

 

精四郎「いや、信用したいけどさ、もし出来てたら大変だよね」

研二「一緒にしちゃえばいいんだよ。よくあることさ」

英三「いや、こういうことを信用する、信用しないはね兄弟愛の問題なんだよ。信用しないほうがかえって愛情が…」

サク「弟の言うことを信用できないで、よく兄弟会社なんかやってられるもんだね」

英三「それは別のことだよ」

サク「同じことです!」

 

なんで道夫が妊娠させた話になったんだか??

 

ボウリング場

南「ダメ。1時間待つって」

道夫「ふ~ん」

南「どうしてこう遊んでる人が多いんだろう」

道夫「自分だってそうじゃないか」

南「それもそうね。でも多すぎよ」

 

道夫が真剣な顔で話があるんだと言うが、南は他の人のプレイを見て「格好いい~、ストライク!」と拍手を送る。全然知らない関係ない人にもこんな感じなのね。

 

道夫「君、兄貴と別れて暮らせって言っただろ? 僕には絶対できないよ」

南「暮らしたらって言っただけよ。命令じゃないわ」

道夫「同じようなもんじゃないか」

南「違うわ」

 

南たちが話してる前のレーンで投げている黄色いトレーナー、ジーンズ姿のストレートロングの女性のスタイルがいいな~。

 

道夫「でもそれは姉さんの言うことを聞いてだろ?」

南「お姉さんだけじゃないわよ。昨日の占いだって同じこと言ったじゃない」

道夫「係累って、一郎兄さんと決まったわけじゃないだろ?」

南「まあね。でも多分そうよ」

 

南は「食べる?」と道夫に聞き、いらないと言われて板ガムを口に入れて、またボウリングを見ている。道夫は怒り出し、「そんなのエゴイズムだよ。僕だけ大兄さんと…そのくせ自分は姉さんの言うことばっかり…。勝手だろ?」と南に言い、さらに「嫌いだよ、君なんか」とそっぽを向く。

 

一旦はなだめようとした南だが、「じゃ、どうぞ。私、待ってるから。いいわよ、私につきあわなくたって」とボウリング場にとどまり、道夫は帰っていった。私、待ってるからはボウリングの順番ね。1人でやるの?

 

道夫は一郎が原因だと言われたのがイヤなのか、家を出ろと言われたのがイヤなのか両方か、結婚するつもりなのに家を出るつもりはないってどういうこと?

 

ボウリング場のレーンの上の”浜杯争奪月例大会”と書かれた紙

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「たんとんとん」では「昭和46年 松竹友の会 第7回 クラス別月例大会開催!!」と書かれていたな。度々ボウリング場デートのシーンがあって、流行ってたんだね。

 

それにしても最近なかった商品名を書きたくもないお色気眼鏡女のCMヤメロ!

 

茶店で待ち合わせていた夏目と一郎。先に席についていた一郎が「やあ」と手を上げて声をかけた。

夏目「お待たせしました。お呼び立てしてすいません」

一郎「会社のほう大丈夫ですか?」

夏目「ええ。祖父が会いに来たって言ってきました」

一郎「祖父? ハハン」

夏目「そのハハンってやめてくださいませんか?」←うんうん!

一郎「どうしてです?」

夏目「癇(かん)に障るんです」

一郎「だって、僕の自由でしょ?」

 

夏目はココアを注文。

 

一郎「ところでなんの用ですか? こんな所まで呼び出したりして」

夏目「こんな所って…あっ…あなたが今日は仕事の都合で東京へ出るからって言ったはずですけど」←スケジュール把握してる。

一郎「そりゃそうだけど。あなたが来てほしがってるように思えたんでね」

夏目「そんな…」

一郎「ハハッ。まあ、そんなことはどうでもいいや。で、用件は?」

 

夏目「南と弟さんのことです」

一郎「ああ、でしょうね」

夏目「係累が2人の邪魔をしてるって占いの結果が出たんです」

一郎「係累? そりゃなんです?」

夏目「つまり、あなたのことです」

一郎「なんだって?」

 

夏目「とにかく占いでは…」

一郎「僕が邪魔」

うなずく夏目。

一郎「じゃあ、何か? 君は僕さえいなけりゃ、あの2人の結婚に賛成なのか?」

夏目「とんでもない。大反対です」

 

一郎「しかし、今、君は…」

夏目「南たちが別の易者の所でそう聞いてきたんです。それに私の占いでも…でも、私の占いなんかどうせ大したことないんです」

一郎「ハッ、何言ってるんだ。言うことが矛盾してるじゃないか。今、占いの結果が…」

夏目「とにかくあんな2人を…」ウェイトレスがココアを持ってきて会話が中断。「結婚させるわけにいくと思いますか?」

一郎「思わないですよ。とんでもない」

 

夏目「だったらいいじゃありませんか。私はあなたが共同戦線って言うから連絡取っただけですわ」

一郎「しかし、係累が僕だとかなんとか…」

夏目「占いじゃなくたって、あなたが勝手な人ぐらい誰が見ても分かります」

一郎「なんだって? 支離滅裂なことは言わんでくれよ!」だんだん声が大きくなる。

夏目「おっきな声、出さないでください。そんな態度だから弟さんも言うことを聞かないんですわ」

 

にらみ合う2人に突然シャッター音。

北見「もっと怒って、怒って怒って」なぜか一郎の後ろの席にいた!

夏目「失礼じゃありませんか」立ち去る。

 

北見「こんにちは。またお会いしましたね」

 

なぜか北見の車の助手席に乗る一郎。仕事が終わった北見は一郎を送ると言う。北見は大きなサイズの写真を見せる。「世界の女を写してるんです。怒った女の顔のコレクション」

一郎「ふ~ん」

北見「『フォトグラフ』の来月号で特集をやるんです。いや、あなたのおかげでいい写真が撮れたな。ハハハッ。どうです? 一杯つきあってくれませんか?」

 

北見はwikiだとグラフィックデザイナーと書いてあったけど、やっぱり写真家?

 

バー

北見「いやあ、女ってのはバカですね」

一郎「ああ、バカだ。愚かだ」

北見「そんな女に惚れるのは、なお愚劣」

一郎「何?」

北見「惚れてんでしょ?」

一郎「誰に?」

 

北見「彼女にですよ」

一郎「彼女? 彼女って誰です?」

北見「とぼけるなあ。松田夏目」

一郎「ハハハ! ああ、バカバカしい」

北見「バカバカ…あんたはね、彼女のことひどく言いますけどね」

一郎「ああ~、あんな無礼で生意気な女はいない」

 

北見「でもね、いいところもありますよ。大体ね、あんたはね、女性を知らなすぎるんじゃないかな」

一郎「何? よし、俺はもう帰る。おい、勘定!」

なだめる北見。「いやね、うれしいんですよ。あんたがね、ライバルだと思ったんですけどね、これで思う存分、彼女が撮れます。いや、日本人には珍しくね、怒った顔がイカす女性なんだなあ」

一郎「ああ~、イカしすぎだよ、あの怒り方は」

 

占い師の夏目。「そんな人、ダメです! そんな頑固で自分のことしか考えない人、すぐ別れるべきです。大体ですね、あなた一人を4年も5年も働かせて、自分の仕事は競馬と競輪とマージャンだけなんて虫がよすぎますよ。それはね、凶事といいまして、ヘビとイノシシは十二支の中で最も凶とされている組み合わせなんです。あなたの生き血を全部そのヘビに吸われてしまいますよ。もう我慢することはありませんよ。断固、戦うべきです」

 

十二支を時計に置き換えて対角線上の組み合わせが相性が悪い。

ネズミ←→ウマ

ウシ←→ヒツジ

トラ←→サル

ウサギ←→トリ

タツ←→イヌ

ヘビ←→イノシシ

まあ、6歳差の人があまりよくないってことか。

 

占いじゃなくても別れろ!って言われる案件だね。

 

新田家

二日酔いで頭が痛い一郎の前にコップを置くサク。迎え酒! 「ダメだねえ、二日酔いでこれができないようじゃ、まだまだ修行が足りないね。父さんなんかキュッとやってたからね」と匂いを嗅いで一口飲む。「ああ~」

 

夏目の働くオフィス

夏目はタイプライターで”いちろう ごうまん がんこ”と打つ。続けて”がんこがんこがんこ…”と空白なしに打ちまくり、妙子に見られて慌てて隠す。かな専用タイプライターの字体がかわいかったな。

 

夏目あてに北見八郎が来ていると内線があった。しゃっくりの出た夏目は北見の所へ向かう。(つづく)

 

2話のキャストクレジットにもいた山田浩策さんは多分、夏目の隣の席の人なんだろうけど、この方、「兄弟」9話や「二人の世界」の1話にも名前がある。顔を見ると、「おやじ太鼓」などに出演していた水野皓作さんっぽいんだよなあ。「兄弟」の26話には、みづの浩作という名前もあるけど、西条まりさんみたいに同じドラマで別名ってこともあるからな。

 

「おやじ太鼓」では水野皓作、「兄弟」ではみづの浩作、「おんなは一生懸命」では水森コウ太…芸名が何回も変わってるけど、同じ人に見えるんだけどな~。

 

しかし、なんやかんや言って「わが子は他人」は結構面白かったなと今は思う。ていうか、ヤな感じの人がいなかった。和子は「赤い疑惑」の多加子に通ずるものがあって、真剣すぎて、そこが魅力。

 

「おやじ太鼓」43話。おやじのいない日。悲しい母の日。

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番組表見たら、来週末の金曜日(14日)も休止みたい。ということは次の月曜日も?

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それにしても、一郎という人を好きな女性に”ちょっと”意地悪しちゃうくらいの感覚で書いてたのだとしたらひどすぎる。「おやじ太鼓」は数回の出番だったから、結構楽しみにしてたのに山口崇さんがあんな役なんてなあ。