TBS 1972年6月20日
あらすじ
夏目(倍賞千恵子)と一郎(山口崇)は、お互いの弟・妹の結婚に反対のはずが、なぜか話がかみ合わない。一方、道夫(小倉一郎)は、一郎の反対にショックを受けていた。そんな道夫の姿が南(沢田雅美)にはもどかしく…。
2024.6.3 BS松竹東急録画。
松田夏目:倍賞千恵子…昼はOL、夜は占い師の28歳独身。字幕黄色。
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松田南:沢田雅美…夏目の妹。19歳。
新田道夫:小倉一郎…新田家の五男。20歳。
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新田研二:倉石功…新田家の次男。
新田麗子:木内みどり…精四郎の妻。
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新田精四郎:山本コウタロー…新田家の四男。
新田英三:鹿野浩四郎…新田家の三男。
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片山:寄山弘…麗子の自動車教習所の同期。
妙子:西条まり…夏目の同僚。
鈴木:原靖司…夏目の同僚。
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北見八郎:森次浩司…グラフィックデザイナー。
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新田サク:小夜福子…新田家の母。
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監督:中川晴之助
夏目の働くオフィス
妙子が背中に封筒を持って夏目に話しかけた。「あなた適齢期でいらっしゃるわね」
夏目「バカなこと言わないでよ。適齢期なんてヤな言葉」
妙子「ねえ、何持ってると思う?」
夏目「何って…まさかまた写真じゃないわね?」
妙子「フフッ、それがそうなの。はい」封筒を渡す。「やたらお見合いの口かけたのね」
夏目「あれは妹の相手だって言ったでしょ」
妙子「ムキになるわねえ。じゃ、それは?」
夏目「誰がこれを?」
妙子「とぼけないでよ。ちょっとハンサムな男性よ」
写真は夏目のアップばかり3~4枚。白黒のA4サイズくらいの結構大きいサイズ。
妙子「あら、なんだ~」
写真の裏書き
ご健康を祝す
松田夏目殿
北見八郎拝
字幕は名乗らなくても、同僚の妙子や鈴木みたいに字幕には出るけど、北見の場合、前回は運転手と一度出たきり。今回になってようやく名前が出た。
夏目「人権侵害だわ」しゃっくり
妙子「えっ? 何?」
夏目「告訴してやるわ」
妙子「怖い。何言ってんのよ」
またしゃっくりが出る夏目。電話に出ると、男の声「ああ、もしもし僕です」
電話が遠く聞き取りづらい。「…郎です」
しゃっくりの出る夏目。「北見さんですか? あなたどういう人なんですか? 人の写真、黙って撮ったりして。失礼じゃありませんか」
男性「あ…あの…何言ってるんです? 写真?」
夏目「今、言づけたでしょ? ネガを渡してください。そんなことされるの…大っ嫌いですから」
男性「何言ってるんだ。あ…あのね、写真なんか知りませんよ」
夏目「とぼけないでください。今、ここに…」
男性「知らないものは知りませんよ。変な人だなあ。僕、新田一郎ですよ」
一郎と分かり、夏目は慌てる。一郎の字幕は普段緑色になってるのに、電話のシーンだけ白。芸が細かいな~。
一郎「公衆なんでね、切れちゃうんです。用件だけ言いますよ、いいですか? 今晩6時に横浜駅東口で会いたいんです。横浜駅東口、いいですね?」
夏目「あの、あの…そんな私は今日、仕事が…」
一郎「そんなの休みなさいよ。1日ぐらいかまわんでしょ?」
夏目「そんな…」
一郎「妹さんのことでしょ? 我慢我慢、とにかく来てください。東口の歩道橋、6時、いいですね?」
夏目「あっ、あの…ホントに困ります、そんな」
一郎「もう切れちゃうなあ。優柔不断言わないで決めなさいよ」
夏目「あの、それに、そんな歩道橋なんて6時じゃ混んで…あの、どっか喫茶店じゃ?」
一郎「そんなもったいない。とにかく歩道橋6時。遅れんでください」
勝手に電話を切られて、またしゃっくりの出る夏目。
横浜駅東口歩道橋で一郎を待っていた夏目だが、時間になっても来ないので歩き出すと、後ろから肩をポンとたたかれた。「やあ、来てくれましたね。お茶でも飲みますか?」
夏目「お茶? そんな…」
一郎「何驚いてるんです? イヤですか?」
焼きそばを焼く人いたり、生ジュースを売ってたり、喫茶店ではないな。
夏目「あなたって、ホントに勝手な方ですね」
一郎「えっ? 勝手? ええ、そうですね。まあ、勝手なほうですね。いちごジュース2つ」←確かに勝手だ。
店員「はい」
夏目「私は仕事も…それに歩道橋をあんなにイヤだって」
一郎「そうでしたか。まあ、いいじゃありませんか。それより用件を話し合おう」
ミキサーの音
夏目「えっ? なんですか?」
一郎「用件を話し合おう。分かった?」
夏目「ああ、どうぞ」
後ろの壁のメニュー
Coffee ¥60
ところ天 ¥70
ミートパイ ¥80
一郎「何かいい知恵、浮かびましたか?」
夏目「知恵? 知恵ってなんですか?」
一郎「知恵は知恵ですよ。『知恵の木の実』の知恵ですよ」
夏目「そんなこと分かってます!」
ミキサーが停止し、注目を浴びる。
一郎「アッハハ。怒りっぽい人だな、あなたは」
夏目「そんな…聞こえなかっただけですわ。大体あなたがこんな場所を選ぶから」
一郎「文句も多いなあ。我慢しなさいよ。日本は狭くて人間が多い。こんなことはわかりきったことなんだから」
「太陽の涙」の正司さんなら絶対こんな(…といったら失礼だが)ところに連れてこないだろうなと思う。良子を連れてったのも雰囲気のいいクラシックな喫茶店だったし。そもそも女性に対してこんな態度取らないしな。
空いた席に座る。
一郎「ああ~、ところで…道夫とあなたの妹さんを結婚させない何かいい案はないですか?」
「ありません」と答えた夏目が「あなたのほうには何かあるんですか?」と聞く。「全然」といちごジュースをすする一郎。夏目も負けじとすするのが面白い。
夏目「結局…こんなこと無理かもしれませんわ。2人とも生身の人間ですから」
一郎「そんな弱気じゃ困るな。共同戦線なんだから。しっかりしてもらわなくちゃ」
夏目「ん~」そっぽを向く。
後ろで流れてる曲の歌詞を検索かけてみたけど、”あした””夕焼け追いかけて””町を離れて”と途切れ途切れのフレーズでは、ちょっと分からなかった。
一郎「そうだなあ。やっぱり4人で一度、会ってみますか。うん、それしかないな。どうです?」
夏目「そりゃいいですけど」
一郎「うん、じゃあ、今度の日曜日あたりだ。そうだ、それが一番早道だな」ガラケーサイズの手帳を見ている。
夏目「あっ、あの…それだけですか?」
一郎「それだけ。いけませんか?」
夏目は今日の話がそれだけだと知り、驚く。
一郎「え~と、何か不足?」
夏目「ハァ…じゃ、私はこれから占いのほうに」
一郎「まだ行く気ですか?」
夏目「だって話はそれだけでしょ?」
後ろの壁
ジュース ¥60
レモネード ¥60
一郎「そりゃそうだけどさ…ハハッ。あなたはそんなに金をためてどうするつもりです? とはいうものの金は大事だ。あなたはいくつです? うん、そろそろ30」
眼を見開き、しゃっくりが出る夏目。
一郎「いや、失礼。でも何に使うんですか? ああ、今はやりのヨーロッパ旅行。それとも結婚式」
しゃっくりで返事?する夏目。
一郎「自分で結婚資金稼ぐのもいいけど、ちょっといじましすぎる気しませんか? ハハハハッ」
夏目「失礼します」
一郎「ああ、時間と場所は連絡します」
またしゃっくりの出る夏目。
山口崇さんが演じててもきつい役だな~。見た目は大谷さんっぽいのに。
新田家台所
研二「母さん、もうちょっとマシにしない?」
サク「何を?」
研二「台所だよ。流しはもっと広いほうが便利だろ。で、湯沸かし器はここに。うん、ここは油が跳ねるから間仕切りをして。ねえ、僕がちゃんと設計するからさ」
サク「いいよ」
研二「いいって何が?」
サク「設計さ、お前の」
研二「だって…」
サク「母さん、設計してもらうなら他の人に頼むよ。研二のはどうも行きすぎが多くて。メーカー品のほうが安全だもん」
研二「そんな…僕だって…」
サク「とにかく結構です」
帰ってきた一郎は鼻歌を歌っている。夏目と会っていたときはスーツで今は研二とおそろいの作業着。「なんだ、またスパゲッティーか」
サク「イヤかい?」
一郎「えっ? アハハッ、いや、イヤじゃないけどさ。母さんのはちょっと油多すぎないかな?」
サク「そうかい? 若い人は油分とらなきゃもたないっていっつったのは誰だっけ?」
一郎「いや、そうは言ったけどさ。おい、研二。道夫の店からまた電話あったそうだな」道夫は無断でサボってどこかへ行ったらしい。サクと目が合い台所から出ていく。
サクはパスタを1本くわえていた。
油分の多いパスタってなに? ナポリタン? ミートソース? 研二は一郎より長身なのでずっと座ってたのかな。
道夫は腕組みしながら街を歩く。橋の欄干にもたれかかっていると麗子に気付かれた。「お店、サボったでしょ? みんな心配してたよ」
道夫「だろうな。でもなんとなく行きたくなくって」
麗子「結婚問題の悩みでしょ?」
道夫「別にそれだけじゃないけど…」
麗子「ほら、赤くなったじゃないの。ねえ、いい知恵貸してあげようか」
道夫「えっ?」
横浜港
麗子「道夫君って、一郎兄さんに信用ないね」
道夫「うん。まだガキだと思ってんだよ。ひどいもんさ」
麗子「でも、私は道夫君に同情してるよ」
お礼を言うものの、麗子さんに同情されてもな、という道夫。
麗子「あら、ご挨拶ね。じゃあ、私は無力なの?」
道夫「いや、そんなことはないけど」
麗子は信用を獲得すればいい、俺は男だってことを明瞭に示せばいい、だったら大きなことをすればいいとアドバイス。「だから、例えばさ、帝国ホテルの厨房セットの仕事口を取ってくるとか」
道夫「そんな…そんなの無理だよ」
麗子「あ…なにも仕事じゃなくたって平気よ。例えば、三浦雄一郎みたいにエベレストをスキーで滑り降りるとか、堀江なんとかさんみたいに太平洋独りぼっち横断だっていいし、ドーバー海峡を泳いで渡るってのもいいじゃない。ああ~、日本だったらどこかな? フッ、津軽海峡ってとこかな」
エベレストを滑り降りたのは1970年。
単独太平洋横断は1962年。
道夫「できるわけないよ。僕はスポーツ大体得意じゃないしね」
麗子「ああ、それもそうね。ねえ、お金つくるってのも手じゃない?」
道夫「お金?」
麗子「うん。経済的に自立するのよ。そんな、一郎兄さんにお金なんて借りたりするから、いつまでたっても一人前に見てもらえないわけでしょ。そうでしょ?」
道夫「うん、まあね」
麗子「うん、だからさ。お金をジャンジャン、ジャンジャン稼げば…(指を鳴らす)屋台なんて、どう?」
夜鳴きラーメンがいいと道夫の手を引っ張って走り出す麗子。
自動車教習所
麗子は同期の片山という中年男性を連れてきた。「この学校、一緒に入ったのね。でも、おじさんのほうが少し先、行ってるかな」
片山「そうでもないですよ。チョボチョボですよ。ヘヘッ」
片山の息子は屋台の夜鳴きそばをやっていて、結構儲かっている。麗子は道夫を義弟だと紹介し、夜鳴きそばをやってみたいと話す。ライトバンの車さえあれば元手もかからない。
麗子「車…屋台って車なの?」
片山「そりゃそうですよ。引っ張るのなんか時代遅れでしょ」
車がいると知った麗子はガッカリ。
片山役の寄山弘さんは「兄弟」では紀子と静男が出会ったレストランのコック。
本物の料理人並みに鍋ふりが上手! ただし10話まででそれ以降は別の人。そして、「二人の世界」17話では、おしぼりをパーンの客。
新田厨房工事店
精四郎「大兄さん、ごめん」
一郎「いいんだよ。何度も言うなよ」
勤め人ではないため日曜も関係のない荒井さんがあんまり急いでいたので、日曜日に注文を受けてしまった精四郎。
一郎「注文取るのもいいけど、曜日ぐらいは考えろよな、四郎」
精四郎「だから、ごめんって言って…」
一郎「だから、いいって言ってるじゃないか」明らかに機嫌が悪い。
荒井さんの電話が来なけりゃ出かけられない一郎。
中華街
中華菜館
同發新館
結婚式場
実際にある店で、今もある店なんだね。
店に夏目がもう来ている。客は英語で会話している白人親子がいる。
新田厨房工事店
出かけようとしていた英三を呼び止めた一郎は中華街へ行ってくれと頼んだ。「道夫の結婚のことで向こうの姉さんってのが待ってるんだ。ちょっとつきあいづらい女だがな」
中華料理店
夏目の前に白人少年が「Hello」と話しかけてきた。「Do you like this?」と夏目に見せたのは蛇のおもちゃ。長い物が苦手な夏目は叫び声を上げた。
子供を呼び戻す父親。「Come on. What did you do?」
店に入ってきた英三。「あの…松田さんですか?」
夏目「ええ。あなたは?」
英三「よかった。間に合って」席につく。「お冷や下さい! (夏目に)どうもいろいろと」
夏目「あの…あなたもその新田さんの?」
英三「ええ、道夫の兄です。英三っていいます」暑いですね~とおしぼりで首や手を拭きながら、一郎は来ないことを伝えた。
夏目「来ません? どうしてですか? だって、今日は…」
英三「ええ、そりゃそうです。でも来ないんです。仕事なもんで」
夏目「そんな! 仕事なんて言うんでしたら、私だって…」
英三「あっ、すまないって言ってました」
南と道夫はまだ来ていない。
夏目「あなたのお兄さんの計画はいつもこうなんですわ。私だけがそんな…」
英三「なんか随分、興奮しやすいんですね。とにかく、まあ、僕が来たんだから、きっと今に来ますよ。それよりもおなかすいちゃったなあ。ちょっと!」と店員を呼ぶ。「今日は一郎兄さんの名代だからおおっぴらに食えるぞ。そうだな、う~んとね、フカのヒレ4人前、それから肉の細切り4人前と、それからあの赤く似た海老。あれ、なんつうの? あの辛いやつ。うん、あれ4人前。う~ん、それから…う~ん、マーボー豆腐4人前と、う~ん、それから…」
夏目「4人前って南たちは来るかどうか…」
英三「だから、チャンスなんですよ。4人分預かってきたんです。あっ! 鯉の唐揚げもいいなあ」
街を歩いている道夫と南。二人は手に風船を持っている。
道夫「一郎兄さん、怒ってんだろうな」
南「そりゃ怒ってるわよ」
道夫「チッ、弱ったな」
南「いいかげん、覚悟決めたら? 今日、あそこ行ったら私たち絶対結婚できなくさせられちゃうわよ」
全身映ると南の左足首に包帯が巻いてある!? ちょっと足引きずってるかも。
道夫「だから、行かなかったじゃないか」
南「だからいいじゃないの」
道夫はやっぱりまずいよ、とウダウダ。
南「しっかりしなさいよ」
南の持っていた赤い風船が空に上がっていく。細い風船をハチマキのようにを巻いている。昔、見たことあるような、ないような。
港
道夫は夜鳴きそばをやっている息子が人を使いたいと片山から聞いていて、夜鳴きそばをやってみようかという。南は反対。人に使われることばっかり考えることはない。「もっと志を大きくいこうよ」。人にばっかり使われている道夫君を見てたら結婚をやめたくなっちゃうと言い、もうその話はよそうと黄色い風船も空に飛ばす。
中華料理店
英三は料理を食べて続けている。「ここのキッチン、うちでやったんですよ。だから、まけてくれるんですよ」一郎はしっかりしているから高い店は絶対に選ばないと言う。
せっかくロケさせてくれた店に微妙に失礼!?
南と道夫の結婚は、できたらすりゃいいし、できそうもないから、やめたほうがいいと英三が言い、夏目の意見を求める。夏目が答えないと、「うまいなあ、実にうまいな」と食べ続ける。
夏目の働くオフィス
鈴木「男性のご面会だよ」←嫌みくさいいいかたするな!
3話にしてようやく1話から名前が出ていた原靖司さんが夏目の斜め後ろの席の鈴木ということが分かりました。妙子の隣の席ね。
喫茶店
夏目「勤務中はこんなこと困るんです」
一郎「分かってますよ。でも仕事で東京まで来たもんですからね」
夏目「あなたはいつも自分の都合だけで…」
一郎「日曜のことですか? あれはしかたがなかったんですよ。さっきから言ってるでしょ」
夏目「それだけじゃありませんわ。いつだって…」
一郎「いや、とにかくそんなことよりも…」
夏目「そんなこと?」
一郎「人のすることですからね。いちいち引っ掛かってたらキリがありませんよ。もっとこう、パッとおおらかにいかなきゃ」
夏目「おおらかって勝手っていうことですか」
一郎「またそれだ。あなたね、怒りっぽいということは魅力的じゃないですよ。いや、ところで道夫と妹さんのことですけどね。一つ気になることがあるんだけどな。今まで全然考えてもいかなったことなんだけど…」
夏目はストローの袋を飛ばしている。
一郎「聞いてるんですか?」
夏目「耳はありますから聞こえてます。南がどうかしましたか?」
一郎「いや、つまり…どうかしたかどうかってことですよ」
夏目「何おっしゃってんですか? 私にはさっぱり…」
一郎「あなたはつ…つまり、どう思うか。妹さんの体にその…何か変化がですね。姉さんとして気づいたことはないですか?」
夏目「そんな…ハァ…」汗を拭く。「ありません」
一郎「本当ですか?」
夏目「失礼じゃありませんか。そんな…」
一郎「妙な人だな。なぜ失礼かなあ。あなたのことじゃあるまいし」
夏目「あっ…私はそんな…」
一郎「ハハッ。早合点だな、あなたも。あなたはナフタリンみたいな人だから、そりゃ疑いなしだけど」
夏目「ナフタリン?」
一郎「ハハハハッ。虫つかず」
ナフタリンは防虫剤の成分でモテない人みたいな意味? 失礼な。
北見「こんにちは。この間の写真、どうでした?」
夏目と一郎が向き合った席の間に座る北見。「まずいところへ来たかなあ」
夏目「よくもずうずうしく…」
北見「何、怒ってるんです? まあ、もっともいつも怒ってる人だから驚きやしませんけどね。しかし、いつ見てもいいなあ」
夏目「何がですか?」
北見「いや、あなたの顔ですよ。キリッと締まってて何か緊張感にあふれてるんだなあ」
一郎「くだらん」
北見「くだらん? ほう、くだらんですかね」
一郎「怒ってる顔が締まってる、緊張感。当たり前じゃないかな、そんなことは」
北見「どうもあなたも怒ってるみたいですね。まあ、男性と女性じゃ怒りの美という点じゃ大違いだ」
一郎「ますますくだらん」
北見「ところで、この人、紹介してくれませんか?」
一郎「さっきの言葉は取り消しですね。ナフタリンはナフタリンでも相当古くなったのかな。ものすごくひどい虫がついてる」
笑い出す北見。
夏目「そんなところで笑わないでください」しゃっくり(つづく)
一郎は本当は一目見たときからお気に入りの夏目にわざと意地悪言ってからかうタイプ!? 北見のようなライバルが現れてムッとして、それが夏目をくさすようなほうに向くのがまた、イヤなんだよねえ。いつも夏目の言葉がさえぎられてる。
山口崇さんの顔でも許せない言動の数々。
「おやじ太鼓」ようやく復活。43話ね。これから見ます。
週末の「兄弟」は15、16話。信吾が暴走し始める!?
言っちゃなんだが、「幸福相談」は17話くらいでちょうどいい話なのかもね。