2001年 アメリカ
あらすじ
誤解から赤狩りの標的にされた新進脚本家のピーターは、動揺して自動車事故を起こす。記憶を失った彼はとある田舎町で行方不明となった英雄と間違われ、歓迎を受ける。
2022.1.5 ムービープラス録画。録画時間が長かったもので今まで放置してました。
1951年、映画の脚本会議。「わが谷は緑なりき」路線でいこうなどと話し合っている。
観たことある映画の話題は嬉しい。感動路線で話し合いのうちに少年よりラッシーのような犬がいいだろうという。ピーター(ジム・キャリー)は脚本家。「サハラの盗賊」というB級映画の脚本を書いた。女優のサンドラが恋人。
ある日、ピーターは大学時代に共産党の集会に参加したことはないかと聞かれた。復員兵救護法で大学へ行き、戦災地救済部に所属していたと言うと、弁護士とエージェントの顔色が変わる。気になる子がいたからというだけで参加していた集会だが、それがマズかった。
飲み屋で飲んだ後、オープンカーに乗り、橋を渡っていると車の前をネズミ?が通り、急ブレーキを踏み、橋の欄干に激突。直後、雨も降り出し、バックしようとするが、車は前進して川に落ちた。
早朝、目を覚ますと犬を散歩中の老人に助けられ、町まで歩いた。浜に打ち上げられた!? 町の商店街には死んだ兵士たちの写真がウインドウに飾られ、亭主を沖縄で亡くした人もいた。沖縄はたくさんの人が亡くなったけど、アメリカ人で亡くなる人も当然いたんだな。
老人は町の食堂に案内し、食事をご馳走した。その後、病院へ。町の人たちはなぜかピーターの顔に見覚えがあった。しかし、ピーターはそれまでの記憶がなくなっていた。
食堂にいた老人ハリー・トリンブルは、ピーターを見て、息子のルークだと抱きしめた。ハリーの家は今は閉鎖した映画館の上の階のアパートだった。ハリーは9年半ぶりに息子に会ったという。
最初にピーターを発見したおじいさんが何か見覚えあると思ったらジェームズ・ホイットモアで「ショーシャンクの空に」のブルックスか! スッキリ。
しかし、ハリー役のマーティン・ランドーも以前、映画で見かけたようだが、こちらは記憶なし。
ハリーはピーターを墓へ連れて行き、戦争で亡くなったルークの友達を一人一人紹介した。ハリーは遺体は見つからなかったと言い、勲章を首にかけた。アーニー・コール町長も歓迎。町長役のジェフリー・デマンも検察官役で「ショーシャンクの空に」に出演。へえ〜。
あ、監督のフランク・ダラボンが「ショーシャンクの空に」の監督でもあるのね。なるほど。私が無知なだけかもしれないけど、「ショーシャンクの空に」や「グリーンマイル」は知ってたけど、この作品は知らなかったなあ。
町の食堂には人々が集まり、ピーター(ルーク?)を歓迎。恋人のアデルとも再会する。アデルと話すうち、自身の記憶はないが、映画の記憶はあることに気付く。アデルとは戦地に行く前に婚約し、復員したら結婚するはずだった。それを話している最中のアデルはしゃっくりが止まらなくなるが、ピーターにキスして治った。
ハリウッドではピーターは4、5日前から行方不明となっていて共産党のスパイだと噂され、生死問わず探し出せと言っていた。
ルークの帰還パーティー。天井から中華風提灯がぶら下がる中、ルークとアデルはダンスを踊った。アデルの父でもあるスタントン医師は記憶もないまま9年半もどうしていたんだろうとハリーに話す。もしかしたら妻子がいるのかもと推察する。
音楽教師だったアイリーンはルーク・トリンブルにはピアノの才能があったといい、連弾を始めるが、ピーターはうまく弾けない。町の人たちはざわつく。しかし、ジャズっぽい?演奏を始めて、アイリーンはリストへの冒涜だと怒るが、みんなはノリノリ。
アデルと別れた後、町の男の一人からお前は誰だ?と声をかけられた。元々、ルークを嫌っていたが、ルークとも違う感じがするという。
映画館で上映されていた1925年の古い映画を観て、シリアスな表情になるピーター。翌朝から今は閉鎖されている映画館の再建をハリーと共に始めた。町議会に参加し、町の備品を映画館で使わせてほしいと頼む。町議会にいたエイベリー役のチェルシー・ロスは「メジャーリーグ」のベテラン投手のエディー・ハリスか。意外と覚えてるもんだね。
海岸で車が発見される。川から流れてきたんだろうと警官たちは話し合う。
映画館マジェスティック復活。派手なネオンがカッコいい。
町では戦没者追悼集会が行われた。マジェスティックでは「巴里のアメリカ人」が記念上映された。ルークは映写係のエメットに新しい懐中時計を贈った。
ルークを嫌っている男も女性と映画を観にきた。
映画館てやってたのは白黒の宇宙人?が出てくる映画だったな。これは「巴里のアメリカ人」じゃないよね?
映画館で「サハラの盗賊」が上映された。ルークは先の展開が読め、ポスターに書かれた「脚本・ピーター・アプルトン」という表記を発見する。その時、映写を担当していたハリーが心臓発作で倒れた。
ハリーの葬儀後、アデルに大丈夫?と声をかけられたピーターは、ルーク・トリンブルではないと話す。その時、何台もの車が町にやってきた。ピーターを追っていたFBI職員から査問委員会に出頭するよう言われた。
ピーターのエージェントも駆けつけ、お決まり声明文の「共産党を抜ける」という文言を読むよう言われる。
墓でアデルと再会し、アデルからルークなら闘っていたと言われた。夜、映画館でエメットに映画館を任せると言った。エメットもピアノを弾いた時からルークではないと分かっていたが、この町にはルーク・トリンブルが必要だったと言った。
翌朝、スタントン医師がアデルから預かった小さな包みをピーターに渡した。列車の中で開けると「合衆国憲法」だった。中にはアデルに宛てたルークからの手紙が入っていた。この手紙のルークの声がマット・デイモン。
査問委員会に出たピーターは自分の言葉で話し始めた。査問委員会は大荒れ。しかし、ピーターに拍手が巻き起こった。アデルが言っていたアメリカは自由の国なのだから共産党に入るのも自由だという言葉が印象的。
逮捕されると思い込んでいたピーターだったが、弁護士はピーターが他の共産党員の名前を出したから無罪放免だという。ピーターが戦災地救済部に入るきっかけとなった女性が今は番組プロデューサーとなっており、ピーターを共産党員として名前を出したのもその女性だった。
元通り、ハリウッドで仕事を始めたピーターだったが、ルークの故郷であるローソンの町へ帰ると電報を出していた。ローソンの駅前は、ルークが帰ってきた時のように歓迎し、ピーターはアデルと熱いキスを交わした。
ピーターは映画館でもぎりをしていた。
たくさん飾られた写真の中に笑顔のハリーとピーターが肩を組んでいた。(終)
ジム・キャリーは、「マスク」のイメージがあったんだけど、意外とシリアスな作品多い?
「ショーシャンクの空に」と「グリーンマイル」はスティーブン・キング原作で監督が同じだけど、「マジェスティック」は知らなかったな〜。吹替版のピーターが森田順平さんなのか〜。長いけど退屈しなかった。