徒然好きなもの

ドラマの感想など

10年越しに思い出した映画

2013年あたりも私の中で昭和の映画ブームでWOWOWやBSを契約してたこともあり、よく見てたんだけど、今でも思い出す1本の映画があります。古い白黒の日本映画で理不尽な物語で印象に残っていたものの、特に感想も残しておらず、その頃は今よりも昭和の俳優を知らないから、タイトルも主演も思い出せず、モヤモヤしてました。

 

ですが、木下恵介監督の映画を調べていた折、名優図鑑の中に高橋貞二さんの顔を見かけ、突然にあの映画の弟役ってこの人じゃなかったっけ?と思い出したのです。

www.cinemaclassics.jp

このサイト、木下恵介監督の映画、アワーなどの作品、木下組といわれるスタッフの紹介もあり、読みごたえがあります。

 

高橋貞二さんは木下恵介監督以外にもたくさんの松竹映画に出演されていて、先日観た「東京暮色」にも出演。他の作品をwikiで作品を調べました。

 

ヒロインは戦時中に二十歳くらいで、戦後10年ほどたっても独身でお局様扱いを受けていて、白黒で…とおぼろげな記憶から1955年の作品を調べて、内容をチェック。

 

木下恵介アワー「わが子は他人」や「思い橋」で監督も務めた中村登監督、1955年12月28日公開の「君美しく」でした。主演は淡島千景さん。原作のひとりが「ちょっといい姉妹」の田井洋子さん。この時代から活躍してた人だったのね。

eiga.com

ここのサイトに詳しいあらすじが載っていますが、あらすじはいい感じにまとめてるけど、もっと理不尽に感じていたのです。2013年にWOWOW中村登監督特集というのがあったらしい。それで見たんだな。

ヒロインは戦時中、父と兄を戦争で亡くして家長となり、婚約者がいたのに別れて、結婚を諦め、弟妹のために働いた。戦後、ヒロインは30歳を過ぎてもデパートで働き続けてお局様扱いされている。家でも年老いた母の面倒を見て、弟妹に口うるさく言うので煙たがられていた。

 

弟は子持ちのホステスとつきあっているが、その女性は戦時中、兄がひそかにつきあっていた女性で子供は兄の子。ヒロインは女性にずっと仕送りを続けていることを弟は知らず、交際を反対するヒロインをののしる。

 

妹は現代っ子という感じで、ヒロインの勤めるデパートにコネ入社し、若く明るいのでモテモテ。偶然、売り場に来たヒロインの元婚約者で現在はパイロットの男性と仲良くなり、またまたコネでスチュワーデスになり、最後は元婚約者と妹が飛行機で飛び立つ様子をヒロインが見ている…という、なんじゃこりゃ!

 

ヒロインなのに救いがなく、印象に残ってました。全編通して、ヒロインは誰かに頑張ってるねと言われることもなく、弟妹にはウザがられる存在なのが最後まで続いたように思ってたけど、上記のサイトのあらすじを読んだ感じだと、そうでもないのかな? 弟、謝ったっけぇ!?

 

ヒロインが淡島千景さんだったか。タバコを吸う姿が印象的だった。

 

もう一度ちゃんと見たくなりました。