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【ネタバレ】次郎物語(1987年の映画)

1987年 日本

 

あらすじ

昭和のはじめの佐賀を舞台に、幼いときに里子を経験した少年が逆境にめげずに成長していく姿を描く、下村湖人の古典的名作小説を映画化したヒューマンドラマ。母・お民が病弱だったため、生後間もなく里子に出された次郎は、乳母のお浜の愛情に包まれ自由に育てられた。6歳の夏、次郎は士族の格式を守る本家へ連れ戻されるが、厳格な家風にふさわしくしつけようとする家族になじめず、いたずらやけんかを繰り返してしまう…。

2024.2.19 NHK BS録画。もう2023年録画分がなくなったので好きな順番で見る。

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↑以前、1955年版を見ました。1987年版は小学生の時に学校の映画鑑賞会みたいなもので見た気がするんです。

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映画を見たあと、原作を読んでみようと思ったけど、全然読み進められなかった。

 

泥んこになって遊ぶ少年たち。お浜は次郎も娘も一緒になって泥を水で流す。ん~、80年代って女児も平気で脱がすんだよな。目のやりどころに困るよ。

 

あれ? この映画、NHK BSなのに字幕なし!? ナレーターは中野誠也さん。「たんとんとん」の中西さん。

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次郎は産まれてすぐに乳母に預けられて育ったが、実家に帰されることになった。乳母のお浜(泉ピン子)は次郎を返したくなかったが、裕福な次郎の実家から米の援助を受けているため、返さないわけにはいかなかった。

 

お浜の夫・勘作(井川比佐志)とお浜で荷車に乗せて次郎の実家へ向かう。次郎は実家に着いてもお浜から離れようとせず、お浜は次郎が寝つくまで本田家にいた。朝になり、目が覚めた次郎は帰ろうとするが、止められ、家で泣いていた。

 

ご飯を手づかみで食べた次郎は兄の恭一に見つかり、使用人の直吉に捕まり、祖母のおこと(大塚道子)の命令で柱にくくりつけられた。縄から解かれても、実母のお民(高橋惠子)にきつく叱られた。

 

恭一にちょっかいをかけ、弟の俊三に告げ口され、また、おことに怒られる次郎。はあ~、多分、生まれたときから一緒に育っていても三兄弟の真ん中はいろいろあるだろうね。私も同性きょうだいの真ん中だから分かる。

 

父の俊亮(加藤剛)が帰ってくると、次郎が屋根に上がっていた。加藤剛さん、明治時代の白スーツが良く似合う。「太陽の涙」から15年くらいたってるけど、変わらないね~。相変わらず美しい。

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次郎は明日から学校へ通う恭一の勉強道具をかばんごと厠に捨てた。屋根に上った次郎の元へ行った俊亮は「モルダウ」を歌いだす。

モルダウ [混三]

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次郎を引き取ってからの苦労を俊亮に話すお民。加藤剛さんと高橋惠子さんもまた美男美女だね~。

 

俊亮は外で兄弟で遊んでいた次郎を風呂に誘って、やってはいけないことを次郎に話して聞かせた。スーツ姿のときから思ってたけど、加藤剛さんかなりガタイがいい。

 

翌朝、自転車で出かけていった俊亮。土曜日には帰ってくると言ってたけど、俊亮は役人で週末しか帰ってこないんだっけ? 

 

四年後

10歳になった次郎は、お民の実家の正木家に行くのを楽しみにしていた。お祭りの日、次郎は懐いてる喜さぶ(永島敏行)に肩車され、夜店へ。ちょっと喜さぶの恋物語的なのがあってびっくり。喜さぶの顔のアザは、戦争に行ったときの傷跡。映画の中では、”きさぶろう”って言ってるな。字幕ほしい~!

 

夏休みの終わりに俊亮が正木家に次郎を迎えに来た。喜さぶの家は破産して苦労したという話から、うちが破産したら、喜さぶみたいに強く生きていけるか?と意味深なことを次郎に聞く俊亮。

 

学校帰りに友達の家に行った次郎。友達の家は病院で看護婦の春子から東京土産のチョコレートをもらう。ああ、この看護婦が喜さぶと恋仲っぽい人か?

 

次郎で河原でいじめられていた恭一をかばって相手に噛みついてケガをさせた。俊亮は、おことやお民の前で次郎をかばい、次郎には噛みついてはいけないと諭す。

 

その夜、恭一が次郎に「やる!」と何か手渡したが、次郎は受け取らなかった。恭一は次郎の机の引き出しに入れて、布団に入った。次郎は子供達にいじめられている夢を見ていた。「やめなさい」と止めたのはお民。

 

ケガをさせた相手の親がどなり込んできたが、俊亮は次郎をかばった。怒鳴り声に目を覚ました次郎は俊亮たちの会話を聞き、机の引き出しを確認して寝た。

 

学校帰り、お浜が次郎を待っていた。そういえば、1987年の泉ピン子さんは「おんなは一生懸命」やってた頃か。売れてたんだねえ。

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食堂に誘って、次郎の近況を聞くお浜。今日会ったことは内緒だと口止めする。

 

お浜の一家は夜逃げして炭鉱町で働き始めた。おことは、お浜宛に出して転居先不明で戻って来た次郎の手紙を勝手に読み、お浜がこっそり次郎と会っていたことを知り、激怒する。

 

本田家では次郎の祖父・恭亮(芦田伸介)が寝ついていた。亡くなる2日前、見納めだと布団ごと運んで家の中を見る。このシーンは1955年版の映画にもあったけど、次郎が小学校に上がる前のエピソード。他にも結構エピソードの入れ替えがあった。

 

恭亮が亡くなった後、本田家の家の中の物が競売にかけられ、家財道具がどんどん外に運ばれた。義父の看病疲れで、お民は寝つき、医師(中谷一郎)が往診に来た。

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「3人家族」で40過ぎのチャラいカメラマンをやってたけど、あの役くらいだよね。大体、中谷さんは刑事とか医師とかそんな堅い役が多いイメージ。

 

本田家は一家で町へ移ることになったが、次郎だけはお民の実家である正木家に預けられることになった。俊亮にお民の看病を命じられる次郎。俊亮は病人に気を遣わせないことと看病の心得を説く。

 

舟でお民の父・宗太郎(高松英郎)と正木家へ向かう次郎。俊亮が保証人になったから本田家は破産したと聞かされた。しかし、俊亮のことは心の広い人だと褒めた。

 

町で本田酒店を開いた俊亮。店頭にあんなカッコいい人がいたら人気店になるよ! 次郎が店に顔を出すと、相変わらずおことは冷たい。俊亮から県立病院に入院していたお民が正木家に戻ることになったと知らされた。

 

お民を看病する次郎。山岡久乃さんが演じる、おなかは、お民の母。

 

正木家に来ていた子供とケンカになった次郎を喜さぶが止めた。

 

次郎は庭の蓮の花を鏡を使って寝ているお民に見せていると、おなかがお民に春子が東京の医者と結婚するらしいと伝えた。固まってしまう次郎。

 

境内でもめている春子と喜さぶ。「弱虫!」とビンタする春子。ここだけ80年代のトレンディな世界だな~。春子の衣装も髪型もなぜか80年代っぽい。明治時代に女が男をビンタするか!? 次郎と友達が目撃。1955年の映画だと春子は単に次郎が慕っていた看護婦だったはず。

 

お民が苦しがり、次郎が人を呼びに行った。おことが恭一や俊三を正木家に連れてきた。俊亮は店が忙しく、おことは泊めてもらうのは悪いと肺病のお民を分かりやすく避け、宗太郎やおなかはあきれる。

 

ある日、正木家をお浜が訪れた。おお、山岡久乃さんと泉ピン子さんが揃ってる。お浜は、お民の枕元で涙ながらに挨拶した。

 

次郎は喜さぶと若い衆として祭りに参加。お浜はお民の枕元でうちわで仰いでいたが…!?

 

太鼓をたたいている次郎を謙蔵(小野武彦)が呼びに来た。この人、お民の兄? 次郎が帰るとお民の顔に白い布が掛けられていた。おなかは庭の蓮の花が咲いているのを見つけた。

 

高等学校に進学した次郎は町を離れた。大人になった次郎が青々とした田んぼのあぜ道を歩いていく。(終)

 

なんで、この映画で「モルダウ」なんだろうな? 音楽は、さだまさしさん。

エンディングも役者名だけで役名なし。字幕がないからwikiに頼るしかない。日野道夫さん(矢場さん!)、新田勝江さん(初ちゃん!)の名前を見つけたけど、どの役か分からなかったな~。江幡高志さんは競売のシーンで見た。

 

もう一度1955年版を確認すると、お民亡きあとのエピソードも結構やってた。次郎が小学校を卒業するころ、俊亮が再婚して、新しいお母さんが来たこと、恭一と次郎が修学旅行に行き、こっそりお小遣いを入れてくれていた新しい母にお土産を買い、和解したところまで。

 

そう思うと1987年版は登場人物を最小に絞ってあっさりめ。なぜか喜さぶと春子の恋愛エピソードが足されてたけど、ホントは、お浜の娘のお鶴が本田家に奉公に来るなど、結構いろいろあるんだよね。同じ作品を見比べるのも面白い。