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【ネタバレ】日曜劇場#66 シューベルトの微笑み(脚本/ジェームス・三木)

1983年5月22日 TBS

 

あらすじ

声楽家の娘(秋野暢子)レミは、離縁していた父(岡村喬生)母(草笛光子)をもう一度復縁させようとあるホテルで結婚式を企画した。だが、顔を合わせた二人は口論ばかりでレミは絶望する。結婚式の神父(加藤健一)は厳格な考えを持ち、二人の仲に納得するまでは式を挙行しないと宣言する。その夜、父は朗々と『冬の旅』を独唱し、母親は式をあきらめホテルを車で離れるが…。

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ジェームス三木さんに草笛光子さん。しかしこれは「澪つくし」前の作品。

 

声楽家と父・綿貫吾郎とピアノ伴奏する娘・レミ。岡村喬生さんは本物のオペラ歌手(申し訳ないのですが存じ上げませんでした)。母・谷川冬子は正装してるけど、足元は長靴で車には“浜惣”。松前漬けの製造販売をしている。10年前に離婚した夫婦だが、レミが企画して復縁させようとしていた。

 

「冬の旅」は思い出の曲でパーティーで歌うと張り切っていた父だが、母にとっては辛い曲でもあり、ケンカになる二人。

 

教会で結婚式を挙げる若い二人を見に行く親子。夫婦もここで結婚式を挙げる予定。その後、挙式を挙げるときの神父と面談した。めちゃくちゃ真面目な神父でなぜ永遠を誓った夫婦が離婚し、また復縁するのか話を聞いてきた。

 

音楽活動をしていた吾郎とミス小樽として出会った冬子は駆け落ち同然で結婚し、吾郎は高校の音楽教師になったが、結局性格の不一致で離婚。吾郎はすぐにドイツ留学をした。

 

冬子が復縁を決意したのは、レミに婚約者がいて相手方が堅い家なので両親が揃っていた方がいいという考えからだった。話が違うと怒り出した吾郎。愛し合っていない二人の結婚式は挙げられないと神父は明日までよく考えてくださいと席を立った。

 

それでも衣装合わせをし、夜はロビーで吾郎が「冬の旅」を歌った。そっぽを向いてグラスを傾けていた冬子も吾郎を見て、吾郎も冬子を見つめて歌った。

 

しみじみ語り合う三人。金銭感覚の違いや目上の人への態度など吾郎へ直して欲しいことを言った。ヒゲを剃って欲しいという願いは断固拒否。結局ケンカになってしまう。浜惣の財産を狙ってるという冬子の言葉に手が出た吾郎。レミが泣き叫んで止めた。

 

結婚式は延期にして、レミ達の結婚式を挙げればいいという冬子に結婚に幻滅したと語るレミに吾郎の思い出話を聞かせた。

 

翌朝、そのまま帰ろうと廊下を歩いている冬子の耳に吾郎の歌声が耳に入ってきた。「馬鹿やろ〜」と叫んでいる声を背にそのまま車に乗った冬子だったが、途中で車を止めて泣き出してしまい、通りかかった神父に「夫を愛しています」と言った。

 

ホテルを出ようとしていた吾郎とレミの前に冬子の車が戻ってきて、結婚式が執り行われた。(終)

 

草笛光子さんは、こちらでも浜のおかみさん。ジェームス三木さんは“惣”という字が好きなのか?! 「澪つくし」のちょっとしたお遊びかと思ったら、朝ドラ前だったし。

 

吾郎役の岡村喬生さんは本職の歌のシーンはさすがだったけど、演技も上手い。上條恒彦さんにすごく声が似てました。でも絶対またケンカになって別れるとは思った。