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【ネタバレ】日曜劇場#64 梢のむこうに・秋(脚本/金子成人)

1982年10月24日 TBS

 

あらすじ

札幌近郊、急速に進む都市化、宅地化の波に逆らえずに牧場を手放したある家族の土地への熱い思いを描く。牧場を手放してから家庭菜園で作物の収穫に喜びを見出す夫婦に草笛光子梅野泰靖。そんな親に反抗的な息子に中井貴一、その女友達で夫婦に共感する女子大生に石原真理子が扮する。

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澪つくし」の惣吉の母・とねの草笛光子さんとかをるの見合いの相手方の後見人・小曽根の梅野泰靖さんが夫婦役。「澪つくし」前か。梅野さんの友が源じいじゃないか!

 

東京の大学に通う息子・ヒデオが突然札幌の実家に帰ってくると手紙が来た。妻は珠算教室の先生。息子は中井貴一さん。若い。

 

ヒデオは実家に帰ってくるが、大学を休学してインドに行きたい、ゆくゆくは長野に拠点を置いて音楽活動をしたいと言ってきた。しかし、旅費50万は出して欲しいってオイ! 父親は怒るが、ヒデオは母に甘える。ヒデオは女友達(石原真理子さん)を呼んでいて、一緒に飲んでいた。

 

夫婦は7年前に牧場をやめて、土地を売って夫は小さな畑をやっているだけ。働かなくても暮らしていけるが、もっと何かやったら?と妻は言うけど、北海道の小さな畑の規模は思ってたのと全然違うな! 枝豆、メロン、キャベツ、人参、とうもろこし…充分広く見えるよ。

 

ヒデオは友達から車を借りて女友達のヨウコを連れて遊びに行く予定が車の調子が悪く、母がヨウコに実家や畑の案内をした。

 

市街地に近いところで牧場をやっていたため、住宅が増え始め、牛の鳴き声や臭いに苦情が来始め、やめざるをえなくなった。妻は牧場跡地で絵の先生もやって多彩だなあ〜。元幼稚園の先生だったそうです。

 

ヨウコは東京で生まれ育ったので、自然豊かな北海道の暮らしが物珍しい。自給自足の生活をしている父を否定するようなことを言うヒデオ。まだ手元にある白樺林を売って旅費にできないかとヒデオはいうが、父は断った。

 

近所の住宅街に住む奥様たちに絵を教えていた妻だけど、ここには自然がないと言われ、夫の友人というか牧場で働いていた男がキレた。牛の鳴き声や臭いの苦情で牧場をやめたのに好き勝手言われたことが許せなかったし、死ぬまで牧場で働きたかった。源じい熱い男だ。

 

白樺林を売れば、また宅地になる。税金が高額なこともあって、さっさと売ってしまった方がいいというヒデオ。父も母も古い感傷に浸った古時計だと言った時、母はビンタした。

 

ヒデオは怒って帰ることになった。インドには旅費がないから行けるわけないだろと逆ギレするヒデオに本当に情熱があるならアルバイトして旅費を貯めろと母は送り出した。

 

夫婦は白樺林を見えるベンチに座って話をした。土地を寄付して公園にして欲しいといえばそうしてくれるらしい。売ったら宅地、寄付したら公園。どんな仕組み? 市に寄付すれば公園にしてくれるってことかな。

 

ヒデオが千歳空港から電話をかけてきて、謝った。母は白樺林に佇んで空を見上げた。(終)

 

ふぞろいの林檎たち」は、このドラマの翌年1983年5月スタートか(見たことないけど)。草笛光子さんは今再放送中の「澪つくし」では豪快なおかみさんだけど、この役は普通のお母さん。上品な女性役もイメージあるから、普通のお母さんは結構珍しく感じる。

 

こういう自然豊かな場所は今の札幌に残っているのかな? 他の日曜劇場だと札幌って都会という描写が多いから、こういう話は珍しいな。