2014年にWOWOWで録画した映画を観ています。
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2012年 スウェーデン/イギリス
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あらすじ
メキシコ移民の両親のもとにアメリカで生まれ育ったロドリゲス。1960年代後半、デトロイトを拠点に音楽活動を開始して注目を浴び、70年代初頭、2枚のアルバムを発表するも商業的には惨敗し、彼は音楽シーンから去ることに。しかし本人のまるで知らない間に、彼の歌は海を越え、時を超えて南アフリカで大ヒットを記録していた。やがて彼の消息を知りたいと願うかの地のファンの声が、ついにロドリゲスのもとにも届いて…。
音楽ドキュメンタリー映画でした。「W座からの招待状」がまだ残っていた。
まず、シュガーマン=麻薬の売人という意味だったとは…。
シクスト・ロドリゲスという1970年代にアメリカでデビューした歌手を追ったドキュメンタリー。最初の方は、当時の仕事仲間などのインタビュー。
経緯はよく分からないものの南アフリカにこのアルバムが渡り、”反権力”の歌で人気を集めるも、政府からは”放送禁止歌”とされていた。
アメリカでは全く知られておらず、黒髪長髪でサングラス姿のロドリゲスのレコードジャケットにはそれ以上の情報がなく、南アフリカでは70年代にステージ上で自殺したという噂が長く信じられていた。
1996年 南アフリカのレコード会社が初めて2枚目のアルバムをCD化して発売した。
CD化されたことで、ロドリゲスの死に興味を持った人が調べ始める。死んだ人間の印税はどこへ？ 南アフリカで発売されたCDの売り上げは50万枚以上でその印税はアメリカに送られていたはずだがその先が分からない。
1997年8月 南アフリカで調査をしていたクレイグがアメリカ・デトロイトにいたロドリゲスのアルバムの共同プロデューサーの元に電話をかけ、質問攻めにする。そこで知ったのは、「シクスト・ロドリゲスはデトロイトで生きている」という事実だった。
クレイグが立ち上げたサイトに、ロドリゲスの実の娘から連絡が来た。少し会話をして、いつかお父さんにご挨拶出来たら…と電話を切ったら、その後、本人から電話がかかってきて会話できた。
そしてついにロドリゲスがカメラの前に。今でも長髪サングラス。本人は南アフリカでの人気を知らなかった。日雇い労働者として解体などをやっていた。2枚のアルバムを出した以降もアルバムは出したいと思っていたが、それまでの売り上げのせいで次を出せなかった。
仕事はまじめ、読書家で政治にも興味があり、地域活動もしていた。デトロイト市長選に出馬したこともあったが当選はできなかった。労働者階級で仕事はきつかったけど、娘たちを図書館や美術館に連れて行くなど、文化的に豊かな暮らしをしていた。
「THIS IS US」のランダルの実父・ウィリアムを思い出させるような人だな、なんとなく。詩人。
南アフリカで人気があることを伝え、一度南アフリカに来てくださいと誘う。
1998年3月6日 南アフリカで公演をすることになった。会場はたくさんの人であふれ、ロドリゲス登場後10分は観客が叫び続けていた。映し出される観客が白人ばっかりなのは偶然？ そこは別に気にするところじゃないのないのかな。6回の公演は全てソールドアウト。
CDは無許可販売の海賊版でお金は入らなかった。歌詞の感じだと破滅型の歌手かと思いきや、地に足のついた人で、南アフリカでスター扱いされても、デトロイトでは質素に暮らしている。
その後も南アフリカで公演を行い、それで儲けたお金は周りの人に配った。税制上はどうなの？と野暮な事は聞いちゃいけませんね。ロドリゲスだけは今も変わらない。
最初は何でこんなの録画した？と思ったけど、これこそ私が好きな「アンビリバボー」で取り上げられそうな感動ストーリーじゃないの。歌詞の内容が過激だからあの番組ではやらないかな。ロドリゲスが淡々とした人で調子に乗らないのがすごい。
エピローグトークでは、日本でも売れたんでは？という話に、確かに歌詞はともかくすごく聴きやすい音楽ではあると思いました。見た目が日本のフォークシンガーっぽいというのもうなずけます。
監督は自費で作っていたもののお金が足りなくなってiPhoneで撮影していたそうです。それが2012年にアカデミー賞のアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞！ へぇ～すごい監督さんだなぁと思ったら、監督のマリク・ベンジェルールは2014年5月に36歳で自殺と知り、それも驚いた。
Oscar Winner Sugar Man - Rodriguez - LIVE
↑ロドリゲスの隣に座ってるのが監督じゃないかなぁ？
