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【ネタバレ】キイハンター #53 皆殺しの標的

TBS 1969年4月5日

 

あらすじ

元・海軍大佐のいだく秘密。それは、ナチ・ドイツが埋めた2000万ドルの隠し場所だった。深く地下で再組織を謀るナチ党員は執拗に日本まで追ってきた。謎の宝を追う第3のコンビが出現。ヘリコプターで脱出を図る寸前、キイハンターが追いついた。しかし、地上から火を吐くマシンガンにさらされる。

2025.12.12 J:COM BS録画

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ナレーター<この部屋のグループは5人>

 

元 諜報部員・黒木鉄也:丹波哲郎

 

元 諜報部員・津川啓子:野際陽子

 

カー狂・島竜彦:谷隼人

 

記憶の天才・谷口ユミ:大川栄子

 

元 新聞記者・風間洋介:千葉真一

 

<彼らの愛するものは自由。求めるものは平和>

 

国際警察特別室

 UNIPOL JAPAN

 

国際警察・村岡特別室長:仲谷昇

 

<彼らの活躍がここに始まる。彼らの行くところ不可能の文字なく、彼らを遮る国境もない。彼らは、こう呼ばれる…>

 

KEY HUNTER

キイハンター 

 

制作:東映株式会社

   TBS

 

このあたりでちょうど放送丸1年てとこだね。でも、まだカラーじゃないのね。

 

東京国際空港

外国人男性が空港から出てきた。

 

黒木「ラインハルト・ハンツ。元ナチス党員。戦後20年間、南米某所に潜み、行方をくらましていた男だ。そのハンツが何をしに現れたのか。日本に何があるのか…」

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ロバート・ダンハムさんはゲスト2回目。流暢な日本語を話すアメリカ人俳優。

 

啓子がハンツとすれ違いざまぶつかり、ハンツの首の後ろ辺りに盗聴器を仕掛けた。

 

迎えの男の車に乗ったハンツを見ていた風間、島、ユミが乗った車が後を追う。

 

ハンツが向かった先は小野寺章太郎宅。石ノ森章太郎さんの本名が小野寺章太郎らしい。へえ~!

 

風間たちの車は表札を確認して通り過ぎた。

 

勲章の付いた軍服姿の写真が飾られた部屋でくつろぐガウン姿の小野寺。「あっ、ハンツ」

ハンツ「久しぶりだな、小野寺。あれから20年になるな。俺は地下へ潜ってナチス再建の基礎を築き上げたところだ。組織を広げるには莫大な資金がいる」

小野寺「俺は何も知らん」

ハンツ「小野寺」

 

受信機越しに会話を聞く風間たち。

ハンツ「例の2000万ドルの金を埋めた現場にお前もいたことがわれわれナチの秘密文書によってはっきり確認されたんだ」

 

ユミ「2000万ドルの金塊?」

風間「日本円にして800億円がどっかに隠されてるってわけだ」

島「ええ。もしそれがナチの残党の手にでも渡ったら大変なことになりますね」

 

受信機:ハンツ「ハハハッ、小野寺。今度という今度は貴様のその口を割らしてみせるぞ。拷問だ。縛りつけろ」

 

風間「まず小野寺氏の救出だ」

島「はい」

 

縛られてうめき声を上げる小野寺。

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宇佐美淳也さんもゲスト2回目。前回は血の負債追及委員会の劉天六

 

スピーカー:ユウコ「先生、隣の小野寺の家に外国人が1人、入っていきました」

白衣を着ている宮本。「外人が?」

スピーカー:ユウコ「ドイツ人のようです」

宮本「ナチのやつらだな、きっと」

スピーカー:ユウコ「先生、長いこと待ちに待っていたことが起こるかもしれませんわ」

宮本「ハハッ、あの頑固な小野寺もついにナチの拷問に負けて金塊の在りかをしゃべるかもしれんっていうんだな」

スピーカー:ユウコ「ええ」

宮本「分かった」立ち上がり、部屋の隅の受信機のスイッチを入れる。

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田口計さんは39話が初登場なのにもうゲスト3回目。

 

縛られた小野寺の部屋に軍服を着て現れたハンツ。「ナチにとって拷問は儀式のひとつでな」

小野寺「好きなようにしろ。どんなことをされたって金輪際、口は割らん。自分のものにもしない代わりにナチの狂犬どもにも渡さん。俺は片目を潰され、片腕を切り取られても貴様たちの拷問に屈しなかった。貴様は手を変えて、息のかかった日本人を俺の監視に付けた。俺が宝物を掘り出しに動く日を待っていたつもりだろうが、そんな手に乗る俺ではない。心臓の発作が近頃、頻繁になった。俺は、このまま何もしゃべらずに死んでいく。2000万ドルも永久に地の底に眠ってしまうだろう。フッ、さぞ残念なことだろうな、ハンツ」

 

♪(受信機:『交響曲第5番 運命』)

交響曲第5番「運命」 - 第1楽章

交響曲第5番「運命」 - 第1楽章

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宮本も盗聴してて、この曲がかかって、会話が聞こえなくなったってこと?

 

小野寺「俺は負けんぞ。負けるもんか。この旭日勲章に懸けてもな」

ハンツ「やれ!」

 

男が電動ノコギリを作動させ、小野寺の体に近づける。

 

ハンツ「どうだね? 小野寺」

小野寺「知らん」

ハンツ「そう。やれ」

 

いよいよ電動ノコギリが小野寺の体に近づく―が、急に電動ノコギリが止まった。

 

外を見ると、作業員が電柱に上っていた。作業員服の風間が電柱にいて、下では島が手伝っていた。

 

宮本医院を出た宮本が往診カバンを持って隣の小野寺家へ。

 

男「現在、泉町方面に修理の車は出ているんですか?」

ユミ「ええ、12番地。小野寺さまの引き込み線、取り替え工事でございます。はい、毎度ありがとうございます」電気工事店の事務員になりきって電話に出ている。

 

小野寺の主治医である宮本が訪れたとハンツに知らせが入った。

ハンツ「追い返せ。こんなところを見られては、まずい」

 

宮本は部屋の外から「毎日注射を打たなければ、いつまた心臓の発作が起きるか、相手は病人なんですぞ!」と叫んでいた。

 

今度は目を狙われている小野寺を見かけた風間はワイヤーを使い、窓を蹴破って小野寺家に入った。男たちと殴り合う風間と島。どさくさ紛れに宮本も部屋に入り、小野寺が縛られていたロープをほどいた。

 

島に主治医の宮本だと自己紹介し、病院へ運ぶよう頼んだ。

 

面会謝絶の札がかかった部屋の中で会話しているのをナース姿の啓子が聞いている。

宮本「2000万ドルの金塊?」

小野寺「そう。私の乗っていた潜水艦が積んでいたんだ。助けてくださったお礼だ。金は伊豆の大島に埋めてある」

宮本「大島に? その場所は?」

小野寺「先生。私の息子ということになって大島へ行ってください。そして、ある人物に会う。金を実際に埋め、隠し場所を知ってるのは、その男、1人なんです」

宮本「その人物というのは?」

小野寺「ドイツ人で…」心臓の発作で苦しみ出す。

 

啓子の心の声<この医者まで金塊を…>

 

宮本「しっかりしてください、小野寺さん」

小野寺「ドイツ人でアンドレという男。俺の名前で新聞に広告を出し、連絡を待て。お…大島へは、これを持って…この勲章を持っている者にだけ金の在りかを教えてくれる約束に…」

 

物音がし、ドアを開けると啓子がマスクをして立っていた。「あっ! 先生、4号室の患者さんが死にそうなんです」部屋を出ていった宮本が持っていた勲章を啓子がいつの間にか手にし、ポケットに入れた。

 

船で大島に向かう宮本。同じ船にはハンツたちも乗っていた。「やつもわれわれと同じように小野寺をマークして金塊を狙っていやがった」

ハンツ「どこの組織だ?」

男「アメリカの手先らしい」

ハンツ「やつをつけていれば間違いなく金塊の在りかへたどり着けるというんだな?」

男「やつの向こう先が大島。それにこの新聞広告。金塊は間違いなく大島だ」

 

アンドレ四日全日空にて大島着

           小野寺

Herr Andre am4, mlt ANA

 vf Oshima ankomme 

                       Onodera

↑この英文?は字幕に隠れている部分もあり、よく分からなかったな。

 

アンドレ、4日、第2便にて大島着」男が読み上げた文章と実際の記事はちょっと違った。

 

新聞を見ている風間。「うまくアンドレ氏の目に触れてくれるといいんだが」

 

飛行機に乗っていた風間は隣の座席の着物姿の女性・ユウコが涙を拭いていたので「どうかなさいまして?」と声をかけた。

ユウコ「いいえ」

風間「飛行機にお酔いになったんじゃないんですか?」

ユウコ「いいえ」

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田村奈巳さんもゲスト2回目。

 

機内アナウンス「皆さま、眼下をご覧くださいませ。雄大三原山の噴火口が見えてまいります。三原山は、かつては自殺の名所とまで言われておりましたが、今では溶岩に埋め尽くされ、火口に近づくことができなくなっております」

 

ユウコ「あの…」

風間「はっ?」

ユウコ「三原山で自殺ができなくなったって、ほんとでしょうか?」

風間「ハハハッ、そう言ってましたね。それがどうかしましたか?」

ユウコ「いいえ」また涙を拭く。

風間「あっ、あなた、まさか…」

ユウコ「なんでもありません」泣き出す。

 

飛行機から降りて歩く風間とユウコ。

風間「人生、至る所、青山(せいざん)あり。どんな事情がおありか知らないけども、早まったことをしちゃいけない。いいですね?」

うなずくユウコ。

 

(「青山」は骨を埋める場所) 人間はどこにでも骨を埋める場所ぐらいはあるということで、故郷ばかりが墓所ではないことをいう。 人間は大志を抱き、故郷を出て大いに活躍せよという教訓。

 

構内アナウンス「ただいまご到着の小野寺さま。伝言が届いておりますのでカウンターまで…」

 

風間「じゃあ、急ぎますからこれで」カウンターへ行き「小野寺ですが」

男「はっ、これをどうぞ」メモを渡された。

 

三原山砂漠で待つ

 

風間「どんな人でした?」

男「外国の方でいらっしゃいました。ドイツ系の感じの」

風間「アンドレ氏だ」メモをポケットにしまう。お礼を言ってカウンターを後にし、すぐ外へ出てタクシーを呼んだが、近くでハンツたちが見ていた。

 

タクシーで三原山砂漠に向かった風間。

 

ホテルの304号室に入ろうとした風間は匂いに気付き、隣の305号室をノック。応答がないので部屋に入り、せきこみながら窓を開けた。

 

ユウコが倒れていた。

風間「君は…おい、しっかりしろ!」

ユウコ「あっ…」

風間「人生、至る所に青山あり」

 

急に立ち上がり、窓のほうへ走るユウコ。「死なせて、お願い、死なせて!」

風間「何を言うんだ!」

ユウコ「夢も希望もなくしたの。死にたい」

 

ユウコをビンタする風間。「さあ、僕の部屋へ来なさい。君を1人にしておくわけにはいかない。さあ」

 

304号室

風間「そこへ座って事情を話してごらん」

ユウコ「…」

風間「黙ってたんじゃ分からないじゃないか。失恋かい?」

 

ユウコは立ち上がって、奥の部屋へ。

 

肩をすくめてため息をつく風間。さりげなくユウコの持っていたバッグを漁り、シアン化カリウム=青酸カリの瓶を見つけた。「まったく面倒見切れねえ」

 

瓶の中身を食塩にすり替え、ユウコのそばに行く風間。「もったいない話さ。君みたいにきれいな人が自殺だなんてねえ」

ユウコ「抱いてくださる?」

風間「えっ?」

ユウコ「あたしがここから飛び降りたりしないように」風間に抱きつく。「大島へは何をしにいらしたの?」

風間「俺かい?」

ユウコ「人はみんな何かを求めながら旅を続けていくものでしょ。あなたは何を探していて?」

風間「幸せ」

ユウコ「その幸せ、見つかりそう?」

 

風間「フッ、どうかな。1人のドイツ人を捜してるんだ」

ユウコ「ドイツ人…名前は?」

風間「アンドレ。それしか分からない。島の役場でいろいろと調べてみたんだけども、そんな名前の外人は住んでないんだ」

ユウコ「あたしもお手伝いしようかしら」

風間「君が?」

ユウコ「ええ、いけない?」

風間「フフフッ。さっきまで死にたがっていたのがウソのようだよ」

ユウコ「あたしってハプニングな女。ウフフッ」風間にもたれかかり、キスしそうな体勢に…

 

しかし、部屋の電話が鳴る。電話はアンドレから。「またいやですよ。砂漠の真ん中ではい、さようならってのは」

アンドレ「小野寺章太郎は、お前のなんだ?」

風間「父です。父は心臓を悪化させてやってこられない」

アンドレ「小野寺の息子という証拠はあるか?」

風間「父から旭日勲章を預かってる」

アンドレ「勲章か。フフフッ」

 

風間「例のものは?」

アンドレ「心配するな。あの当時のまま手も付けずに埋めてある」

風間「ぜひお会いしたい」

アンドレ「明朝9時、波浮(はぶ)の灯台へ来い」

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波浮…何か聞いたことあるなと思ったら、「チョッちゃん」で「波浮の港」という歌を歌ってたんだった。

 

アンドレ「小野寺と無縁の者は誰であろうと殺す。万一、お前が偽者だったら容赦はしない」通話が切れた。

 

風間「いや、失礼」

ユウコがグラスにお酒を用意して待っていた。「幸せが見つかりそうね」

風間「えっ?」

ユウコ「おめでとう」乾杯する。

風間「んっ? しょっぱいな。塩が入ってるな」

ユウコ「フフッ、塩? 舌がどうかしてるんだわ。塩だなんて。さあ、ぐっと空けなさいな」

 

風間「情けは人のためならずか…フフッ」

ユウコ「えっ?」

グラスの酒を飲みほした風間が苦しみ、倒れた。

 

ユウコ「かわいそうだけどしかたがない。あたしも幸せが欲しかったのよ」風間のジャケットから旭日勲章を取って懐にしまって出ていった。

 

ドアが閉まってすぐ立ち上がる風間。「女は怖い」

 

ユウコはこそこそ廊下を歩いて、部屋へ入っていったのを風間が見ていた。

 

宮本「どうだ、うまくいったか?」

ユウコ「もちろんよ。これでもアメリカでスパイ教育をみっちり受けてますからね。あんな坊や、操るのは朝飯前よ」

宮本「例の色仕掛けでか?」

ユウコ「フフッ、キスの必要もなかったわ」宮本とキス。

宮本「この仕事が成功したら結婚してアメリカへ移住だ。アメリカ人並のデラックスな生活を楽しもうじゃないか」

ユウコ「ええ」今度は長めのキス。

 

風間「フッ…クソ」と宮本たちのいる311号室から離れようとしたが、それをハンツたちが見ていた。「どうやら俺たちの考えていたとおりだ」

男「うん。アメ公と国際警察をかみ合わせておいて最後に金塊を頂く」

 

後ろのポスター「アイホン」? ××コース2400円などと書いてある。

 

宮本とユウコの車が灯台の近くに到着。宮本はサングラスをかけ、銃の準備。ユウコは宮本の胸に旭日勲章を付けた。

 

車の助手席でタバコを吸おうとしたユウコ。

 

隣に止まった車を運転していたサングラスした風間の顔を見る。「何か?」

ユウコ「いえ、別に」車を降りて灯台のほうへ歩き出した風間を追いかける。

 

風間「いいお天気ですね」

ユウコ「えっ? ええ…人生至る所、青山ありとか」

風間「ハハハハッ。男ってやつはね、よくそう言いながら立ち小便するもんだ」

ユウコ「ええっ? あっ…」

無理やり風間がキスをする。「ゆうべ頂き損ねたんでね」サングラスを外す。

ユウコ「やっぱりあなただったのね」

風間「青酸カリがいつの間にか食塩に変わっていた」

ユウコ「あたしの負けだわ。でも、立ち小便と一緒にされた部分は許せないわ」とビンタ。

 

痛がる風間。

ユウコ「あなたと組んでもいいわ」

風間「んっ? お医者さんの恋人は振っちゃうの?」

 

灯台前に9時に到着した宮本。

 

ヘリコプターが飛んできた。拡声機で「小野寺か?」と聞くアンドレ

宮本「アンドレか?」

拡声機:アンドレ「証拠の勲章を渡せ」

ヘリコプターから垂れたロープに勲章をつける宮本。「どうだ? 間違いはなかろう!」

拡声機:アンドレ「間違いなく小野寺の旭日勲章だ」重しを付けた地図を丸めて落として、ヘリコプターは飛んで行った。

 

車に戻った宮本。

ユウコ「うまくいって?」

宮本「ああ。金塊は立岩海岸の岩の下らしい」地図と広げて見せていると、後部座席からナイフを持った手が伸びてきた。「貴様…」

風間「お使い、ご苦労さま」殴って宮本を気絶させ、車から降りて、宮本を引きずって草むらへ。

 

ユウコは助手席から拳銃を手にする。

 

風間が車に戻った。「さあ、その海岸とやらへ参りましょう」と運転席に座ると、ユウコが宮本に向けて銃を撃った。

 

風間「君!」

ユウコ「ウフッ。後腐れのないように」

風間「何もそこまでしなくったって…」

ユウコ「これでもあたし、殺しの番号を持ったスパイ。さあ、急ぎましょ」

ドン引きしつつ、車を走らせる風間。

 

近くで車の中に潜んでいたハンスたち。

男「どういうことだ? いったい」

ハンツ「アメリカのやり方は往々にして理解できないことがある」

 

風間とユウコは地図を見ながら岩場を捜す。

風間「この辺らしいな」

ユウコ「あっ、あそこに」

風間「ナチのマークだ」

 

岩に白いペンキでハーケンクロイツ(卐)が書かれていた。

風間「待てよ。変だと思わないか? 二十何年も前にうずめたにしてはペンキのマークが新しすぎる」

ユウコ「とにかく岩を外して調べてみましょうよ」

風間が岩を外そうとしていると、「ご案内かたじけない」とハンスたちが銃を構えていた。

 

ハンツ「その金塊は、もともとドイツのものなんだ。正当な持ち主であるわれわれが取り戻してドイツ陸軍を再興するのだ」

風間「冗談じゃねえや。本(もと)を正せばだ、占領下のヨーロッパ各国から巻き上げた代物じゃないか。要するにだ、国際的な強盗だよ」

ハンツ「強盗? ハハハッ。ヨーロッパの弱い国々がわれわれナチの威光にひれ伏し、献上したものだ。ハハハハッ」

 

宮本「そのドイツに勝ったのがアメリカだ。われわれに献上すべき筋合いのものだ。ユウコ、武器を奪え」

ユウコはハンツと男から武器を奪った。

 

ハンツ「貴様、生きていたのか」

宮本「フッ、この防弾チョッキのおかげさ。アメリカの技術が生んだ最高級品だ」

ユウコ「ドイツの方々がつけてらっしゃるのを知って、ちょっとした仲間割れの芝居を打ったの」

風間「こちら、お芝居がお上手だから」

ユウコ「アメリカへ移住したらハリウッドへ住もうと思うの」

 

宮本「岩を外してもらおうか」

 

男が岩を動かすと、導火線が燃える音がし、それぞれ逃げ、爆発した。

 

再びヘリコプターが飛んできた。拡声機からアンドレの笑い声が聞こえる。「金塊の隠し場所は、もっと別のところさ。お前たちは、みんな偽者(にせもん)だ。まんまと俺の罠に掛かったな。フフフフッ。ナチもアメリカも有象無象はみんな死ね。死んでしまえ! ハハハハッ…」ヘリコプターが遠ざかっていく。

 

爆発から目覚めたユウコ。ハンツと一緒にいた男と宮本は死んでいた。ハンツは目覚めたが、右目に大けがを負い、マシンガンを手にした。

ユウコ「謀られたんだわ。アンドレというドイツ人に」

ハンツ「ドイツ人がなぜ俺まで?」

ユウコ「2000万ドル独り占めにしたくなれば血も民族もあるもんですか。アンドレは、あたしたちの共通の敵よ」

ハンツ「俺と組もうというのか?」

ユウコ「アメリカとナチで山分けね。島は狭いわ。ヘリを追うのよ」

 

ユウコの手を振り払って、歩き出すハンツ。風間もようやく目を覚ました。

 

島、啓子、ユミは風間の宿泊先を訪ねた。従業員から、けさ、お出かけになったまま、まだ戻らないと言われた。啓子は旭日勲章に埋め込んでおいた電波の発信器が役に立つかもしれないという。5キロ以内ならキャッチできる。

 

ユウコはヘリは三原山の方角へ飛んでったと聞き、ハンツに報告。ハンツはジープを運転し、三原山に向かう。

 

ヘリコプターが止まっていて、ハンツとユウコが向かうと、中は無人。近くに無名戦士の墓が土に半分埋まった状態で見つかり、旭日章のマークがついていた。そこからロープが伸び、スコップがさしてある。

 

ハンツ「この下に2000万ドルの金塊が埋まってるに違いないんだ」

ユウコ「あたしたちが爆発で死んだと思ったアンドレが掘り出そうとしていたに違いないわ」

ハンツ「気をつけろ。近くに隠れているかもしれん。お前と組もう。ドイツが1000万ドル。アメリカが1000万ドル」

2人はそれぞれ武器を捨て、土を掘り始めた。

 

風間は岩場を歩いていて、ジープとヘリコプターを見つけた。

 

土を掘り続けたハンツとユウコはついに何かに当たる音がし、手で土を払うとナチのマークがついたドイツ軍が使っていたケースが出てきた。ロープを引っ掛けてケースを持ち上げ、中身を確認。

 

ユウコ「金塊だと思ってたけど、砂金だったんだわ。2000万ドルの砂金!」

 

ヘリコプターの陰から覗き見る風間。

 

ハンツ「ハハハッ、とうとう見つけたぞ」

ユウコ「とうとう手に入れたわ」

 

ハンツは突然ふたを閉め、マシンガンを向け、ユウコも銃を向けた。

 

ハンツ「仲間割れは、まだ早すぎたようだな」

ユウコ「同感だわ」

 

2人してヘリコプターに隠れていた風間を銃撃。ちらちら映るのはヘリコプターに書かれた「東京エアーラインズ」という文字。

 

風間はユウコを殴って銃を奪った。

ハンス「ハハッ、ハハハッ、最後に残ったのは、やはりわれわれドイツ民族だったようだな。砂金のケースをワイヤーでヘリの脚に結びつけてもらおうか。さあ、早くしな!」風間をマシンガンで脅しながら、ケースをヘリコプターに括り付けさせた。「よし、手を頭の上で組み、向こうを向いて立て! ナチの名において死刑を宣告する」

 

しかし、ハンスの手元を撃った男が近づいてきた。

 

ハンス「誰だ? アンドレか! か…片腕」

 

銃を持って近づいてきたのは旭日勲章を付けた小野寺だった。「貴様を地獄に送ってやれる日がとうとうやってきた。さっきの爆発で貴様は片目をやられた。俺と同じようにな。今度は右腕をなくしてやる。右腕の付け根に弾の続くかぎり撃ち込んでやる!」笑いながら銃を向ける。

 

島、啓子、ユミの車で三原山の砂漠地帯からの電波をキャッチした。

 

小野寺「ハハハハッ、苦しめ。苦しめ、ハハッ」

風間「小野寺さん!」

小野寺「お前なんぞに俺の気持ちが分かってたまるか! 俺はな、この砂金に集まってきたウジ虫どもを皆殺しにしてやる。フフフフッ、皆殺しにしてやる」ハンツの右腕に何発も銃を撃つ。

 

目を覚ましたユウコが小野寺を撃った。

 

ハンツ「行こう!」ヘリコプターに乗り、ユウコもヘリに乗りながら、風間を撃ちまくり。

 

ヘリコプターに吊るされたケースの下のロープにぶら下がり、上空にあがる風間!!

 

島たちが現場に到着。

 

風間はロープを伝ってケースの上まで上り、さらにロープを伝って上へ。

 

ヘリから銃を撃つユウコ。

 

下から銃を撃つ啓子たち。いやいや、風間さんに当たったらどうするの!?

 

ハンツはマシンガンで風間の足元を狙い、ケースを結び付けていたロープが切れかかる。更にマシンガンで風間を撃つユウコ。砂浜に落下した風間。

 

ケースのふたが開き、砂金が流れ出した。

 

ハンツ「2000万ドルの金が…」と繰り返し、身を乗り出し、そのまま海へ落下した。ユウコは操縦席へ。

 

風間の周りに啓子たちが集まり、4人で飛んでいくヘリコプターを見ていた。

風間「なんてこったい」

啓子「2000万ドルの砂金が大島の砂漠に消えてしまう」

 

倒れている小野寺に声をかける風間。「ハンツは死にました。砂金もまた元の砂に戻った」

小野寺「俺は勝った。俺を痛めつけたやつらに復讐してやった。この、く…勲章が。俺…俺を…支えてくれたんだ」不自由な左目の上に勲章を置き、白目をむいて死んだ。

 

風間「小野寺さん!」目を閉じさせ、すすり泣く。「ボスは?」

島「それが急に来られなくなっちゃったんですよ」

風間「へえ…また事件?」

島「さあ?」

 

フェリーに乗っている4人。船員から黒木からの言づけを渡された。

 

黒木<風間、お前が大島へたった直後、小野寺氏の姿が忽然と病院から消えたんだ>

 

啓子「うん。それでね、ナチのやつらにさらわれたに違いないと思って、びっくりして捜してみるとね…」

島「片腕の男がね、ヘリコプターをチャーターして大島へ飛んだって情報を手に入れたんですよ」

風間「しかし、アンドレという男が小野寺氏自身だとは気が付かなかった」

島「ええ」

風間「金塊を狙う連中を罠に掛ける作戦だったんだな」

 

ユミ「そのことにいちばん最初に気が付いたのは、あたしなのよ」

 

ONODERA

並び変えると

ANDOORE

 

啓子「ボスもシャッポを脱ぐほどの大手柄」

風間「ふ~ん、しかしね、なんていったって、今度の事件でいちばん働いたのは、この…」自分を指さす。

 

黒木<その後の調査によると、今度の事件は、とんだ茶番だったかもしれない。頑固な元・海軍大佐の復讐劇に俺たちが巻き込まれたと思われる節が出てきたんだ>

 

窓に入り込んだ風間、ヘリコプターのロープにしがみついた風間、小野寺や宮本の死体、砂金に喜ぶハンツとユウコ。なぜかボスの顔アップ数カット。

 

ユミ「じゃあ、あの砂金は…」

啓子「本物か偽物か、もう調べようもないわね」

ユミ「でもキラキラ光って、とってもきれいだった。本物よ、きっと」

島「あのヘリコプター、女を乗せたまま、大島沖へ墜落したんだって」

風間「至る所、青山ありか…」ため息をつき、4人で大島を見つめる。

 

プロデューサー:近藤照男

        坪井久智

*

脚本:池田雄一

   清水啓司

*

擬斗:日尾孝司

*

音楽 :菊池俊輔

主題歌:キイハンター

    非情のライセンス

作詩 :佐藤純弥

作曲 :菊池俊輔

 唄 :野際陽子

    テイチクレコード

非情のライセンス

非情のライセンス

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*

黒木鉄也:丹波哲郎…字幕黄色

*

津川啓子:野際陽子…字幕緑

*

島竜彦:谷隼人

谷口ユミ:大川栄子

*

風間洋介:千葉真一…字幕水色

*

小野寺章太郎:宇佐見淳也

ユウコ:田村奈巳

*

宮本:田口計

中原弘二

*

ラインハルト・ハンツ:ロバート・ダンハム

山之内

久保比佐志

相馬剛三

*

山浦栄

比良元高

山口建

ナレーター芥川隆行

*

監督:村山新治

 

キイハンター」第54話は編成上の判断により

       放送を見送ります。

次回、12月15日(月)は第55話を放送いたします。

        ご了承ください

 

というテロップが出ました。

 

公式ホームページだと

 

12月15日(月)に放送を予定しておりました「キイハンター#54」ですが、

放送に相応しくない表現がありましたため、放送を見送らせて頂く事と致しました。

弊社での放送を楽しみにしてくださった視聴者の方々には誠に申し訳ございませんが、

ご理解、ご了承頂けますと幸いです。

 

と、いうわけで54話「それ行け発狂作戦」は欠番の模様。ま、タイトルからしてヤバそう。しかし、東映チャンネルでは放送したこともあったらしい。江幡高志さんや小林稔侍さんも出てた回らしいのでそれはちょっと残念。

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35話でも啓子が神経科に潜入するシーンがあったけど、54話ではユミが精神病院に患者として潜入するシーンがあるそうで、また違うんだろうか?

 

ただ、いつも放送禁止用語も消さずに放送してくれているので、それほど不満はないかな。今後まだ放送見送りせざるを得ないような話ってあるのかな?

 

とにかく今回は風間のヘリコプターアクションがすごすぎぃ! ボスは冒頭にチラッと、あとは声だけ。ここ数回、ずっと出てない。