TBS 1973年10月11日
あらすじ
ある夜、歌は置手紙を残して、何処かへ出掛けてしまった。歌の手紙には、一人で考え事があるから温泉へ行って来ると書いてあった。愛は歌の決意に激しく動揺した。翌朝、早く起きた愛は、歌が育の為に作った座布団を持って育にアパートを訪ねた。事によったら歌が来ているかもしれないと思ったが、歌は居なかった。一方、酒屋の乙美(園佳也子)は、歌が家出をしたと言って騒ぎ立てた。
2025.9.25 BS12録画
酔っぱらった元気が愛に絡み、「他人の関係」を歌い出す。
百子が家から出てきて、騒いでいる元気の尻をたたく。
その間に歌は裏口から旅支度をして出ていった。
百子が元気を引っ張って家に連れていき、愛が自宅に戻ると、歌の姿はなく、ちゃぶ台の上に置き手紙が…2週も開いてて、元気が誰と飲んでたかとかすっかり忘れてた。
作:平岩弓枝
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音楽:平井哲三郎
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主題歌(クラウンレコード)
ありがとう
作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
唄:水前寺清子
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協力:東京魚商業協同組合
築地東京青果物商業協同組合
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志村愛(あい):水前寺清子
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志村歌(うた):山岡久乃
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熊取唯一(ただいち):岡本信人
山口中(あたる):時本和也
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寺川元気(もとき):石坂浩二
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寺川百子(ももこ):葦原邦子
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新堀名津(なつ):長山藍子
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新堀未絵(みえ):音無美紀子
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熊取乙美(おとみ):園佳也子
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山口三都:小鹿ミキ
松永孝夫:久米明
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中央明子(なかおあきじ):井上順
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中央玉之輔:佐野浅夫
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中央方子(まさこ):奈良岡朋子
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中央玉子:波乃久里子
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中央素子(もとこ):沢田雅美
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新堀和泉:野村昭子
柴田保:森本健介
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木下三三九(さんさく):児玉清
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木下行司(ぎょうじ):新克利
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木下桔梗(ききょう):佐良直美
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松永育:大空眞弓
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プロデューサー:石井ふく子
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演出:川俣公明
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制作:テレパック
TBS
中央肉店から玉之輔と保が出てくると、愛が置き手紙を持って走ってきた。玉之輔が「ラブちゃん」と呼びかけると、愛は「うちの母さん知りません?」と聞いた。方子、素子も出てきたが、愛は走って行ってしまった。
ん~、ラブちゃんってあだ名、なんか嫌…と最終回まで言っちゃうな。
玉之輔一行は暑くもなく寒くもなくいい陽気になったな、と自宅に帰った。
三三九
桔梗が帰ってきて、三三九と行司は桔梗の話を聞いてニコニコ。桔梗は滝本の家に行き、滝本の母から赤飯も出され、日本間で眠くなり、寝てしまったと聞き、まだまだ子供だなとホッとしていた。
行司は桔梗が結婚しなくてよかったね、あんな安月給で働いてくれるのは兄妹だからだよと言う。やっぱり専従者価格なのかな。衣食住が保証されてるからしょうがないっちゃしょうがないが、給料出てるだけましかも。橋田ドラマだと家族で給料出すなんて水くさいって世界だから。
久々に見た児玉清さんの笑顔、かっこいいな~。
パジャマに着替えた元気は2階から外を見て、愛が元気なく帰ってきたのを目撃した。
志村家
自宅に戻った愛は歌の書いた置き手紙を読み返す。
母さんちょっと考えたくなりました。久しぶりだから、一晩温泉にでも行ってきます。明日、日曜日だし、店もお休みだから、あんたもゆっくり昼寝でもしなさい。 愛殿 母より
愛「お歌の野郎! 母さん…」
新堀家
和泉を挟んで、名津、未絵が布団を並べる。
大の大人が旅行でもないのに一緒に寝るというのがすごい違和感あるだけど、この時代は普通? 「3人家族」でも耕作と雄一は一緒の部屋に寝てたんだよね(50代父と20代息子)。
和泉は山形の叔父さん叔母さんにお手紙かお電話しないといけないわねと名津に言うと、名津は山形に養女に行くつもりはありませんと謝罪の手紙を書くつもりでいた。未絵は私がしょっちゅう行こうかなと言いだし、和泉もこれからは時々山形へ行こうと提案する。
明日の日曜日は未絵が全ての家事をするので5時半に起きると言って寝た。
翌朝、一人で寝ていた愛は起きて、1階へ降り、育のために作った座布団を風呂敷に包んだ。
熊取酒店
唯一が店を開けていると、乙美が起きてきて、最近太ったから町内マラソンに行こうと誘った。唯一は何もしないのに1キロ減ってしまったと言い、乙美に1人で行くように言う。乙美が店の前で足踏みしていると、愛が風呂敷包みを届け物だと言って出かけて行った。中は夕べ、歌がデカいスーツケースを提げて歩いてるのを目撃していて、乙美や唯一に話した。夕べの9時か8時半。
元気が表に出てきたので、乙美は歌を見なかったか聞いた。
育のアパートを訪ねた愛。育はアパートの廊下をうさぎ跳びしてきた。愛は育の部屋に入ってカウボーイハットやスポーツカーのポスターが貼られ、女らしくない部屋に驚く。男手一つで育てられた育は見る映画は西部劇やチャンバラ、趣味はパチンコ。極端すぎるキャラ設定だね。
愛は歌の作った座布団を渡すと、育は喜び、本物の綿が使ってあることにも感激する。もったいないと言って、座布団にタオルを乗せて座る育。
愛は歌が来てなかったか聞き、置き手紙を見せた。愛はテーブルをひっくり返したことを謝るが、育は私も愛さんの気持ちが分かると言って、かばった。すぐ松永に電話したが、松永の家にはいなかった。
育は親子丼を作るという。歌に作り方を教えてもらってから三食親子丼を食べているという。
新堀家
名津が目覚めると、和泉がもう起きて掃除機をかけていた。未絵も慌てて起きるが、もう8時。お互い目覚まし時計をかけ忘れていた名津と未絵だったが、和泉は名津たちの顔を見ていたら病気が治ったと笑う。しかし、無理やり和泉を休ませる名津と未絵。
八百一
明子を呼び出した元気は愛と歌が親子ゲンカをしたのではないかと言う。明子は歌が縁談に乗り気でそっちに行ったのかもと推測する。そこへ百子が来て、温泉へでも行って考えてらっしゃいとアドバイスしたのだと言う。
子供が成人したら、親は自分のことを考えなくてはいけない。いくら孝行息子でも好きな人ができたら一番大切なのはお嫁さん。子供が産まれりゃ2番は子供。親はせいぜい3位か4位…それが普通だと百子が言う。50になる前に考えるべき。歌の行き先はプライバシーだから知らない。
百子は夕べの交通整理みたいのは何?と責める。交通整理みたいなのだけで、「他人の関係」と分かる明子。
あんたも早く身を固めなさいと百子が言うと、元気は三都に好きだ好きだと言われて弱っちゃったよと笑う。明子は三都ちゃんが酔っ払うと誰にでも好きだというのだと突っ込む。
中央肉店
乙美は、夕べ、中が駅のほうに歩く歌を目撃したと話す。方子は親類なのだから歌の相談に乗ってあげるべきだったと玉之輔を責めた。素子は楽観的だが、乙美は警察に届けた方がいいのではないかと心配する。
百子が玉子の忘れ物を届けに来て、乙美の話を聞き、温泉へ行ったのだと言い、おしゃべりが過ぎると乙美を諫め、ケンカになった。
そこへ歌が大きな箱を抱えて中央肉店に立ち寄った。
アパート
育の料理は時間がかかり、もうすぐ昼。愛はイライラ。いつも何食べてんの?と聞くと、朝はご飯釜にセルフタイマーで、弁当箱に詰め、おかずは買ってきた佃煮。時間がある時にはみそ汁を何日分か作り、冷蔵庫に入れとく。その後は、冷たいみそ汁を飲む。今は電気ジャーがあるからいいけど、以前は、ご飯も冷たいまま食べていた。
愛が蒸かせばいいとツッコむが、育は、ご飯を蒸かすということを知らなかった。
荒物屋
買い物に来た元気と明子は、まだ三都の話をしていた。未絵も名津も三都は酔いがさめると忘れる人だと言うが、元気は釈然としない。
中央家
箱に入ったサツマイモを分けながら、歌は伊勢神宮に行ってきたと話した。乙美、百子も同席し、歌は電車の窓から芋掘りを見かけて、次の駅で降りて分けてもらってきたと言って、玉之輔、乙美、百子にお裾分けしたが、またケンカになりかかる乙美と百子を玉之輔が止めた。
三三九
今日は出前が多い。元気と明子が言い争いしながら来店し、明子は焼き鳥とビールを注文し、兄貴のために実験すると言って三都を呼び出した。
荒物屋
素子が元気と明子を捜しに来た。乙美と百子が大ゲンカしている。
中央肉店
ケンカしながら店に出てきた百子と乙美。あんたのような人がいるから、マンションの隣で自殺しても1か月も2か月も気付かないようなことが起こるのだと乙美が責めた。隣は何をする人ぞ、無関心ほど世の中を悪くするものはないと乙美は言い、おせっかいほど世の中を悪くすると百子も負けてない。
方子は帰ってもらってよ、とイライラ。
愛が店の前を通りかかり、歌がいて、びっくり。
三三九
明子は三都ちゃんが酔っ払うまでその辺ウロウロしてきなよと言ってるうちに、三都が来店。明子が夕べのことを聞くと、三都は忘れていた。元気は外へ行き、昼間からビールを飲む明子と三都。2人のやり取りに見入る桔梗。
中央肉店
愛が乙美や百子に謝ると、乙美は「ひがんどんねん! 亭主には死なれる、息子は養子にやった、寂しくてひがんどんねん」とまた挑発し、百子は「出戻り亭主のくせに!」と反論。またワチャワチャ。唯一が乙美を連れ出した。
八百一
百子が帰ってくると、元気が出迎え、百子は乙美を女のクズだと泣いた。玉子が明子がどこにいるか聞いたので、三三九だと教えた元気だったが、教えてしまって焦る。
志村家
愛は歌を叱った。歌は箱根か熱海に行こうと東京駅に行ったが、土曜の夜はどこもいっぱいだと言われ、団体さんが目に入り、行き先を聞くと、紀州を回ってお伊勢参りに行くというのでついていった。
「長生きするよ」とあきれる愛。こういうセリフ、勝手にドキッとする。
お伊勢参りは抜け参り。いつ黙って出かけてもいいと歌は言うが、チョンマゲ時代の話だと笑う。
三三九
ビールを飲んで酔っ払った三都に元気を好きだと言ったことを確かめたが、今度は明子に好き好きと近づいた。これで兄貴は安心だなと言うが、三都はキスしてあげるとベタベタ。そこに玉子が来店し、明子をビンタして、すぐに出ていった。明子は玉子を追いかけ、三都はここの勘定、明子さんにつけといてとすぐ店を出ていった。
酔っぱらったふり!?
中央肉店
玉之輔も方子もタバコ吸いながら休憩。中央家は志村家とも寺川家とも親戚か~。玉之輔は乙美に謝りに行くというが、元はと言えば魚平さんの起こしたことだからここで俺が頭を下げるという。「安い頭ね!」って方子。面白い。
玉子が泣きながら帰宅。「私、悔しい!」
寺川家
愛が家に来て、元気と話していた。百子は美容院へ行き、歌はしょんぼりしている。悩んでいると神や仏にすがりたくなると歌を叱らないように愛に言う元気。愛は育と仲よくなってきて、歌の再婚を前向きに考え始めていた。
中央肉店
玉子は場合によっては明子と別れるというと、素子は今は昔と違って辛抱する必要はないと別れることを勧め始めると、玉子は明子をかばい始め、別れないと言う。店に戻ってきた明子に「アキ~、好き好き好き~!」と抱きつく。
愛が家に帰ると、乙美が歌と話していた。お伊勢参りをうらやましがる乙美に時刻表を貸した。乙美が帰ると、人騒がせな人だと歌はため息をつく。
私に遠慮なんかいらないよと言う愛。歌は芋を蒸かしていて、誰か訪ねてきたと芋を持ったまま、店へ。松永が心配して訪ねてきたが、歌の顔を見て、すぐ帰った。
お茶ぐらいあげなきゃと松永を追いかける愛。(つづく)
育と愛が仲良くなってきて再婚話が進む!? 育の食事事情が聞いてて興味深かった。電子レンジってすごい発明だ!
