TBS 1973年5月31日
あらすじ
「魚平」に、酒屋の息子・唯一(岡本信人)の父・七之助(松下達夫)から電話が有り、唯一に会いたいから連絡してくれと伝えてきた。七之助は、唯一の母・乙美(園佳也子)と別れた後で、別な女性と再婚したが、唯一は、乙美に内緒で七之助と度々会っていたのだ。唯一と七之助の連絡役を引き受けた愛(水前寺清子)は、唯一に知らせようと酒屋へ走ったが、乙美がデンと腰を据えている為、店の前をウロウロしてしまった。
2025.6.19 BS12録画
元気が魚平に顔を出した。元気を歌のボーイフレンド扱いする愛。
作:平岩弓枝
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音楽:平井哲三郎
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主題歌(クラウンレコード)
ありがとう
作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
唄:水前寺清子
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協力:築地東京魚商業協同組合
東京青果物商業協同組合
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志村愛(あい):水前寺清子
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志村歌(うた):山岡久乃
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熊取唯一(ただいち):岡本信人
山口中(あたる):時本和也
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山口くら子:大鹿次代
小川七之助:松下達夫
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寺川元気(もとき):石坂浩二
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寺川明子(あきじ):井上順
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寺川百子(ももこ):葦原邦子
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熊取乙美(おとみ):園佳也子
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中央(なかお)玉之輔:佐野浅夫
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中央方子(なかおまさこ):奈良岡朋子
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中央玉子:波乃久里子
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中央素子(もとこ):沢田雅美
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君野善吉:坂上忍
柴田保:森本健介
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新堀名津(なつ):長山藍子
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新堀未絵(みえ):音無美紀子
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横田泰代
大原穣子
竹内小夜子
元村亜希子
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木下三三九(さんさく):児玉清
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木下行司(ぎょうじ):新克利
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木下桔梗(ききょう):佐良直美
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演出:川俣公明
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プロデューサー:石井ふく子
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制作:テレパック
TBS
魚平
店の前にいた茶白猫を見つけた愛はシッシッと追い払うが、歌は近所の飼い猫だとまずいから乱暴に扱わないでと注意する。また猫を出す~。あんな雑な扱いするなら出さないで!と50年以上前のドラマに文句言う。
店の外に出た愛は元気と話をし、店先のさくらんぼを買うことにした。百子の万引き対処法を聞き、感心する愛。元気、愛の顔を覗き込むように回り込んで、好きだね~!
黄色いサクランボを歌い出す元気。
次に「あんな娘がいいな」を歌い出す。
1969年の紅白歌合戦で聞いたから知ってる。
百子は「世界は二人のために」を歌い出し、元気も一緒になって歌い出す。
「どうなってるの?」と明子は困惑。
魚平
初物を食べると75日長生きするとさくらんぼを見て喜ぶ歌は、100まで生きるつもりだと言う。あ、大鹿次代さんが店に来た!
愛のところに電話が来て、愛は隣の酒屋へ。
熊取酒店
愛が店を覗くが、唯一は不在。乙美は愛が唯一に気があるのだと勘違い。中(あたる)も”ラブちゃん”と呼んでるのね。”あたる”だけど乙美は”なかちゃん”と呼ぶ。
元気が麦茶を買いに来ると、乙美は愛が唯一にモーションをかけてきたと話し、元気は、そんな馬鹿な、冗談じゃないと笑い飛ばす。麦茶2つで300円。
魚平
歌はアジを買いに来た客を相手にしていた。あ、八百一に来た万引き女! 歌がお釣りを渡すと、女は1000円出したのにお釣りが足りないと言い出した。歌が左手を開くと500円札を持っていた。お釣りを渡すまでもらったお札を持っているのがうちの店のシステムで間違いはないと言い、女は引き下がって帰った。歌は人間誰しも勘違いはあると全く疑っていない。
前回と今回同じ女なのにキャストクレジットで共通する人がいないな。
中央肉店
方子は素子の帰りが遅いことを気にしていた。6時になり、玉子は夕食作りのために店を抜けた。食事に文句をつける玉之輔、やだなあ。回覧板を持ってきた乙美はちらし寿司を持ってきた。玉之輔は、あれで女らしいところもあるんだと言うもんだから方子は機嫌が悪く、奥に行ってしまった。
八百一
夕方、店が混んでいて、元気も手伝いに出た。玉子が買い物に来ると、明子がきゅうりならこっちがいいなどと親切にする。
新堀家
店にいた名津にこの間はごめんなさいねと謝る、くら子。大鹿次代さんが猫を預けた電器屋の人か。くら子は名津が動物嫌いなことも知っていて気にしていた。夫の実家に娘のミトを親戚の顔見せに連れていった。
未絵は母・和泉の手伝いに同じ店で働いている。和泉は20年も勤めていて、定年まで働くつもり。くら子は名津にお見合い写真を持ってきたが、名津は絶対、恋愛結婚がいいと断る。大阪の一流会社でもうすぐ課長、長男だが、親の扶養はしなくていい、その代わり財産は当てにしないという考え。くら子の娘・ミトは32歳で歳が違い過ぎる。
くら子は名津と和泉が"生さぬ仲"でお母さんだって気が気でないと話す。
適齢期過ぎた娘を平気で店番させていると世間がうるさい。世間なんて気にしないという名津に、お母さんだって困ってる、事が事だけに無理押しつけはできない、かわいそうだとズルズル延ばしていると下の未絵ちゃんがつっかえる。名津は未絵が先でもいいと思っているのに、くら子は、また”世間が~”と言いだし、「少し真面目に考えなさいよ、あなた少し不真面目ですよ」と逆ギレする。
近所のおばさんにそこまで言われる筋合いねーぞ!!
立ち聞きしていた未絵に明るく振る舞う名津。
店じまいしている魚平。唯一あての電話に慌てて出る愛。
熊取酒店
また店に顔を出す愛に不信感いっぱいの乙美。愛は何とか店にいた唯一に伝え、父親と電話をさせた。
唯一の父は上京したものの、乙美と別れたあとに再婚した女性が具合が悪くなり、急きょ会うことになった。唯一は、いつも中央さんに取次頼むと悪いからと魚平の電話番号を伝えていたことを謝って帰って行った。
乙美と別れた夫が再婚してると聞き、女はいつも損だよと怒る歌。コブ付きだと再婚しづらい。愛は近頃は年下が流行りだから八百一の長男なんてどう?と勧める。
寺川家
アイロンがけをしている明子。百子に頼まれ、ボタン付けもする。
元気は愛が唯一に惚れてるなんてありえないと明子に言うが、明子は唯一は見た目は悪いが中身がいいと褒める。見た目いじり…
中央肉店
方子は玉之輔にやきもちを焼いていた。乙美の持ってきたちらし寿司も食べたくない。玉子はどう見たってお母さんの方が美人だと言うと、素子は乙美がグラマーであると指摘。
素子は友達の1人が6月に結婚すると自身の結婚に焦る。方子はジューンブライドを知らない。
乙美が唯一知らんか?と来たが、すぐ帰った。方子は「店閉めて! 塩まいて!」と柴田に命じた。
三三九
店には白髪交じりの男性が1人でいた。
君野化粧品店は3日も臨時休業していて、行司も桔梗も気にしていた。桔梗は父から夏休みになったら帰ってこいという手紙を受け取り、故郷よりこっちのほうがいいという行司と桔梗にニヤつく三三九。
唯一が父と再会した。
新堀家
元気がハイライトを買いに来たが、ハエ落としを出す名津。元気に相談したいことがあると言って、未絵に黙って店を出た。
八百一にも唯一を捜しに行った乙美。誘拐されたんじゃないか、うちの息子はああ見えて美少年だと心配する。歌は家出した、蒸発したと乙美を脅かす。嫌ないじりだね。
善吉が来て、お母さんがおじさんと出ていったと愛に話した。
三三九
元気と名津が来店。どちらも唯一の父の顔を知らず、誰といるんだろう?と不思議に思う。
名津の相談は結婚のこと。上がつかえているとダメなのか。名津と未絵はお母さんが違う。
志村家
愛が新聞紙で兜を作り、善吉を背中に乗せて歩いた。
中央肉店
方子と玉子が先に帰ることにし、玉子は玉之輔に店番を頼んだ。やきもちババアと悪態をつく玉之輔に娘の縁談を頼む方子。
明子がハムとベーコンを買いに来た。玉之輔は玉子が結婚したら2階を住居にして…と話すので、明子は玉子の縁談を気にする。玉之輔は見合いの話が全然ないと嘆くので、明子はとびきり上等なのがいますよと、ハムとベーコンも受け取らずに帰った。
まだ唯一を捜す乙美。
元気と名津が歩いている。名津の母は千駄ヶ谷の空襲で亡くなった。祖母、母、母の妹が抱き合うように死んでいた。名津は生後2か月で母に死なれ、父もいつ招集される身か分からず、幼なじみの和泉と結婚した。物心つく前から育てられたので、血がつながってないなんて考えたこともなかったが、和泉と名津に血のつながりがないことが理由で2度目のお見合いを断られたことがあり、仲人から義理の仲だとトラブルが起こりにくいと理由を聞かされた。
それでお見合いするのが嫌になった名津は、結婚するのが嫌になった。実の子供なら引っぱたいてもお見合いさせるのに、母にも遠慮があったのではないかと思う。元気は義理の仲ということにこだわらない人間だっていると話す。虚心坦懐、もう一度話し合ってみることだねとアドバイス。
「ありがとう」第2シリーズと第3シリーズの間で石坂浩二さんと長山藍子さんが夫婦役の「ゆびきり」というドラマをやってたらしいけど、お似合いだな。
名津は元気に未絵を勧める。
魚平
ママのところに帰ると泣きだす善吉。愛と歌は軽くあしらい、思い出話をする。愛は善吉をおんぶして「泣くなよしよし、ねんねしな」と歌い出す。
愛が外に出ると、元気と名津がいた。乙美が唯一を捜しているので、愛は口止めしようとするが、名津があっさり三三九にいるとバラした。
乙美は三三九へ向かい、愛は先回りして事情を話し、桔梗が裏口から七之助を逃がした。乙美が来店すると、唯一も愛もカウンターの中にいて店番をした。歌も右子が迎えに来たと店に駆け込み、大混乱。(つづく)
前作は、あの人とこの人がカップルで、前々作は~…という目で見ると面白い。きみさんはいい人だったけど、くら子は、どうもな…
