TBS 1973年7月26日
あらすじ
乙美の頼みで歌が名古屋の七之輔の看病に向かった夜、愛の目の前で二人の男が睨み合った。元気と健二だった。二人に他意は無かったが、愛にもしもの事があっては歌に申し訳がないと考えた乙美は、えらいけんまくで二人を追い出してしまった。だが、用心の為に「魚平」に泊った乙美は、寝言の中で歌より先に七之輔のもとに向かった息子・唯一(岡本信人)の名を呼び続けていた。愛はこの時、乙美の子供を思う母心を知った。
2025.7.17 BS12録画
愛が元気を家にあげ、夕飯をごちそうしようとしていると、愛が指を包丁で切った。元気がばんそうこうを貼ろうとしていると、ジャンバーを忘れた健二が戻ってきた。
作:平岩弓枝
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音楽:平井哲三郎
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主題歌(クラウンレコード)
ありがとう
作詞:大矢弘子
作曲:叶弦大
編曲:小杉仁三
唄:水前寺清子
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協力:東京魚商業協同組合
築地東京青果物商業協同組合
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志村愛(あい):水前寺清子
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志村歌(うた):山岡久乃
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熊取唯一(ただいち):岡本信人
山口中(あたる):時本和也
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寺川元気(もとき):石坂浩二
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寺川明子(あきじ):井上順
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寺川百子(ももこ):葦原邦子
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小川七之輔:松下達夫
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山口くら子:大鹿次代
山口三都:小鹿ミキ
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熊取乙美(おとみ):園佳也子
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中央(なかお)玉之輔:佐野浅夫
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中央方子(まさこ):奈良岡朋子
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中央玉子:波乃久里子
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中央素子(もとこ):沢田雅美
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松永孝夫:久米明
魚勝の主人:神田隆
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新堀名津(なつ):長山藍子
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新堀未絵(みえ):音無美紀子
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新堀立夫:下條正巳
新堀和泉:野村昭子
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柴田保:森本健介
看護婦:久松夕子
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木下三三九(さんさく):児玉清
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木下行司(ぎょうじ):新克利
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木下桔梗(ききょう):佐良直美
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演出:川俣公明
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プロデューサー:石井ふく子
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制作:テレパック
TBS
志村家
健二が「何でこんなところいるの?」と聞くと、元気が愛にばんそうこうを貼り、これから愛ちゃんにお茶漬け作ってもらうんだと自慢する。ケガしたのにそれでもお茶漬け作らされるんだ。
乙美が枕を持って志村家にやって来て、2人に帰るように言う。帰らなかったら110番呼ぶでと枕でたたきながら追い出した。いいぞ、乙美さん!
寺川家
百子がグズグズ泣いている。元気が帰ってくると、玉子さんばっかり大事にしてと元気に報告。女親は息子が結婚すると、息子が取られたみたいになると、百子に寄り添わない元気。息子ばっかりだとこうなっちゃうんだね。
お風呂は百子がガスを止め忘れて煮えくり返っていると明子がいい、元気が責めた。百子は怒って押し入れに入り込んでしまった。
中央家
方子は家族で旅行したがる。茶の間でもタバコ吸ってんのね。普通の堅気のお母さんっぽく見えない。玉子は明子さんも連れてっていい?と言い、素子も唯一を連れていきたがる。しかし、スポンサーになるという玉之輔が怒ってやめてしまった。玉子も素子も笑ってたから、元々、家族旅行はしたくなかったのかもね!?
志村家
乙美のイビキがうるさくて眠れない愛。同じ部屋で寝なくてもいいのにね。
寺川家
明子は何妙法蓮華経と唱えながら、うちわ太鼓をたたく。
私の中では、だいじょぶだあ太鼓。
しかし、百子は無視。元気が扇風機を押し入れの前に置くと、百子は元気たちがいなくなったときに扇風機を押し入れの中にい引き入れた。
元気は天照大御神の話をするが、明子は分からず、耳に手を当て、「傷だらけの人生」を歌い出す。ヤケになった元気も一緒になって歌う。
元気は、明子が天宇受売命(あめのうずめのみこと)、元気が天手力男命(あめのたぢからおのみこと)になって、天照大御神を外へ出そうと話した。こういう会話が普通に出てくるのが昭和のドラマなのよ。
明子が歌を歌っているのを、隣の保が聞いていた。そんなに聞こえるんだ!? 明子が歌ったり踊ったりしているのを押し入れの中で笑って聞いている百子。元気が開けると、百子が笑いながら押し入れから出てきた。
翌朝、乙美の大きな寝言に目覚めた愛。乙美も目を覚ました。
新堀家
♪木立ぬけて走るのよ 森の中二人と歌いながら掃除機をかけている名津。和泉が止め、未絵を起こすように言う。和泉は今日は10時までに出ればいい。未絵は髪を縛るゴムはどこかと探していて、名津とドタバタしているとくら子が訪れた。
くら子は和泉に名津の見合い相手から親に隠れていい仲の人がいたと断りの連絡があったと話した。
三三九
三都は子猫を連れて散歩。無理やり引っ張ってるからオモチャかと思ったら! 表に出すとダンプカーにはねられるというのは分かるけど、猫の首に紐付けて引っ張るのはナシよ。三都は名津との縁談が壊れたと桔梗に話した。あんたんとこの2番目、名津さんのこと好きなんじゃないの? 攻撃するならチャンスだと言って帰った。
玉子が八百一の前で待っていると、魚平から愛が出てきた。八百一の今日の仕入れは元気。玉子はつまんないのと家に戻った。
寺川家
明子は百子の肩もみ。ほら、もっとというけど痛そう。
病室
歌はグレープフルーツジュースを七之輔に勧めた。そこに唯一と松永が訪れた。七之輔は手を合わせて「この通りです」。歌は主人や姑さんの看病で慣れてるという。そればっかりじゃないでしょ~と前のシリーズを思う。
市場の食堂
愛が知り合いらしき男性と挨拶し、元気が店に入ってくると、1人だからと先に店に戻った。この人が健二を紹介した魚勝の人なのね。
新堀家
お見合いが壊れたことに和泉は怒っていた。名津は気にしていない。未絵は結婚なんてしなくていい、私って者があるじゃないと喜ぶ。
三三九
名津がフリーと聞いても、行司は好きな相手が分からないという。ピンと来ない。切羽詰まったものがない。三三九は行司は軽率だから、女性と話すことを禁ずると命じた。桔梗は女のうちに入らない。私だって色っぽいんだからと桔梗が歌い始めたのは「島の娘」。
前のシリーズと違い、オリジナルの歌じゃないけど、歌うシーンはそこそこ出てくる。
魚平
魚をさばく愛。乙美も玉之輔も手伝いに来るが、乙美が店番を始めた。「ラブちゃん、この魚、PCBやカドミウムは大丈夫やろなあ?」と口走り、玉之輔が乙美の口を手でふさいだ。この時期、めちゃくちゃ問題になってらしい。…これもあって主人公の職業が魚屋になったんだろうか?
八百一
元気は会社に3時までに行けばいいので店を手伝っていた。3時から行って何時まで働くんだ!? 夜勤みたいなものだね。
明子はお昼はコロッケでも食べようとソワソワ。百子はそうめんにするつもりだと冷たく言うが、結局はコロッケでも買ってきなさい、なかったら中央さんで待っていなさいとお金を持たせた。
熊取酒店
中に七之輔のことを聞く玉之輔。缶ビールを買って、その場で開けて飲み始める。おい! 女なんてつまらない、苦労して育てても嫁にやっちゃう、一日中ベタベタしやがってと愚痴る。缶ビールはチラッと星印が見えたからサッポロかな?
中央肉店
玉子は明子のために大きなコロッケを作り、方子はあきれる。
魚平
愛が片づけしていると、歌が帰ってきた。歌は機嫌がよく、「月夜船」を歌う。愛が何かいいことがあったのか聞くと、今度は「君恋し」を歌い出す。
続けて「女心の唄」を歌う。
中央家
名津のお見合い話がここでも! 素子は「名津さん、もう年でしょ」ってそんな。27、8だよ。玉之輔も「それじゃちょいと急がないとなあ」。閉じこもりっきりってのもよしあしだと方子も言う。嫌だね、ひとんちのことを。
中が魚平のおかみさんが呼びに来たというので玉之輔が出かけようとすると、方子はムッとする。
新堀家
立夫が出張から戻ってきた。くら子には和泉が秋田だと言っていたが、お土産は、サクランボ。山形の親戚のところに寄ったのかな。ケイスケ夫婦は二十歳の誕生日に一人娘が亡くなって、もうすぐ一周忌になる。
立夫は和泉にだけ話があると、娘たちを2階へやった。名津と未絵は2人でサクランボを食べ縁談の話ではないかという。
未絵は猫の声がすると言って名津を追い出し、サクランボを多く食べた。
ケイスケ夫婦は名津を養女にしたいと言いだしていた。血がつながっているのは名津だけ、ということは名津の母方の親戚ってことか。和泉は名津を手放したくない。
名津と未絵がケンカしながら1階へ降りてきて、話は、うやむやになった。「ありがとう」シリーズには仲のいいきょうだいが必ず出てくるけど、ベタベタし過ぎでちょっと気持ち悪いんだよな。いつもお姉さんは長山藍子さん。
志村家
歌が七之輔の様子を乙美と玉之輔に報告。玉之輔は退院後の七之輔がどうするのか聞くと、乙美は別れるという。歌は、あんな男と別れた方がいいとけしかけ、悪口を言いまくると、乙美は七之輔をかばい始め、絶対別れないと言う。愛も一緒になって七之輔の悪口を言うので、乙美は名古屋行きを決意した。(つづく)
今日はラストで「ありがとう」魚平ミュージックビデオ。
乙美は浮気されて追い出して唯一を育ててきたのに、七之輔の面倒を見るためにヨリ戻すなんて何だかな~。七之輔の浮気相手が体が丈夫なら関わりのない人だったのにね。夫婦のことなんて周りから分からないという割に歌も介入し過ぎじゃない!?

