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【連続テレビ小説】本日も晴天なり(124)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

怪我が治った正道(鹿賀丈史)は、人間工学を基にした暮らしの設備を設計する仕事を始める。元子(原日出子)はルポライターとして取材に出る忙しい日々が続き、家に戻るのも遅くなりがちに。正道は、一生懸命に働く元子の姿を見るのが好きだと大介(田島理司)と道子(荒川真美)に言うが、大介は、正道の怪我が治ったら、元子は再び家の中での仕事に戻ると思っていたらしく釈然としない。学校のプリントも丸めて捨ててしまう。

オープニングゆっくりバージョン。

 

昭和40年 秋

 

女性時代編集部前の廊下

元子「古きよきものでしたら、人形町は戦災にも残りましたし、何ていってもあの辺は引き続いて住んでる人(しと)が多いので、あの辺じゃいかがでしょうか」

福井「う~ん、人形町ねえ」

 

女性時代編集部

元子「はい」

福井「そういえば、新幹線同乗記の時もお願いしてうまくいったことだし…」

元子「はい」

福井「だったらあなたに任せるわ。協力してもらえるかどうかお父さんにあたってみてくれる?」

元子「ええ、早速帰りにでも寄ってみます」

福井「うん、じゃあ、それはこれでよしと。それからこれ、来月号の実話手記だけど、一応これだけに絞ってみたから、あなたの乗れそうなものを持って帰っていいから選んでみてくれる?」

元子「はい」

福井「先月号の『我が母の歌』、あれ何通か投書も来てるし割と評判いいわよ」

元子「そうですか」

福井「でもね、慣れてくると表現にも言葉遣いにも同じものを使いがちになるから、そこのところを気を付けて頑張ってちょうだい」←あるある~。

元子「はい」

 

山田木工所

電話が鳴る。

山田「はいはい、山田木工所ですが。あっ、はいはい、見えてますよ。大原さん、奥さんから」

正道「あ~、どうも。どうもすいません」

山田「はいはい」

正道「はい、僕だ」

 

元子「すいません、今日あんまり遅くならないと思ってたんですけど、これから人形町ともう一(しと)つ取材があるんです。あなたも遅くなりそう?」

 

正道「いや、今日はね、早く帰れそうだよ。買い物なら僕が帰りにしていくからいいよ」

 

元子「ううん、今日のは間に合ってます。いつものごった煮シチューなんですけど、温めて召し上がってください。ただ、あんまり遅くなると、また子供たちだけになると思うし」←元子がいるのは編集部向かいの喫茶店ロンかな?

 

正道「あ~、分かった分かった。じゃ、まっすぐ帰るからね。人形町ってのは、お義父(とう)さんのとこかい?」

 

元子「ええ。でも仕事」

正道「うん、じゃ、皆さんによろしくね」

元子「はい。山田さんにもよろしく」

正道「はいはい」

元子「じゃ」

正道「はい」

 

山田木工所

山田「お宅はいつも仲がいいですなあ」

正道「ハハハ…あっ、山田さんによろしくっつってました」

山田「それはそれは」

正道「例のあのライティングデスクのことですけどね」

山田「あっ、はいはい…」

 

去年の秋に手術した正道は、そのけがも回復して再び働き始めました。仕事は、以前から興味を持っていた人間工学をもとに疲れない椅子など暮らしの設備の設計とデザインです。

 

山田さんは、入院した時に同室で家具屋の山田さん。

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山田木工所で働いてるわけじゃなく、取引先の一つという感じかな。

 

大原家茶の間

洗濯物を畳む道子。

大介「ただいま」

道子「あっ、お帰り。はい、これ、お兄ちゃんの。自分でたんすに入れてください」

大介「ああ、そこ置いといてくれよ」

道子「そんなこと言ってまた忘れるんだから」

大介「ああ」冷蔵庫を覗く。

 

道子「おやつなら、そこに布巾がかかってる」

ダイニングテーブルの上に布巾がかかったサンドイッチと傍らに連絡ノート。サンドイッチを頬張りながらノートをめくる大介。

 

道子「手を洗ってから食べてください」

大介「うるさいんだよ」

 

元子の残したノート「お帰りなさい。おやつを作っておいたから手を洗って食べてください。今日は取材がありますが、行き先は女性時代で聞けば分かります。急用があったら、そちらへ電話してください。夕飯はシチューが出来ています。では、行ってきます」ノートを勢いよく閉じる大介。

 

道子「飲み物は何にする?」

大介「当て外れなんだよなあ」

道子「何が?」

大介「お父さんの足が治ったら、お母さんはまた家にいて、できる仕事をするんだと思ったら、近頃、出ることの方が多いじゃないか」

 

冷蔵庫から瓶牛乳を2本出す道子。「だけど、ルポライターっていうのは、いろんな人のところへ話を聞きに行く仕事なんでしょう」

大介「分かってないんだなあ、道子は」

道子「何がよ」

大介「いいよ。子供相手にしたってしょうがないや」

道子「自分だって子供のくせに」

大介「俺はね、お前なんかと違うんだ」

道子「へえ~、どういうふうに?」

大介「うるさいんだよ、いちいちお前は」道子の頭を小突いて部屋へ。

 

洗濯物も畳んでもらい、牛乳も出してくれたのに道子を子供扱いすんなっ! 今日から大介、道子のキャストが代わりました。大介は昭和25年生まれだから中3かな。道子は4つ下だから小学5年生。

 

大介…田島理司さん。ツイッターで金八っぽいと何人も指摘してたけど、実際、「3年B組金八先生」第1シリーズの生徒の一人、池野国広役だったそうです。第2シリーズ推しなので第1シリーズの生徒は分からないなあ。金八以前にも子役として何作かドラマに出ています。第1シリーズのあとは、単発のスペシャルドラマ1(1982年)、3(1984年)に出演、25周年同窓会(2004年)とファイナル(2011年)にも出演してたみたいです。第1シリーズも一応、以前TBSチャンネルでの再放送をブルーレイに残してはいるんだよね。あ、第2シリーズの13話が第1シリーズの生徒の同窓会だったから確認できるかな。

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金八以前に上條恒彦さんとも共演してたのか。何役か分からないけど、トシコの弟のミノル? この頃はキャストの名前とかちゃんと見てなかった。でも見たことはあったんだ(^-^;

 

道子…荒川真美さん。かわいい女の子。同姓同名で子役経験のある人を見つけたけど、このドラマより後に生まれた人だった。

 

鍵っ子という言葉がはやりだしたのは、このころのことです。

 

夕方、吉宗作業場

宗俊「おい彦さん、伸子(しんし)には気ぃ付けてくれよ」

彦造「へえ」←さらに白髪度アップ。

宗俊「おい、手っ取り早くやれよ、手っ取り早く」

順平「ああ」

宗俊「ああじゃねえ! こら! こうだよ。なあ、こうやるんだい。な。しょいしょい、しょいしょいしょいっと…はい、違いが分かったらやってみろ!」

順平「はい!」

宗俊「ヘ~ックション! ヘ~ックション! ヘ~ックションったらギッチョンチョンのパイノパイノパイっと…」

東京節

東京節

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宗俊がくしゃみのついでに長々言ってたのはこれか? 私が知ってたのはドリフターズバージョンだったけど。なぎら健壱さんいい声。

 

彦造「風邪ひいたんじゃねえんですか、旦那」

宗俊「え、誰がうわさしてやがんだ。誰だ、俺にほれやがったのは」

彦造「ヘッ、いくつになっても言うことは達者ですねえ」

宗俊「ハハハハハ」

善吉「彦さんもそろそろ引退かと思っとりやしたがね、この様子じゃなかなかまだまだ、お役御免っちゅうわけにはいきやせんわねえ」

宗俊「いけねえよ。悟ったような顔しててもな、年のことは気にしてるんだ。あんまりお前、年寄りに年のこと言っちゃいけねえ」

善吉「いやいや、あっしはね、うちのばばあのことを言ったんで…」

宗俊「あ~、あれも随分長もちしてるな」

善吉「粉ぁ吹いてやすからね」←笑ってしまう。

彦造「干し柿じゃあるめえし」

善吉「干し柿たぁ、よかったな、ハハハハ…」

 

宗俊「ヘ~ックション!」

善吉「本当に大将大丈夫ですかい?」

宗俊「バカ野郎! バカは風邪ひかねえってな、風邪もひかねえ野郎を毎日相手にしてる俺の苦労を知ってみやがれ、チキショー」

善吉「ヘクション! クシュン…。あっしじゃねえですね?」

笑い声

 

⚟元子「ごめんください。お父さん、います?」

 

宗俊「元子だ。うわさをしてやがったのは、あの野郎だ、え。娘にほれられてもしょうがねえな、おい。おい、順平、しっかりやれ」

順平「へい!」

宗俊は家の中へ。

 

善吉「若旦那、これ、のり残ってますぜ。やってくんな」

順平「へいよ」

 

桂木家茶の間

トシ江「おとうさん、お茶」

宗俊「おう」

トシ江「変わり者?」

元子「うん。『古きよきもの変わり者』っていうタイトルでね。女性時代の続き物の一つを受け持ってくれないかって編集長に頼まれたのよ。それでね…」

宗俊「こらこら、こらこら。え、おおかた、その変わりもんの心当たりでも聞きに来やがったんだろうけど、あいにくな、俺の知り合いには、そんな変人は一人(しとり)も見当たらねえ」

トシ江「ご本人がそう言ってるんだから、そうかもしれませんねえ」

宗俊「しれませんね? この野郎。俺をうたぐってやんのか? え、俺を変わりもんだと思ってやんのかい!」

トシ江「そんなつもりで言ったわけじゃないですよ」

宗俊「てやんでぇ、この野郎、おめえ、誰にほれて一緒になりやがったんだ」

元子「嫌ぁね」

宗俊「嫌ぁね? てめえもそうだぞ。おめえ、俺の娘じゃねえか。半分は俺の血が入(へえ)ってんだぞ」

 

元子「ちょっとお父さん、今日私はね、インタビューの打ち合わせに来たんだから」

宗俊「何だい、そのインタンビってのは」

元子「インタ…イ…インタビューよ」

宗俊「ん、その、あれか? 古きよきもののか?」タバコを持って長火鉢からちゃぶ台まで移動。酒よりタバコやめた方がいいと思うな~。

 

トシ江「おや、それじゃ、あんたやっぱり変わりもんだったんですか」

宗俊「この野郎、しまいには殴られるぞ、てめえは」

セリフは恐ろしいが笑い声があがるということは現実的ではないということ。

 

宗俊「おい、それでどうなんだ?」

元子「うん、いろいろ考えたんだけどね、我が河内山は古きよき人ではあるけど、変わりもんだとは思わないのね」

宗俊「そうかい。そりゃあ、ありがとよ」

元子「だってすごいむちゃくちゃいは言うけど間違っちゃいないもの。考え方の基準は決して新しくはないけど…人の情ってもんの分かる、むしろ、ちゃんとした常識人だって思うのよ」

宗俊「おい、元子は俺をほめてんのか、それともけなしてやんのか、どっちだ、え?」

トシ江「ん? さあね」

 

元子「けどさ…ほら、そういう人に限って世間じゃ変わり者だって思われることが多いみたいだし。そこでね、秀美堂のおじさんと中の湯のおじさんにもご一緒してもらって3人で対談ってのは、どうかなって考えたんだけど」

宗俊「あ~、そいつはいいや。あいつらはおめえ、飛びっ切りの変わりもんだからな」

元子「でしょ」

宗俊「ハハハ」

 

元子「私もね、近頃、ママさんルポライターなんて肩書はつけられてるけど、うちにお風呂があるから、うっかりしてたのよ。今、銭湯32円なんですって」

トシ江「ええ、子供だってね、8円から15円になったし、大人だってさ、23円が上下ひっくり返して32円だなんて、まあ、値のつけ方、ちょいといいかげんすぎやしないかしらねえ」

元子「まあね、物価も上がったし、いろいろ事情があってのことでしょうけど、けど、中の湯さんじゃ今でも朝湯やってるんでしょ」

宗俊「あたぼうよ」

元子「けど、調べたらね、今どきそんなとこほとんどないのよ」

宗俊「よそでどうあろうとな、ここをどこだと思ってやんでえ。人形町だぞ、え。人形町で朝湯がなくなってみろ。人形町じゃなくなっちまうじゃねえか」

 

トシ江「けどさ、近頃はアパート住まいの勤め人さんたちが増えてることだし、そうそう朝湯がはやるわけでもないでしょうけどねえ」

宗俊「まあ、そこをな友ちゃんは頑張ってんだ。な。あいつこそ本当の江戸っ子だな」

元子「そうなの。だから、その古きよきものを大事にする心意気っていうか頑固さをいぶし銀の三羽がらすで大いにしゃべっていただけませんか?」

宗俊「分かった。そういうことならな、まあ、あいつらに話つけてよ、やるから任しときな」

元子「よろしくお願いします」

宗俊「ああ。あれだろ? やっこさんたちの都合を聞いて日(し)にち決めてだな、それでおめえんとこに電話したら、それでいいんだろ」

元子「うん。それじゃあ、お願いしますね」

宗俊「よし、分かった」

 

トシ江「あら、もう帰るの?」

元子「うん。もう一人ね、行って取材しなくちゃいけないもんだから」

トシ江「まあまあまあ、忙しいのは結構だけどね」

宗俊「こっちは仕事だ仕事だ」

トシ江「たまにはもううちにいてやる時間作ってやんなくちゃ子供がかわいそうだよ」

元子「大丈夫よ。うちの子は鍛えられてんだから。不平一つ言わないわよ」

トシ江「ああ…」

元子「それじゃ、お邪魔さま」

トシ江「気ぃ付けて…」

 

夜、大原家台所

洗い物をする道子と食器を拭く正道。「はい大介…はい」

食器を棚に運ぶ大介。「また遅いのかなあ、お母さん」

正道「ん? 何か用でもあるのか? お父さんで分かることなら聞いとくよ」

大介「別にそういうわけじゃないけど…」

正道「ん、そういうわけじゃないけど、何だ?」

大介「今日はせっかくお父さんも早いんだし、そういう時は、お母さん、うちにいるか早く帰ってくればいいんだよ」

正道「何言ってんだよ。お父さんがうちにいるから安心していっぱい仕事してくりゃいいんだよ」

 

大介「お父さんの今度の仕事、給料安いの?」

正道「うん?」

大介「うちはまだ、お母さんが働かなければいけないの?」

正道「まだというよりね、お母さん、これからずっと仕事続けるんじゃないかな」

大介「どうして?」

正道「お母さんね、昔から書くことは好きだったし、またその才能がある。それに今度は雑誌社から、その才能を求められてるんだよ。大介だってそれぐらい分かってたんじゃないのか」

大介「僕はいいんだけど…」

正道「うん?」

大介「お父さんはそれでもいいの?」

 

正道「お父さんね、一生懸命働いてる姿見るの好きだし、またそういう姿見るとね、自分も一生懸命頑張んなくちゃなって励まされるような気になるんだよ。それにな、仕事してるからって、お父さんや大介たちに迷惑かけてるわけじゃない。お互いに自分ができることは自分でやる、協力し合うのが家族だよ。だって、お父さんが入院してる時だって、みんなが一致団結してくれたから治療に専念できたんだし、それだけ回復も早かったんだよ」

大介「けど…」

正道「うん?」

大介「あんなに大変なのは、僕、お父さんの足が治るまでだと思ってたから」

正道「ハハハ…すると何か大介はパワー出し過ぎて、もう息切れしたってわけか? ハハハ…」

 

道子「お父さん、全部終わった」

正道「おっ、そうかそうか。お~、よくやったな」

 

大介の部屋

レコードを聴きながら、紙を丸めて投げた。

This Boy

This Boy

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流れたのはビートルズの「This Boy」だって。すごいね~。

 

元子が玄関に入って来た。「ただいま」

 

部屋で設計図を書いてる正道。

元子「ただいま。遅くなりました」

正道「おう、お帰り」

元子「まだやってらっしゃるんですか?」

正道「うん。おい、元子」

元子「はい?」

正道「ちょっと大介のことなんだけどね、ちょっと変だな」

元子「えっ?」

正道「昼間、学校で何かあったのかも分からんが、何となくおかしいよ。まあな、一種の反抗期かも分からんけれども年頃だからね、気を付けた方がいいな」

元子「はい…」

 

つづく

 

明日も

 このつづきを

  どうぞ……

 

また大介か…イライラ。道子が文句も言わずにやってるのに、正道には強く言えずに道子に当たるし…さて、金八を見て大介を確認しよう。

 

先週土曜日回後、「いだてん」の最終回だけ見た。「いだてん」は市川崑監督の「東京オリンピック」の映像をたくさん使ってたんだね。映画を観たのは、ドラマ最終回後。改めて「いだてん」いいじゃんねー!

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この間「大河ドラマが生まれた日」を見た者としては、大型娯楽時代劇という名目で始まった枠で時代劇に対してこだわりがあるのは分かったから、大河ドラマとは別の枠で近代史を扱うドラマ枠があってもいいのにねーと思う。単純に私が近代史が見たいだけですが。

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大地の子」みたいな重厚なドラマが見たいな~。