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【連続テレビ小説】本日も晴天なり(111)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

正道(鹿賀丈史)の手術は成功した。元子(原日出子)がつきっきりで看病する中、朝になってようやく正道は意識を取り戻し、元子と言葉を交わす。松江から波津(原泉)たちが、駆け付けたのは、その夜だった。たくさんの人たちに支えられ、ひとまず命の危機を脱した正道は、次に足の手術を受けることとなった。命にかかわるような手術ではないが、今後、自力で歩けるようになるかどうかがかかっている、重大な手術だった。

peachredrum.hateblo.jp

手術室前の掛け時計は午前0時31分。秒針の音が響く。

 

にわかに手術室前が慌ただしくなり、第三手術室の灯りが消える。

元子「先生」

医師「手術は成功しました」

元子「ありがとうございました…」

 

医師…山中康司さん。同姓同名の実業家もいたけど、70年代~90年代にかけて大河ドラマに結構出ている。

 

ストレッチャーに乗せられた正道が手術室から出てくる。

 

吉宗

電話で話している巳代子。「はい…分かりました。じゃあ、手術は無事終わったんですね。はい…それじゃあ、お父さんにも様子見てこっち帰ってくるように、あなたからおっしゃってくださいな。ええ、こっちは大丈夫ですから。ええ、道子ちゃんも弘美と一緒に寝かしましたから。すいませんが、ちょっとお母さんに代わりますから」

トシ江「もしもし、祐介さん? どうもありがとう。元子のこと、よろしくお願いしますね。はい…松江からね、どなたかお見えになるでしょうから支度したらすぐ行きますから。はい…くれぐれもよろしくお願いします、どうぞ」

 

病室

寝ている正道。

医師「ひ臓という臓器はですね、血液の貯蔵所だと思ってください。これが今回のように手術で取ってしまうこと自体は命に別状ありません」

宗俊「へい…」

医師「けれど、これで安心だと言うまでは3か月ほどかかりますし、現段階では患者は非常に危険な状態にあります」

宗俊「へい」

医師「ただ、心臓がしっかりしてるし、全身的な疾患がないのと輸血の大部分が新鮮な血液だったので、これが回復力を強めるのではないかと考えられます」

宗俊「はい」

医師「あとの問題は足なんですがね、大たい骨骨幹部といって大たいのこの骨の芯といいましょうか、これが折れていて膝もやられています。ですが、骨の方は応急手当だけになっています」

宗俊「…と、おっしゃいますと?」

医師「そうですね、経過を見ながら骨折の手術は1週間後にやれればいい方だと思いますよ」

宗俊「へい」

医師「それじゃ、お大事に」

 

資材が落ちてきたんじゃなく、高所から落下したのかな? 

 

宗俊「ありがとうございました」

藤井「どうもありがとうございました」

 

看護婦「麻酔からさめるのは多分、朝だと思います」

元子「はい」

看護婦「それから適当に交代して休んだ方がいいな。まだまだ先は長いんだから、そんなに頑張ってると皆さんの方が参っちゃうわよ」←フランクな口調だな~。

元子「ありがとうございます…」

 

元子「(橋本に)どうもありがとうございました。お疲れでしょうし、お体に障ってはいけませんから、私たちついておりますので、もうどうぞこれで…」

橋本「奥さん…」

元子「主人、いつも工期に追われる仕事だと言っていました。この上、現場の皆さんにご心配をおかけしては目が覚めてから主人に私が叱られますから」

橋本「そうですか…。それじゃ、私、事故現場の立ち会いがありますんで、一旦これで失礼します」

元子「はい。どうもありがとう存じました」

橋本「大介君…」頭を下げて出ていった。

 

廊下

藤井「どうも…」

橋本「時々電話で詰め所の方で様子を伺いますんで、奥さんたちよろしくお願いします」

藤井「分かりました」

橋本「失礼します」

藤井「どうも」

 

病室に戻った藤井。「そうだ、まだお茶が残ってましたね。お義父(とう)さん、召し上がりますか?」

宗俊「(やや間があって)ん…ああ…」

元子「お父さん、心配かけて本当に…」

 

大介「おじいちゃん、帰ろう」

宗俊「ん?」

大介「僕が送っていくよ。一緒に帰ろう」

宗俊「おめえ、何を言いだすんだ。朝、もう一度寄ってみるから」

元子「うん…そうしてちょうだい」

大介「要るものがあったら、その時、持ってくるから思い出したら電話してよ」

元子「ええ、そうするわ」

 

暗い吉宗前の路地

大介「お母さんは別だけど…」

宗俊「うん?」

大介「僕があそこにいるってことは、お父さんが息を引き取る時を待ってるような感じで嫌だったんだ。大丈夫。お父さんは一人じゃない。僕の血も今、お父さんの体の中で頑張ってんだから」

宗俊は大介の頭をポンポンして店に入っていく。大介、大人~。

 

正道が意識を取り戻したのは朝になってからでした。

 

病室

元子「あなた…」

正道「心配かけて…すまなかったな」

元子「ううん、お医者様がね、もう大丈夫だって言ってくださったから、私、何にも心配しなかった。この患者さんは生命力が強いからって、そうおっしゃってくれたのよ」

正道「子供たちは…」

元子「大介は手術が終わるのを見届けてから帰りました」

正道「そうか…」

元子「あなた…橋本さんや現場の方たちがみんな心配して駆けつけてくださったんですよ。それから祐介さんもそして大介もあなたのために輸血してくれたんですよ。ごめんなさい。あんまり話しちゃいけないって言われてたのに…すいません」

正道「元子…」

元子「あなた…お願い、頑張って。大介や道子のためにもみんなのためにも頑張って、あなた」

 

ノック

元子「はい」

 

トシ江と藤井が病室に入ってくる。

藤井「間もなくしたら巳代子が朝ごはんをもって交代に来ますから」

トシ江「これ、着替えだよ」

藤井「お茶、いれましょう」

元子「すいません」

トシ江「松江から皆さんね、こっちに向かってらっしゃるって」

元子「はい」

トシ江「けどよかったね。本当によかった…」

元子「はい…」

 

松江からとるものもとりあえず波津たちが到着したのは、その夜も遅くのことでした。

 

夜、大原家茶の間

邦世「そうで、正道は?」

トシ江「ええ、麻酔がさめましてから意識もしっかりしまして、まあ、お医者様もホッとなさってらっしゃいました」

邦世「そげでございましたか」

トシ江「はい」

邦世「本当にお世話をかけました」

トシ江「いいえ、とんでもございません」

邦世「そうで元子さんは、ずっと病院の方ですかいね?」

トシ江「はい」

平八郎「そんなら私、ちょっと病院を教わって行ってきますけん」

波津「ほんなら私も一緒に」

トシ江「でも遠い所からいらしたんですもの。ね、おばあちゃま、今夜のところは、どうぞ…」

 

大介「お風呂入れますよ、ひいばあ」

波津「ああ、大介…」

大介「ひいばあは僕が明日の朝、連れてってあげるからね」

トシ江「ええ、是非そうなすってくださいましな。まあ、あちらに行ってもゆっくりできませんし、今夜のところはどうぞ、おばあ様」

平八郎「僕もその方がいいと思いますわ、おばあさん」

邦世「私もそげ思いますわね。ここはこちらのおかあさんの言われえようにそげしてごしなはって」

波津「ああ、だども…」

 

大介「大丈夫。今日、帰りに寄ったらお父さん、ちゃんと僕の名前、呼んでくれたし」

波津「本当かや」

大介「本当だよ。藤井の叔父さんか叔母さんがいるから道子だって人形町のおじいちゃんだって一緒にいたいのを我慢してるんだもん」

波津「ああ…分かあました。ほんなら平八郎さん、邦世さんのことは、ひとつよろしく頼みましたけん」

平八郎「分かりました」

 

波津が大介に案内されて病院へ行ったのは、その翌朝のことでした。

 

病院の廊下を歩いてきた大介と波津。大介が病室のドアをノックする。

⚟元子「はい」

 

元子「おばあ様…」

波津「元子さん…。えらかっただんね、だんだん…」

元子「今、ちょうど目が覚めてるところですから、さあどうぞ」

 

病室

波津「正道…」

正道「ご心配を…」

波津「何言っちょうだや。思ったより元気そうな顔色しちょうだないかや」

うなずく正道。

波津「大介が立派に育って、まあ本当にびっくりしましたわね。あげな子に育ててくれたあんたのことだけん、きっと元気になあますけんね」

元子「おばあ様…」

邦世「経過はいいようだとお医者様が言っちょられましたけんね。この分だと足の手術も予定どおりにできそうですわね」

波津「そげかね…」

大介「よかったね、お父さん」

うなずく正道。

大介「それでは僕、行ってまいります」

元子「じゃ、ちょっとお願いいたします」大介と病室を出る。

 

波津「つらかったら返事せんでもいいけん。苦しいことないかや」

正道「大丈夫です…」

波津「気をしっかり持って負けちゃなあませんで。男だないかや、正道。元子さんのためにも頑張らにゃ私が承知しませんけんね」

正道「はい…」

 

手術後の一応の危機を脱した正道は10日後に大たい骨としつ関節の骨折の手術を受けるため、元子に見守られながら再度、手術室へ運ばれていきました。

 

手術室へ向かうストレッチャー。

 

順平「姉さん!」

洋三「あっ、順平君だ」

順平「ごめん、住まいが変わったばかりですぐに連絡がつかなかったもんだから」

元子「ううん、よく来てくれたわ」

順平「義兄(にい)さん」

正道「心配かけたね」

順平「うん…しっかりね」

正道「うん」

元子「お願いします」

 

手術室前で正道の左手を握っていた元子の手に正道の右手が重なる。元子はそっと手を外して、正道は手術室へ。

 

今度の手術は命に関わるほどではないものの今後自力で歩けるようになるかどうかという、やはり大変な手術でした。

 

第二手術室の灯りがともる。

 

つづく

 

来週も

 このつづきを

  どうぞ……

 

脾臓摘出だけでもしんどいのに、足の手術まで間があったのもさらにしんどい。数年前に肩を骨折した時、まあ、痛くて痛み止め飲んでも痛くて…。ま、手術したわけじゃないけどね。これだけ具体的なのは、実際にこういう事故に遭ったのかなあ?

 

昨日から手術室に詰めかけるなど立ってる芝居が多かったから、巳代子、小顔でスタイルいいなとか洋三叔父さん背高いなとか橋本さん意外と小柄とかそういうところに目がいってしまった。そういや、金八先生とお巡りさん、確か並ぶと同じくらいだったような。あ、洋三叔父さん(服部先生)と橋本さん、同じシーンがなかったな~。

 

※ネタバレ 正道さんは大丈夫。字幕水色だもん。「純ちゃんの応援歌」の秀平と同じで最終回まで元気だと思います。ヒロインの相手役が誰でも水色かといえばそんなことはなく、「あぐり」のエイスケさん、「芋たこなんきん」の健次郎さんは他キャストと同じ白。二人の共通点は二人とも劇中で…。

 

色分けの記憶はないけどその法則だと「はね駒」の源造も水色だったろうし、「おしん」の竜三は白だったろうな。変則的なのは「マー姉ちゃん」でマリ子が黄色、マチ子が水色でした。字幕に注目すると朝ドラの場合、1話にして何となく話が読めてしまうね。