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【連続テレビ小説】本日も晴天なり(110)

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

正道(鹿賀丈史)が工事現場の事故で大怪我をした。急報を聞いた元子(原日出子)は子供たちを連れて病院へ。すでに手術は始まっていた。肋骨が折れ、脾臓が破裂しており緊急に摘出しなければならない。足も折れている。大量の輸血が必要だという。宗俊(津川雅彦)と共に駆け付けた藤井(赤塚真人)が同じ血液型で、さっそく採血となる。自分の血が使えず悲嘆にくれる元子。ショック状態となった正道の命は非常に危険な状態に…。

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昨日の続きから…回想風だけど新撮だと思う。

橋本「大原~! 大原!」

工藤「大原さん! 大原さん!」

橋本「大原! 大原!」

うつぶせで倒れている正道発見。

工藤「大原さん…大原さん!」

橋本「救急車! 救急車だ! 早く…早く行け! 大原、大丈夫か! しっかりしろ!」

工藤「降りましょう!」

橋本「工藤!」

工藤「はい!」

橋本「そっち持て!」

 

倒れている人を動かしていいのか~?と今の感覚だと思う。それと、このバックにかかっている音楽が今の感覚だと違和感があるかな。音楽は「はね駒」と同じ三枝成彰さんだけど、「はね駒」の時もそう思った時はあった。明治時代の話なのに妙に音楽が新しい感じがするというか。

 

大原家ダイニング

道子「お代わり」

元子「はい。大介、今日のお弁当、残ってましたよ」

大介「ごめんなさい」

元子「おかずがまずかったんだったら母さん謝るけど残すっていうのは感心しないわね。お父さんだっていつも言ってるでしょう。お弁当っていうのはね…」

大介「そうじゃないんだよ。あと少しというところで先輩に呼び出されて、そのあととうとう食べる暇がなかったんだ」

元子「だったら許す」

大介「だからおなかすいちゃった。お代わり」

元子「まあ、フフ…。でも、その先輩には文句言ってやんなくちゃね。人間食べる時にちゃんと食べないと、いい考えも浮かんでこないもんなのよ。はい」

大介「お母さんだって特選に決まる前、何も食べたくないって言ってた」

元子「まあ、そうだったわね」

笑い声

道子「お父さんも一緒だといいのにね。ごはん冷たくなっちゃう」

元子「道子…。お父さんはね、頑張ってるのよ。立派なビル建てようって」

道子「うん」

大介「お母さん、しょうゆ取って」

元子「はいはい…はい。さあ…たくさん食べなさいよ」

大介・道子「は~い」

 

現場に救急車が来ていて、工藤ら作業員が事情を話していた。

橋本「工藤! 工藤!」

工藤「はい!」

橋本「俺は大原と一緒に病院行くから、お前は…」

工藤「一緒に行きます!」

橋本「お前は奥さんのとこ行ってくれ。いいか、電話は使うな」

工藤「橋本さん!」

橋本「詳しく言うことはない。病院で詳しく説明するから。つらい時間は一分でも短い方がいいんだ! いいか、詳しく言っちゃいかんぞ! いいな!」

 

電話でなく家に直接行けというのは当時としての誠意の見せ方なのかな?

 

正道をタンカで運ぶ救急隊員たち。

 

救急隊員…下坂泰雄さん。いろいろドラマに出てたけど、「おしん」もあった。

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偶然にも百合が交通事故に遭う回で…まさかこっちでも救急隊員の役?

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80年代から90年代にかけて大河ドラマや民放のドラマにも多数出演。

 

工藤「しかし…!」

石原「大原さん! しっかりしてください」

工藤「大原さん!」

橋本「工藤、頼んだぞ! 頼んだぞ!」

工藤「橋本さ~ん!」

 

大原家台所

ラジオを聴きながら洗い物をする元子。

 

⚟戸が開く音

⚟工藤「ごめんください! 奥さん! 奥さん、いらっしゃいますか!」

 

元子「はい」

 

玄関

元子「ああ、どうなさったんですか、そんな大きなお声で…」

玄関に立っている工藤の作業服には血がついていて、すぐに察する元子。

工藤「奥さん…」

元子「まさか、大原…大原が…」

工藤「奥さん…」

元子「工藤さん!」

工藤「すぐに僕と一緒にいらしてください! 車をそこに待たせてあります。そのままですぐに! あとのものは僕らで持っていきます。大原さんは今、手術中だと思います」

元子「大介! 道子! 大介~!」

 

工藤というのは中原丈雄さんと似ている中原由視さん。今回、結構セリフあったね。

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病院

第一手術室から第五手術室まであって、第三手術室のプレートに赤い灯りがともっている。

 

手術室前

橋本がウロウロしていたが、ベンチに座る。長い廊下を大介、元子と道子、工藤が走ってくる。

橋本「大介君!」

大介「父さんは!?」

橋本「頑張っている。大丈夫だ」

元子「橋本さん!」

橋本「奥さん…申し訳ありません!」

元子「そんなことより大原は!」

 

橋本「今さっき、ひ臓の摘出手術にかかりました」

元子「ひ臓の?」

橋本「ろっ骨が折れてました。ひ臓も破裂したんです」

フラ~ッと倒れそうになる元子。

大介「お母さん!」

橋本「奥さん! 大丈夫ですか!」

元子「大丈夫…お母さんは大丈夫」

橋本「とにかく掛けてください」

元子「はい」

 

道子とベンチに座った元子。大介はそばに立っている。

元子「身内に知らせた方がいいんでしょうか」

橋本「手術は2時間。長くて3時間はかかるそうです」

 

壁の時計は午後9時32分。

 

橋本「それまで大原が頑張ってくれるよう僕は祈ってます。足もやられてます。しかし今は、ひ臓の摘出が緊急の課題だそうです」

元子「大介」

大介「お母さん」

元子「人形町に…祐介叔父さんに電話して今、橋本さんがおっしゃったことを…お願い。お母さん、ここ、今、離れるわけにいかないの」

大介「はい」

橋本「おじさんも行こう」

大介「はい」

 

桂木家茶の間

宗俊「何だと…!?」

藤井「ですから、松江の方には今、うちから連絡しました。これから病院へ行きますが、お義父(とう)さんどうなさいます?」

宗俊「トシ江…あと、頼んだぞ」

藤井「容体が分かり次第、電話するから君はここで待ってなさい」

巳代子「はい」

トシ江「巳代子…」

 

巳代子「とにかくごはん炊かなくちゃ。それから善さんに知らせていいですね」

トシ江「ああ…」

巳代子「すいません、お握りにするから1升5合、量っておいてください。その間に私、善さんに知らせてくるから」

 

手術室前

橋本「とにかく資材が崩れる音で俺たちが駆けつけた時は、ご主人はもう投げ出されていて、ほとんど意識はありませんでした。まあ、何が原因かは分かりません。こんなことになってしまって、奥さんに何とおわびを言っていいか分からんのですが…救急車の出動が早かったのと当直の先生が外科のベテランでいらっしゃったことがせめて不幸中の幸いだったとそう思います」

 

石原「橋本さん!」

橋本「おう! 2人ともA型か!」

作業員A「はい、A型です」

作業員B「間違いありません」

橋本「そうか。頼むぞ…頼むぞ! 石原」 

石原「はい」

橋本「検査室へ早く!」

 

石原「奥さん…大原さん、絶対大丈夫ですよ」

作業員「それじゃあ…」

石原「じゃあ。失礼します」

橋本「頼むぞ」

作業員「はい」

橋本「頼むぞ」橋本以外は廊下の奥へ。

 

元子「あの…」

橋本「ひ臓の手術には大量の血液が必要なんだそうです」

元子「私はO型です」

大介「僕の血も採ってください。僕はお父さんと同じA型です」

橋本「大丈夫だよ、大介君。今、2人、血をくれたし、おじさんの血もお父さんの体の中で一緒に闘ってるんだから」

 

元子「お願いします。O型ですから私の血も使えるはずです」

橋本「奥さんはいけません」

元子「どうして!」

橋本「奥さんは手術後が正念場じゃありませんか」

元子「でも、その手術が大変なんでしょう! 今、とっても危険な状態なんでしょう!」

橋本「奥さん!」

元子「連れてってください。私、あの人が助かるためだったら私の血、全部注ぎ込んだって構わないわ」

橋本「奥さん、落ち着いてください」

元子「お願いします! 大介!」大介が廊下の奥へ走っていく。

 

道子が泣きだす。

元子「道子! 道子、泣いちゃ駄目。今、お父さん、この中でね…。道子、泣いちゃ駄目…」

藤井、宗俊が到着。

元子「お父さん…!」

道子「おじいちゃ~ん!」宗俊に抱きつく。

宗俊「ど…どうなんだ。正道っつぁんはどうなんだ」

 

橋本「おとう様ですか。この度は…」

宗俊「挨拶はいいからよ。大原正道は一体どうなんだって、それを聞いてるんだ」

橋本「はい…」

元子「手術には大量の血が要るんですって。それで、今、この橋本さんやほかの皆さんが正道さんのために…」

宗俊「ち…血が?」

藤井「お義兄(にい)さん、何型ですか?」

元子「A型です」

藤井「それじゃ、僕の血が使えますよ」

元子「祐介さん…」

藤井「お義父さんはここにいてください。どこですか?」

橋本「こちらです。お願いします…」

 

血液型占い信者じゃないけどさ、正道さん、藤井がA型なの納得してしまう…。元子がO型なのも。十分、信じてるじゃないか。

 

桂木家の掛け時計は午後10時35分。

 

台所

トシ江、巳代子、キン、銀太郎はお握り作り。緊急事態にはまず炊き出し!みたいな感じ?

 

彦造は電話番。「こんなバカなことがあるかってんだい…。このじじいがまだはばかってるってえのに、あの大原さんがよ…。くそっ! 大原さんが一体どんな悪いことしたってんだい…」

 

善吉「車、つかまりました!」

トシ江「それじゃ、巳代子」

巳代子「はい」

銀太郎「あんた、巳代子さん送ったらすぐに帰ってきとくれよ」

善吉「おうよ」

銀太郎「お握りは追いかけ、いくらでも握るからさ」

善吉「よっしゃ。じゃあ、行きましょう」

巳代子「はい。それじゃ、行ってきます」

トシ江「頼んだわよ」

銀太郎「あっ、ポット、ポット」

巳代子「ああ、はいはいはい…それじゃ。お願いします」

トシ江「じゃあ、善さん頼んだわよ」

善吉「へい」

巳代子「それじゃ…はい」

キンは泣き出しそうな顔で無言でお握りを作っている。

 

昔はO型の血は誰にでも輸血できるとされていたのですが…。

 

処置室

看護婦「今はもう同じ血液型でしか輸血できないことになってるんですよ」

 

看護婦…苫米地洋子さん。特に情報出ず。顔だちは沖縄の人っぽく見えた。

 

泣きだす元子。奥では採血を終えた藤井が横たわっている。

藤井「泣かないでください、お義姉(ねえ)さん。大介君の血も僕の血も間に合ったんですから」

元子「だけど…」

藤井「泣かないでください、お義姉さん」

元子「だけど…」

藤井「そういうことが分かっただけでもよかったじゃないですか」

元子「私のことなんかどうでもいいんです。私、今、あの人のために何にもしてやれないってことが私…」

 

看護婦「はい、もういいわよ」

藤井「どうもすいません」

看護婦「ただし急激には動かないこと。牛乳瓶1本、血を抜いているんだから」

藤井「はい」

 

看護婦「さあ、奥さん。今、奥さんがしっかりしなくてどうするんですか」

元子「すいません…」

藤井「さあ、お義姉さん…」

 

時代というかなんというか、橋本も藤井も元子の肩をガチっと押さえるんだよね~。他人の奥さんの体そんなに触んな!

 

ひ臓の破裂による急激な大量の出血でショック状態を起こし、正道の命は非常に危険な状態にありました。

 

遠くでサイレンが鳴る音

 

吉宗

電話の前にいるキン。トシ江は神棚に手を合わせている。

 

手術室前

元子「こんなものですけど…」お握りを配る。

橋本「ああ、頂きます」

工藤も頭を下げて受け取る。

 

善吉も配るが大介は首を横に振る。

 

手術室前に立ちつくす宗俊に声をかけられない元子。

 

巳代子「はい」お茶を渡す。

善吉「あっ、こりゃどうも」

巳代子「お姉ちゃんも食べなきゃ駄目よ」

元子「ううん、喉通らないもの」

善吉「ここ、置いときやすからね。ちゃんといつでも食っちゃってくださいよ」

巳代子「それじゃ、私、一旦帰るけど…しっかりね」

 

巳代子って背もすらっと高くてスタイルいいよね~。

 

元子「ありがとう。それから子供たちを吉宗へ連れて帰ってくれない?」

大介「僕は帰らない」

元子「大介…」

大介「道子、道子は叔母さんと一緒に帰りなさい」

道子「お母さん…」

元子「お父さん、大丈夫だから。ね。叔母さんと一緒に帰りなさい。弘美ちゃん一緒だから寂しくないでしょ」

うなずく道子。

藤井「そうだ。それがいいよ」

元子「さあ…」

巳代子、道子、善吉が吉宗へ帰っていく。

 

窓の外を見る元子の心の声「あなた、頑張って。こんなことで死ぬなんてこと私は我慢できないわ。生きてください。大介と道子のためにも…。あなた!」

 

大介「向こうに行こうよ。ドアの前でお父さんが出てくるのを待とうよ」

元子「うん」

大介「お父さんなら負けやしないさ、絶対に」

元子「そうよね…。負けるもんですか。負けてたまるもんですか」

大介「うん」

元子「行こう」

長い廊下を歩いていく元子と大介。

 

つづく

 

明日も

 このつづきを

  どうぞ……

 

脾臓摘出などとなんとなく検索したら内臓の画像が出てきて、ヒー! 正道さん、どうぞご無事で…。