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【ネタバレ】日曜劇場#83 ひとり(脚本/倉本聰)

1976年11月14日 TBS

 

あらすじ

田原草平(船越英二)は30年間、重役の運転手として黙々と勤めてきた。定年退職を明日に控えた草平は、これまでお世話になった会社の上役にお礼としてヤマベを贈ろうと、渓流釣りにやって来る。目標を100尾と定めて始めた釣りだったが、さっぱり釣れずに時間ばかりが過ぎていく。焦る草平の頭の中に、さまざまな記憶が去来する。秘書課に勤めるオールドミス・大谷洋子(大原麗子)との会話、戦死した兄(山内明)の言葉…。草平の戦後の30年は何だったのか。彼は初めて、己の人生について自分の心に問いかける。

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イメージはヘミングウェイの 「老人と海」だそうです。

 

草平は退職を迎え、世話になった人たちにヤマベを釣りに行った。ふとした表情や声が船越英一郎さんに似ている。今回字幕があるからいいけど、草平の心の声がささやき声でちょっと聞き取りづらい。

 

釣りをしながら、退職を前に秘書課の古キツネ、オールドミスでみんなに嫌われている大谷洋子女史に誘われて食事に行ったことを思い出す。定年前のジジイが自分よりずーっと年下の女性を古キツネとかオールドミスとかよく言うわ。大原麗子さんは1946年生まれだから当時30歳^^;

 

合計100匹を目標にしていたのになかなかうまくいかない。何度か場所移動をしながら釣っていると、肩に猟銃を担いだハンター達に会った。5キロ先に熊の目撃情報があったから、これ以上行かない方がいいと言われた。

 

しかし、魚が釣れないので先に進んで行くと魚が釣れ始める。

 

また回想。妻に今度の勤め先の奥様にヤマベを釣って欲しいと頼まれた。「女ってやつは浅はかで…」と草平は嘆く。来週の月曜日までは北鉄の社員だから、今の会社の上司に贈るのが筋だと草平は言うが、洋子からまだ勤めていたかったのになぜ肩たたきに応じたの?と聞かれ、会社の求めに応じるのが社員だと返した。

 

2軒目に行った草平は酔っ払って、洋子が声を上げて女性も25歳過ぎても働けるようになったが、私は嫌だった。牢名主のように会社に居座って居心地いいですか?と不躾なことを言う。なんで関係のないお前が嫌なの?

 

洋子は答えず、なぜ車両部は草平の送別会を開いてくれないの?と聞いて来た。株主総会で忙しいからとか答え、だからみんなに嫌われてる、愛されてないとか洋子に投げつけた。

 

少し離れた場所に熊がいた! 心の中で兄に相談し、軍歌を歌いながら上流に走った。洋子にひどいことばかり言ってバチがあたったと川辺に寝転び、妻の言う通り今度の勤め先や洋子に贈ろうか考えていた。

 

洋子は営業課の男と付き合っていたがフラれて、今年いっぱいで辞めると言った。

 

兄の幻?は軍服姿で現れ、草平と会話した。兄は「はね駒」の祖父・徳右衛門の山内明さんだけど、顔アップで映らない。

 

突然強い引きがあり、枝に引っかかったのかと思ったけど、動きがあり姿が見えた。体長80センチを超えるイトウだった! イトウは「どうぶつの森」でもレアだから知ってた。

 

イトウと格闘するうち、今までに釣った魚を籠から逃してしまい、イトウにも結局逃げられた。「兄さん、感動だよ」と語りかけ、また歩き出す草平だった。(終)

 

草平自身は“定年退職”と言ってて、実際それくらいの歳なんだろうけど、30年も勤めていたのに送別会も開いてもらえない社員だった。そのことを認めたくなくて洋子に八つ当たり!? 洋子がおごってくれたのに失礼すぎる。次の勤め先もボロクソ言うし、会社で嫌われてるとかいう洋子より草平の方がずっと酷い人間に思えた。

 

そうそう、映画の「老人と海」はもうちょっとスカッとします。

 

 ↑日曜劇場で放送された倉本作品のうち、こちらがDVD化されたそうです。この3作品は確かに名作かも。

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