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ドラマの感想など

【ネタバレ】日曜劇場 #2 りんりんと(脚本/倉本聰)

1974年9月8日 TBS

 

あらすじ 

倉本聰が自身の母をモデルに、親子関係を通して老いを洞察する人間ドラマ。映画一筋だった田中絹代が、老母の一筋縄ではいかない胸中を巧演してTVでも貫禄を示し、以降も倉本作品に出演を重ねた。東京から苫小牧に向かうフェリーの上で、半世紀ぶりの帰郷に興奮した様子のさわ(田中)を、付き添う息子の信(渡瀬)は複雑な面持ちで見つめていたが、旅が終われば老人ホームに入居することになっている母との別れの時が、刻一刻と迫る。

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苦手な倉本聰さんの脚本だけど、どうしてもキャストで見たくなる。初日は見逃したけど再放送で見る予定。

 

考えてみたら、「やすらぎの郷」も途中までは楽しく見ていました。若い男女というか若い女性の描き方が特に苦手だと気付きました。

 

 

晴海埠頭から苫小牧行きのフェリーで北海道に向かう1組の親子。

ドラマの中に出てきたような東京港から苫小牧港へのフェリーは今は運航してないそうです。(1972年4月 - 2007年3月)

 

おしん」の浩太よりさらに若い渡瀬恒彦さんが息子・信(まこと)で、母親・さわは田中絹代さんです。

 

年老いた母親は17で上京し、50年以上東京で暮らしてきたのに、突然自分で故郷の老人ホームに入所することを決めた。

 

兄2人、姉1人のいる末っ子の信が休みを取って、北海道まで同行することになるが、さわはまるで観光旅行のようにはしゃいでいた。

 

もう1組、フェリーの同部屋の若い夫婦が揉めていた。夫が小野武彦さんだー! 若っ!

 

この夫婦がもっと関わってくるとかと思ったのに別にそんなことはなかった。

 

子供達の反対を押し切って北海道行きを決めたさわに北海道も近くなったから会いに行くよという信に対し、さわが突然真顔になって「母さんホントに生きてていいの?」と信に問いかけた。

 

時代だよなぁ〜。老人ホームがまるで姥捨山みたいな深刻さなんだもん。さわさん、まだ67歳なのに。

 

さわさんは「おしん」より少し下の世代かな。東京に空襲があった頃、あんた(信)がお腹にいたと言ってました。

 

老人ホームで入所者と作業する母を横目に一旦は車を走らせたものの連れ戻しに行くが、園長にそれはできないと突っぱねられた。

 

さわは、子供達になんとなく邪魔にされている気配を感じ取っていた。

 

上の3人は既婚者、信も結婚間近の女性がいるのか、共働きになるから食事を作ってもらおうと思ってたんだよとは言ってたけど、もしかしたら子供達の間でたらい回しになってたのかも。

 

1年は預かるから1年後にまた話し合おうと園長に言われ、悔しそうな顔で車を走らせる信。

 

フェリーで母が読ませてくれた父の手紙は、声だけ出演の大滝秀治さん。「美味しゅうございました」連発の円谷幸吉さんの遺書みたいでした。

 

エンドロールも何もなく突然終わり。

 

親の面倒も見ず、老人ホームに入れるということに罪悪感があるみたいだけど、家族がギスギスするよりはいいじゃんねー?と思うんだけどね。

 

老人ホームでさわが彫刻刀で何かを彫る作業をしてたけど、あれなんだったのかな? 至近距離で老人達がみんなで彫刻刀持ってたのが、ちょっと怖かった。

 

結局1年経ってどうしたのか。きっとそのままなんだろうなと予想します。