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【連続テレビ小説】あぐり (96)「別れの曲」

公式あらすじ※初見の方、ネタバレ注意 

世津子(草笛光子)は光代(星由里子)のもとに、『婦人現代』への原稿依頼と、創刊号のときに光代が出資したお金を返しに来る。世津子は森潤の逮捕を妨害した罪で、警察に追われているのだ。鈴音(小林恵)のお座敷を訪れた世津子は、エイスケ(野村萬斎)や燐太郎(野村宏伸)に後のことを頼んで、姿を隠す。『婦人現代』の最終号は、燐太郎が編集長を任され、世津子の最後の編集後記をあぐり田中美里)が読み上げて…。

森潤が姿を消して2週間がたちました。

 

あぐりの自宅に世津子が訪れ、光代に原稿を依頼する。あらすじには出資したお金を返しに来るとあるけどそのシーンがないね。元の脚本にはあったけど、15分に収まらなくてカットした!? だから「ところで奥様…」から会話が始まってるのかな。お金を返しに来ることが本来の目的だったのかも。

 

準備中のカフェ・セ・ラ・ヴィにエイスケと燐太郎がいた。燐太郎は世津子があぐりや鈴音、光代に原稿依頼してると話し、次の号で「婦人現代」をやめるつもりかじゃないだろうか?とエイスケに問う。

 

続けてほしいと言う燐太郎と差し障りのない提灯記事ばかりの雑誌を出しても世津子にとって何の意味もないだろうと言うエイスケ。そこにまた昨日の刑事たちが乗り込んできた。上原世津子に逮捕状が出ている、容疑は無政府主義者・森潤への逮捕妨害。および森の逃亡幇助。

 

あぐり美容院で川俣秀清の絵をずっと見ている世津子。川俣は初恋の人で豪放磊落という言葉がぴったりの人だったとあぐりに語った。

 

そこに燐太郎から電話があり、警察が帰ったという知らせを受け、あぐりに「我が夫 望月エイスケ論」の原稿催促してすぐに帰ろうとしたが、最後にあぐりの仕事姿をじっと眺めていた。

 

酔っ払ったエイスケと燐太郎が鈴音とお座敷に行く。おー、鈴音、久しぶり!

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約1か月ぶりくらい!? 一時毎日のように出ていたせいか、たった1ヶ月弱でも随分出ていないように感じた。ドラマ内ではもう5年くらい経ってるせいもあるけど。

 

そして、このシーン、何だか覚えがあるぞ! 鈴音が「金毘羅船々」を歌いだす。エイスケや燐太郎が手拍子する襖の陰に世津子がいて、エイスケたちだけ分かるよう話をする。世津子のセリフがメインで鈴音の歌と三味線はBGMみたいなものだけど、このために一生懸命練習したんだろうな~。

 

みんなには黙っていたけど、森の逮捕状が出てすぐに世津子がかくまっていた。今も森は元気。森を見捨てられなかった。こうなった以上、捕まるわけにはいかない。捕まったら生きて帰れるかどうか分からない。こういう時のためにずーっと前から準備していて、これからは官憲の手の届かないところへ行く手はずになっている。カフェ・セ・ラ・ヴィのことはバーテンの高山に任せてある。

 

「燐太郎君『婦人現代』のこと、頼むわよ。あとはあなたにお任せするわ。それから2人にお願いがあるの。どうか…どうかいいものを書き続けて下さい。こんな…バカげた時代に屈せずに読む人を勇気づけるようないいもの書き続けてちょうだい。いつかこんな時代が終わって、またみんなで楽しく過ごせる時が来るわ。それまでお互い負けちゃ駄目。いいわね」と、鈴音にも出資したお金を返し、もう時間がないと部屋を出た。歌いながら鈴音は泣いている。

 

世津子を追いかけたエイスケは「死ぬなよ。死んじゃ駄目だよ」と声をかけた。「当たり前よ」と世津子は暗闇に消えた。

 

あぐりは起きて待っていて、エイスケから世津子が森をかくまって一緒にいることを知らされた。エイスケは自分に言い聞かせるように「必ず世津ちゃんは帰ってくる。そう信じるんだ」とあぐりに言った。

 

世津子が姿を消してからひとつきがたちました。

 

バーテンの高山があぐりに電話をかけてきて、来週の月曜日お昼の12時に原稿を集めると言った。光代の原稿のタイトルは「愛しのメンデルスゾーン様」。

 

数日後、あぐりたちはそれぞれ原稿を持ってカフェ・セ・ラ・ヴィへ集合したのでした。

 

 高山が世津子から頼まれていたことを報告する。お願いしてあった原稿を持ち寄って「婦人現代」の最終号を出して欲しい。森の原稿は回収済み。燐太郎が編集長。民子が編集。世津子の編集後記も高山が持っていた。

 

光代「世津子さん、お元気なんじゃろうか?」

エイスケ「警察に捕まれば新聞に出るさ。出てないってことは生きてるってことだよ」

 

そして、あぐりが世津子の編集後記を読み上げることになった。

 

大正14年 小さな産声をあげて創刊した『婦人現代』が、今その幕を閉じることになりました。自由を謳歌した時代はすでに遠い昔です。今はさえずることさへ許されぬカゴの中の小鳥のやうに多くの文士たちが言葉を奪はれてゐる。

しかし、私たちはこの誌面を通じ断じて宣言します。必ずやこの暗闇の時代にも終焉が訪れんことを! その時こそ血を流し力尽きた多くの文士たちが報われる時なのでしょう。私たちはいかなる弾圧があっても再び必ずや折れた筆を手にして読者諸婦人の前に現れることでしょう。その日が来るまで。その時が来るまで…。『婦人現代』万歳! 自由万歳!」。

エイスケは無言で拍手を送り、他のメンバーも続く。

 

まさに暗黒の時代が始まろうとしていました。

 

次週予告

親友の民子です。淳之介君も早いものでもう6年生。受験に友情、恋のさや当て、彼は彼なりにいろいろあるみたい。う~ん、私も負けていられないわ。次週「受験生の母」。運命の日は2月26日。

 

エイスケが文士だから他の戦争を扱った作品より早く戦争の足音が聞こえてきたような気がします。

 

昭和10年…以下、「おしん」「澪つくし」のネタバレ

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おしん」は戦時中、案外安定してたというか竜三も仕事を頑張り、子供も増えて、大きな家にも住んでいた。

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東京で律子が惣吉を見かけた回!

 

来週はいよいよ生田斗真くん登場。「天才てれびくん」とかにすでに出ていたんだろうけど、私は「あぐり」で初めて知りました。淳之介とエイスケの感じが好きだったような…しかし今週の”別れ”は美佐さんだけでなく、世津子や森もだったとは。でも覚えのない回ばかりで(^-^; シリアスなところは忘れたんだろうか…。