TBS 1977年11月17日
あらすじ
新二(中野健)が危篤になってしまう。看病の甲斐あって助かるが、蓄えは底をついてしまう。いせ(市原悦子)は再婚を勧められるが、新二の亡き父への思いを知り、二人で生きていこうと決意する。
2024.7.4 BS松竹東急録画。
冒頭はお決まりのシーン。青白画像。船が港に帰ってくる。
いせ「石頭(いしとう)教育、13981(いちさんきゅうはちいち)部隊、荒木連隊、第1大隊、第6中隊の端野新二(はしのしんじ)を知りませんか? 端野新二知りませんか? 端野新二を知りませんか? 端野…新二~!」
端野いせ:市原悦子…字幕黄色。
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端野新二:中野健…字幕緑。
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三浦とよ子:生田くみ子
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高間イワオ:陶隆司
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宍倉伸一郎
佐藤義昭
高橋修司
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音楽:木下忠司
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脚本:高岡尚平
秋田佐知子
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監督:高橋繁男
お! 三浦先生が出てないの初じゃない?
前回の続きから。
いせ「ダメダメ! ほら、ちゃんと拭かなきゃ風邪ひくじゃないの。ねっ? 手もよく拭いて。はい、きれいになった。じゃ、これ頂くね。ありがとう」その場で財布に入れ、懐に入れてるから、前回のシーンをそのまま流したんじゃなく、新撮だね。
<新二が私の負担を少しでも軽くしようと小さな胸を痛め、くず鉄拾いまでして1銭5厘のお金を作ってきたことを思うと親として、しっかりしなければと思いました>
いせが台所にいると「ごめん!」と男性が訪ねてきた。
男性「端野さん、ですな?」
いせ「はい、あの…」
高間「私は、この町内の世話役をやっとる高間イワオであります」
いせ「ああ、そうですか。ご苦労さまです」
高間「いや、こちらこそ。奥さん、8月9日に行われる第1回、関東地方大防空演習のことはご存じでしょうな?」
いせ「噂でちょっと」
高間「ちょっと? そんなことでは困りますな。大阪やその他の都市では既に防空演習が行われています。この度、我が東京におきましても大がかりなる大演習が行われるわけで」
いせ「それで何か?」
高間「実は防空演習のために我が町内でも寄付を集めることになった次第です」
いせ「皆さん、どれくらい?」
高間「あっ、それはもうお宅の気持ちでいいんです」
いせ「ちょっと待ってください」奥へ。
高間「ああ。奥さん、他にも回る所がありますので手短にひとつ」
いせ「はい。じゃ、これを」玄関に戻る。
高間「あっ、いや、どうも」手のひらに乗ったのは10銭硬貨。10銭硬貨は穴が開いてるんだね。「10銭? 奥さん、こりゃあんまり…これでは今、流行りのヨーヨー1個の値段ですぞ。お国のためです。もう少し、なんとか…」
おっ! これにも昭和8年の欄にヨーヨー10銭って書いてある。
お宅の気持ちでいいって言っといてこの仕打ち…。目安の値段くらい言っといてよ~!
いせ「わたくしどもでは、とても…」
高間「う~ん、こうして一軒を構えておられても?」
いせ「お言葉返すようですが、私、主人がおりません。子供抱えて精いっぱいです」
高間「うん。それじゃあ、せめてもう10銭か20銭、出してもらえませんかな?」
いせは懐から財布を取り出し、小銭を渡した。そのときに高間が財布覗いてたな。
高間「いや、しかたありませんな。寄付の少ない分、演習のときに働いてもらうことになりますよ。え~と…端野さん。20銭…」サラサラっとその場で筆で書くんだね。
帳面は達筆な筆文字ですべて漢数字で書かれているため、読みずらいな~。
×弐×五拾銭也
野村三吉殿
×壱×五拾銭也
眞下岩×殿
×弐×也
山下三×吉殿
×壱×五拾銭也
石井為吉殿
×弐拾銭也
高間「端…野…え~っと…」
いせ「いせです」
高間「いせ…殿。では、追って詳しいことはお知らせします。ごめん」出ていった。
壱や弐のあとの字は円の別体と呼ばれる字かな。一見、”弁”や”赤”みたいに見える字で今まで見たことないような字。↓のサイトの6や7みたいな字。
他の家は1円50銭~2円50銭くらい出してるってことか。そう思うと、初回に住んでた川田家の離れの2円40銭は破格の家賃だったのかも。いや、それなら今の1軒家の4円20銭もね。新二の入院費20円も中流の家ならそれほど高額ではなかったってことかな? 今の価格の何十万とかじゃなくせいぜい数万円という感じ?
「次郎物語」は明治時代が舞台の話だけど、子供の修学旅行のお小遣いが5円までという決まりがあり、かなり裕福ってことかな。
昭和3年お正月に九兵衛が広敷に一人3円のお年玉を渡す。
寝巻きに着替えて1階に下りてきた新二。「ご飯、まだ?」
いせ「今」
新二「誰か来たの?」
いせ「ううん、ちょっと」
新二はラジオの電源を入れた。
♪ハアー 島で育てば
娘 十六 恋ごこ…
この時代、芸者さんが歌手デビューってパターンが多いね!?
いせはラジオを消した。「やめなさい。流行り歌は」
新二は食卓に箸や食器を並べ、いせは台所からお釜を持ってきた。
<お国のためと言われれば逆らえません。でも、私たち親子にとっては一銭でも大事なお金だったんです。汗水たらして働いたお金をもぎ取られて…新二にとってもすまない気がしたんでございます>
学校の校庭らしき広い場所
第一囬
關東地方防空大演習
大森區大森分團第三班
<昭和8年8月9日から3日間、大がかりな防空大演習が行われましてね、私たちのような者には、どうも実感が湧かず、ただ世話役の高間さんにどなられっぱなしで…>
ポスター見つけた。まだ8月に入ったばかりとは驚いた。いろいろあったので、もう夏休みも終盤かと思っていた。
割烹着を着た女性たちがバケツリレーで消火活動の訓練。
高間「一斉消火~!」
女性たちが八方から集まって一斉に黒煙を上げるドラム缶にバケツで水をかける。
<あのころ、既に日本は戦争の渦の中へ巻き込まれていたんですね>
高間「負傷続出、救護開始~!」
<それがやがて私と新二を引き裂く、あの太平洋戦争へつながっているなんて、どうして想像できたでしょうか>
団員「お願いします!」
担架で運ばれてきた少年を椅子に座らせるいせ。
高間「行動は敏捷に! 操作は的確にやれ!」
左ひざに赤い紐が巻かれている少年。
いせ「足、ケガしたの?」
和男「うん」
いせは包帯を巻き始めるが、うまくいかない。
高間が近づいてきた。「あんた、何モタモタしてるんだね。あっちにもケガ人がいるんだよ」
いせ「はい」
高間「まね事じゃないんだ。実際に空襲を受けて、こうしてケガ人がいる。そう思ってやってもらわなくちゃ」
いせ「はい」
高間「真剣さが足りないから、そうやってモタモタと…。(別の女性に)奥さん、奥さん、そうじゃないでしょう? この子は足じゃなくて肩をケガしてるんだよ」少年はタンクトップの左肩に赤い紐が巻かれている。「印がついてるでしょ、印が」
女性「はい」
高間「今、空襲されてケガ人が続出してる。そういう状況ですぞ」
女性たち「はい」
高間「あんた方がそんなふうじゃ…(いせに近付き)負傷者の一命に関わるんですぞ。分かったね?」
いせ「はい!」
高間「うん」元の立ち位置に戻る。
和男「威張ってるね、あのおじさん。おばちゃん、新ちゃんは?」
いせ「隣のおばちゃんたちと一緒。近所が空襲になったときの避難所に。和男ちゃん、どうもありがとう」
和男「何?」
いせ「新ちゃんと遊んでくれて。病気になってから誰も遊んでくれないの」
和男「稔ちゃんちのおばちゃんがうつるから遊んじゃいけないって言ったんだ。でも、僕んちのお父さんがもうちゃんと治ったんだから大丈夫だって言ったから」
いせ「そう。ホントにもう大丈夫なのよ。これからも仲良くしてね」
和男「うん。ねえ、おばちゃん。空襲って戦争のことでしょ?」
いせ「そうよ」
和男「もし戦争になって、こんなにケガする人が出たら大変だね」
いせ「ホントに。膝ってホントに難しい」←市原悦子さんのアドリブ?
和男「どっこも痛くないのにケガしたふりをするのも楽じゃないや」
いせ「まあ…」笑っちゃう。
高間「奥さん! 直ちに消火訓練!」
いせ「はい!」立ち上がる。
高間「行動は的確に。操作は敏捷に! いいね?」
女性たちが2人ずつ黒煙を上げるドラム缶に向かってバケツの水をかける。この黒煙、環境への配慮が一切ない昭和の感じ。
いせは転んでしまい、高間に「こら、端野さん、もう一度!」とどなられ、着物のすそが濡れ、泥だらけになりながらもバケツを持って消火訓練をする。
端野家
電灯に黒い布をかけるいせ。
新二「なんでそんなことをするの?」
いせ「灯火管制っていってね、うちの中、真っ暗にするの」
新二「暗くすると、どうなるの?」
いせ「もしもね、敵の飛行機が来たとき、下が真っ暗だったら、爆弾どこに落としていいか分かんないでしょ?」
新二「ふ~ん、戦争が始まったみたいだね」
いせ「もしものときを考えてでしょ」
高間が外で「空襲警報~!」と叫ぶ声が聞こえてきた。
いせが台に上り、黒い布をおろす。灯りは真下にだけ漏れる。新二がゆっくりいせに近付く。「どうした?」
新二「何か僕のお尻んとこで…」
いせ「うん? 何? どれどれ? あ~、何かいた! 何かいた!」
新二「あっ、あそこにいる!」
いせ「ああ…いた? 何? どこよ?」
新二「流しの下!」
いせは黒い布を台所のほうへ向ける。
外を歩いていた高間が「灯火管…」と言いかけ、端野家の電灯の灯りが揺れるのを発見。玄関前で怒鳴る。「端野さん! 不謹慎ですぞ。灯火管制をなんと心得ておるんですか」
いせ「すみませんでした」
高間「規則を守ってもらわなくちゃ困りますぞ!」
いせ「申し訳ありませんでした」
高間「なんだと思ってんだ。灯火管制、特訓中~!」
いせ「新ちゃん、行った?」
新二は、そっと外を見る。「行ったよ。ああ、驚いた。あのおじさん、どなり込んでくるかと思った」
いせ「ホント」
新二「でもさ、さっきのお母さんの格好、おかしかったよ。キャーッ」足を広げてひっくり返る。
いせ「こら! 不謹慎だぞ!」と笑い合う。「なんだった? なんだ、アブラムシ。大きいね、でも」
ひー! 新二の手のひらに黒くて大きな虫が! ゴ…をアブラムシと呼ぶのを初めて知りました。
高間はまだ外で「灯火管制、特訓中~!」と叫んでいる。
朝、雨戸を開けるいせ。「ああ…今日もいいお天気。やっと終わった防空演習」
新二「うん。夏休みの日記に書かなくっちゃ」
いせ「宿題やっちゃいなさいよ。2学期になって慌てないように」
新二「分かってるよ」
いせ「お母ちゃんも防空演習で仕事がうんとたまっちゃったから、これから張り切らなくちゃ。ほらほらほら」布団をたたむのを手伝う。
昼、首にかけた手ぬぐいで汗を拭きながら、友禅の仕立物をしているいせのところへとよ子が訪ねてきた。
いせ「まあ、奥様」
とよ子「しばらく。お邪魔してもいい?」
いせ「どうぞ」
せっかく作業してたのにイヤだね~。自宅作業ってこういう弊害があるね。
いせは台所で麦茶を注いで持ってきた。
とよ子「わあ…いい物ねえ。暑いのにお仕事大変ね」
この前の「ちょっといい姉妹」で何日もかけて作ったウェディングケーキをぶち壊されたのを見たばかりなので、勝手に友禅の布を触る、とよ子にドキドキ。
いせ「奥様、その節は先生にホントにお世話になってありがとうございました」
とよ子「いいえ。新ちゃん、危なかったんですってね」
いせ「はあ」
とよ子「よかったわ、助かって。主人から何かお聞きになりました?」
いせ「は? いいえ」
とよ子「そう。防空演習どうでした?」
いせ「大変。フフッ。救護班に当てられまして」
とよ子「そう。まるでホントに戦争が始まるみたいに大騒動ね。神田のほうじゃ煙幕が張られたそうよ」
いせ「そうですか」
とよ子「それに模擬火災をやって消防隊が派手に出動した所があるんですって」
いせ「まあ…」
とよ子「大陸のほうじゃ相変わらずみたいだけど、どうなるのかしら? 私たちには分かんないわね。フフフフッ」麦茶を飲む。「私、ずっと実家のほうに帰ってましたの。私も軽率だったわ。でもね、いつからかしら、私たち夫婦、何か活気がないっていうか、このごろ、ほとんど会話らしい会話もしなくって口ゲンカばっかり。でも、結婚したころは、よく話し合ったわ、なんでも。いつの間にか特に主人のこのごろ言うことといったら、お茶、飯にしてくれ、寝るぞ。私も同じようなものなのよ。いってらっしゃい、おかえんなさい、何召し上がる? つまんないわね」
いせ「でも、それは何も話さなくても分かり合っていらっしゃるからでは?」
とよ子「そうじゃないの。もう私たちには共通の目的がないからだと思うの。結婚したころはお見合い結婚だったし、お互いに相手を分かろうとしたい気持ちがあったけど、それもだんだん…ところが主人ったら、どういうわけか、あなた方のことになると一生懸命で。主人の気持ちが分からなくて、私。そうそう少しだけど」封筒に入った見舞金を差し出す。「大変だったんじゃない? 病院の支払いなんか。ううん、誤解しないで。退院のお祝いだと思って」
いせ「いいえ」
とよ子「私も早く伺わなきゃいけなかったんだけど、主人の話だと自分に責任があるって。だから受け取って」
いせ「いいえ。これは頂けません。お気持ちはありがたいんですけど。先生にはホントにお世話になったし、奥様にもきっとご迷惑が…どうかお納めください」
とよ子「そんなにおっしゃられるほど入ってませんのよ。だから…」
いせ「いいえ。奥様、どうか」封筒を戻す。
<私はどうしても奥様からお金は受け取れませんでした。確かに少し意地になっていたかもしれません。でも、奥様の態度に恵んでやるんだというような感じがあって私は素直になれなかったんです>
帰っていくとよ子。いせは麦茶を注いで飲んでから、作業に戻る。友禅の反物がなんでもなくてホッ。
新二の目の前にヨーヨーが下がる。新二以外の子供たちは木の上。
和男「僕さ、お父さんと今度の日曜日、野球見に行くんだぜ。この前なんか海水浴に行っちゃった」
児童A「俺だって行ったぜ、お父ちゃんと。新ちゃんとこは、お父ちゃんがいねえからつまんねえだろ」
児童B「お母ちゃんと2人じゃつまんねえと思うけどな」
新二「そんなことないよ。うちのお母ちゃん、なんだってできるもん。相撲だってやるんだぜ」
児童B「へえ、お前んとこの母ちゃん、相撲とるのかよ。すげえな」雷鳴「あっ、夕立だ!」子供たちは木から降りる。
児童「夕立が来るぞ~!」
雷鳴の描写が結構リアル。
端野家
いせが洗濯物を取り込み、雨戸を閉める。新二は家に入る前に雷鳴の音にしゃがみ込んでしまうが、いせが外に出て連れ帰った。
いせ「早くおいで。早く早く。大丈夫よ。ああ~、ひどいひどい。あら、ビショビショだ。まあ…風邪ひくよ。早くそのシャツ脱ぎな。ほらほら、あ~、あ~、あ~」手ぬぐいで顔や体を拭く。「新ちゃん、そんなに雷が怖いの?」
新二「だって怖いんだもん」奥へ逃げていく。
また雷鳴の音がする。
<そうそう、新二はとても雷を恐がりました。子供って、みんなそうかもしれませんけど>
いせ「新ちゃん、大丈夫?」
蚊帳をかぶった新二。「お母ちゃん、早くして、早く」
いせ「ハハハハッ。そんなに怖いの? フフッ」
再びの雷鳴にまた蚊帳に潜る。
お線香を一本たてる。
蚊帳の中でうずくまる新二。
いせ「そんなに怖いの? おまじないしたから大丈夫よ」
新二「お母ちゃんは怖くないの?」
いせ「お母ちゃんは…」雷鳴「うわっ! あっ…」蚊帳を引っ張り、落としてしまう。「くわばら、くわばら…くわばら」うずくまったいせを抱きしめる新二。
新二「お母ちゃんだって怖いんじゃないか」
いせ「近いね、今の。おへそ、フフッ」新二を抱きしめている。
新二「落ちたかな?」
いせ「落ちたかもよ」
再びの雷鳴に「遠くのくわばら、遠くのくわばら、遠くのくわばら、遠くのくわばら、遠くのくわばら…」手を合わせ、唱え続けるいせ。「くわばら、くわばら、くわばら、くわばら、くわばら、くわばら…」
お線香、灰になってるのに崩れず曲がったままになってる。
雨が止んだ。
蚊帳の中で横になっていたいせと新二。「お母ちゃん、遠くのくわばらってなあに?」
いせ「雷様、どうぞ遠くの桑畑に落ちてくださいって、遠くのくわばら、遠くのくわばらって言うの。上州のおじさんが言ってたよ」
digioka.libnet.pref.okayama.jp
新二「ふ~ん。おまじない効いたね」
いせ「そう」
網戸を開けるときれいな夕焼けが出ていた。
いせが「夕焼け小焼け」を歌う。
外のスピーカーから「東京音頭」が聞こえてきた。
いせ「今夜もやるかな? 『東京音頭』」
新二「行ってみようよ」
いせ「急いで、ご飯食べて行こう」
スピーカーから東京音頭が流れる。
♪ハア 踊り踊るなら
チョイト 東京音頭 ヨイヨイ
花の都の 花の都の真中で
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
元々、1932/昭和7年に「丸の内音頭」という曲名で制作、全国で流行させるため、翌年7月に「東京音頭」として改題、発売した。作詞・西城八十、作曲・中山晋平。小唄勝太郎さんこっちも歌ってたのかい!
「丸の内音頭」も見つけた。ちょっと歌詞が違うけどメロディは同じ。この方もやっぱり芸者さんか。
女性たちが踊っている。みんな上手だね。
新二「お母ちゃん、早く」
いせ「やだよ。恥ずかしいよ」
新二「平気平気、早く」
いせ「やだよ」
♪ハア 花は上野よ
チョイト 柳は銀座 ヨイヨイ
月は隅田の 月は隅田の屋形船 サテ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
いせと新二も輪に加わり見よう見まねで踊る。市原悦子さんはわざと下手に踊ってる感じだな。
いせ目線から見る新二の踊る後ろ姿。
<とにかく流行りました。いい歌ですもんねえ。新二は男の子のくせにとってもしながよくて私なんかよりずっと上手に踊ったものでございます>(つづく)
昭和初期の暮らしを丁寧に描いていて情報量が多いね。50年近く前のこととはいえ、知ってる人もまだいた時代だからね。今回は比較的平和。
新二役の中野健さんはあんまり情報が出てこない。出演作を調べると、愛の劇場の常連で「赤い殺意」「名もなく貧しく美しく」「微笑」と市原悦子さんと共演。といっても「赤い殺意」以外は市原悦子さんはナレーターだけみたい。この3作品は東京映画制作。「愛と死のかたみ」にも出てる。あとの作品は1994年のNHKの単発ドラマにも名前を見かけたけど、その頃まで活動してたのか、同姓同名の人なのか!?